鈴木悟の職場の先輩が、ユグドラシルのサービス最終日に新規ユーザー登録しました   作:挫梛道

43 / 60
【今回の予習(ネタバレ)
 
♪塩酸しめじヒラメ出目金♪〇代!♪
(意味分からない人は、レッツ動画検索)
 



置き土産(真)

◆アインズside◆

色々と話題になっていたパワードスーツは、女性陣の活躍で、片付いた。

これは、相性の勝利だったな。

これで残すは、大ボスのソロ1人のみ。

 

『シン…シア…?』

そのソロだが、恋人?のエルフが斃された事で、一瞬 茫然としたが、

『貴様等…よくも…!

絶対に、絶対に赦さんぞ!!』

 

ブォッ…

 

『『『『『うぐぉっ!?』』』』』

憎悪・怒りの形相で強烈な真空波を放ち、自身を包囲していた男性陣を吹き飛ばすと、

 

『召喚ッ!』

 

ボォオオッ!

 

喚んだのは、全身を紅蓮の炎で身を纏った巨大な鳥…不死鳥(フェニックス)

 

『上等だ!掛かってこいや!』

真空波に飛ばされた(ダメージは無いだろう)先輩が逸速く起き上がり、迎撃の構えを見せるが、

『クェェッ!』

そのフェニックスは先輩を無視するかの様に、ソロに向かって一直線の急降下、

 

ドスッ…グボォオオオオッ!!

 

『…っ!』

その儘、ソロに直撃すると大炎上。

巨大な火柱となり、次第に消えていった。

誤爆か? いや、違うな。アレは、恐らく…

 

 

◆アインズside・了◆

 

≫≫≫

 

◆タナカside◆

「ガァァアッ!」

 

ドッドッドッドッ!

 

「ぐっ!」「チィッ!」「ググム…」

あの火の鳥の誤爆?の後、ソロは狂った様に、デカい魔法を連発してきた。

 

「クッ、タナカ・バリアーでも、全てを防ぎ様は…」

その表現は止めろ!

 

「「「きゃぁあっ!」」」

しかし、ベートの言う通り、広範囲の魔法攻撃は、あのロボットを倒し、此方に合流した女性陣にも被害が飛んでおり、 

「出よ! 光の眷属よ!」

 

シュィィィイ…

  

またしても、モンスターを大量召喚。

見た目から察するに、最上級天使な様だが…

 

「それは いい加減に、飽きました。

もっと他に、芸は無いのですか?」

天使が聖光のビームを乱打させる中、それが弱点なのを構わず、デミウルゴスがソロに特攻を仕掛ける。

 

ジャキ!

 

流石はナザリック知恵者3巨頭の一角。

あのソロが、接近戦を得意としないのを見切っている。

爪を延ばし、1本の大剣の様に揃えての斬撃を繰り出す。

それはタイミング的に会心の一撃(クリティカル・ヒット)になると思ったが、

「《完全防御硬化(アストロン)》!」

 

ピキィッッ!

 

「な、何と?!」

ソロは咄嗟に、防御系の魔法で それを凌いだ。

 

「馬鹿ナ!? 1対多数ノ状況デ、アノ魔法ヲ…ダト!?」

「有り得ませんな!」

コキュートスやセバスが、天使に攻撃しながらも、何やら呟いている。

しかし、それも仕方無いだろう。

あの魔法は、云わば俺の卑怯(チート)防御の劣化版。

確かに あらゆる攻撃を受け付けないが、自身も全く動けなくなる…殆んど意味を持たない、俺から言わせたらネタ魔法だ。

仲間(パーティー)が居る時なら、まだ活用法が有るだろうが、今の状況だとコキュートスの台詞通り、完全に一時凌ぎにしか思えない。

魔法解除されるタイミングは予想出来るから、その時に集団でフクロにしたら、もう それで終わりだ。

 

「フン!()()()ヲ待タズトモ…」

「ストップです!コキュートス!」

そして、その完全防御に対して唯一?有効なスキル、"凍てつく波動"をコキュートスが発しようとした時、デミウルゴスがそれに「待った」を掛ける。

 

「これは とても…良い得物(モノ)です!」

  

ずずす…ガシッ!

 

「キェェエィ!」

 

ガァンッ!バキッ!ドガッ!

 

そして魔法で自分の右腕を体回り位に筋肥大させると、動けないソロの足を掴み、それを鈍器の様に振り回して天使を攻撃し始めた!

 

「200年振りですな…」

それを見たセバスがボソリ。

つまり、デミウルゴスは以前も敵さんを鈍器代わり(…しかも多分、普通に生身で)に振り回した事が有る…と。

やべー。何か凄く酷い画が浮かんだぜ。

 

 

◆タナカside・了◆

 

≫≫≫

 

◆シズside◆

デミウルゴス様が敵のリーダー自身を武器にして、敵モンスター攻撃中。

 

「い、いい加減にしろ!《雷電撃(ライデイン)》!」

 

ゴォッ!

 

「ぅお?!」

その途中、硬化が解け、デミウルゴス様に雷撃魔法を浴びせる敵。

至近距離からの それは、デミウルゴス様も回避出来ず、掴んでいた足を放してしまう。

 

「……!」

「「???」」

 

ダダダッ!

 

そして敵ボスは周囲を見渡すと、一瞬 目が合った私…と(隣に居た)店長(バステト)に突撃を仕掛けてきた。

 

バガッ!

 

「が…?!」

「…何をやっているんだ、テメーは!」

「「タナカ様!」」

しかし、その間に素早く割って入った、タナカ様のカウンターのヤク〇キックが炸裂。

 

「情けないヤツだな。

わざわざ小さいのを狙って、人質にして逃げようとしたか?」

私達を庇う様に前に立ち、冷たく話すタナカ様。

 

「ふっふふ…違うよ。

お前なら間違い無く、こうすると この間に飛び込んでくると、確信してただけだよ!」

 

ガシィッ…

 

「お前?」

すると敵リーダーは不気味に笑うながら、タナカ様の頭を両手で鷲掴みして、魔力を集中。

…は良いけど、

「つま先…」

「…思いっきり浮いてますね。」

170㌢程度の身長で、獣神皇(カイザー・ライオン)…約240㌢のタナカ様に対しての その姿勢は少し不恰好。

 

「…テメー、まさか??!

俺には ()()も効かんぞ!?」

「…しかし、他の連中は、どうかな?」

「…お前等、俺の後ろに回れ!早く!」

「「「「「「タナカ様?!」」」」」」

 

バサァッ!

 

しかしタナカ様は慌てた様に鎧の部品(パーツ)の翼を大きく広げ、私達をその後ろに動く様に指示。

  

「…《超自爆(メガ・メガンテ)》!」

 

チュッドドォーーーーッン!!!

 

…直後、暴走した魔力による大爆発が起きた。

 

≫≫≫ 

 

…約10秒後。

魔力の奔流が鎮まり、周りを見れば、壁や天井は完全に崩れ、床も私達…いや、タナカ様の後方だけが、()()()()()()()()()()()で、無事に残っている形に。

 

「で、デミウルゴスさん!デミウルゴスさんん~?!」

「大丈夫…では無いですね。

情けない話ですが、ダメージが大き過ぎる様です。

マーレ。回復を、頼めますか?」

「は、はい!《森の回復(グリーン・リカバリー)》!」

この惨状、私達全員が、無事に退避出来た訳じゃない。

回復役を優先させる様に、デミウルゴス様は避難が間に合わないと判断したマーレ様を後ろから安全圏へと突き飛ばし、その行動の分だけ、御自身が遅れ、爆発に巻き込まれてしまったのだ。

幸いにも最悪は免れて、マーレ様が治療をしている。

 

「…………………。」

同じく退避が遅れたセバス様も、内気功で自己回復している。

 

「ケッ!結局 最後は自爆…それも完全に外すって、とことん情けない雑魚だったな!」

「「それ、フラグ。」

       だから!」

タナカ様子分①の台詞に、私とタナカ様の言葉が重なった。

 

 

◆シズside・了◆

 

≫≫≫

 

◆タナカside◆

 

グボォオオオオッ!!

 

「「「「「「……??!」」」」」」

ベート(大バカヤロー)の台詞の直後、自爆魔法で死んだソロの死体から、派手な炎の柱が そそり立った。

 

『クェェッ!』

そして それは巨大な鳥となり、天高く飛翔し、その姿を消す。

さっきの誤爆の、巻き戻しみたいな光景だった。

 

ムク…

 

そして何事も無かった様に、起き上がるソロ。

…成る程、そういう事ですか!(©デミえもん)

つまり、あの不死鳥は、事前の予約蘇生みたいな魔法だった訳だ。

  

「…で、どうする気だ?

単に、振り出しに戻っただけだ。

同じ方法(ネタ)は、もう通用しないぞ?」

「………………………。」

 

ザザ…

 

前衛後衛に別れ、全員でソロを包囲。

 

「さあ、最高にデカい一撃を喰らって楽に死ぬか、集団で大技連発喰らって死ぬか、体中の関節ベキベキになって死ぬか、好きなヤツを選べ!」

「「「( ;゚Д゚)?!!!」」」

俺の台詞に、数名が何かを思い出したのか、青い顔をしてるが、それはスルーだ。

 

 

『…いや、最後はトップ同士の衝突だろう。』

 

 

「「「「「「!!!?」」」」」」

そんな中、何処からともなく低い声が。

 

ヴォン…

 

そして俺達の前に開かれる転移門。

 

「…真打ち登場だな。」

其処から姿を見せたのは、大仰な黒いローブを着込んだ骨だった。

 

「「「「「アインズ様!?」」」」」

「この前振りだな、【セラフィム】のギルドマスターよ。」

「も、モモンガァッ!」

唐突な登場にデミウルゴス達が驚くが、鈴木は それを気にせず、ソロに話し掛けると、相手は まるで家族の仇にでも会った様な顔を浮かべ、鈴木に斬り掛かる。

 

ガィン!

 

「大丈夫ですか?あいんずサマ?」

それは俺が受け止めたが、

「うむ…って、何だか発音が微妙に可笑しいが…先輩、もしかして怒ってます?

…と聞いてくる鈴木君。

 

「別にぃ~?

俺が出発前に言ってた、『王様ってな、最初は自陣で ずでんと構えてりゃ良いんだよ。』…てのを無視して のこのこ顔を出してきた事になんて、全然キレてないし~?」 

「いや、だからアレは『最初は』…でしょ?

今は もう、大詰め(クライマックス)だから、余裕でセーフでしょ?ですよね?」

必死に自己弁護な鈴木。

 

「…さ、さて、そんな事は、どうでも良い。

【セラフィム】のマスター、ソロよ。

貴様の行った愚行…

スレインの罪人共への施しは、あの者達が との様な者だったかを知らずの事として、不問にしてやろう。

但し、その後の魔導国への襲撃。

そして何よりユグドラシル時代、ナザリック地下大墳墓への襲撃…その呼び掛け、扇動の落とし前は、着けさせて貰う!」

おお。ソロに如何にも…な台詞をぶつけて、誤魔化しやがった。

まあ良いよ。勘弁してやるよ。

   

 

◆タナカside・了◆

 

▼▼▼

「………………………………。」

ソロは、少しだけ焦っていた。

ユグドラシル運営の最後のクソ案とも言える、初心者サービスを受け、殆んど無敵と化している獣神皇(カイザー・ライオン)に、ユグドラシルにて非公式ラスボスの銘を持つプレイヤー、死者の王(オーバー・ロード)も現れたのだ。

そんなプレイヤー2人、そして そのNPC(シモベ)達に囲まれているのだ。

普通のプレイヤーなら、孤立した現状に全てを諦め、降伏宣言しても不思議では無い。

 

「だが、まだだ…!」

しかし この男は、決して まだ折れていない。

仮にも一時期は、ユグドラシルでランキング1位に座した事のあるギルドのトップだ。

そのランキング特典で得た…単なるランク上位ギルドのAOG(アインズ・ウール・ゴウン)の知らない、切り札をまだ持っていた。

そして…

 

 

 

あのモモンガは、所詮は不死属(アンデッド)

聖属性や火炎属性で攻めれば、問題無い。

そして あのタナカとかいう男も、如何にクソ運営のチート設定を受け取ったと言っても、絶対に何かダメージを与える術が…斃す方法が有る筈だ!

何よりもアイツ等は()

そして僕が正しい()()だ!

だ・か・ら、この僕が負ける筈が無い!

()()を発動させれば…!

 

 

 

…正否は兎も角、己の信念の基、自分の勝利を疑っていなかった。

 

「…で、どうするかね?

私としては、一騎討ちに応じても構わない。

それで万が一にも、お前が勝った場合は、残る者達全員をこの場から退がらせ、今後は お前から手を出さない限りは、此方も手を出さない事を誓おう。」

その中、アインズがソロにPVP(一騎討ち)を持ち掛ける。

 

「誰が!巫山戯るな!…《獄照閃光(ジゴ・フラッシュ)》!」

 

カァアッ!

 

「「「「「????!」」」」」

それに対する、ソロの応えは『否』。

ダメージこそ無いが、眩い光を発する魔法を全方向に放ち、

 

ダダダッ…!

 

「あっ!」

「逃げたっス!」

その目眩ましの隙に、玉座の裏側、カーテンを捲った先の階段を掛け上がっていった。

 

≫≫≫

ソロが階段を上った先。

その小さな部屋に置かれていたのは、3つの台座。

その1つには、不気味に光を放つ麻雀の白牌の様な物が13ヶ程 並べられ、その1つには、古めかしい造りの1振りの長槍が。

そして中央の台座には、白から黒へグラデーションする模様の、卵が置かれていた。

 

「は…ははははっ!」

その卵を見て、ニヤリと嗤うソロ。

 

「あざ★ぜるサン、()()()()()()()()()、今、此処で使わせて貰いますよ!

これで終わりだ、モモンガ!アインズ・ウール・ゴウン!!

はは…あっはははははははっ!」

まるで壊れた様に笑うと、ソロは13の白牌をその配列を崩すかの様に床にバラ撒けると同時に、槍を自身のアイテム・ボックスに仕舞い込む。

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 

それが原因なのか、突如 城が地震に遭ったかの様に揺れ始め、崩壊を起こし始めた。

 

「ソロ!」

「貴様、何をした!?」

丁度 其処に、アインズとタナカが駆け付ける。

 

「何をした?

さあ?単に この城を創っていた世界級(ワールド)アイテム、天地創造(ビギニング・オブ・ザ・コスモス)の配列を崩しただけさ。

尤も、それが理由で、この城は崩れ落ちるのが確定だけどね。」

「貴様…!」

「良いのかい?

君達の お仲間さん、皆が飛行能力を持ってる訳じゃないだろ?

この高さから落ちたら、死んじゃうんじゃない?」

 

ギリ…

 

「私が言うのも何だが、貴様…最悪だな…!」

勝ち誇った様に嗤うソロに、アインズが歯を軋ませる。

 

「《伝言(メッセージ)》…デミウルゴス、聞こえているな?

既に察しているだろうが、直に この城は崩れ落ちる!

飛行手段を持たない者の、フォローを頼むぞ!」

『既に万端で御座います、アインズ様。』

そしてデミウルゴスに《伝言(メッセージ)》で緊急離脱準備の要請をすると、既に完了しているとの返事が。…さすデミ!

 

「ふふ…逃げる用意は、早いみたいだね。

面白いよ。決着は地上(そと)で、着けようじゃないか!

…《飛行(フライ)》!」

「……《飛行(フライ)》。」

そしてソロとアインズは飛行魔法で、タナカも鎧の翼を広げて飛翔、崩れる城から脱出した。

 

▼▼▼

 

◆タナカside◆

「全員、無事だな?」

その後、水晶城は その土台である浮遊島諸共に崩壊。

その下の砂漠に崩れ落ち、砂の中に沈んでいった。

魔導国の面々は、ある者は自身の翼で、ある者は飛行魔法で。

また ある者は飛行能力の有る魔獣を喚び出して その背に乗り、ある者は重力操作の魔法で静かに着地する等して、難を逃れていた。

 

「ふん、流石だよ…と言っておくよ。」

「その意味フな自信は、何処から沸いてるんだ?」

そして今、ソロを全員で囲んでいるのだが、未だに勝ち気な態度を崩そうとしない。

それはハッタリか、それとも まだ、何か仕込んでいるか…

 

「勘違いするなよ。

お前達の相手は、僕じゃない。

()()だよ!」

 

ス…

 

「「「「!!?」」」」

そう言ってソロが夜空を指差すと、天に太陽の様に光輝く球体が現れた。

それにより、辺りは昼の様に明るくなる。

 

シュゥ…

 

そして その両脇に、小さな堕天使?が4体程 姿を見せたと思えば、 

『『『『♪Estuans♪interius♪ira♪ vehementi♪

♪Estuans♪interius♪ira♪ vehementi♪』』』』

いきなり合唱(コーラス)し始めた。

 

ズズズ…

 

更には その歌声に呼応する様に、光る球体は変形を開始。

 

「な…」

「何と…?!」

「ははははは!驚いたかい?

これこそ我等【セラフィム】の最終兵器!

ギルド随一の研究家、あざ★ぜるサンが創った究極天使だよ!」

全員が驚愕。

其処に現れたのは、長い銀髪の(認めたくないが)美丈夫(イケメン)

但し、その右腕は黒い翼。

そして下半身は無数の白い翼を集合させた様な、異形の天使?だった…!

 




 
次回、決着!乞う御期待!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。