ノー『  』・ノーライフ   作:偽帝

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あきらめない姿勢はよろしい。

「起きろ、しろちゃ・・・白~」

 

 

シェイナは白の上に掛かっているシーツをゆっくりとずらす。

 

 

白は窓から入る日の光がまぶしいのか目を細めながらゆっくりと体を起こした。

 

 

「ねむ、い・・・」

 

 

シェイナは白にわざと手を握らせて白を立たせた。

 

 

「朝ですわよ、白」

 

 

ステフもシェイナに続いて白に言う。

 

 

「・・・・・・・・・」

 

 

「シカトですのぉっ!?」

 

 

白はステフに何の返事も返さずスルーすると、シェイナのに寄り掛かった。

 

 

「ステフ・・・朝か、ら・・うるさ、い」

 

 

「ん~ッ!!ムカツキますわね・・・!」

 

 

(ついに口に出したな、ステフ・・・)

 

 

シェイナはとりあえず巻き込まれないように視線を逸らした。

 

 

ステフは白を睨みつけると今度は指を指した。

 

 

「今度こそ!!勝負ですわ!!」

 

 

威勢のいいステフの言葉に白は表情を変えず答える。

 

 

「ほんき・・・?また、負け、る・・・」

 

 

シェイナも白と同じことを思ったので告げ口する。

 

 

「そーだ、やめとけステフ。もう妹が負ける様は見たくない」

 

 

後半気持ちが余り入っていなかったが、ステフはシェイナの言葉を真面目に受け止めていた。

 

 

「そこまでいうなら、もし私が負けたときにすることをお兄様が決めてくれますか?」

 

 

「え?」

 

 

(なんでそうなる・・・?)

 

 

突然ステフが振ってきたので、シェイナは少しオロオロするが直ぐに答えた。

 

 

「じゃあ、犬としてペットに・・・とか?」

 

 

それを聞いたステフは再び視線を城に戻して話を始めた。

 

 

「わかりました。もし、私が負ければ私はペット!になりますわ!!これで良いでしょう、白?」

 

 

聞いた白は口元を少しだけ緩めて一瞬笑みを浮かべた。

 

 

その様子を横目で見ていたシェイナはペット確実だな、と思ってため息を吐いた。

 

 

 

「お爺様も言っていました!最弱故に知恵を持って強者と渡り合う、それこそが人類の希望だと!!」

 

 

ガッツポーズをしながらステフはメラメラと燃えていた。

 

 

(それは使い方を間違えてるぞ、ステフ・・・)

 

 

完全に棒立ちのシェイナは自然となっていた細目でステフを見ながらフッ、と鼻笑いをした。

 

 

白もまだ眠いのか目を瞑りながらカクカクと今にも寝そうになっている。

 

 

その姿は誰から見ても白が「やる気が無い」とわかる格好だった。

 

 

 

「さあ!始めますわよっ!アッシェンテ!!」

 

 

ステフは片手を上げて宣言するが、白の返事が直ぐに来なかったので催促するようにテーブルを叩く。

 

 

「アッシェ・・・ン、テ・・・」

 

 

眠そうにしながらも片目を開けながら、白も片手を上げて宣言する。

 

 

 

「さあ、リベンジですわぁっ!!」

 

 

 

(合掌・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「また・・・負けるなんて・・・・・」

 

 

「いえ、い・・・」

 

 

ステフは壁に頭を擦り付けながら川のように涙を流していた。

 

 

シェイナは一瞬心配したが、後姿から察するに本気の涙じゃないなとわかったので普通に言った。

 

 

「爺さん、人類同士じゃ無理って言ってたような・・・」

 

 

シェイナがそれを言うとステフはものすごい勢いで顔だけを後ろに向けてずびずび泣いた。

 

 

 

「お爺様っ・・・なんでッ・・・」

 

 

正直なところシェイナにはステフが負けると判っていたので慰めようにも慰められない。

 

 

「ま、もうするなよ・・・」

 

 

ステフにそう言ってシェイナは白のほうを見た。

 

 

すると白はながいあくびをして、床にぺたんと座り込むと寝る体制に入った。

 

 

「・・・・」

 

 

シェイナは再び棒立ち状態になり、首を動かして二人を交互に見ると先ほどよりも大きなため息を吐いた。

 

 

「白、起きろ~」

 

 

しゃがんで軽くほっぺを触ると、良かったのか白はすんなりと寝るのを止めてくれた。

 

 

白と手をつなぎながらシェイナは出血しそうなくらい頭を擦り付けているステフの肩をぽん、と叩く。

 

 

「ステフ、」

 

 

次の言葉が予想できたのか、ステフは頭を離してシェイナの傍に来た。

 

 

「わかってます。切り替え・・・ますわ・・・」

 

 

「泣くな・・・」

 

 

ポンポンと片手でステフの頭を撫で、もう片方の手はしっかりと白の手を握りながら、シェイナは部屋を出た。

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