「それでさあ~・・・」
シェイナはステフを引き連れながら、王室へと歩いていた。
ステフは楽しそうに話しているシェイナを見ながら、王室の部屋をゆっくり開けた。
「こっからが面白いんだよ、」
シェイナが続きを言おうとするとステフは王室から何かの気配を感じた。
「お兄様・・・ちょっと・・・」
シェイナは一旦口を閉じて、王のベッドの方にゆっくりと歩いていくステフを見ていた。
「・・・どうした?」
ステフはシェイナの問いに答えることなくベッドに向かった。
ベッドを見たステフは口を両手で押さえて驚いた。
ベッドには白い髪の少女が小さな寝息を立てていた。
「!!」
ステフは呆然と立ってるシェイナの方を向くと、ジェスチャーで「こっちに来てください」と送るとシェイナはすんなりとベッドの近くまで来た。
ゆっくりとステフの視線の先を見ると、白髪の少女が丁度起きたところだった。
「お兄様・・・一体誰ですの?」
「知らない・・・。どうやってここに入ったんだ?」
「お兄様の隠し子・・・?」
「それは断じて無い!!」
シェイナがつい大きな声で言ったため、少女は体をビクッと震わせて驚くと状況を理解したのか小さな口を開いた。
「シェイナ・・・王、様?」
「ああ。あの・・・君は?」
少女はゆっくりと体を起こすと、シェイナの腕をぎゅっと抱きしめた。
「王様・・・好、き・・・・・」
「・・・・」
頬擦りをしてくる少女を二人は無言で見る。
「誰なんですの・・・」
ステフは困った声で言うが、表情は何だか柔らかかった。
おそらくこの少女が可愛らしくて堪らないのだろう、さっきからステフの手がおかしな動きをしている。
「名前・・・シ、ロ・・・」
「シロって・・・色の白か?」
白はこくん、と頷くとベッドから降りてテーブルの方を指差した。
「王、様・・・勝負・・・しよ?」
「え・・・?」
テーブルの上に置いてあったのはまさかのチェスだった。
(よりによって・・・)
シェイナは小さくため息をすると、先にクッションに座って待っている白の向かいに座った。
ステフもシェイナの後に続いて、テーブルの真ん中に立つ。
「王、様・・・何、賭けるの?」
突然勝負を挑まれたのでシェイナは特に考えていなかった。
(対等なものねえ・・・・)
「う~ん・・・。じゃあ俺が勝ったら君がどうやってここに入り込んだか教えて。とても気になる」
「おっけ・・・い。白が勝ったら「君」じゃなくて・・・白って呼ん、で?後・・・」
白はテーブルに両手を置いてぐっと顔をシェイナに近づけた。
「王様と、いっしょにぼうけ・・・ん、した・・・い」