鈴木悟の職場の先輩が、ユグドラシルのサービス最終日に新規ユーザー登録しました 作:挫梛道
調べてみたら、執筆時で公式な御方は31人。
つまり、10人はオリジナル御方が作れる!
大侵攻編、ラストです。
※この小説は、フィクションを原案とした
実在の個人、団体、出来事とは、余り関係ありません。
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『『『『『『この先の宝が欲しいなら、我々をたおしてみるがよい!』』』』』』
「それしか言えねーのかよ?!」
実際、その台詞しか入力設定されてないのだが、余りにも あれらの執拗な言葉回しに、そう理解していながらも、プレイヤーの1人が突っ込みを入れる。
「ぐわわわわわーっ!!」
「ぬわーーーーーっ!!」
「ぎょえーーーーー!!」
その間にも、別のプレイヤー達が あれらの凶刃の前に斃されていく。
結界が張られているのか、迷宮脱出系の魔法やアイテムは使えず、脱出は不可能。
『『『この先の宝が欲しいなら、我々をたおしてみるがよい!』』』
「ひ…?」
3体が縦1列に並んでの突撃から、斬撃→ビーム→撲殺の連携攻撃で、また1人のプレイヤーを屠る。
その後も虐殺は続き、そして最後の1人となったプレイヤーに、8体の あれらが8方から囲み、
ヴォン…
『『『『『『『『この先の宝が欲しいなら、我々をたおしてみるがよい!』』』』』』』』
「う…うわぁ~っ!嫌だぁ~~~!!」
真紅の
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数日後。
「ちぃ、クソ運営が…」
「これも、絶対に嫌がらせだよな?」
「一緒にすなっつーの!」
ユグドラシルの世界を形成する9枚の葉の1つ、アースガルズ。
この地に在る草原地帯にて、
正確に言えば、此処だけで無く、ユグドラシルの各世界の あらゆる場所で、様々なイベントが催されようとしていた。
同日、同時刻に、である。
これは約1ヶ月前から公式告知されていた事だが、同時開催イコール、1つのイベントしか参加出来ないという事で、プレイヤー達は運営サイドに、何時もの如く、不満を口走っていた。
因みに この場では、珍しく且つ稀少なアイテムをドロップするモンスターが本来の出没地域に関係無く大量出現する…という内容。
事前に どの様なモンスターが現れるかは報されていたので、それ等レア・アイテムを狙うプレイヤー達が多数 集まっていた。
大半は各々のギルドで、其々の適正に合わせて『誰が どのイベントに向かうか』を決めた上での参加だ。
草原には無数のプレイヤーが散らばり、イベントの始まりを今か今かと待っている。
そして、イベント開始の15分前となった時…
「集まってますね。」
「~だねぇ。」
少し離れた高台で、気配を消して、その様子を伺っている2人。
1人は金色の鎧に身を包んだ荒鷲型の
もう1人は、コブラ型の
グィ…
バードマンが手にした弓矢を天高く掲げ、
「ひゃっはー!
祭りの始まりだ!
煌めけ!シャイニング・ボゥ!!x7!」
ドシュッ…
その矢を天に7連発で射ち放つ。
カッ…バッシュゥウッ!
その光輝く矢は最高点に達すると、一際 輝きを増して爆散。
「うわっ!?」
「ぎゃん!?」
「な…何だぁ??!」
光の雨となり、プレイヤー達の頭上に降り注いだ。
「て、テロかぁ?!」
「な、何なんだよ、これ?」
いきなりの奇襲に、慌てふためくプレイヤー達。
ドスッ…
「え…!?」
そして何が起きたのか、まだ理解が追い付かないプレイヤーの1人の胸元に大穴が開く。
「相変わらず、凄い
それはマンスネークの男、ジュージの左腕に仕込まれた魔導銃。
破壊力が精神力に依存されるマジックアイテムだ。
使用者のMPと連繋しており、それが尽きる迄、弾数は無限。
「どうもですよ。」
ジュージはバードマン…ペロロンチーノの称賛を受け止めると、
「おぉっと、連中も俺達に気付いたみたいだぜ?」
「それじゃ、殺りましょうか!」
バシュッ…
ドッドッドッド…
その場から、残ったプレイヤー達に向けて、狙撃を再開した。
「あれは、アインズ・ウール・ゴウン??!…グギャッ!」
「クソが!まさか このタイミングで、この前の仕返しkぎゃぐゎあっ…!」
中には彼等が何者か、そして その目的を理解した者も居たが、その者達も射抜かれ撃ち抜かれる。
「調子に乗るなよ、このDQNギルド!
死ねや!
ビュゥン!
その中、
パキィン…!
「な…なぁあっ??!」
それはペロロンチーノ達の前に張られた
「効かないっての♪」
「…しるひーだ、レベル100。
ブラック・ブラック団所属の
情報通りだな。」
「流石は ぷにっと萌えさん、情報力パねぇっすよ。
耐風系アイテム、いきなり役に立ったし。」
大侵攻に参加したプレイヤーは、侵入者履歴から既に全員が割り出され、この日この時間に、どのプレイヤーが どのイベントに参加するかは、ユグドラシル公式掲示板、及び
「ぷにっと萌えさんが一晩で調べてくれました。」
…とは、その時のモモンガの弁。
その後、その
当然、相手の得意攻撃に合わせての防御・補助系のアイテムも渡されていた。
「ぶっちゃけさぁ、あれだけ上等な真似をした直後、こんなに呑気にログインしてるのが有り得ないんだけど?」
「報復とか、考えてなかったのか?」
少し疑問に思う会話を交わしながらも、2人は攻撃を休めない。
≫≫≫
「ひ…」
「あわわゎ…」
約10分後。
遠距離攻撃に特化した2人の ほぼ一方的な攻撃により、場のプレイヤーは両手で数えられる人数となった。
ジャリ…
「ひぃぇぇっ!?」
そんな狼狽えるプレイヤー達の前に、近付くペロロンチーノとジュージ。
「ペロロンチーノさん、コイツ等は?」
「えーと、………………………………。
あぁ、残りは皆、抹殺リストには載ってないですね。
この前とは無関係なヒトばかりですよ。」
「そうか。君達、運が良かったねぇ。
それじゃ、俺達は退散するから。」
「お邪魔しました~♪」
シュゥ…
復讐対象が居なくなったのを確認すると、2人は転移で その場から姿を消す。
無差別攻撃を受けた中には、大侵攻に参加していなかった者も居ただろうが、それ等は この場に居合わせたのが不運だったのだろう。
「「「「「「……………。」」」」」」
残されたプレイヤー達は呆気に取られる。
イベント開始数分前に、既に大多数のプレイヤーがリタイア。
事前に発表されていたが、このイベントは、参加者が ある程度のモンスターを倒す…ある程度のアイテムを入手すると、強力なボス級モンスターが現れる。
そのボスを討伐して初めて、ドロップした貴重アイテムを持ち帰れる
「「「「クソ・DQNギルド~~~~~~~~っ!!」」」」
▼▼▼
ユグドラシル9葉の1つ、アルフヘイムの とある都市にて、武術トーナメントが開かれようとしていた。
その優勝景品は、『ワールド・チャンピオン』の称号。
戦士系最強職を獲られる大会だ。
「ふん…クズが集まっている。」
「「………………。」」
参加者やギャラリーで溢れる闘技場を、遠目から見据えるスーツ姿の山羊頭の悪魔と白銀鎧に真紅のマントな戦士風な男、そして もう1人、武骨な武者甲冑の巨漢。
彼等3人が、それを見据えていた。
「とりあえず私が今から、強力な破壊魔法を放つ。
お前達は それで起こる混乱に乗じて奇襲を。
仕留め損なったヤツを殺っていってくれ。
勿論、援護はする。」
「待て、それでは無関係な者も巻き込んでしまうぞ!」
「知った事か。その者達はクズ共と同じ場所に居た、己の不運を呪って貰えば それで済む。
いちいち狩るべき対象かどうかを選別して攻撃しては、本命の取り逃がしが出るぞ?
それを解って言っているのか? ん?飛蝗ライダー?」
「だからって!」
「…ったく、誰だよ? この2人を同じチームに組んだのは?!」
今から行う襲撃方法について、山羊頭悪魔と白銀鎧が抗論するが、
ドッガァーッンン!!
「「「「「????!!」」」」」
その途中、会話しながらも魔力を高めていた悪魔が躊躇無く、開会式を前に控えていた出場者達を中心に無詠唱、極大の黒焔の魔法を放つ。
観客席全体に及ぶ広範囲の強力魔法により、闘技場はパニック状態に陥った。
「ウルベルト!貴様!?」
「ふふん。この場で一番の厄介者と見ていた、ジョスカは片付けました。
さあ、続きは貴方達の仕事ですよ?
さぁさぁさぁ、はりー!」
「ちぃ!ウルベルト、話は後だ!
建御雷さん、行きましょう!」
「了解、たっちさん!」
≫≫≫
…結果、この武術トーナメントは参加者も観客も不在な企画倒れに終わるのだった。
▼▼▼
ユグドラシル9葉の1つ、ヴァナヘルム。
「何ともはや美しい!素晴らしい光景ですね。」
雪の舞う平原。
星煌めく夜空を見て感動しているのは、直径約50㌢程な大きさの、宙に浮く蒼い1つ目の球体。
現実世界では写真や記録映像でしか見られなくなった、自然の景色をこよなく愛する男だ。
此処で行われるイベントは、夜空にプラネタリウムの様に数多の流星と壮大なオーロラを映し出し、その光景を眺め観て楽しむという、非戦闘イベント。
当然 集まった参加者全員が、自然の景色を鑑賞するのを好む者ばかり。
誰の手にも映像記録用のアイテムが、確と持たれていた。
≫≫≫
「もう直ぐですね。
頼みますよ、チャ・リニ・キさん。
炎雷さんも、ヨロシク~♪」
「任されたし。」
「承知!」
そんな参加者を見ながらのブルー・プラネットの呼び掛けに、同行している2人の異形が頷く。
1人は突槍と円盾を持った、銀の鎧の騎士。
しかし その両足は脚でなく、金色の
もう1人は所謂ザ・ニンジャな格好の男。
ハーフゴーレム種の弐式炎雷である。
タタタッ…
イベント開始を報せる
3…
2…
1…
…0!!
そして その数字が
カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ!
イベント参加者達は、そのオーロラにファインダーを向けてシャッターを連打するが…
「巫山戯んなよテメーッ!」
「そこどけゴラァ!!」
「何やってんだ!?」
「何時間 待ってたと思ってるんだよ、このボケが!」
次の瞬間、彼等の口から怒声が飛び交う。
「わぁ~お♪ 予想以上な反応だなぁ♪
……………………………。
【(」゚O゚L)】何だか、凄い怖いんですけど…」
その理由は、チャ・リニ・キが撮影陣のフレーム内に常に入り込むかの様に、オーロラの前を翔ていたからだ。
しかも、片手を挙げてのポーズ付き。
所謂、撮影妨害である。
…因みに最初は、此方側もNPC総動員で撮影スポットを自分達で完全に抑えるな 嫌がらせ 策も挙がっていたが、イベント開始3時間前には、既に大勢の参加者が その場を陣取っていたのでボツになったりしていた。
「死ねタコ!」
「帰れ、クズ!」
「金だろ、カネ!カネだろ!普通に!」
止まらぬ罵詈雑言。
「…って、あいつ、DQNギルドのクソ戦車ぢゃねーか!」
「な、何だっt…」
…ボト
「ひぃぇぇ?!」
1人がチャ・リニ・キの正体に気付くと同時、別の1人の首が胴から落ちた。
忍者職を極めた弐式炎雷の、隠密スキルで接近からの
「ひぃっ!? あ、ぁぁあ、
「な、何で、此処に?」
「…って、ぎゃぁぁあっ!?」
ボト…
その場の者が戸惑う中、弐式炎雷はスキル・カゲモグリを使い、別の標的の影に移動から、また
Pi…どっかーんっ!
「ぅギャーッス!」
更にはブルー・プラネットの瞳から撃ち出される超圧縮のビームが別の標的を仕留め、
どっごーんっ!
「おっふぁ…!」
チャ・リニ・キが上空から無差別に小型爆弾を連発で落とし、多数のプレイヤーが強制ログアウト。
ユグドラシルでは珍しい平和な筈のイベントが、一瞬にして地獄絵図となった。
「ぐ…ぞ…」
ジャリ…
そして爆撃で吹き飛ばされた1人…天使種の女の前に、
「『どうして?』な質問に対しては、答える必要は無いよな?」
「お前…達が この場に居なかったら、無関係者が傷付く事は無かった。
即ち、この惨状の原因は、お前達だよ。」
「お前等が、全~部 悪い。」
「……………!」
女天使より先に、ブルー・プラネット達が口撃。
かなりな暴論だが、この女は、それに何も言い返せなかった。
「納得したか?理解出来たか?…じゃ、死ね。」
▼▼▼
この他にも この日、ユグドラシル各地のイベントで、
後日、モモンガがゲームの公式掲示板にて、「この件については先の侵攻に対する報復だった」と正式に宣言。
全ての原因を名指しこそしなかったが、最初にナザリック侵攻を呼び掛けたギルド、または個人に有ると断言。
怒りの ぶつけ先を【セラフィム】に仕向けるように誘導する。
しかし、彼等の復讐は、それだけで終わらなかった。
【セラフィム】のギルド拠点は移動可能な仕様だったらしく、結果的に最後まで その所在…尻尾を掴めなかったが、その他の参加者が所属するギルド全てにGvGを仕掛け、財産全てを強奪した上で、そのギルド武器を破壊する事で壊滅させたのだった。
更には改めてモモンガが公式掲示板にて、「今回の件、全ては最初に侵攻を呼び掛けた者に責任が有る」と発言。
詭弁だと理解しながらも、既に
これにより、【セラフィム】は その後の複数ギルド参加型イベント等からは爪弾きにされ、衰退の一途を辿る事となり、
▼▼▼
「…な、話が昔、有りまして。」
「鈴木ぃ…お前等、マジ最悪だな!
ギルド武器破壊はゲーム的に『殺られたから殺り返す』でギリセーフとしても、財産略奪はアウトだろ? 人として!」
「いえ、仕方無かったんてすよ!
どちらかと言えば、実は そっちがメインだったんです!
シャルティア達を復活させるには、莫大な お金が必要だったんですって!」
ジュージ…マンスネーク(サガ・フロンティア)のイメージで。
尚、左腕の魔導銃はサイ〇ガンで。
チャ・リニ・キ…チャリオット(FF-V)のイメージで。
前書きでも触れましたが、この小説はフィクションを原案とした
実在の個人、団体、出来事とは、余り関係ありません。www
ブルー・プラネット…ボルダー(聖剣伝説3)のイメージで。
色々と調べましたがブルプラさん、公式での容姿表現は確認出来ませんでしたので、小説オリジナルです。
【今回の没ネタ】
女性限定イベントに、エロ最悪を乱入させようとか考えましたが、ユグドラシルはR規制が厳しかったのを思い出してボツに。
設定では
感想よろしくです。