いのは、シェイナと白を見ると何かに圧倒されたように固まった。
「最初っから、最強・無敵状態でやってくれても構わないですよ?」
「そんなことしたところで・・・、意味、無い・・・」
「!!!」
いのはさらに焦った表情を作る。
返す言葉も無く、ただ黙り続けている。
シェイナがそっぽを向いてはあ、とため息を吐いていると、白がポソっと言った。
「最初来た時、鴨が葱背負って来た・・・って思った?」
「でも残念、今回は・・・
(・・・・・・!!!)
いのはもはや思考が停止するほど、二人に圧倒されていた。
とても張り詰めた空気の中で、それを和やかにするようにシェイナが言った。
「って言っても、このレベルの
シェイナはテーブルに置いていた'種の駒'を拾い上げると席を立った。
同時に他の三人もスッと席を立つ。
「'種の駒'を賭けるゲームだから、全
「ちょっ、お兄様ッ!?」
ステフはシェイナに言うが、イマイチ伝わらない。
「シェイの言ってること、よくわかんねぇ、です。でも・・・」
少しムスッとした表情のいづなが、立ちながらシェイナに言う。
「シェイと白、いづなに喧嘩吹っ掛けてきた、です」
目を少し細めていづなは睨む。
「喧嘩?違う違う」
「いづなたん、ゲームで一緒に・・・遊ぼ?」
「負けねぇ・・・です」
いづなは威嚇するように静かに言った。
「ごめん、いづなちゃん負けちゃうよ?」
「絶対・・・負けない、から・・・♪」
「勝負終わったら、好きなだけ撫でてやるから。じゃな」
「・・・!」
シェイナの言葉にいづなはピクンと反応した。
二人はいづなに笑顔を返すと、その場から去った。
ステフは言いたいことを言えずに「もうっ!」と一言言うと、スタスタとシェイナの後に続いた。
「♪」
ジブリールもなぜか床から少し浮かびながら、続く。
四人がゆっくりと自分達から遠ざかっていくのを、いづなといのは立って見ていた。
「「・・・・・」」
いのは表情を変えず、いずなはムスッとして、どこか納得のいかない表情だった。
「「「「・・・・・・・・・・」」」」
帰りの馬車の中は、四人とも違う方向を向いて特に会話は無かった。
ガラガラガラ、と音と共に大使館が遠ざかっていった。