原子胃袋搭載型ロボット
ロボット権利基本法の補則事項に基づくスクラップ処分
【ドラえもんの最期】 作:どら焼きパンケーキ中佐
「のび太くん、おかえり。」
ドラえもんは誰もいない壁に向かってそうつぶやいた。
~西暦2188年のび太の孫の孫セワシもすっかり立派な大人になり、彼もドラえもんから卒業していた~
«後期高齢ロボットとなったドラえもんはロボット福祉法により特別養護ロボットホームにて余生を過ごしていた»
ドラえもんはかなり重度のロボットアルツハイマー病を患っており既にその進行度は重度の症状が現れていた。
~この時代にドラえもんのような型式の古い〘原子胃袋搭載型猫型ロボット〙は放射能漏れが懸念された為に生産が終了し、ロボット権利基本法の補則事項として専門整備士の診断結果によってはスクラップ処分が認められていた~
「ドラえもんさん(*´`)定期健診のお時間ですよ~♪」
「はい、はい。まったく君はいつもいつも……」
~ロボットホームの職員はドラえもんの言葉など聞いてもいなかった~
〘ロボット福祉法人整備診療所〙
「え~っと、猫型ロボット個体識別番号211209031293さん?お名前を伺ってもよろしいですか?」
「こんにちは!ぼくドラえもん!」
「自己認識(良)」
専門整備士はその後もドラえもんに対して問診を繰り返した。
「症状は進行してましたがまだ問題ないですな。」
「整備士先生、念のために原子胃袋の検査もしてください。」
ロボットホームの職員はドラえもんを気遣う体《てい》で整備士先生に精密検査を促した。
~ドラえもんの精密検査開始~
時間経過数刻
ロボットホーム職員に精密検査の診断書が渡された。
【診断書】«猫型ロボット個体識別番号211209031293の精密検査の結果重大な原子胃袋からの放射能漏れを検知した為、ロボット権利基本法の補則事項に基づきスクラップ処分が妥当と診断する»
ロボットホーム職員は診療所を整備士先生から受け取り、どこでもドアを取り出して専用のブラウザを立ち上がると診療所のコードを入力した。
『ロボット権利基本法の補則事項に基づく原子胃袋搭載型ロボット最終処分場への専用空間を解放します』
「ドラえもんさん(*´`)足元に気をつけてください♪」
「のび太くん、まったく君ってヤツは(くどくど((ry)」
ドラえもんはロボットホーム職員をのび太と誤認識してボヤいてる。
ロボットホーム職員はドラえもんを最終処分場へと無事に誘導した。
「のび太くん、こんなところで遊んじゃ危ないよ。」
ドラえもんは自分の置かれている状況が理解出来ていない。
~ドラえもんは粛々と事務的にスクラップ台に載せられた~
ガシュコーン!!バキバキッ!!メリッ!!ベキッグシャッ!!バキバキッ!!メリッ!!ベキッグシャッ!!バキバキッ!!メリッ!!ベキッグシャッ!!バキバキッ!!メリッ!!ベキッグシャッ!!
ドラえもんという個体を成立させていたものが原型をとどめることなくバラバラのぐしゃぐしゃにされていく。
軌跡的にまだ生きていたボイススピーカーから音声がした。
『ノ……ビタ…クン……ド…ラヤ……キ…オイシ……イ…ネ……』
[完]
ドラえもんが好きだからこそ気になる問題を二次創作しました。