「はぁ」
何回目かのため息を吐いたシェイナはようやく語り始めた。
「格上の
シェイナは言葉に困って頭に手を当てて考え込んだ。
しばし四人に沈黙が訪れる。
しかしそれはどこか重い空気だった。
「お兄様・・・・・・」
沈黙を破ってステフが呟きながら、シェイナの元に歩み寄った。
「お
ステフはテーブルに置いているシェイナの片手を握った。
シェイナな何も言わずステフの手を握り返した後、ゆっくりとその手を離した。
「俺もこんなことは言いたくないんだけど、いくら爺さんでもこれは庇いきれない・・・。もし今東部連合に取られた領土があれば、今の何倍も農・工業が発達してたし、もっと生活も良くなってた・・・!」
「ずっとそうだった・・・」
シェイナのその言葉を聴いた瞬間、ステフはハッと目を見開いた。
「昔っから!爺さんは何を考えているかわからない時があった・・・。俺は、それが爺さんの中で唯一嫌いな所だってステフも知ってるだろ・・・!」
「ッ、そうですけど・・・」
シェイナは少しイライラした言い方で続けた。
「東部連合にとられた
シェイナの発言にステフはテーブルを両手で叩いた。
「確かにお兄様の言うとおり、お
そう言うと、ステフは目に涙を溜めながら座っているシェイナを見た。
「今日のお兄様は・・・・・何か・・・違います!!」
肩を小さく震わせているステフに対してシェイナはまた小さく息を吐いた。
「俺が違うとかはどうでも良いよ、ステフ。今は爺さんの話をしてるんだ。ま、少なくとも俺は爺さんを'一般的'な常識人なんて思ったことは一度も無いけどな」
「ッ!!!!!」
ステフの目から零れそうだった涙が、ついに頬を伝った。
「今になってから思うよ。爺さんが国民にブーブーブーブー文句言われていた時にいなくて良かったってな。だから・・・・・嫌なんだよ」
ツッ
シェイナが言い終わった後に床に何かが落ちた音がした。
その瞬間は誰も喋っていなかったので、小さなその音は良く響いた。
シェイナはステフの方を向くと、ポカンと口を開けた。
「ステフ・・・?」
シェイナがゆっくりと見上げると、ステフは衣服を掴みながら抑えることの出来ない涙を流していた。
「おにぃさまっ・・・私のことはどう言っても良いです・・・・でも、でもっ!お
ステフは申し訳なさそうに、でも自分の言いたいことをハッキリと言うとその場を飛び出して走っていった。
「・・・・・・・・・・」
シェイナも、白も、ジブリールも、口を開けながら状況を読み込めなかった。
しかし直ぐに白が呟く。
「あれは・・・言い、過ぎ・・・」
シェイナは手を目に当てて、表情を出さないようにすると小さな声で言った。
「俺だって、別に言いたくて言ったわけじゃないさ・・・」