学徒の輸血液
ビルゲンワースの学徒が月の香りの狩人に施す輸血液。
より大きなHPを回復し、一定時間スタミナの回復速度を高める。
血の聖女に見られる調整された血を特殊な工程で精製している。
感覚効果が高く常習性があるため、病み人が使用するならば医療者の処置が必要となるだろう。
ピグマリオンは少女に急かされながら、痛む体に鞭打って古工房にやって来た。
ブラドーに謝罪するためであったが、思わぬ闖入者の対応でそれどころではなくなっていた。
「僭越ながら事情を整理させていただくと。テルミ様が、上層から散歩で市街で行こうとしたところ、途中でうっかりこの工房を見つけてしまった──と」
事情とは、平らかにするとこのような説明に落ち着いてしまうらしい。
ピグマリオンはテルミを見て、それからブラドーに視線を移した。反論も異論もない。どうやら正解のようだった。
「ええ。そう。上層から煙が見えたので探していたのです」
煙とは、何だろうか。
ピグマリオンが尋ねるとテルミは暖炉で赤々と燃える薪を指した。
「あぁ、なるほど。燃せば煙が出ますからね。上層から見えるのも道理というものです。そして、あなたは……あー……月の香りの狩人のお子さんでもあると……」
ピグマリオンは、ブラドーの機嫌を損ねないように努めて「大したことはない」風を装った。
そして事実を整理し終えたようだ。
ブラドーは、もうすっかり興味を失ったようでテーブルを指でトントンと叩いた。ピグマリオンは「さっさと追い出せ」という指示として受け取った。
「いつまで立ちっぱなしでお喋りするつもりかしら?」
腰に手を当てて小首を傾げたテルミは、微笑んだ。
「あ、ああ、申し訳ありません。しかし、我々も仕事がありますので……今日のところは、そのぅ、お引き取りを──」
ピグマリオンの声をすべて無視してテルミは、ブラドーに近寄った。
「ねぇ! 獣の毛皮のおじさま? お名前を教えてくださる?」
「…………」
ブラドーは、そよ風が吹いたほども反応しなかった。
「こ、こら! ブラドー氏は忙しいんですよ! 今日のところは……」
「ブラドー? ブラドーって言うのね、おじさま!」
ピグマリオンは自分の失態に気付き額に手を当てて「あぃぅ~」と呻き声をあげた。背中がチクチク痛い。さっさとどうにかしろ、という視線を感じる。
「ブラドーおじさま、わたしはテルミ。聖歌隊のテルミ、孤児院の孤児ですよ」
ブラドーは、聖職者の獣の皮を常日頃被っている以外は常識的で理性的な人である。
その彼に睨まれピグマリオンは、小さく悲鳴を上げた。素早くテルミを抱え上げ「し、失礼しました!」と叫ぶと外に連れ出した。
「だ、だめですよ、テルミ……テルミさん。ブラドー氏はあれでいて繊細なのですから……」
「むぅ。だめ?」
小さく首を傾げたテルミが『おねだり』した。
市井ならば大抵の物事を素通りさせた仕草だが、残念ながら現在のピグマリオンに尊重できる命は限られている。
「だめなものは『だめ』とお答えしなければなりません。申し訳ありませんね。月の香りの狩人の仔」
「そう。では貴方とお喋りすることにしましょう」
抵抗をやめたテルミをそっと地面に下ろす。
ピグマリオンは傷ついた左手を背に回し、唯一の出口である市街へ繋がる石塔を右手で指した。
「いえ、私とお話など……つまらないものです。また、私からお話することは何もありません。ここではお茶なども出せませんし。どうかどうか、お引き取りを……」
「わたしは貴方とお話をしたいの。手を出しなさい」
テルミは、近くの花壇に座ると左手を差し伸べた。
言葉での説得は無駄になるだろう。
ピグマリオンは工房をチラリと見てから「すこしだけですよ」と伝えて右手を差し出した。
浮かれそうになる気持ちを戒めるように背に隠した左手の傷口に爪を立てた。
「違うわ。怪我をしている手よ」
「これは……いえ、とてもお見苦しいものですから」
それでも催促されてしまい、ピグマリオンは渋々左手を出した。
「わたしはまだ幼いですが医療者で、ちょっとした魔法が使える魔女でもあります。じっとしてくださいね」
左手は仕込み杖の刃を受け止めただけでなく、引き寄せるために強く握ったせいでボロボロだった。苦痛に耐えることができているのは何のことはない。精神力と戦闘の興奮で意識を逸らしていたからだ。傷を見ているとまったく今更であるが、じわじわと熱い痛みが増してきた。
テルミは傷口の具合を確認すると傷ついた手指を杖で叩き、何事か唱えた。どこの国の言葉かピグマリオンには分からなかった。
火で炙られたような痛みが一瞬あり、次には冷水に漬けられたように感じられた。ビクリと指が震えた。
「いい子ね。もうすこしだけ、じっとしていられるかしら。肩も治しましょう」
「け、結構──結構です」
ピグマリオンの声は上ずる。そして、素早く後ずさりした。
手指は完璧に治っていた。
傷ついた肩の傷口は未だにジクジクと痛みを訴えているが、彼女の不可思議な技──彼女の言葉を借りるならば『魔法』とか言う──に任せるのは、憚られた。
なぜなら。
「私は医療教会の教徒ですので、こ、こうした施しは遠慮、そう、異教徒の施しは教義に悖るので遠慮させていただいて……い、いえ、遠慮しなければ、いけないものですから……」
テルミは、不思議そうな顔をしなかった。
「そうなのね。では、やめておきましょう。わたしはあなたの信仰の邪魔をしたくありません。お父様は気にしないでしょうけれど。……とは、言ってみますが傷ついたままではいけないわ。化膿すると処置が大変です。さぁ、ここに。近くに」
テルミは杖を服の内に納めると代わりに銀色の鐘を取り出した。
警戒している自分をどう見たのか、彼女はクスクスと小さく笑った。
「これはヤーナムの神秘であり医療者の秘儀です。だから安心してくださいね。けれど……貴方は見たことがないのね? 『聖歌の鐘』と呼ばれるものです。我々聖歌隊の試みの一端でもあります」
『聖歌隊』という言葉は知っている。
医療教会をほとんど二分する会派の一翼が『聖歌隊』と呼ばれる上位医療者の集団である。
彼女は、その団体が運営している孤児院の孤児だと言った。
──なぜ父がいるのに孤児なのか。関係性は何なのか。
問いたいことはさまざまあったが、嫌な予感のする量まで失血していたピグマリオンは(医療教会のものであれば……)と心が動き、テルミのそばに立った。
そんな彼にテルミは諭すように話しかけた。
「これは血の拝領に等しいものです。──さぁ、跪きなさい」
すこし驚いてから彼は命令に従い、地面に膝をついた。
「ひょっとして。貴女は血の聖女様でもあるのですか?」
「いいえ。わたしは、わたし達の血は血の聖女よりも悍ましく、そして素晴らしいものですよ」
悍ましいのに素晴らしい。──そんな存在は、ありえるのだろうか?
疑問に思いつつもピグマリオンは頭を下げた。
「稀なる恩寵を、病み人に拝領させてくださいませ」
「稀なる月は、病み人を哀れむことでしょう。ええ、望むまま拝領なさい」
鐘が鳴った。
どこかで聞いた覚えがある。涼やかな鐘の音だ。
考えてもいなかった拝領に思わず顔を上げた。その先でテルミは穏やかに微笑んでいる。
鐘の音がもたらす効果は絶大だった。
「治ったようですね。よかったです」
恐る恐る傷ついた肩に触れる。
傷跡は跡形もなく消えていた。怪我を思わせるものは、焦げて破れた穴だけだった。
「医療教会の秘儀もなかなかのものでしょう?」
医療教会のことであれば、ある程度のことを知っていると思っていたピグマリオンは自分の知らない秘儀の効果に驚き、戸惑った。それだけではない。期待もあった。怪我を治せる秘儀があるならば、病を治せる秘儀もあるのではないか。しかし、それを知るには、まず相手を知る必要があった。
「え、ええ……。貴女はいったい何者なのですか?」
市街にいた予防の狩人に丁寧な言葉の持ち合わせはなかった。
そのためピグマリオンは跪いたまま、テルミを見上げた。
花壇に腰掛け、地面に着かない足を揺らしながら少女は小首を傾げた。
「『月の香りの狩人の仔』とはお伝えしましたが、それ以上のことを知りたいのですか?」
ピグマリオンは、主に輸血液と食料の確保について月の香りの狩人の世話になっていると感謝の気持ちがある。
しかし、正直なところ彼がヤーナムで引き起こしている異常──特に一年間が二〇〇年以上続いていることなど──については、意味不明で前代未聞の出来事なので考えたくも知りたくもないという気持ちがあった。なによりブラドーのご機嫌のことを考えれば、月の香りの狩人に必要以上の好感を抱くべきではないと思っている。月の香りの狩人の『仔』についても今のところは深入りしたくないという心情がとても大きい。なんせ、先ほどまで殺し合いをしていた仲なのだ。今こうして顔を合わせることも本心ではとても気まずい。
「いえ、そういうワケでは……。けれど医療教会の秘儀について貴女は詳しいのでしょうか?」
「それは『原理を知りたい』という意味かしら? それとも、この鐘が欲しいの?」
「……私は病み人ですから。何事にも救いの導きを見出さずにはいられないのです」
「ふぅん。そう」
顔を伏せたピグマリオンの痩せた頬に鈍い温もりが触れた。
テルミが触れたのだ。
黒い手袋越しに伝わるのは、彼女のやや高めの体温だった。
「さぁ、いい子。わたしに顔を見せてご覧なさい」
「なっ──なにを……」
「貴方に鐘をあげてもよいのだけど触媒に水銀を大量に消費するものです。常用は難しいでしょう。それに貴方の興味は鐘ではなく自分の病のことね? ……わたしは全ての病み人が穏やかに過ごせるように協力してあげたいの。うんうん。瞳孔は正常ですね。でも血が薄いわ。失血のせいで貧血気味なのね。三日は安静に過ごしなさい。あら、血圧も高めね」
相手を医療者と認めると何事にも従ってしまうのは、病み人の悲しい性である。
唸ってはみたものの、テルミの助言に従うことになることだろう。
そのうちテルミはポケットから小さな木箱を取り出した。
「貴方は肺を病んでいるようですね。本当は静かな屋内で診察すべきなのですけれど……あのおじさまの機嫌を損ねると厄介そうですし……聴診器は壊れていないわね。ベストとシャツのボタンを外しなさい。うん……うん……。とても苦しそうに息をするのね、貴方。いつも溺れているような苦しさでしょう」
彼女が聴診器で拾った音は、水泡が弾ける昏い音が聞こえていたのかもしれない。
『溺れているような苦しさ』は、まさしくピグマリオンの呼吸の苦難を表現するのに相応しい言葉だ。テルミは、なだめるようにピグマリオンの肩を撫でて聴診器を耳から外した。
「手術ができない以上、経過の観察が必要ですね。輸血液は週に何度受けているのかしら?」
「週に一度です。月の香りの狩人……いえ、月の香りの狩人様が持ってきてくださっています……」
「まぁ、お父様が? そうなのね。……お父様は人間に期待していないと思っていました。ヤーナムの再生を人間に任せるのは、あまりに迂遠な試みですからね。それともお父様は貴方だから思うことがあるのかしら?」
彼女の蒼い瞳に見つめられていると落ち着かない気持ちになり、呼吸が速くなる。
得がたい温もりからピグマリオンは逃れられなくなっていた。
だからこそ、口を噤もうとした矢先に舌が動いてしまったのだろう。
「いいえ、私は病み人です。ただの、病み人です。月の香りの狩人様の関心は全てブラドー氏に……。私は行きがかりのオマケで、かの御仁のご温情で何とか生きているだけです」
「そう。──ところで言い忘れたのだけど、貴方の肺ってほとんど空洞なのね」
「は?」
ピグマリオンは、自分の耳を疑った。
それから思わず、自らの黒衣を掴んだ。
テルミは、今日の天気を話すように淡々と見える事実を語った。
「医療者が病み人に病状を伝えるのはヤーナムにおいて推奨されない行為ではあるのだけど、全ての病み人は自らの病状に限り、真実を知るべきだと思うのでお話しましょう。納得は、貴方の人生を幸福にします。幸福は、貴方の人生を豊かにします。啓蒙的真実により貴方の人生がより充実することを期待します」
「わ、私には、おっしゃる意味が、よく分かりません。あ、頭、頭が……あまりよろしくありませんので……」
言葉はかすれ、しかも途切れていた。
最後は吐息だけになったが、ピグマリオンは何とか伝えた。
テルミは穏やかに、そして静かに告げた。
「病は末期も末期です。きっとレントゲンなど撮ったら肺組織がドロドロに腐って空洞になっている状態でしょうね。どうして生きているのか輸血液以外に説明がつかない状態です。聖布で隠れていますが、首もよく腫れるでしょう? ああ、もう腫れる場所も無いのかしら? 背中は痛くない? 背骨は? 骨は痛まない? 腕の関節は痛そうね? 皮膚の変色には気付いているのかしら?」
「────」
輸血液がなければ半年を待たずに死ぬだろうと思っているピグマリオンにとって、彼女の指摘は何ら驚くべきことではない事実だ。
それでも。
医療者の言葉として語られる事実には、自分の直感と異なる恐ろしさがあった。ヤーナムという異常の街に生き、殺されぬ限り決して死ぬことはないと知っていたとしても彼女の言葉はまるで確定的であり、直視し難い現実だった。
どんな苦痛にも耐えられる精神は、死の恐怖にだけは耐えがたい。
次の瞬間。
ピグマリオンは立ち上がり、両手でテルミの首を絞めた。
ヤーナムの医療者が、病み人に真実を語らない理由の一片。
失うものがない病み人は、しばしば見境のない行動をする。
たとえば、事実を伝えた医療者を逆上して殺す、とか。
過去の巷にありふれて欠伸が出るほど繰り返された凶行だった。
「嘘つきめッ! 嘘つき嘘つき……! あなたは、貴女は、おまえは、やはり私を誑かす魔女なのだ! 死ね! 魔女め! 死ねっ! 滅びろ! 黙れ! 黙れッ!」
空気を求めて跳ねる体を押しとどめ、動かなくなるまで首を絞めた。
細い首の内側で確かに脈打つ血管は生々しい。だが健康的な鼓動が手のひらいっぱいに感じられた。常ならば羨むそれは今に限り、気色の悪い虫の蠢きのように感じた。
やがて美しい蒼い瞳から光が消えた。
ピグマリオンは突発的に笑った。
ひどく気分がよかった。
自分にとって不都合な真実が消えていくのが心地よかった。支配的な暴力はピグマリオンを酔わせた。そのため理性が戻ってもなお、彼はしばらく細い首から手を離せなかった。
その後、我に返ったことに関し特別な理由はない。
単純なことだ。時間の経過が彼の酔いを覚ました。
「は……っ」
冷静になり最初に考えたのは、月の香りの狩人の仔を殺してしまったことで、彼がもう二度と輸血液を持ってきてくれないのではないかという心配だった。
自分が何を考えたのか理解してしまった後で、ピグマリオンはようやくテルミの首から手を離した。
「っ、ぃや……」
後悔は先立ってくれない。
「……ち、違う……私は……」
ピグマリオンの行動の結果に残るのは、いつも子供の死体だ。
彼はテルミの体を持ち上げると古工房への階段を駆け上がり、扉を開けた。
「ブ、ブラドー氏……! あ、あ、あ、の、治療……治療を……!」
「私には死んでいるように見える」
──死んでいる!
ピグマリオンは「それはそうです!」と声を裏返して叫んだ。
「でも、あ、あ、あ……わ、私、違う、違うんです! いや殺したのは私なのですが! でも、しかし、魔女が……魔女がいて……! 私は、ただ、善いことを……!?」
もう一人では何も判断ができなかった。
自分の頭がおかしいことは辛うじて理解していたが、これまで善い人間として生きていた自分にこんな恐ろしい本性があったことを認められなかった。認めてしまったらこれまで大切に抱えていた全てが台無しになる。そんな予感がした。
ブラドーは一瞥した後で鳴らない鐘を揺らした。
「それは夢を見る狩人だ。じきにどこかで目が覚める」
「ど、どこに、お、置いておけばいいですか? 埋めましょうか? 穴を掘りましょうか? 掘った方がいいですか? 掘った方がいいですよね?」
「谷に捨ておけ」
「わ、わかりました……」
質問も疑問もたくさんあったがピグマリオンはぎこちなく工房を辞し、階段を降りると、そのまま崖まで歩き、言われたとおりに少女の亡骸を捨てた。しかし、いよいよ頭がおかしくなってしまったのだろうか。崖下に放った体が底に落ちる湿った音は、いつまで経っても聞こえなかった。
■ ■ ■
月の香りの狩人が捨てられた古工房を訪れたのは、翌日の明け方のことだった。
ビルゲンワースの学徒から提供されている輸血液を病み人へ配達するためである。
週に一度訪れる古工房にいる病み人は物静かだ。日頃は、墓石が並ぶ庭にいて土を整えているような男だった。
それが、今日は違った。
彼は椅子に座って虚空を眺めていた。
視線の先に何か浮かんでいるのかと思い、狩人は目をこらしたが、その先には夏らしい厚い灰色の雲が浮かんでいるだけだった。
「やあ、ピグマリオン。拝領の輸血液だ」
いつものように声をかけると、彼は初めて階段を登ってきた狩人に気付いたようだった。
彼は、ひどく怯えた顔をして椅子から立ち上がった。
彼をよく見れば、黒衣のところどころに乾いた血が固まっていた。
「ピグマリオン?」
「あ……あ……月の香りの狩人……。私、こ、こ、ころ、殺してしまったんです……」
「えっ。ブラドーを?」
彼は必死で首を横に振った。
「たしかに貴公が不意を突いて殴っても刺しても殺せそうにはない。それで、誰を? この工房にやってくる人がいるとは、まだ思えないが……」
月の香りの狩人が『まだ』と言ったことには理由がある。
医療教会の工房の先にある工房は、捨てられて久しい。よって、ここを知っている人は当然、古狩人だ。
そして、市街にいる古狩人より古い時代を生きた狩人は『まだ』数が少ないハズだ。
名前と顔を思い出しながら彼の言葉を待っていると彼は青ざめた顔をいっそう白くさせた。
「あ、あ、貴方の、お子さんです……。私に、優しく、して、くださったのに、どうしても……私……私……うわああああああッ!」
膝から崩れ落ちたピグマリオンは、地面に頭を打ち付け始めた。
長い夜のなかでさまざまな奇人変人狂人を見てきた月の香りの狩人としては「四人いるんだけど誰のこと?」とは聞きにくい状態になってしまった。
ひとまず、自傷行為にはしるピグマリオンを止めるため彼の頭と両手を握った。
「ヤマムラさんもそうだが、なぜ発狂すると自傷するのだろうか。おい、しっかりしろ」
ぐしゃぐしゃに泣いていたピグマリオンは、喘ぐように言った。
「私のっ弱さゆえに……あの、美しい人を……優しい人を……私なんかにっ触れてくれたのに……私は……。お許しを請うことも烏滸がましい……うぅぅ……罪深い……私は……もう、いったい、どうしたら……」
「殺したのはテルミか? ひょっとして」
ピグマリオンは答えなかったが、嘆く声がよりいっそう大きくなったので当たりだろう。
そして、彼は『月の香りの狩人』と呼ばれる狩人の存在について知らないのだ。
ブラドーも人が悪い。月の香りの狩人は静まりかえっている工房をチラリと見た。
──事情の特殊性を鑑み話してくれてもよかっただろうに。
しかし、疑問は解かなければならない。彼とは長い付き合いになる予定だ。
「ああ、ええと、その、なんと話したものかな。すこし長い話になるが……」
話す内容には、気を遣う。だが、彼に話すことは市井の古狩人達が程度の差こそあれ信じていることでもあった。
「ヤーナムの異常のひとつに『月の香りの狩人』と呼ばれる存在がある。知る人にとっては、私の名前となっているが、元は違う。細かい理屈は省くが、死んでも死なない、ただの狩人を指す言葉だった」
「はっ……へっ……し……死んでも死なない?」
しゃっくりで体を震わせるピグマリオンの背中をさすり、月の香りの狩人は言葉を考えた。
月の香りの狩人にとって死も夢も当たり前でありふれた事象であるが、あらためて言葉にしてみると信じがたい事実だろう。
普通の人間は一度死ねば終わりで、それ以上もそれ以外もないのだからもうすこし説明が必要だった。
だが、ピグマリオンは「ああ」と呟いた。何やら思い当たりがあるような声音だった。
「あ、あれは、てっきり私の頭がおかしくなったものかと思っていましたが……」
彼は、ポツポツと話し始めた。
この工房へやって来た少女をまず殺したらしい。
それから、すこし経って、同じ姿の少女が現れた。
この時、すでにピグマリオンの頭は現実を受け止めきれなかったようだ。
「私……おかしなことを考えていて……あの子は、天が私に使わした拝領だと思っていたのです……。私の祈りが、どこかに届いたのだと心から信じられたのです……」
「そうか。その実、私の肉片なワケだが」
「え。それは肋骨から?」
「私は外の信仰のことはよく分からない。肉片だな。それで? 二回目に来たときに貴公は負けて話したのだろう。そこからいったいどうして殺してしまうことになったのか」
月の香りの狩人の疑問とは、そこだった。
ピグマリオンは、一度殺した人物が再び何食わぬ顔で現れたことについて、強い疑問を抱き、一回目と同じ敵意を向けられなかったようである。
その状況から殺害に至るには、とても強い動機付けが必要になるだろう。
このことについて、ピグマリオンは震えながら話してくれた。
「あの子は、私の体のことを気にかけてくれました……。病気のことも……医療者であれば見えることもたくさんあったのでしょう。だから診察の結果を話してくれたのですが……私は……恐くなり耐えきれなくて……気付いたら……こ、こ、殺して、しまって……」
ピグマリオンは顔を伏せて泣いた。
それからいくつか質問をして聞き出したところ、どうやらテルミはピグマリオンに簡単な診察を行ったらしい。そして、結果を余さず伝えたところ。彼は取り乱した挙げ句、テルミを殺してしまった、という顛末が分かった。事情を整理し終え背中を撫で続けているとピグマリオンは、ようやく顔を上げた。
「申し訳ない……申し訳ない……。ああ、ああ、私は……私は、俺は、どうしようもない人間だ……。死ぬのが恐いために……子供の未来を、う、奪って……」
「今回のことは聞く限り事故のようだが」
もし、狩人自身の身に起きたことであったのならば「よくあることだ。気にするな」と言ってしまいたいところだが、今回の被害者はテルミである。彼女の内心を知らない月の香りの狩人は「事故のようなものだろう」と事実を再確認することしかできなかった。
「こ、恐いのです……月の香りの狩人。私は、死ぬのが、どうしても、どうしても恐くて……恐くて……。死んでしまったら人はどこにいくのでしょう? 何もかも消えてしまうのだろうか? 何も残せず、何も得られず……私は、いったい、何のために生きているのでしょう? 俺が殺すのは子供ばかりだ。なぜ? どうしてこの様でさえ『生きたい』と思ってしまうのか? この苦しみは、い、いったい何のために……うぅ、うぅ、うわああああぁぁっ!」
「…………」
慰める言葉を月の香りの狩人は持たない。
彼が苦しみ続ける仕組みの中核に存在する自分が、いったい何を告げることが出来るだろう。
だから彼は、ただ嘆くピグマリオンのそばで背を撫でた。
「……市街での狩りは貴公の慈悲でもあっただろう。自らを責めることは善い行いではない。獣を人と等しく思うことは辛く苦しいことだ。まず自分を許したまえよ。誰も病み人に多くは求めまい。私も貴公に何も求めない。……病んで苦しんでいる貴公を俺の我が儘に付き合わせていることは悪いと思っている。……謝罪は今も未来もできないが。同じ病み人だった者として同情はする」
狩人はピグマリオンの手を取ると立ち上がるのを手伝った。
「テルミは、また来るだろう。その時に自分のことを話してみるのはどうだろうか」
「私のことなど知っても何も役には……。もう大半死んでいるような身の上ですし……」
「それでもテルミは聞きたがるだろう」
「どうしてでしょうか? 病み人が穏やかに過ごせるように、とはおっしゃっていましたが……なぜ……?」
「それを聞いてみればいい。言葉のとおりならば貴公の助けにもなるだろう。テルミはどうやら貴公の役に立ちたいようだ」
月の香りの狩人がテルミと直接話をすることは少ない。
だが、学徒達の分析によればテルミはビルゲンワースの学徒や同じ枝葉の仔らを除く、ヤーナムの誰にも心を開いていないのではないかと思える時があるらしい。
テルミが彼と積極的な関わりを持とうとした理由を父である狩人も知りたかった。
ピグマリオンは自信なさそうに、けれど、頷いた。
「償えるとは思えませんが……謝罪ができるのならば、私は、そう、すべきなのですから……」
「ああ、そうするといい。何もしないより、きっと気分もいいだろうさ。──はい、これ。いつもの輸血液だ」
ピグマリオンは、震える手で輸血液が入った木箱を両手で受け取った。
「月からの拝領に、心から感謝いたします」
「あまり感謝されると気後れしそうだ。気を永く保ちたまえよ、貴公も」
月の香りの狩人も気を取り直し、工房に足を向けた。
「さて、ブラドーに挨拶してこよう」
「ブラドー氏なら夜ごと私が喚き散らして仕事ができなかったので今ふて寝してますよ。ご機嫌はドン底なので気をつけてくださいね」
「突然急用を思い出したので地底に帰るよ」
「はい。お伝えしておきます。……あの。もし、テルミさんに会うことがあれば、こ、これ、返したいのですが……」
ピグマリオンは、思い出したようにポケットを探り、微睡む星の瞳のブローチを取り出した。
月の香りの狩人は、ピグマリオンの肩を叩いた。
「きっと自分で伝えた方がうまく伝わるさ。勇気を持ちたまえよ」
■ ■ ■
死の足音を聞きながら、いつか朽ちる日に怯えるピグマリオンのもとに、月の御使いは三度現れた。
病みつき狂気と共生する頭は、近頃都合のよいことばかり並び立てる。そのため頭には、やはり『拝領』の文字が浮かんだ。
(動いている! 生きている!)
あの少女こそ。
──恵まれない私に。
──報われない俺に。
月が賜わした、不滅の乙女なのではないか。
月の香りの狩人にその正体について説明され、実際に目の当たりにしているというのに聖歌隊の白い孤児院服を翻して現れた少女を見たピグマリオンは感動した。
「こんばんは、守衛さん。今日も顔色が悪いですね。まるで死人に出くわしたかのよう。ウフフフ」
「あ……ぁの、あ……」
聖歌隊の孤児、テルミ。
金色の髪を夕暮れの風に遊ばせて、少女は黄昏の闇の彼方から現れた。
──謝らなければ。
ピグマリオンは妄念を振り切り、立ち上がると必死で口を動かした。
「可憐だ……」
ようやく出てきた言葉は、最も素直な心の声を象った。
ずっと考えていた謝罪の言葉より先に感想が口を突いてしまった自分に失望した。
呆然と立ち尽くすピグマリオンは、テルミが間合いの外で立ち止まるのを見ていた。
「ありがとう。お父様が作ってくれた体だから、とても気に入っているの! ちょっと小さくて幼いところも素敵でしょう?」
両手でワンピースの裾を摘まむとくるりとその場で一回転してお辞儀をした。
「昨日から思っていたのだけど貴方は目の付け所が良いですね。フフフ。褒めてあげましょう。わたしは月の香りの狩人の仔の一、聖歌隊の孤児院に差配されたテルミ。二人の医療者のひとつ。四仔のなかで最も力劣る狩人です」
「…………」
「昨日は、ごめんなさいね。わたし、病み人の幸せのために頑張りたいのだけど、すこし頑張り方を誤ってしまったみたい。貴方を怒らせるつもりはなかったの。どうかお許しになってね?」
「そんなっ、わ、私こそ……あ、あなたに……貴女に、ひ、酷いことを……非道いことを……して……許されることでは、ありません……そうでしょう?」
「いいえ」
屈託ない否定が、ピグマリオンの続くはずだった言葉を奪っていた。
彼女の言葉を聞きたいような、聞きたくないような曖昧な興味を抱き、時ばかりが過ぎた。
「わたしは、お父様のヤーナムに殉じる仔ですから。貴方の好きにしてもいいの」
軽く弾むようなステップでテルミは、ピグマリオンの周りをヒラヒラと舞った。
白いワンピースの裾からチラと光って見えたのは大腿のベルトに結びつけたメスだった。
つい追ってしまう視線を引き剥がすように彼は両手で顔を覆った。
少女は、どんな空想よりも素晴らしく生き生きとしていた。
手足を動かすだけで慢性の痛みに苦しめられる自分とは、まったく違う。
健康な肢体はピグマリオンにとって常に羨望の眼差しを向けるものだったが、テルミを羨む気は起きなかった。むしろ、健全な体であることをどこかに感謝したい気分になった。
「しかし……ダメ……ダメです……そ、そんなことを言わないでください、身の程を知らない私が、思い上がってしまいますから……」
「でも残念でした。貴方の信仰の邪魔をしたくはないわ」
「あ、そうですか。……いえ、そうですか……」
軽く跳ねてテルミは、階段の下に立った。
距離ができて嬉しい反面、ピグマリオンは一抹の寂しさを感じた。
時を同じく、テルミの薄く浮かべた微笑が、陰った。
「貴方が医療教会の教えに熱心だとは気付きませんでした」
「見てのとおり……私は、教会の黒服ですから」
医療教会の下位の医療者であり、予防の狩人でもある。
かつて人であった獣を殺すことには大義が要る。それがピグマリオンにとっては医療教会の威光であり教義であり、正義だった。
しかし。
「いま、貴方に輸血液を渡しているのはお父様でしょう? 月の香りの狩人。わたしの愛しいお父様。貴方を生かしているのはお父様なのに貴方は医療教会の教えを遵守するのね? それってとっても不思議なことのように思うわ」
「そ、そうでしょうか? 月の香りの狩人様に恩義はあります。ええ。とても。……し、しかし、この輸血液は失礼ながら教会の拝領品の横流しでしょう……?」
ピグマリオンは、椅子の下に置いてある木箱を見た。
狩人から受け取った輸血液は、いつもならばすぐに消費してしまうのだが、今日だけはそんな気分になれず未だ涼しい場所に保管していた。
「ご存じないのかしら。お父様が拝領する輸血液は、善き協力者が提供している特別なものよ。血の聖女と聖歌隊の輸血液の区別もつかないのね?」
「いえ、それは……。え……そう、なのですか……?」
ピグマリオンの信仰心は大いに揺らいだ。
いま最もお世話になっている、どころか輸血液がなければ立ちゆかないピグマリオンの人生を支えているのは、月の香りの狩人だ。
命が救われるものに信仰を捧げるのならば、自分にとって最も正しい信仰は何なのか。誰に祈るべきなのか。一瞬でも考えてしまったからだ。
テルミが目を細めた。
「ああ、それと。魔女は死ぬべきでしたか? 貴方の信仰では。ならば、ほら、今日も祈らないといけませんね? 『私は、これから獣でもない人を医療教会の教義に基づき殺しますが、ごめんなさい、私だけは許してください』とか。祈りを捧げなさいな」
初めて、テルミの声音に冷えた感情が込められた。
肉体に受けるどんな痛みも心に負った傷を再現することは出来ない。
彼女が次に何かを話すならば、決定的で不可逆的な決別の言葉となるだろう。
その予感があり、ピグマリオンは跪いた。
「あ、貴女を殺すべき教義に……私は、信じる価値を見いだせなくなりました。月の香りの狩人様からは、貴女たち『月の香りの狩人』は死んでも元通りになる者だと教えていただきましたが……痛みは、苦しみは、その罪は、消えないものです」
彼女の正体が何であれ構わない。だが手にかけた少女が、もう一度動いているのを見れば満足するだろうと思った。死がヤーナムの異常により覆ったことで、殺した事実が消えたように感じられるだろう。そんな後ろ暗い打算があった。
だが。
いざ見てしまえば、欲が出た。
「ですから、ですから……どうか、私に罰を……」
──もっと近くへ。手を伸ばしたい。
──会って、言葉を交わし、そして、できれば触れたい。触れて欲しい。
そのためならば、何だってできた。何だって捨てられた。きっと他者は嗤うだろう。恋は、病み人を狂わせた。
「ああ、可哀想な人! いいえ、病み人はたいてい可哀想な人ですけれど!」
薄情と聞き間違うほどの軽薄さで少女はピグマリオンの頭上で笑った。
「何かおかしなことがありまして? 言いつけを守れない子供なんて親に捨てられて当たり前ですから、貴方が神を捨てるより神から見放される方が早かったのかもしれません。結果は同じなので、どちらでもいいことね!」
しかし、見上げる先の顔には、どこにも嘲りの色が見えない。
テルミは石畳に跪くピグマリオンを慈愛に満ちた目で見下ろした。
「貴方が夜に迷わないように、貴方が夢に惑わないように、導いてあげましょう。さぁ、わたしの手を取って。大丈夫ですよ。今より悪いようにはしませんわ。最も新しく、最も素晴らしい月の恩寵をあなたに授けましょう。ええ。ええ。輝く剣の英雄が見出した『導き』など欺瞞の糸に過ぎないのだから……!」
「輝く剣の英雄……?」
「いいえ、貴方には関係のないことでした。さぁ、月に祈りなさい」
「月、ですか?」
テルミは天上を指した。
「ええ、月に。ただ祈りなさい。それは懇願ではないわ。陳情でもないわ。拝領で距離を測る愚弄の信仰様式を、わたしは許しません。だから唇で触れるようにせめて心を込めて祈りなさい」
「月に?」
「月に」
幼い子に言い聞かせるほど柔らかにテルミは、ピグマリオンに言い聞かせた。
次に浮かんだ疑問は口にするまでもなく、すくわれた。
「『なぜ、私にそこまでしてくれるのか?』──貴方、致命を招きかねない疑問を抱くのね? いいえ、構いません。愚かですが許しましょう。わたしだから許すのですよ?」
昨日、テルミは顔を見るだけで考えている事が読めると言った。
それは事実のようでピグマリオンは心の内を見透かされた。
だが、昨日と違うこともある。
両手を胸に当ててテルミは目を伏せた。
「ヤーナムにいる全ての病み人は、お父様になれなかった病み人。月に選ばれなかった病み人。幸運だった病み人。自分の夜明けを迎えた病み人。……だからこそ。報われなくても愛されなくても、わたしはお父様を愛するように病み人を愛するのです」
背伸びをしたテルミが、ピグマリオンの頭を抱き寄せた。
それから耳元でソッと、月に届かない声で囁いた。
「ただ病んで死ぬだけの生にも月は等しく微笑を傾けることでしょう。わたしは、主の陪従。わたしは、夢の介添え。わたしは、月の帳。貴方のための小さなテルミ。ヤーナムの夜に逝くお父様達の一時の安らぎになりたいのです。……これまでたくさん苦しんで、よく頑張りましたね」
開きすぎた目の奥が熱くて痛い。
震える手で、ピグマリオンはテルミの背に触れた。
これまでの夜のなかで決して得られなかった人の温もりは、彼にとってこの上ない慈悲だった。ただし、二度と手放すことは考えられない。
重く、甘い、罰でもあった。
天使の鐘(上)
罰を求める理由
予防の狩人で市街生活をしていた頃から、どんなに正義に目を曇らせても、殺した人(獣)の家族達には責められることをしている、という自覚が彼を苦しめていました。(実際、彼が市街にいた時に殺していた子のことでクランツ家の夫婦に「人殺しだ!」と二〇〇年以上毎年責められていた経緯があります。)
そのため被害者に対し、彼は罰を求めましたが、テルミは許してしまいました。酷く罵ってくれた方が彼にとってどんなに救いになったでしょう。
テルミは彼が苦しむのを分かっていましたが自分を偽ることをしませんでした。病状を伝えたのも「自分の正しいと思ったことをする」という思いからでしょう。
気まぐれで残酷な言動がしばしばあるテルミですが、それはお父様たる病み人に対しては誠実でありたいと願う彼女の不器用さなのかもしれません。あるいは、お父様にこそ真実で傷つけ合う在り方を求めているのかもしれません。──わたしが傷つけるように貴方も傷つけて。
閉鎖的で深度ばかりが増していく充足した在り方かもしれません。
未来の2004年に発表された極東のポップ曲を歌いながら狩人君も皆の願いは一度には叶わないらしいので仕方ないねって頷くと思います。(処刑隊とカインハーストの抗争を横目で見ながら)
貴方のための小さなテルミ
搾取は大人の形をしている事と与える事が支配の形をとることは実のところ表裏一体なのでしょう。テルミがそれを願っているかどうかは求める内容と人によるのかもしれません。彼女もピグマリオンから学ぶことがあるでしょう。まだまだ小さなテルミなので。
同情しない狩人
カリフラワーになりたい気分の時もありますが、生き続けなければならない彼らのためにちゃんと受けとめています。
聖歌の鐘
地底では賑やかしモーションと化していますが、HPを回復させて状態異常も回復できる代物です。え? 発狂は別腹? そんなぁ……
テルミ編の筆者の呟き
テルミ編の話は、筆者がこの物語を書き始めた当初から構想していたものをいよいよ書き出した物なのですが、お出し出来たのがこの時期(3年生まで章)になってしまった為、ふあふあ可愛いご機嫌テルミーをご期待していた方には申し訳ないなと思う一方、テルミに弄ばれたい方にはお得セットな小章になっていると嬉しいなと思います。
ご感想お待ちしています(交信ポーズ)