鈴木悟の職場の先輩が、ユグドラシルのサービス最終日に新規ユーザー登録しました   作:挫梛道

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すまない!
前回の次回予告の場面まで、話が進まなかった!
m(_ _)m
 


ダイマオー(仮)

≪≪≪

ユグドラシルにてナザリック地下大墳墓が まだ、ナザリック地下墳墓と呼ばれていた頃の話。

アインズ…モモンガ率いるギルド、【AOG(アインズ・ウール・ゴウン)】が その墳墓を自分達の拠点とすべく攻め込んだ時 、当時の最下層である第8階層で待っていたのは強力なレイドボス。

殆どの攻撃を軽減・無効化する闇の衣を纏い、強烈な冷気の魔法と吐息(ブレス)を操る異形は、正に魔王と形容するに相応しかった。

最終的に その魔王は、モモンガが放った その防御力を上回る、超々強力な破壊魔法で討たれた。

その後、AOG(アインズ・ウール・ゴウン)拠点(ホーム)となった墳墓を改装。

新たに地下にフロアを築き、その名をナザリック地下()墳墓と改める。

そして その防御設備の1つとして、このボスの複製体(コピー)を…オリジナルと比べると少しばかり能力は劣るが…複数体程造り出すのだった。

 

 

 

「うわゎゎゎわわーーーーっ??!」 

そして現在、公開処刑の場となっている第6階層闘技場にて、そのコピーの1体が、処刑対象者(プレイヤー)テオドラント・アスベストに猛威を振るっていた。

 

『おぉーとぉ!

執行役の冷たく輝く息が、愚か者1号に炸裂ぅ~!

しかも、魔法による耐性強化を先に打ち消された後の一撃、ダメージは絶大だあっ!

愚か者1号、無様にも地面に這いつくばっt…アインズ様?

…………………………………はい。

…………………………………………え?よ、良いのですか?

…………………………………は、はい、分かりました。

…えー、たった今、私達の偉大なる指導者、魔導王アインズ・ウール・ゴウン様より、[伝言(メッセージ)]を承りました。

この処刑執行役ですが、今後はダイマオー(仮)(カッコカリ)と、呼ぶ事になりました!

魔導王様を差し置いて、他の者を魔王と呼ぶのは皆さんも思う処が有ると思いますが、その魔導王様直々の御言葉ですので それに従い、私も この戦闘中は、その様に呼ばせて頂きます!

会場の皆さんも理解の程、宜しくお願いしま~す!』

アナウンスの途中、アインズから受けた[伝言(メッセージ)]の内容を、会場に伝えるアウラ。

 

「クソッ!…巫山戯るなよ!」

 

ボュゥッ!

 

それはダイマオー(仮)の攻撃か、それともアウラのアナウンスに対してか、立ち上がったテオドラントが不快全開で、火炎弾を観客席を含む全方位に放つが、

「あ、危ない!」

 

バシュゥ!

 

アウラと共に闘技場に来ていたマーレが防御魔法を展開、ダイマオー(仮)に向けて撃たれた それ以外を弾き飛ばす。

尚、その攻撃を受けたダイマオー(仮)にも、ダメージを負った様子は見られない。

 

『ちょっとちょっとぉ~?

対戦相手以外にも被害が出る様な、そんな攻撃は、止めて欲しいんだけど~?』

「あ、危ないと思います!」

「煩い! そんなの知った事か?!」

観衆にも危険を及ぼす?攻撃に対して姉弟が注意を促すが、処刑囚は逆ギレ気味に言い返す。

 

コォォ…

 

そして大きく息を吸い込むダイマオー(仮)。

その大きく開けた口の中が、白く輝き始めた。

 

「くっ…[吐息からの守り(ブレスウォード)]!」

それを見たテオドラントは、再び吹雪の吐息(ブレス)が来ると確信、吐息(ブレス)軽減の魔法を繰り出すが、

 

ゴォオオオオオォッ!!

 

それを見たダイマオー(仮)は その前に、両手から凍てつく波動を迸らせる。

それにより、施したばかりの防護効果が失われ、

 

ブォオオオッ!

 

そのタイミングで吐き出される、冷たく輝く息。

 

「ぎゃぁぁあっ!!?」

再びの直撃を受け、吹き飛ばされてしまうテオドラント。

 

「ぅゎわ…じょ、冗談じゃないよ!?」

しかし、直ぐ様 起き上がると、

 

ダダダダ…ッ

 

闘技場、自分が姿を見せた東ゲートとは反対の西ゲート側に、逃げるかの様に走り出した。

 

ヒュィ…ガシッ…バタンッ!

 

「ぢゅ…っ!」

…が、それも叶わず。

ダイマオー(仮)は、枯れた細腕を長く伸ばすと、背を向けているテオドラントの足首を捕まえ、それによりテオドラントは前方に転倒。

地面に口付けしてしまう。

 

『あー、これはダメなヤツだぁ!

どうやら この愚か者1号は、知らなかった様です!

そう! ダイマオー(仮)からは、逃げられないぃ~っ!!』

 

▼▼▼

 

◆アインズside◆

………………………………………。

ん~、やっぱりバフ効果消滅直後に大技って、卑怯だよな。

俺達も このナザリック攻略の時、あのボスキャラの波動→吹雪の卑怯コンボには、散々と苦労させられたし。

クソッ! 思い出したら何か腹立ってきた!

あのクソ運営、鬼畜な攻撃プログラム仕込んでんじゃねーよ!!

アレには皆…あの たっちサンですら、ブチ切れてたんだからな!

しかも、アレの居た奥の部屋に、あのボス限定の防御力大幅弱体化アイテムなんか置いてんなよ!

倒した後だから意味無いだろ!?ワザとか?嫌がらせか?(キレたペロロンさんが叩き壊した)

…尤も俺達もアレを複製する際、攻撃パターンその儘に設定したんだけどね!

 

『うっ…』

…で、魔法での回復か。

あのプレイヤー、上級悪魔(グレートデーモン)種なのに信仰系魔法って、相性とか どうなんだろ?

さっきも天使召喚(サモン・エンジェル)とか使ってたし?

…って、また聖光系、撃った。

ん!やっぱり悪魔系が使う魔法じゃないよな!

しかも、効果は殆ど無いし!

いや、聖光自体は決して悪手じゃない。

()()の撃破は、強力な聖光系火炎系閃熱系等でダメージを与えるで無く、瞬間的だけど闇のバリアを吹き飛ばし(それでも超鬼畜防御力)、その一瞬を狙って…可能なら此方の攻撃力強化からの、キっツい一撃を喰らわす!

…これを何度も繰り返す、きちんと役割分担が成されたチームプレイが必須。

単独(ソロプレイ)で勝てる訳が無いんだよな。

あ、そう言えば、先輩の あの卑怯防御って、凍てつく波動を受けたら どうなるんだろ?

アレは戦闘中(或いは戦闘前に)パワーアップしたで無く、一応、元からの能力だから効かないのか…

ヤバイ…何だか先輩なら、アレにタイマンで勝てそうな気がしてきた…

 

 

◆アインズside・了◆

 

▼▼▼

 

◇その頃のタナカ先輩side◇

どや顔笑いな12本脚の猫をモチーフにした四角い皿にはオムライス、ハンバーグ、エビフライ、鶏の唐揚げ、ナポリタン、ポテトサラダが盛られている。

オムライスには しっかりと、ネコさま大王国のギルド旗が刺さっている。

所謂、お子さまランチだ。

 

「ほら、遠慮する事は無いぞ?♪」

「ほ、本当に頼む人が、居ますか?!…美味しいですけど…」

「なぁ~ご♪」

黒虎毛を膝に置き、顔を赤くして涙目ながらもオムライスを頬張る、腹ぺこロリっ娘を温かい目で見ながら俺は、青汁オレを飲み干すのだった。

 

 

◇その頃のタナカ先輩side・了◇

 

▼▼▼

 

◆アインズside◆

『あ…ぁぁ…た、助けて…』

ダイマオー(仮)と あのプレイヤーの攻防は、攻撃→回復魔法→攻撃…が、幾度と無く繰り返されている。

プレイヤー側に、攻撃の暇は無い。

あの吹雪や氷結魔法を受けては、それを回復させるので手一杯だ。

魔力特化な種族、そして魔法専門職だからか、MPも それなりに多いだろうが、それも何れ、MPが尽きて詰みのパターン、ジリ貧だ。

そして助けを懇願しているダイマオー(仮)には"感情"という設定は されておらず、()()()()なんて考えは持っていない。

唯単に、敵認識した者(物)を滅ぼすだけの存在。

助けを求める声が、聞こえる筈も無い。

 

「全く以て見苦しい!

この後に及んで、命乞いですか!?

あの者も格は違えど、アインズ様タナカ様…至高の御方と同じ、プレイヤーなのでしょう?!」

「何タル不様…ッ!」

「とても御方と同じとは、思えないでありんす。」

「本当。あれは もう、潔く介錯を求むべきだわ!」

そんな圧倒的、絶望的不利な状況の中、助けを求めるプレイヤーに、守護者達は冷たい言葉を浴びせている。

 

「いや、男の ()()()なんて、需要無いからな?」

「「「「「「タナカ様!」」」」」」

「セージ様!」

其処に、先輩が登場。

『冒険者タナカ』としての、昇格祝いパーティーからの お帰りだ。

 

「ただいま。はい これ、お土産。

ユリ、悪いが俺にも お茶、淹れてくれ。」

「畏まりました。」

テーブルの上に お土産…『こねこの山』『ねこねこの里』なる菓子を置くと、自分もソファに腰掛け、観戦を始めた。

 

「…で、MPガス欠で回復手段が失せたら、The ENDって感じなのか?」

「そうなりますね。」

(モニター)を観ながら、現状を尋ねてくる先輩。

 

「そうか。俺は てっきり、そうなったらルプスレギナでも向かわせて、回復させての無限ループかと思っていたぜ。」

それは流石に悪趣味過ぎると、俺が止めておきました!

 

「しかし、だ。

デミウルゴスは今回の公開処刑を、態々笑劇(ファルス)なんて言っていたんだ。

まさか、ナザリックの知恵者が企画したイベントが、これで終わりじゃないだろう?」

「さ、流石はタナカ様…!

この先の演出は まだ、アインズ様に報告しただけなのですが…」

先輩の台詞に少しだけ驚き、そして少し嬉しそうに話すデミウルゴス。

 

「まだ、何か有るのですか?」

「あのダイマオー(仮)で、終わりかと思っていたでありんすが?」

この先が有る…それを知った、他の守護者達も興味を示しすが、

「あのダイマオー(仮)を前座扱いって…

デミウルゴス!貴方、まさか?!」

「アインズ様の許可は得てますよ、アルベド?」

アルベドだけは、この先に登場する者が何かのか察したのか、厳しい顔で問い詰め、デミウルゴスは それを、涼しい顔で切り返す。

…この公開処刑、態々ナザリックの闘技場に亜人達を()として招いただけで無く、こんなショー紛いな展開にした最大の理由。

それは勿論、我々の恐ろしさを改めて思い知らせる為。

最初の統一から既に200年。

そろそろ支配下の民の中でも俺達の強さを測り間違えた者が現れ、行動を起こしても不思議じゃない。

これは その間、おおっぴらに俺達に刃向かう者が現れなかったから、仕方無いと言えば仕方無い。

…100年前、俺の顔を見た瞬間に襲い掛かってきたプレイヤー達は皆 速攻の返り討ちで、世に知らせる隙なんても無かったからノーカンだ。

だからこそ、ナザリックの戦力の一端を見せる事で、そんな馬鹿な考えを鎮めて貰うのが一番の目的だ。

それが無いなら、あんな戦闘ごっこなんかで無く暗に葬るか、公開するとしても、前置き無しに磔から串刺しで終わらせている。

…そして今回、先輩に続いてユグドラシルからのプレイヤーを発見。

しかも都合良く?俺達に敵対を示した連中だ。

知らぬ地での不安から、保護や協力を求めてきたなら それなりな対応をしたが、今回は そんな必要は無い、遠慮も無しだ。

現地で皆殺しとならず1人だけ残ったのは、アレを相手したツアーが、手心を加えたからだそうだが…

兎に角 理想的な敵役が彼方から やって来てくれた。

適当な者を捕らえ、そういうのを無理矢理に捏造(つくる)で無く、だ。

昔は兎も角 今は そーゆー やらせとかを、凄く嫌ってる人が要るからなぁ…

 

チラ…( ¬_¬)

 

「ん?どうしましたか、アインズサマ?

俺の顔に、何か付いてます?」

 

≫≫≫

『おぉっと?愚か者1号、ついにMP切れか?

回復する事無く、また逃げ始めたぞ?

しっかぁーーーし!ダイマオー(仮)からは、逃ぃげられないー!…2回目!』

…そんな風に考えていたら、ついに あのプレイヤーのMPが底を着いたみたいだ。

 

『逃げてんなや、ゴラァッ!』

『戦えーっ!』

『根性見せてみろ!』

 

ブーブーブーブーブーブー!!

 

客席からのブーイングの中、必死な形相で闘技場内を逃げ惑うプレイヤー。

それをダイマオー(仮)は無感情に事務的に、追跡しながらの魔法攻撃だ。

さて、そろそろだな…

 

 

◆アインズside・了◆

 

≫≫≫

 

◆タナカside◆

「さて、そろそろだな…」

鈴木が そう言って鏡に手を翳すと、その画面の中、プレイヤーを追撃していたダイマオー(仮)が霧の様に姿を消した。

 

『え…』

『『えぇ??』』

それはプレイヤーは勿論、事前に報されてなかったアウラとマーレも、何が起きたのか解らない顔をしている。

 

???????????????

 

当然、観客席の蜥蜴人(リザードマン)やオーガ、エルフ達も然りだ。

 

ズズズ…

 

「ア、アレ…ハ…!?」

「やっぱり…」

そして その中、闘技場中央に黒い"穴"が開いたと思えば、其処から2体、既に異形の身となった俺から見ても、更に異形と言うべき存在が、姿を見せた!

 




 
ダイマオー(仮)…闇ゾーマ(ドラクエⅢ)のイメージで。
 
次こそ、前回に予告してた、()()()を登場させるので、乞う御期待!
感想よろしくです。
 
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