ノー『  』・ノーライフ   作:偽帝

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停滞前線

「ッ・・・・・」

 

 

城は唇を少しだけ噛んだ。

 

 

「じゃ、あ、ジブリールとしりとりして戦ったのは?」

 

 

「白様でございます」

 

 

「ステフが、好き、なのは?」

 

 

「当然、白様でございます」

 

 

「東部連合のゲームを、暴いたのは?」

 

 

「白様、でございます」

 

 

 

「・・・・・・・・・」

 

 

白は何も言えなかった。

 

 

「このジブリール、白様の頭脳とカリスマ性に心を奪われ生涯を以って白様に従う所存でございます」

 

 

ジブリールは笑顔のままそう言うと、立ち上がった。

 

 

「・・・・・しろ、に・・・・・?」

 

 

白は少しだけ顔をジブリールに向けて、小さな声で言った。

 

 

「はい♪」

 

 

ジブリールは後ろで指を組んで、ニコっと笑った。

 

 

「エルキアの王にして、全権代理者、でございます」

 

 

「・・・・・」

 

 

白は顔を戻すと、再び下を向いた。

 

 

 

 

 

 

部屋の中に白を残して、ジブリールは扉を閉めた。

 

 

するとステフが待っていたのか、壁に背中をつけていた。

 

 

「どうでした、ジブリール?」

 

 

「同じです、シェイナという名を言うばかりで・・・」

 

 

「やっぱり私達以外にもう一人・・・」

 

 

「しかし、いた、という証拠がありません。手当たり次第に聞きまわりましたが、皆答えは同じ・・・」

 

 

「・・・・・」

 

 

ステフは困りながら俯く。

 

 

「と、いうことは・・・・・」

 

 

ジブリールが呟き、ステフは顔を上げる。

 

 

「あまり言いたくはありませんが、マスターは我々が知らないうちに誰かと勝負し、それに負けて記憶を書き換えられた・・・・・」

 

 

「そ、そんな・・・!もし、そうなら一体・・・!?」

 

 

ステフはそこまで言った後、大きく目を見開いた。

 

 

「まさか、東部連合・・・?」

 

 

「その線が一番有力かと。記憶を消すことなど容易ですから」

 

 

ステフにそう言うと、ジブリールは再びドアの前に立ってノックした。

 

 

「マスター、ゲームをしましょう」

 

 

真面目な表情のジブリールが言うと、少しだけドアが開いた。

 

 

その隙間から白が少し動揺の目で見つめる。

 

 

「ゲー、ム・・・?」

 

 

ジブリールは少ししゃがんで白と同じ位の所で、顔を近づける。

 

 

「ええ。マスターの頭の中の偽りの記憶を賭け、私とゲームを」

 

 

「偽り・・・・・」

 

 

ジブリールの言葉に白は視線を力なく下げる。

 

 

「そして、マスターにご無礼ながら、このゲーム負けていただけませんか?」

 

 

白は少しだけ目を開いたが、まだ力無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

場所を移して、城とジブリールはチェスをしている。

 

 

「これで、チェックでございます」

 

 

ジブリールは駒を動かしながら言った。

 

 

(偽り・・・)

 

 

駒を動かしながら白は思った。

 

 

 

(偽りの存在だから、消えて、いくの・・・・・?)

 

 

 

白にその答えはわからなかった。

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