鈴木悟の職場の先輩が、ユグドラシルのサービス最終日に新規ユーザー登録しました   作:挫梛道

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【警告!】
今回、食事中、或いは食事前の閲覧は控えるのを薦めます。
 




GvG

◆デミウルゴスside◆

先日のセラフィムによる、魔導国の複数の主要都市並びに集落への同時襲撃。

結果から言えば それ等は全て、撃退に成功しました。

一部の都市は強力な敵が居り、タナカ様や守護者のチカラによる物も有りましたが、それは大した問題では有りません。

パンドラズ・アクターの資料によると、彼方のシモベの中にはヒヒイロカネで造られた金属生命体が5体居ましたが、その内の4体が、今回の襲撃に関わっていました。

それをタナカ様、コキュートス、セバス、クライムが各々撃破。

敵の主力が削られたのですからね。

寧ろ吉報です。

 

≫≫≫

…と、私は この様な作戦を提案させて頂きますが?」

そして、それ等を踏まえての軍義。

 

「…それは…非道くないか?…ww」

私の打ち出した策を聞くと俯き、肩を揺すりながら話すタナカ様。

反対意見では無い様ですが…

それでいて、何やら笑いを堪えている様に見受けられますが…私、何か面白い事を言いましたか?

 

「ふむ。このデミウルゴスの案に、何か意見や質問が有る者は居るか?」

「はい。その人員について、ですが…」

私の一通りの説明の後の、アインズ様の御言葉に、挙手したのはタナカ様。

聞いてみればタナカ様は今回の浮遊島への侵攻は、冒険者チーム【獣神】+αとして動きたいとの事。

聞けば、タナカ様の手下(チームメイト)だけで無く、それ以外のネコ様大王国の者も、今回の作戦に加わりたいと発言しているそうで。

 

「特に店長(バステト)が、店を壊された事で、完全にキレてまして。

それとデミウルゴス?

別にアイツ等、"手下"なんかじゃないからな?」

し、失礼しました!

そして成る程、そういう事ですか。

自分達の、謂わば"城"を破壊されたとならば黙っていられないのは、確かに理解出来ますね。

そして その考えはアインズ様も同様だった様で、最終的にタナカ様の指揮下でチームとして動く…という条件で認められました。

その後も、色々と計画を煮詰め…その攻め入る人選で、多少 悶着も有りましたが…この話し合いも一段落、この場は解散となろうとした時、

「すいません、最後に宜しいでしょうか?」

挙手したのは、パンドラズ・アクターでした。

 

 

◆デミウルゴスside・了◆

 

▼▼▼

 

◆タナカside◆

あの天使ギルドの攻めについての話し合い。

それが終わる間際に、パンドラが何か『一応、話しておきたい事が有る』と、一部の者を呼び止めた。

鈴木、俺、デミウルゴス、コキュートス、セバス、クライム、恐怖公…と云った顔ぶれだ。

 

「実を申しますと…」

 

≫≫≫

「はっはっは…マジかよ…」

パンドラの報告書の中に在った、現在の浮遊城の主だった住人。

ソロを頭として、プレイヤーが もう1人。但し、現在行方不明。

そして その下で、ギルド全般の指揮権を持っていると思われるNPCが3人。

ナザリックで言えば、アルベドやデミウルゴスの立ち位置(ポジション)な者だな。

今回の魔導国襲撃は、ソロの『魔導国は討つべき悪』の発想の下、この3人が下の者達に指令を出していたらしい。

そして その内の1人…エルフの女。

戦闘力は皆無で、完全な頭脳労働担当。

ギルドの頭であるソロの、日常の世話もしている実質No.2らしい。

…で、その日常の世話というのは()()()の世話も含まれているらしく、パンドラが城に潜んでいる間、この女とソロは ずっと()()()()()らしい。

 

「そ、それで お前、それをずっと観ていたのか?」

「他者ノ情事ヲ覗キ見ル。

流石ニ ソレハ、悪趣味ダト思ウゾ。」

「(¬_¬)うわぁ…(シズの真似w)」

「と、とんでも御座いません!

様子を伺う度、本当に四六時中、常に そうだったのですよ!

信じて下さいよ!」

まあ、成る程。

アルベドやシャルティア、プレアデスの女性陣と双子姉弟(おこちゃま)、ついでにエロ最悪(ナプエドマータ)を退室させた理由は納得出来た。

特にルプーとエロ最悪に そんな話をしたら、必要以上に喰い付いて会話が明後日に暴走、一行に前に進まなくなるだろうからな。

そしてパンドラが言うには、()()()()2人の会話から察するに、最初にヤツと俺達が出会した時の鈴木の『偽善者』とか『お前は間違っている』とかな言葉からの現実逃避で、肉欲に走ったらしい。

そして『僕は間違っていない』とか、呪詛の様に何度も呟いていたとか。

 

「それは…重症だな。」

お前のせいでな。

つまり、

 

『僕は間違っていない』

  ↓

『悪いのはAOG(モモンガ)

  ↓

『モモンガは悪』

  ↓

『モモンガが治めている魔導国も悪』

  ↓

『だから、悪は滅ぼす』

  ↓

『悪を滅ぼすのは善い事』

  ↓

『僕は正しい』

  ↓

『だから僕は、間違っていない』

 

…な、発想に至っているのか?

本当、救いようが無いな。

 

 

≫≫≫

 

 

「…そんな訳で、ネコ様からの参加もOKになったから。」

「有り難う御座います。」

場所は変わって、ネコ様大王国・仮店舗(本店修理中)。

此処でセラフィムへの攻撃参加の件を、バステトに伝える。

 

「それで そちらからは、はにゃーんベートの他に、誰が出張るんだ?」

「はい。エイデイ、クロカ、シロネ、夜一、イザベラ、フェリシア。

そして私が、出させて頂きます。」

この前のメンバーか。

 

「了~解。既に第1陣の出撃準備は整ってる。

俺達は その後の様子見で、1~2時間後に殴り込みの予定だ。

今 言った面子、直ぐに呼び出してくれ。」

 

 

◆タナカside・了◆

 

▼▼▼

 

◆アインズside◆

「良いか!彼の者は一度ならず二度迄も、私に、私達に その矛を向けた!

しかも敵本陣に残しているシモベの報告によれは、貴奴等は不届きにも、今度は このナザリック地下大墳墓に攻め入る計画を立てているそうだ!

ならば、私達は どうするべきだ?

その都度 身に掛かる火の粉を振り払うだけで、済ませるか?」

「いいえ、アインズ様!

二度と火の粉が舞わない様に、その火の元を完全に消し去るべきだと思います!」

「ぼ、僕も、そう思います!」

「滅殺ノ他ニ有リマセヌ…!」

玉座の前に集まったシモベ達。

その皆が、俺の問い掛けに交戦の意を示している。

 

「よく言いました!

皆、私達の目的は敵の殲滅!

例え非戦闘要員で在ろうと…それが女、幼子で在ろうとも、敵に属す者で有る限り根絶やしにする!

…その覚悟は有りますか?」

「「「「「「「うおおおおぉっ!」」」」」」」

続くアルベドの言葉にも、皆は雄叫びで応える。

そう、この戦争(GvG)の最終の目的は、あの城に居る者全てを滅ぼす事だ。

 

「宜し!ならば、地獄を創りなさい!」

「「「「「「「うおおおおぉ~~っ!!」」」」」」」

アルベドの発破に更なる雄叫び。

士気は上々だ。

 

≫≫≫

「それでは、アインズ様。

戦を告げる鐘の役、お任せあれ。」

「頑張りますぅ!」

デミウルゴスの策は、いきなり物量で圧すで無く、最初に戦闘意欲を消耗させる作戦。

しかし ある意味、これも物量作戦になると思うが。

しかし これは逆に、敵の戦意を倍増させる可能性も有るが、敵の数を一気に減らすのは確実だし、「キレてパワー増し増し?別に大した問題じゃないだろ?」「それイコール、冷静さは失っているでしょうから。」な一言二言でクリアされた。

 

「それでは、行って参ります。

吉報を期待有れ!」

「行ってきま~すぅ~!」

 

シュ…

 

こうして先鋒役の2人が、転移により玉座の間から姿を消した。

頼んだぞ、エントマ、そして恐怖公!

さあ、Guild vs Guildの始まりだ!

この私に…いや、アインズ・ウール・ゴウンと刃を交えたら どうなるか!

それを改めて思い知らしてやろう!

 

 

◆アインズside・了◆

 

▼▼▼

「成る程、報告に有った通り…」

「ぶっ壊されてますぅ。」

恐怖公とエントマが転移したのは、浮遊城の玉座の間。

それが城ならば、最も美しく豪華で在るべき空間の1つだが、まるで災害跡の様に、無惨に破壊しつくされていた。

セラフィムのギルドマスターの癇癪(やつあたり)から、修復が為されていない状態だ。

 

「尤も、滅びる運命の城ですから、関係無いですがね。…眷属大召喚!

 

カサカサカサカサカサカサ…

  

恐怖公に呼び出された眷属達。

その1匹1匹は小さな存在。

その足音も、普通なら耳を研ぎ澄まさないと聞き取れない小さな物。

しかし、それが幾千幾万幾億の数とならば、違っていた。

小さき大音量。

形容詞が反発しているが、その表現が相応しい大行進が、浮遊城の中、玉座の間から始まる。

 

「おやつ、おやつ♪…えい!」

 

ボリポリ…ヴォオォッ!

 

その一部をスナック菓子の様に摘まみながら、エントマも多量の大百足や毒虻に悪喰蟻、更には複数の生物の特徴を合わせ持った異形の蟲(キマイラ)を召喚。

これ等も城内を、縦横無尽に飛び交っていった。

 

≫≫≫

「きゃあああぁっ!?

「ひぃぃっ!?」

阿鼻叫喚。

瞬く間に城の中全体が、蟲に埋め尽くされた。

突如として現れた蟲の大群に、城内はパニックとなる。

 

「いや…いやぁぁぁあ~~~っ!!」

特に、戦闘目的で創られた訳では無いNPCは抗う術も無く、暴食の餌食に。

瞳に涙を溜め、恐怖に顔を歪めた天使の少女も、全身を艶黒に被われる。

30秒後に其の場に残ったのは、彼女が纏っていた…朱に染まった、純白だった…襤褸の衣だけとなった。

 

≫≫≫

「クッソォッ!」

斬!

 

一方、戦える力を持って創られたNPCは、この蟲を相手に応戦。

武装した天使(NPC)が、蠍と蛾を掛け合わせた様な蟲を斬り裂く。

 

ブシャァッ!

 

「ぎゃぁぁあっ!?」

すると、真っ二つになった体から体液が飛び散り、それを浴びた天使は身を焼かれ、溶かされ、消滅した。

 

「武器攻撃は危険だ!」

「魔法だ!魔法で焼き払え!」

召喚天使(モンスター)を喚び出せ!」

上位に立つ天使達が指示を出し、それによって広範囲の攻撃魔法が乱舞するが、その数に圧されて劣勢を覆せない。

 

「ちぃっ!この規模の召喚、何処かに術者が居る筈です!

探しだすのです!」

「「「は…はい!」」」

ナザリックで言えば、守護者に該当するNPCが爆炎魔法を放ちながら、配下に指示を飛ばすが、それも既に徒労。

何故なら この蟲の大群を呼び出した恐怖公とエントマは、最初の召喚の直後、即座に魔導国に帰還していたのだから。

 

≫≫≫

「巫山戯るなよ…!」

「ソロ…様?」

そして、この城の主にして、この城に残った唯一のプレイヤーであるソロ。

彼の私室にも、蟲の大群は入り込んできていたが、それを雷撃魔法で一瞬で全滅させる。

そして己の攻撃によって、ズタボロとなった私室の壁を睨むと、白金に光る鎧を着込み、

「シンシア、ランク3以上の下僕を、玉座の間に集結させろ。…転移を使わせてな。」

「ソロ…何をする気?…まさか?!」

自分の傍らに居た、エルフの少女に命令を出す。

ベッドの上、シーツで身を隠している少女は、それを聞いて、疑問を口にする。

 

「決まってるだろ?

この城全体に僕の最大の魔法を放ち、あの穢らわしい蟲共を掃討する。」

「………!!」

少女…シンシアの予感は的中。

 

「そ、そんな事をしたら、この城は?!

それに、ランク2以下の皆は…?」

「こうなったら、仕方無いだろ?

大丈夫。城は天地創生(ビギニング・オブ・ザ・コスモス)が有れば、幾らでも造り直せる。

それに雑用なら、この世界の人間を浚って使えば良いさ。

大丈夫。あのモモンガを王とか神とかと、崇める人間だ。

そんな連中をどう使おうが、それは悪い事じゃない。」

「………………。」

 

 

 

約1時間後、浮遊城内部から極大の雷が迸り、蟲の軍勢は全滅した。

 

▼▼▼

「ふ…ふはははははは!

城諸共…シモベの一部をも巻き添えにして、蟲の大群を屠ったか!」

「確かに正解の1つでは、有りますが。」

ナザリック地下大墳墓の奥層にて、浮遊城の様子を遠隔視の鏡(ミラー・オブ・リモート・ビューイング)で観ていたアインズが、満足そうに嗤う。

 

「よし!恐怖公とエントマの働きで、敵は大いに疲弊した!

次が本番だ!

此れより浮遊城に、我等アインズ・ウール・ゴウンの、本気の攻撃を仕掛ける!」

「「「「「はっ!」」」」」

 




 
次回『EvE(予定)』
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