家族と電話した翌日、中山は1人部室で考えていた。
昨日の姉の言葉が頭から離れないからだ。
魚の小骨が喉に刺さった様なスッキリしない感覚、それに我慢出来ず色々と考えてみる中山。
残念な事にこの中山と言う男は付き合う=結婚と結び付ける残念な脳の持ち主なのだ。
拗らせたとか言ってやらないでほしい。
(先ずは…イットーショーからだな)
頭の中にタンクトップにホットパンツとかなりラフな格好のイットーショーを作り出し、舞台を整えてみる。
(住み家は…うん、無難な2LDKの小さなマンションだな)
変に凝るよりは無難な設定の方が浸れるからと、訳の解らない信念の元に妄想する中山。
『お帰りなさい』
『ただいま』
妄想の2人はつい最近結婚したばかりだ。
中山はそこそこ名の売れたトレーナーで、イットーショーは海外のレースさえも制覇した超有名ウマ娘。
そんな2人の結婚はひっそりと行われたそうだ。
『ご飯にする?お米にする?それともラ・イ・ス?』
『全部米やんけー!』
早速爆発する奇行。
今日の朝食は白米のライス掛け、リーゾを添えてだったからだ。
新婚そうそうに家庭崩壊の危機だが大人だからか、中山は耐えて苦笑いで自分がやるよと伝える。
『安心して、ちゃんと作ってあるから』
『本当か!?
それは嬉しいな』
そう言って意気揚々と部屋に入るとテーブルを見てみる。
茶碗にはねるねるねる○(ブドウ味)、平皿にはねるねるねる○(メロン味)
丼にはねるねるねる○(ライチ味)と、見てるだけで目の前が真っ暗になる光景だった。
「アウトー!!!!!」
近くに有った書類を破いてしまう程の怒りを示す中山。
脳内妄想なのに通常運行過ぎて思わず暴れてしまう程だ。
一応フォローするなら、イットーショーだって普通の料理くらいは作れる。
ただ作らないだけであって。
「クチン!」
「イットー?」
「気にしないで○龍
さぁ再開よ
廬山昇龍覇!」
「くっ!?
かなりの威力、だが負けられん!」
中国の山奥でなんか紫色したお爺さんとロン毛の男の子と修行しているイットーショーにも何か届いたらしい。
「ダメだ…イットーショーはダメすぎる
気を取り直すか」
絶望した目で1人ブツブツと喋っている姿は、あのゴールドシップさえも引いたとか何とか。
次はホクオウガンバルだ。
今回は自分が主夫になって彼女を迎えるだ。
これなら間違いが無い、そう思って妄想を始めた。
時は20XX年、地球は核の炎に包まれた!
地は裂け海は枯れ、あらゆる生命体が絶滅したかに見えた!
だが、人類は死滅していなかった!!!
世紀末救世主伝説
中山の拳
「アウトー!!!」
妄想ですら2人に引っ張られてしまう中山。
いやまぁ、そもそも妄想とは言え年頃の女子と結婚とか考えてあーだこーだしてる時点でわりと微妙なのだがそこは敢えて無視しよう。
「クソッ!こうなったらキタしか無いか!」
妄想を始めるのだが、どうしてもキタサンブラックの祖父の顔がちらつき集中することが出来ない。
困った、本当に困った。
「マトモが…マトモが居ない!」
「どうしたの~?」
1人頭を抱えると突然オレンジの髪をしたウマ娘が乱入。
彼女の名前はマヤノトップガン、色々と掴みにくいからと敬遠していたウマ娘。
「何、ちょっとメニューでな悩んでね」
「ふ~ん…頑張ってね♪」
「おう、応援ありがとうな」
こうして中山の無駄な1日は過ぎていくのだった。
流石サジタリウスの長、色々とおかしい。
イットーショー
独り暮らしが長かったので人並みには料理は出来る
出来ないじゃなくてやらないだから気質が悪い
ホクオウガンバル
料理は苦手
ダークマターで三途の川を見たいならどうぞ
キタサンブラック
一応料理は出来るがインスタント食品をどうすると上手くなるかの方が知っている
流石お爺ちゃん
もっと暴れますか?
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やれよ男だろ!
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止めておけ
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これが暴れてるって温いだろ
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やるならとことん貫けよもっと行けよ!
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キタちゃん大丈夫?
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座布団全部持って行きなさい