馬、ウマ、うま!   作:ジャックマン

31 / 50
イットーショーとタマモメインのお話です



バイトウマ娘ネクスト

ある日の事だった。

部屋で優雅に雑誌を読んでいるイットーショー、そこに1人の来客が現れた。

 

「邪魔するで~」

 

「邪魔するなら帰って」

 

「ほなさいならって、なんでや!」

 

王道のノリツッコミを理解している彼女。

そう、タマモクロスだ。

3人はたまの休みにこうして顔を会わせているので、わりと仲は良いのだ。

 

「一体何の用かしら?」

 

「いやな、イットーって割りのええバイト知っとるやろ

それを幾つか紹介してもらいたい思ってな」

 

「そう…ならこれはどうかしら?」

 

ページを破りタマモクロスに差し出す。

 

「何々、旅館の仲居募集…確かに近いから走って行けるからトレーニングにもなるな」

 

「それにお客さんは殆ど来ないから楽よ」

 

「お、そりゃええ」

 

「ただ、女将は怖いし板前はリーゼントでお化けがよく来るけどね」

 

「あかんわ~この日は用事あるんよ」

 

そう言ってページを返すタマモクロス。

誰が好き好んでそんな危ない施設に行きたがるか。

 

「そう、ならこれは?」

 

「何々、メンバー募集

主な仕事はすぐに服を脱ぐ男性に服を着せたり、喋る猫の世話や怪物退治です

危険手当て出しますって、なんじゃこりゃ!

もっとマトモなのは無いんか!」

 

「マトモ…ねぇ、ならこれかしら?」

 

そう言って雑誌を渡すイットーショー。

先程までの流れ的に嫌な予感しかしないが…

 

「絵本のアシスタント募集?

なんやえらいマトモやな」

 

「そうなのよ

そこのアシスタントの1人がモヒカンの巨漢なのだけど凄く気が良いのよ

時給も良いしやってみない?」

 

返事を聞く前に既に電話しているタマモクロス。

どうやらマトモっぽく見えたからか、返事をする前に応募したようだ。

 

「ほな、明日の夕方に佐古下さんのお宅に伺います」

 

「さてさて、じゃあ私も応募しましょうかしら」

 

意気揚々としているタマモクロスを脇目に、携帯を取り出して応募するイットーショー。

 

「はい…はい…では3日後にエジプトに…迎えは其方が?

ありがとうございます」

 

「エジプトかぁ、ならイットーの特技のタバコ5本吸いながらオレンジジュースを飲むが見せれるな」

 

「私は喫煙してないわよ

まったく、私をどう見てるの」

 

「知育菓子の暗黒面」

 

2人でじゃれていると、もう1人の問題児が部屋に入ってきた。

ジャージに身を包む栗毛の彼女、名はシンボリルドルフ。

つまり会長だ。

 

「相変わらず仲が良いな2人は」

 

「頼むからねるねるベイダーと仲良いは勘弁してくれ」

 

「それでどうしたの?」

 

「ウチは無視かい」

 

「何、ちょっとさっきまで説教をしていてな…少し疲れたのだ」

 

部屋に入るなり楽しいお寿司屋さ○を勝手に作り出すシンボリルドルフ。

いったいどんな説教をしたのだろうか?

 

「へぇ、いったいどんな?」

 

「この学園で出会い系アプリを入れている子が居てな

校則違反では無いが何か有ったら危険だと1から説明したんだ」

 

トレセン学園は殆どがウマ娘で構成されており、唯一の男性はトレーナー。

しかも一部だけだ。

出会いが欲しいや彼氏が欲しい年頃の子からしたら仕方ないのだろう。

 

「私だって頭ごなしに否定したわけではない

昨今、そのせいでの事件を聞くから気遣ってなのだ」

 

「そう…なら、せめて中身を見ればより深い説教が出来るかも知れないわね」

 

「いやぁならへんな、ただの阿呆の理論っすわ」

 

「成る程、知らずに否定は反感を買うかも知れんな」

 

「あれぇ、ウチめっちゃ空気なってない?」

 

勝手に話を進めてる2人を見て、帰ろうかと思うが何故か足下に雪の結晶が広がってる。

嫌な気配、動いたらあかん、タマモクロスは考えるのを止めた。

 

「ほぅ…色んな異性が登録してるのだな」

 

「えぇ、これは驚いたわ」

 

「あーそうなん、んで何でウチのケータイでやってるん?」

 

「「自分のだと恥ずかしいからだ(よ)」」

 

「ウザッ!?」

 

声を揃えての発言にイラッとしてしまうタマモクロス。

どうか彼女の今後に幸有れ。

 

「ねぇ、これなんかタマモに良いんじゃないかしら?」

 

「そうだな」

 

「誰や?」

 

「これよ」

 

2人が見せた画面には1人の老人が映っていた。

白髪に白くなった髭、それに袴だろうか妙に豪華な和服と杖。

なんだこれは?

理解が出来ない。

 

「有名なファイナンスの会長らしいわ

好みがタマモと大して変わらないわね」

 

「老人の為に若者が動く、昔からの姿だな」

 

「誰や兵藤って!!!

あかん、この人はあかんわ!」

 

「あら残念、ならこの人かしら?」

 

そう言って見せてきたのは金の鎧が目に優しくない人物だった。

金髪赤目に金ぴかの鎧と、成金趣味なのだろうか?

 

「この人もタマモみたいな人が好みなのよね」

 

「しかし、ちょっとプロフィールを入力するだけでこれとは恐れ入るな

どれ、私もやってみよう」

 

シンボリルドルフがスマホをタマモクロスのスマホを持つと、プロフィールを自分用に変えてみた。

そして表示される数々の異性。

 

「あら、彼なんてどうかしら?」

 

「不器用過ぎて1つの事を極めました

120%の力で愛しますか、愚直だが好感が持てるな」

 

「そりゃ誰の弟や

あ?玄田さんが声やっとるやろ」

 

「この人はどうかしら?

山奥で自給自足生活をしてる剣豪らしいわ」

 

「ほう、まさに天才と呼べる人か

だが流石にレースに出られないのは厳しいな」

 

「ウチを無視かーい

もうええわ」

 

「では次はイットーだな」

 

そう言って今度はイットーショーのプロフィールを入力していくシンボリルドルフ。

そして出てきたのは酷かった。

 

「へぇ、シャーマンキングダムを作るためにシャーマン募集ねぇ

出来はするけど却下だわ」

 

「ならこれはどうだ?」

 

「女神を倒したいから仲間になってくれる人募集

金ぴか鎧の男と軽くふれあう簡単なお仕事です…残念、私は金ぴか側なのよ」

 

「いったいどこの麻○さんと聖闘○なんや己は!」

 

タマモクロスのツッコミと2人のボケはまだまだ加速し、混沌となるのだった。




バイトウマ娘ネクスト
ウマ娘用のバイトを主に扱っている雑誌



エジプトのバイト
何とかクルセイダースらしい
なんか鳥と戦ったらしいが、殴ったら終わったそう

もっと暴れますか?

  • やれよ男だろ!
  • 止めておけ
  • これが暴れてるって温いだろ
  • やるならとことん貫けよもっと行けよ!
  • キタちゃん大丈夫?
  • 座布団全部持って行きなさい
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。