ノー『  』・ノーライフ   作:偽帝

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ジブリール、俺に気があるのか・・・!?

「何てことをしてくれたんですの、お兄様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

城に戻ると、さっきまでの静けさが嘘の様にステフは叫んだ。

 

 

声が城中にごわんごわん響く。

 

 

ジブリールは耳を塞いで、それを切り抜けていた。

 

 

「お、お兄様ッ、何をしたか判ってるんですのッ!?もし負けるようなことがあったら・・・!!」

 

 

「負けるようなことがあったらって・・・負けたら終わりだから」

 

 

「えっ!!??」

 

 

ステフは不安げな顔でシェイナを見る。

 

 

「負けたら全人類種(イマニティ)300万と一緒に、しゅーりょー、勝ったら大きな領土と全獣人種(ワービースト)を手に入れられる。凄くない?大変だけど」

 

 

「たの、しみ・・・♪」

 

 

「お兄様・・・・・」

 

 

ステフは何かに怯える様に目を逸らして体を震わせていた。

 

 

シェイナは椅子から立つとポン、とステフの肩に手を置いた。

 

 

「ステフぅ~、これ、ゲームだよ?」

 

 

「!!!!!」

 

 

ステフは目を見開いた。

 

 

しかし、シェイナの言ったことには納得せず首を縦には振らなかった。

 

 

「お兄様・・・」

 

 

ステフはそれ以上、口にすることが出来ずただ小さく何度も呟いていた。

 

 

「ドラちゃんに、お聞きします」

 

 

ここまで黙って聞いていたジブリールが、シェイナの後ろから抱き付いて肩から顔を覗かせた。

 

 

ステフは顔を上げて、ジブリールの顔を見つめる。

 

 

「マスターが勝負(ゲーム)に勝てば、人類種(イマニティ)とは逆に大陸にいる全獣人種(ワービースト)が権利を奪われます。勿論、死人も出ることでしょう。その責任は、一体誰が取るのですか?」

 

 

「っ・・・・・」

 

 

ステフも言い返すことが出来ない。

 

 

「武力が使えない代わりに、ゲームで支配して殺しあう。もし負ければ隷属は勿論、搾取、殺されることだってあります・・・・・」

 

 

淡々とジブリールは話を続ける。

 

 

「それが、唯一神が定めた『十の盟約』・・・。そしてこれこそが人類種(イマニティ)全権代理者であるマスターの覚悟・・・。素晴らしいです、我がマスター」

 

 

ジブリールは顔をすりすりとシェイナに寄せる。

 

 

(なんか最近積極的ですわね・・・。むぅ)

 

 

ステフはジブリールの話を聞きながら唇を少しだけ尖がらせていた。

 

 

 

「あ、あのさ・・・。ステフもジブにゃんも、勘違いしてない・・・?」

 

 

シェイナがポロっと溢した言葉に、二人は目を点にする。

 

 

「「・・・・・はい?」」

 

 

「知らないのか、盤上(せかい)の攻略法?」

 

 

盤上(せかい)の、攻略法・・・?」

 

 

ステフとジブリールは全く同じテンポで言う。

 

 

「ああ。だからテトは俺を戻したのか。アイツ表情に出にくいけどイライラしてる時あるからなぁ・・・」

 

 

「テト、かわい、そう・・・」

 

 

シェイナと白の会話が、二人はイマイチ理解できなかった。

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