最愛のあなたが、いない日々   作:おみのSS部屋

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Op.3 離れていても……

あの日から、約1週間が過ぎた。

そして今日は美晴さんの誕生日。なんだけど……実は僕は講義ががっつり入っていた。

だから、美晴さんには申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

あの日以降、美晴さんからの返信はなく、何をしているのかは全くわからない。

そんな不安もありながら、今日も講義を大学で受ける。

そういえば、今日は実験があるけど、実験は説明なんだっけ。今日は同じ学科の人が楽しそうに話していた。GWのこと、最近のこと、今日のこと……羨ましいなと少し感じていた。

そんな中、僕は1人不安になっていた。

美晴さんのことで。

でも、大学の友達に、美晴さんのことを知られてはいけないと思って、ずっと隠している。

だから、明るく振る舞っているようにした。

講義中も、なかなか美晴さんのことが頭から離れない。

今日、どうしちゃったのかな……美晴さんの誕生日だからなのかな……

それもあるかもしれないが、明らかにそのことではなかったような気がしていた。

 

「終わったー」

 

「今日も長かったー」

 

講義が終わった。

思えば講義中もずっと美晴さんのこと考えていたのかもしれない。

そのくらい心配していた。

あの日以降音信不通となっているから。

もしかしたら途中で帰らぬ人になってしまったとか、そんなことすらも考えてしまう。

講義終わり、僕は課題をやって帰ることに。

このときすでに21時を回っていた。

大学を出てから、美晴さんに電話をかける。

しかし、美晴さんは電話に出ることはなかった。

 

「美晴さん……どうしたのかな……」.

 

こんなことを思う日々が続く。

美晴さんの声を聞きたい。

その優しい声が、僕の心を鎮めてくれる、そして今求めているものは美晴さんの声以外ない。

そんなふうにも思っていた。

家に着いて、僕はピアノの前に座る。

この時間にピアノを弾くのはあまり良くない。

それでも弾きたかった。

そのくらい寂しかった。

寂しい音が、響き渡る。

それは、美晴さんまできっと届いている。そんな気さえした。

 

 

今日はわたしの誕生日。

あの日以降、心を閉ざしてしまっているわたし。

マネージャーさんは今日は何してるのかな……そう思いながら、1人で家に向かっていた。

 

「はぁ……」

 

自然とため息が出る回数が多くなっていた。

良くないと分かっていながらも、出てしまう。なんでなのか、答えを見出せなかった。

家に着いて、しばらくしても、マネージャーさんから連絡は来ない。

マネージャーさん、何してるのかな……

わたしは不安になっていた。

もうわたしは不安に押し潰されそうになっていた。

マネージャーさんのことと、お兄ちゃんのこと。

この2つの不安がわたしの胸を締めつける。

そして、21時になったとき、マネージャーさんから電話がかかってきた。

しかし、わたしはそれを受け取らなかった。

マネージャーさんとお話ししたい。でも、マネージャーさんに迷惑をかけたくない。

その思いが揺らいだ結果だ。

こうしてすれ違っていくのかな……

わたしは何も考えず、夜空を見上げる。

その空に、星がいくつか見えた。

その星を見ていると、わたしとマネージャーさんで見た星々を思い出す……

気づけばわたしは泣いてた。

あれ?なんで?今日はわたしの誕生日なのに……

嬉しいからではなく、悲しみの涙が零れ落ちる……

わたしは、ピアノの前に座る。

その時、マネージャーさんからの音が流れてきたように感じた。

流れてくるはずのない音が、わたしの心のなかで響いている。

それを思うと、より寂しい気持ちになる。

マネージャーさんに会いたい思いが強くなる。

その想いを乗せて、わたしは鍵盤を触っていた。

いつもと変わらない、優しいタッチで、響いているはずなのに、少しだけ心の中でドキドキしてる。

それは、マネージャーさんに想いが届くはずのないのに、届いてほしい。そう思っていたからだった。

 

 

僕はピアノを弾き続けていた。

その時、どこからか、ピアノの音が流れているような気がした。

「美晴さん……?」

少しだけ、美晴さんの音を感じた。

届くはずのない音が、僕の元に届いた。

それはきっと、美晴さんは知らない。

でも、たしかに、優しい音が響いている。

それは、すっと僕の心の中に響いている。

美晴さん、何してるのかな……

そんなことを思いながら、ペアリングを見た。

そのペアリングは輝きを失っていた。

まるで、飛べなくなった、鳥のように。

 

その時、僕のスマホに1つの電話が来た。

 

「誰からだろ……?」

 

宛先を見ると、「ひとし」と書いていた。

ひとしは美晴さんのお兄さんだったよな……

そんなことを思いながら電話に出る。

 

「もしもし」

 

「美晴のマネージャーさんですか?」

 

「はい。そうですけど」

 

「私、美晴の兄の仁です。いつも美晴がお世話になっています」

 

「いえいえ、こちらこそありがとうございます」

 

「そこで、マネージャーにお願いがあるのですが……」

 

「お願い……ですか?」

 

なんだろう、お願いって。ここでしか言えないことなのかな。そもそも僕は仁さんに会ったことがないからどんな人なのかもわからない。

一つだけわかるのは、優しそうな雰囲気の人であることくらいだった。

 

「8月末までに、博多に来てくれませんか?」




皆さんこんにちは。おみです。
この度は「最愛のあなたが、いない日々 Op.3」を読んでいただき、ありがとうございます。
投稿日が5月12日で美晴さんの誕生日なのに、こんな暗い話でごめんなさい。
今回伝えたかったのは「離れていても、音で想いが通じているよ」ただそれだけです。
音より素晴らしいものはない。まさしくそうなのかなって思います。
僕も誰かの心に響く演奏ができたらいいな……そんなふうに思いました。

今日は美晴さんの誕生日ですが、美晴さんのどこに惹かれたか紹介すると
・優しい
・ちょっと天然
・みんなのお姉さん
・ピアノが弾ける

これだけです!(笑)
僕もピアノが弾けるので、それが大きいですね(笑)
連弾したいな……
(実は誕生日おめでとうツイートのいいねが少なくて心配してました。まだいいねしてない方はしてくださるとおみさんが喜びます(宣伝ごめんなさい))

さて、本編では、最後に仁さんから電話が来ました。
「8月末に博多に来てほしい」とのこと。
仁さんは僕と何がしたいのか?
今後のストーリーにも関わってくるので、お楽しみに!
次回、Op.4は約1ヶ月後公開の予定です。
理由は、今おみチャンネルで投稿している「GW旅行記」とリンクした小説を投稿するためです。
それが終わり次第、再開したいなと思いますので、次回はまだ先ですが、気長に待ってくださると嬉しいです。
それでは次話もお楽しみに!
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