最愛のあなたが、いない日々   作:おみのSS部屋

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Op.4 思いを受け継ぐ

6月のある土曜日。

僕はその日バイトを休みにして、博多に行くことにした。

その日は、新幹線で博多へ向かった。

ちなみに、僕は仁さんの顔を知らないので、僕の顔を仁さんに見せて、「仁さんから話しかけてください」というお願いをした。

仁さんも快く引き受けてくれたのだ。

仁さん、どんな人なのかな……

期待と不安を抱きながら新幹線は博多にたどり着いた。

 

空気は少し重い。

あの日以降、美晴さんと話せていなかったから。

 

「美晴さんと、会いたいな……」

 

そんなことを思いながら、改札をくぐり抜ける。

するとそこには……

 

「マネージャー、いらっしゃい」

 

仁さんが暖かく迎え入れてくれた。

 

「おつかれさまです。こちらこそ、ありがとうございます」

 

「いいよ、気にしないで」

 

すごく優しそうで、おおらかな方だ。

僕はそんな仁さんを見ているとホッとしていた。

何故なら怖い人ならどうしようとか考えていたから……

でも、その心配はいらなさそうだ。

 

「ところで、何故今日は僕をここに?」

 

実は僕は何故博多に来たかはわからない。

仁さんに呼ばれたから来た。ただそれだけ。

今回は「やりたいことがある」と仁さんが言っていたので、プランを仁さんに任せることにした。

だから、仁さんが何をしたいかはわからなかった。

 

「それはー」

 

仁さんが何をしたいかを、聞いた。

 

「でも、それをどうして?」

 

「それなんだけど……」

 

仁さんが少し言いにくそうにしながら、口を開いた。

 

「僕、癌が今あって、余命半年と宣告されたんだ……」

 

「そ、それでこれを僕と……」

 

「こんな僕のことに付き合わせてごめん。でも、これをマネージャーとやりたい……」

 

「わかりました。やりましょう」

 

これは今しかできない。

だったら仁さんの要望を叶えてやりたい。

そう思い、僕は仁さんについていく。

ちなみに、お金については、仁さんから「心配しないで」と言われた。

大丈夫なのかなと不安になるけど、仁さんは社会人だから大丈夫だと思っていた。

お昼は仁さんが「僕は病院で食べるから、自分で食べてね」って連絡があったのでお昼は駅弁を食べた。

 

 

 

「ふー……たくさん買いましたね……」

 

「ごめんねこんな買い物に付き合わせて……」

 

「いえいえ、仁さんが後悔しなければ僕はそれで十分です。きっと、美晴さんも喜んでくれると思いますよ」

 

「美晴に思いが届いているといいな……」

 

ちなみに買ったものは、僕がすべて持っていた。

だって仁さんに持たせるわけにはいかないから。

 

「マネージャー」

 

「はい?」

 

「お願いなんだけど……」

 

「なんでしょう?」

 

「今日買ったもの、後日郵送してもいいか?」

 

「わかりました」

 

仁さんが何をしたいかはまったくもってわからなかった。

それでも、美晴さんのために……という思いだけはわかる。

僕ら2人は病院にたどり着いた。

荷物を近くのテーブルに置く。

 

「じゃあこれは後日郵送で……」

 

「準備出来次第、よろしくお願いします」

 

「それと……お願いがある……」

 

「お願い……ですか?」

 

仁さんは僕の手を握る。

その握りは力強かった。

 

「美晴を幸せにしてほしい。今日出会ってわかったことがある。マネージャーなら美晴のことを幸せにできるって」

 

もちろん、それは考えている。

美晴さんを幸せにする。これは僕の使命だと思っているから。

でも、仁さんにそういうことを言われると、よりその思いが強くなる。

僕も握り返す。

 

「わかりました。美晴さんは僕自らの手で幸せにします。なので、応援してくれると嬉しいです」

 

はっきりした言葉で言い返した。




皆さん、こんにちは。おみです。
この度は、「最愛のあなたが、いない日々 Op.6」を読んでいただきありがとうございます。
ついに僕が博多で仁さんと会ってきました。
まぁ、現実では行ってないですけどね(笑)
最近学畜が忙しいですので……
博多も行きたいなとは思ってますけどね(笑)
さて、本編でここからは少しだけ日常のお話がメインとなります。
夏まではその話が多くなりますが、是非最後まで読んでくださると嬉しいです。
それでは次話もお楽しみに
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