鈴木悟の職場の先輩が、ユグドラシルのサービス最終日に新規ユーザー登録しました 作:挫梛道
◆ペストーニャside◆
アルベド様から、『ベッドのシーツ、洗っといて』と言われました。
…が、成る程。
何だか部屋を出て行かれるアルベド様の歩き方が ぎこちなかったのは、成る程そういう事でしたか。
しかし これは もう、シーツもマットレスも
新品と取り換えましょう。…わん。
◆タナカside◆
「せーんーぱーい~~いっ?!」
どんっ!!
「ぁ…どん…」
おーい、鈴木君~?
眼が、眼が怖いよ~?
今後の俺とナザリックとの関係について話している途中、【
…と思ったら、いきなり眼穴の奥にカッと赤い光が宿り、
「つまり先輩は、同胞の忘れ形見…謂わば今は私の娘に等しい者を、キズモノにした…と?
そーゆー事で、合ってますね?」
凄い迫力で詰め寄られました。
恐い鈴木君マジ怖い。
いや、キズモノてアータ、間違ってはいないけど、もっと別の表現でも良かったんじゃないの?
…って言ーか!近い!近い近い近い近いから!!?
「…確かに私も、その要因の1つかも知れませんが…」
いーや、お前の設定が全ての元凶だろ。
てゆーか互いに合意だったし!
仮に俺に その気が無かったとしても、その時はアルベドに襲われて(レベル差が有りすぎて抗えない)、どっちにしても喰われてただろ?
何?くっ殺?
そっちの場合や可能性はスルー?
そうなってた場合、キミは どういう言葉を俺に向けてたの?
「心配しなくても、犯り逃げみたいな下衆い真似しないって。」
「絶ぇーっ対ですね?責任取ってくれますね?幸せにしますね?誓えますね?」
「Schwöre bei Gott!」
「ぬゎっ!?…(ピカァ…)
す…すいません、ナザリック内ではドイツ語禁止なんです。
マジに勘弁しろ下さい。」
え?そうなの?
お前 以前、『ドイツ語って かっけーくないっすか?』とか言ってたじゃん?
寧ろ推奨、流行らせているかと思ってたぜ。
◆タナカside・了◆
▼▼▼
◆アルベドside◆
「そーゆー訳で!
此れからは私の事を、タナカ夫人♡と呼ぶように。」
「「「「「「…………。」」」」」」
王の間にて。
もう直ぐアインズ様とセージ様が正式に話して下さるでしょうが、その前に集まった階層守護者とプレアデスには事前説明。
しかしコイツ等の殆ど、私をジト目で見つめてきた。
コキュートスも あの複眼を細めているでしょうし、多分 平常なのはエントマだけ。
あ、ルプスレギナは目を輝かせているわね。
あの顔は『もっと詳しく教えて欲しいっす!』と言ってる顔。
良いわ。後で ゆっくり、私とセージ様が如何に愛し愛され愛し合ったか♡を話してあげる。
「まったく…貴女ってヒトは…」
「昨夜、私達を追い出したのは やっぱり、そーゆー事だったんだよね~?」
「ぇと…あの…その…」
「不埒ナ…!」
「やっぱりビッチでありんしたか。」
ビッチ言うな!あくまでセージ様限定よ!
「でも、『タナカ』夫人はね~?
アルベドをタナカ様の名前で呼ぶなんて、何だかタナカ様に凄く失礼な気がするんだけど?
てゆーか、普通に嫌。」
「今回だけは、チビに同意でありんす。」
「全くだね。アルベドがタナカ様の奥方になったというのが仮に本当の話だとしても、それで浮かれてしまうのは芳しくない。
プライベートで あの方に甘えるのは別に構わんが、公私でのON/OFFの区別は きちんと付けるべきだと思うよ、守護者統轄殿?」
「既婚者だった私から言わせて戴きますと、お気持ちは解りますが、やはりデミウルゴス様が言われる通りかと。」
皆、酷くない?!…って、『仮』とは何よ?!
「…揃っているな。
すまない、先輩との話が長引いてしまった。」
「「「「「「「!!!!」」」」」」」
そんな風に話していると、アインズ様とセージ様が姿を見せられた。
即座に会話を止め、跪く私達。
「うむ。皆、面を上げよ。」
◆アルベドside・了◆
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◆アインズside◆
「…その様な訳で、田中先輩…いや、このセージ・タナカを、正式にナザリックの一員として迎える事とした。
この事に異の有る者は、申言せよ!」
多分、俺が来る前にアルベドが勝手に話をしてたんだろうな~?…な、アルベドと先輩の件を含み、先輩のナザリック入りを伝える。
「何を仰有られるのです!
アインズ様の意に反する者等、この場には居ません!」
「ぼ、僕も、そう思います!」
「アインズ様ノ意ハ、我等守護者ノ意。」
「よろしいのでは、ないでしょうか♡」
まあ、分かっていたけど、当然これに反対するヤツなんて、此処には居ない。
ただアルベドの、興奮天突な笑顔が少し怖い。
よーし落ち着け?ステイステイ。
「………………………………。」
それを少し、引き顔で見てる先輩。
何か言いたそうな顔をしているけど…?
ス…
そんな先輩が1歩前に出る。
改めて、皆に挨拶する為だ。
「既に200年、此の世界を生き抜き、魔導国を築き上げたナザリック。
そんな集団の一員となれるのは誇りであり、それを認めてくれた皆には、感謝しかない。
アインズ様とも話をしたが、既に皆の
だから さしあたっては、嘗てアインズ様が そうしていた様に、冒険者の真似事で外部の情報収集を。
そして有事には、魔導王陛下の剣となり盾となる事を、誓わせて貰う。
皆、宜しく頼む。」
ん~…先輩を呼び捨てにするのは やはり少し、抵抗が有るなぁ。
それと先輩も、俺を『様』とか『陛下』で呼ぶのは止めて欲しいです。
いや、解るよ?
如何に俺の先輩だからって、ナザリックに入るからには俺の下に就く事になるのだから、少なくとも僕の居る前では、示しの意味で俺を立てるっていうのは。
そして先輩の言う冒険者の真似事とは、俺が此の世界に着いたばかりの頃にやっていた、
今後 先輩は、一般の外部にはナザリック入りの事は伏せた状態で、只の一般人な冒険者として活動。
それで外の情報を集める役目に就いて貰う事に。
俺としては、ナザリック入りしてくれたら それで良かったのだけど、『
情報収集以外でも、冒険者として稼いだ金は、ナザリックに納めるとか。
本当に真面目ですね、この人。
「それから…
アルベド、此方に。」
「はぁい♡ セージ様♡♡」
「先程アインズ様も、軽く話されたが…」
そしてアルベドを傍らに呼び寄せ、彼女との事も、正式に話し始めた。
◆アインズside・了◆
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◆アルベドside◆
ぐふ…ぐふふふふ…
セージ様の口からも、正式に私との婚約を発表された。
ふっ! 一部の守護者やプレアデスは、未だ信じられない様な顔をしているけど、私は先に言っていたわよ?
そう!私はセージ様の妻!
そしてセージ様は私の『旦那様』と書いて『まい♡だーりん』!
それ即ち2人は夫婦!
これは、魔導国全体、国を揚げて…いーえ!近隣属国も招待して、盛大な式を挙げるしかないわ!
そして当然 今後、魔導国では その日を国民の祝日に制定するのよ!
「えーと、アルベド?
妄想している処、悪いが…」
はい?何でしょうか、アインズ様?
え゙?
セージ様は表向きは、ナザリックとは無関係者の設定で行動して貰うから、公の挙式は無理?
発表するだけとしても、その時は相手は『魔導王の側近の1人』または『一般人のAさん』となる?
そ、そんなぁ~?!
…って、どうして私の考えてる事が、分かったのですか?
「「いや…その顔見てたら、普通に分かるから。」」
≫≫≫
「では、セージ様。始めますよ?」
「お…応…」
そして、時は一気に進み、夜に。
日中で私の私室を、メイド達が私とセージ様の愛の巣♡にリフォームしてくれました。
そして、今から始めるのは愛の営み♡…はぁん♡…で無く、この世界の『文字』の お勉強。
最初に この世界に流れた時、我々は この地の者達とは言葉の遣り取りは出来ても、何故か文字の読み書きは出来ませんでした。
これはセージ様も、同様だった様で。
その様な訳で、今後 人間達に混じり、冒険者として活動して戴くセージ様には、これだけは身に付けて頂かないと。
最初は この役目、ユリが任される予定で、あの子も『お任せあれ』と眼鏡キラーン!…な女家庭教師オーラ全開で やる気満々だったのですが、私が断固反対&名乗り上げ。
アインズ様も、それを認めて下さりました。
その様な訳で その役目、僭越ながら私が務めさせて戴きます。
勿論、眼鏡も着用してるわ!
申し訳有りませんが、これだけは例え愛する人♡…が相手でも、厳しくイカせて戴きます。
私としても心苦しいのですが、それがセージ様の為ですので。
そう!これは2人の、愛の試練!
当然それを乗り越えた暁には、GOHOUBI☆として
しかし、そうで無かった場合は罰として、搾り摂らせて戴きますので、御覚悟を。…じゅるり♡
「いや、それって どっちも結局は同じくね…?」
◆アルベドside・了◆
▼▼▼
数日後。
ナザリック地下大墳墓、第6階層
他には異形…亜人が幾名。
「
アインズと同郷のヒトが、ナザリック入りしたなんてさ。」
「あの者も、ぷれいやーなのじゃな?」
白金の全身鎧を着た人物と、王族が着飾るかなドレスの幼女が、武台で
「…に、しても彼は大丈夫なのかい?
今から闘うにしても、あの
「ふっ…先輩は、完全な防御特化だからな。」
そしてタナカの『旅人の服』だけな姿に、全身鎧の兜の内から、心配そうな声が出るが、それをアインズは『心配無用』と流す。
タナカのナザリック入りを聞かされた、その配下に属する者達…元からの
血の気の多い異形の者ならば、それは尚更の事。
アインズも それは理解しており、それについて罰しようとは考えていない。
当然 僕達は何時もの如く、『不敬だ!』『どうする お姉ちゃん、処す?処す?』とか言い出すが、『処すのダメ!絶対!』と、アインズが それを止めている。
しかし、それでも納得してもらう必要は有る。
だからこそ、タナカ本人に闘いの場に立って貰い、自身の手で互いに納得させて、して貰う事にしたのだ。
タナカも この話を聞かされた時、理解を示して それを快諾。
そして、今に至る。
≫≫≫
「タナカ様、そろそろ よろしいですか?」
「俺は何時でも、大丈夫だぜ?」
アウラの問い掛けに、柔軟を止め、肯で応えるタナカ。
「分かりました。
『…そ~れでは会場の皆さん、御待たせ致しました!』
マイクを持ったアウラが、この場に居る者達に、ノリノリな口調でアナウンス。
『此の度は、新たにナザリックに加入して頂いた、セージ・タナカ様の実力を 愚かにも 知りたいと言う バカ 勇気有る者達に、その機会を与えると云う名目で、集まって貰った訳ですが…
タナカ様の準備は万端との事ですので、早速始めて行きたいと思います!
さあ、一番 最初にタナカ様との対戦を望む命知らずは、一体 誰だぁ~?』
この煽るかの様なアウラのマイクに、
「…ならば、最初は俺が行かせて貰う!」
ザ…
亜人達の集団から、1歩前に進み出たのは、全身を純白の鱗で被われた男。
「俺は
セージ・タナカ殿! いざ尋常に、勝負!」
ブンッ…!
リザードマンが氷で出来た三ツ又の短剣の切っ先を、タナカに向ける。
「フム!イキナリ アヤツガ出ルトハナ!…フシュー!」
「ほう?彼は、それ程なのかい、コキュートス?」
それを見たコキュートスが冷たい息を荒げ、デミウルゴスが少しだけ興味を持った様に尋ねる。
「ヤツハ 紛レモ無ク、
私トノ模擬戦デモ、10ニ1度ハ、一太刀二太刀浴ビセル程ノ力ヲ持ッテイル。」
「ほほう…
君に勝てずとも刃を届かせるとは、ねぇ?」
そんな会話が為されている中、
『そ~れじゃ、バトル・スタート!』
ダダダッ…!!
「うぉぉおおっ!!」
アウラの戦闘開始の掛け声と同時、リザードマン…バーザリュード・シャシャが雄叫びと共、タナカ目掛けて突進した。
次回、『殺っちゃえ!タナカ先輩!!』
いよいよタナカの正体…その実力が明らかに!
乞う御期待!
感想、よろしくです。
評価、ありがとうございます。