わたしは、マネージャーさんと新大阪駅で別れた後、新幹線の車内で、写真を見ていた。
それは、今振り返ると、どれもいい思い出ばかり。
マネージャーさんと離れたくないのに、離れなければいけないことが、すごく寂してくなっていた……
マネージャーさんのLINEは知っているし、マネージャーさんも「もし話したいことがあったら言ってきてね」と言ってくれていた。
だから、わたしもたくさんお話ししよう。そう思っていた。
でも、マネージャーさんは大学のことで忙しいだろうから、ほどほどにしないといけないし、わたしも忙しくなる。だから、あまりできないかもしれないけど、その時間を大事にしよう。そう思った。
「マネージャーさん……」
わたしとマネージャーさんで撮った写真。
それはどれもいい思い出ばかり。
マネージャーさんとそばでもっと笑っていたかった……そんな日はまたくるのかもしれない。
それでも、一時なくなるのはすごく悲しいし、寂しい。
とそこで、マネージャーさんからLINEが来て……
「また着いたら連絡してね」
とのことだった。
マネージャーさんも、わたしのこと心配してくれているのかな……
でも、それがすごく嬉しかった。
わたしのことを大事に思ってくれていて、いつも優しいマネージャーさんのことを好きになって良かったって……
そんなマネージャーさんも、怒る時は怒るけど、わたしの前では決してそんな姿は見せない。
でも、マネージャーさんはストレスに弱い。だから、わたしもそうだけど、マネージャーさんもわたしに甘えたいんだなって感じた。
「マネージャーさん……大丈夫かなぁ……」
わたしはそんなことを呟いた。
そして新幹線は岡山を発車した。
「もう近畿を抜けたのね……」
新幹線で約1時間くらいだった。
どんどんマネージャーさんのいる場所から離れていくし、今後のことで、すごく不安になる。だから、わたしは今、辛い思いをしている。
マネージャーさんのように、ストレスで熱を出すんじゃないかって。そう思ってしまう。(実は私はストレスで熱を出していました)
わたしのこともそうだし、マネージャーさんのことも心配だけど、「お互い頑張っていこう」ってマネージャーさんは言ってくれていた。だけど……
「マネージャーさん……わたし、マネージャーさんのそばにずっといたいよ……」
やっぱりどうしてもこの気持ちが勝ってしまう。
そんな時、電話が鳴った。
わたしは急いでデッキに向かう。
相手はマネージャーさんではなく、お母さんだった。
なんだろうと思い、電話に出る。
「もしもし?お母さん。どうしたの?」
「美晴、仁が癌になったのよ」
聞きたくなかった。
お兄ちゃんが癌だなんて。
「余命6ヶ月だって」
お母さんからの悲痛な声。
わたしは、全身の力が抜けて、その場にスマホを落としてしまった。
外は晴れていたはずなのに、雨が降っていた。
その雨は、哀しみの雨で、美晴さんの未来を誘う雨だった。
新幹線は関門海峡を超えて、九州へ。
博多に近づく度に、緊張が高まる。
「まもなく、終点、博多です」
アナウンスが流れた。
博多にたどり着いたのだ。
博多の空は暗かった。
まるでわたしが博多に帰って来ることを、望んでいなかったかのように。
皆さんこんにちは。おみです。
この度は「最愛のあなたが、いない日々 Op.1」を読んでいただき、ありがとうございます。
突然の宣告が美晴さんのもとにやってきてしまいました。
果たして、マネージャーさんがそばにいない中で、美晴さんはどうなるのか!?
そして、マネージャーである僕はどう思ったのか?
今後のストーリーをお楽しみに!
さて、次回のお話ではこのストーリーの最重要人物が登場します(もう知ってるかもだけど)
それでは次話もお楽しみに!