超次元ライダーディケイド   作:神崎ナツヤ

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紫と兎戦車

前回の超次元ライダーディケイドは

「今更友好条約だと、ふざけやがって」

 

「ここが超次元ゲイムの世界」

 

「ごめぇぇん!!ギリギリセーフだよね!?」

 

「友好条約なんざくだらねぇものを結ぼうとするこの式典をぶっ壊すんだ!」

 

「その戦争でどれ程の人が傷ついたか、アナタには分からないの!?」

 

「俺はただ任務のため戦った、礼など不要だ」

 

「でも、それでも貴女は私や国民たちを守ってくれたのよ、お礼のひとつさせて欲しいわ」

 

 

 

「俺は任務のため戦う……それだけでいい……人並みの感謝なんて………」

 

 

 

▪️

 

 

 

ネプテューヌら四女神による友好条約から数週間が経過した頃、プラネテューヌでは

 

「ネプテューヌさん……最初の1週間は何も言いませんでしたよ……?友好条約が終わり、気持ちを切り替えるという意味合いでも休んで欲しかったからです……ですがなんで今も尚だらけているのですか!」

 

寝転がりながらゲームをするネプテューヌにイストワールは怒りを抑えきれなかった。ネプテューヌはイストワールに向き直り口を開く

 

「いーすん、私働いたら負けだと思ってる」

 

「働いてください」

 

ネプテューヌの戯言に淡々と突っ込みを入れるイストワール、彼女のサボり癖は今に始まったことではないが、友好条約を結んでからは特に顕著だった。

 

「お姉ちゃん、ジュースとお菓子置いとくね?」

 

「わぁい!ありがとうネプギア!流石自慢の妹だよ!」

 

ネプテューヌの髪を長髪にしたような見た目をしている彼女は【ネプギア】。ネプテューヌの妹で女神候補生である。姉を甘やかすネプギアにイストワールは注意をする

 

「ネプギアさん!ネプテューヌさんをあまり甘やかさないでください!」

 

「いいよいいよ!どんどん甘やかしていこ!」

 

ネプテューヌからすれば今の状態は天国極まりない生活だろう。イストワールの胃が限界なことを除けば

 

「いい加減にしてくださぁあああい!!」

 

そしてとうとう臨界点に達したイストワールは鬼神の如くネプテューヌをお説教するのだった

 

 

 

▪️

 

 

 

「とほほ……プリン…アイス…ゲーム…」

 

あの後ネプテューヌはイストワールにしこたま叱られ、半ば強制的にクエストを受けることとなった。内容としては、プラネテューヌの森にて本来生息するはずのない生き物が存在しているとのことで、その調査を行っていた

 

「どうしよ、もういっその事何も無かったって言って帰ろっかなぁ」

 

そんなことを考えていると、森の奥から戦闘音が聞こえてくる

 

「ねぷ?なになに?」

 

音のなる方へ導かれ、ネプテューヌは奥へと進む。そこには

 

「ハッ、ハァッ!」

 

「ぬらぁ~」

 

友好条約にて自分を助けてくれた恩人である神崎ナツヤがスライムに似たモンスター【スライヌ】と戦っていた

 

「おお!やっぱりまた会えた!!」

 

ネプテューヌは喜びから草むらから飛び出す。さながら野生のポ〇モンのようだ

 

「っ!?」

 

後ろから大声を発せられびっくりしたナツヤは後ろを振り向く

 

「やっほー!また会ったね!」

 

「……ああ、友好条約で会った時以来か…」

 

「おお!覚えてくれてたんだ!……ん?私この姿で会ったっけ?女神化した状態しか知らないんじゃ?」

 

ナツヤは少し考える素振りを見せ回答する

 

「ああ…あの後調べたんだ、君がどういう人柄なのかを」

 

「あ、そうなんだ」

 

それならば納得だとネプテューヌは疑問が解消される

 

「ところで何してたの?」

 

「何って……自己鍛錬だけど」

 

ナツヤは律儀に答える、ネプテューヌは偉いなぁと感心する

 

「私なんて仕事サボった挙句いーすんに怒られちゃったよ」

 

「え、ええ……それはちゃんとした方がいいんじゃ…?」

 

ナツヤはネプテューヌの発言に戸惑いながらも突っ込むを入れるが、そんなものがネプテューヌに効くはずもなく

 

「大丈夫大丈夫!それにナッちゃんと会えたし!まぁ結果オーライかな」

 

「ああそう…………ん?ナッちゃん?」

 

鍛錬に戻ろうとしたが、唐突に呼ばれたあだ名らしきものに動揺するナツヤはネプテューヌに聞く

 

「そのナッちゃんっていうのは……?」

 

「え?あだ名だよ?いいでしょナッちゃん!」

 

「いや……呼ばれたこともないし……まぁネプテューヌさんがそれでいいなら」

 

ぷくっと頬を膨らませるネプテューヌ、ナツヤはもう何が何だか分からなかったので尋ねる

 

「ネプテューヌさん?」

 

「それ嫌!なんか他人行儀だし!私のことはネプテューヌって呼び捨てでいいよ!」

 

「えぇ…?いや、女神な訳だし……」

 

「女神の私が良いって言ってるから良いの!さぁほら!」

 

ネプテューヌはどんとこいや!といった態度で名前を呼ばれるのを待つ

 

「あー………分かった、ネプテューヌ」

 

ネプテューヌは満足した様子で満面の笑みを浮かべる、ここだけでナツヤは少し疲れた様子を見せる

 

「じゃあ鍛錬に戻ってもいいかな」

 

「あ、ちょっと待って!手伝って欲しいことがあるんだよね」

 

ネプテューヌは鍛錬に戻ろうとするナツヤを呼び止める、そうして自分がここまで来た理由を話す

 

「なるほど大体分かった、でも俺なんかでいいの?」

 

「ナッちゃんだから私の背中任せれるんだよ!頼りにしてるからね!」

 

もはや拒否権など無いと判断したナツヤは諦めてネプテューヌのクエストに付き合うことにした

 

 

 

▪️

 

 

 

「この辺りらしいんだよねぇ」

 

更に奥に進んだ場所、報告があった場所にたどり着く。ネプテューヌはキョロキョロと辺りを見回す

 

「この痕跡が怪しいと思うんだけど」

 

ナツヤがネプテューヌを呼ぶ、それは何か巨大なもので押し倒された木々で、恐らく何かの足跡だった

 

「んー、こんな巨大な足跡確かにプラネテューヌじゃ見ないなぁ」

 

「心当たりなんてあるか?」

 

「んーーーーーー…………………」

 

ネプテューヌは自分の脳をフル回転させ思い出そうとする、しかしそれはもう必要ないだろう。何故かと言うとその足跡の犯人がデカイ音を立てながら接近してきた

 

「うわぁあああ!!?エンシェントドラゴンだぁぁあ!?」

 

「そのエンシェントドラゴンは何故こんな所に」

 

その時、ネプテューヌの脳裏にはたまたま目を通した書類が思い出される

 

「あ!そういえば縄張り争いに負けたエンシェントドラゴンが暴れてるっていうの見た気がする!」

 

よく見てみると、そのエンシェントドラゴンは全身傷だらけで翼も焼け焦げていた。どうやら痛みで我を忘れているようだった

 

「なるほどな……じゃあ倒す他ないな」

 

「え!?大丈夫だよナッちゃん!私一人で_」

 

「いいや、ここで君を1人放っておくわけにもいかない」

 

ナツヤの覚悟が伝わったのか、ネプテューヌは共同戦線を張ることにする

 

「分かったよ、でも無茶だけはしないでね!」

 

「善処する」

 

ナツヤはカードを取り出し、ベルトに装填

 

「変身!」

 

「いっくよー!刮目せよー!」

 

【カメンライド ビルド】

【鋼のムーンサルト!ラビット タンク!イエェイ!】

 

ネプテューヌは女神化しパープルハートへ、ナツヤは赤と青の戦士、ラブアンドピースのため戦った【仮面ライダービルド】に変身し、エンシェントドラゴンに対峙する

 

「はぁ!!」

 

まず初めに、飛行し戦闘が可能なネプテューヌが飛び出しエンシェントドラゴンに斬りかかる。エンシェントドラゴンは咆哮を上げながら炎を吐く

 

「ハァッ!!」

 

すかさずナツヤがラビットの力で跳躍し、重い一撃をエンシェントドラゴンの顎に叩き込む。その影響で炎はネプテューヌに吐かれることはなく、無傷で離脱できる

 

「ありがとうナッちゃん!」

 

「ああ…だがやはり巨体だからか埒が明かないな」

 

ボロボロになってるとはいえ戦闘能力は高いドラゴン相手に苦戦するナツヤとネプテューヌ、ナツヤは尋ねる

 

「アイツの弱点はどこにある」

 

「そうね……首元を狙えれば」

 

ネプテューヌがエンシェントドラゴンの首元を指さす、確かにアソコに必殺の一撃を加えれば一溜りもないだろう

 

「分かった、俺が首元を狙う」

 

「できるの?」

 

「やるんだ」

 

まるで根性論だがナツヤはやる気だ、ネプテューヌはそれを信じアシストすることにする

 

「私がアイツの攻撃を引きつけるわ!」

 

ネプテューヌは素早く飛翔し、エンシェントドラゴンを翻弄する

 

「鬼さんこちら!」

 

エンシェントドラゴンは苛立ちからか噛みつき攻撃を繰り出そうとする。それがネプテューヌの狙いだった

 

「今よ!」

 

ネプテューヌの合図で、ナツヤは思いっきり飛び上がりカードをベルトに装填する

 

「勝利の法則は…決まった!」

 

【ファイナルアタックライド】

【ビビビビルド!】

 

グラフが出現しエンシェントドラゴンを拘束、そのまま必殺のライダーキックを叩き込み首元を貫通させ見事撃破したのだった

 

「やったわねナッちゃん!」

 

ネプテューヌはナツヤにハイタッチを求める

 

「ああ……」

 

しかしそれに気づかずか、ナツヤがそれを返すことはなかった。しょうがなくネプテューヌは上げた手を下ろし下に降りた

 

「とりあえず後のことはこっちに任せて」

 

「ああ、それと俺が関わったことは黙っていてくれ」

 

「どうして?ナッちゃんが手伝ってくれたお陰で簡単に討伐できたのよ?報酬も受け取れるのよ?」

 

「俺は報酬のためにネプテューヌのクエストに協力した訳じゃない、ただ自分が強くなるために協力しただけだ」

 

ナツヤは変身を解除し去ろうとする、しかしそれをネプテューヌが腕を掴み阻止する

 

「じゃあこれだけ教えてちょうだい、どうして貴方はそこまで戦えるの?」

 

「……なに?」

 

ナツヤはネプテューヌの方を向き直る

 

「今回の件も、あの時の件もそうよ…自分の身を顧みずただ任務のために戦うって……本当に任務のためだけ?あなたが戦う理由はなに?」

 

「…俺の戦う理由……」

 

ナツヤは俯き、答えられずにいる

 

「……ごめんなさい、助けてもらったのにこんなこと聞くだなんて良くなかったわね」

 

ネプテューヌは掴んでいた手を離す

 

「でも私、貴方のことを知りたいの、誰かを守れる優しさを持ちながら1人で戦おうとするあなたのことをね」

 

それはネプテューヌの心からの気持ちだろう。しかしナツヤはそれを否定する

 

「俺のことを知っても損するだけだ……どうせ俺は通りすがりだからな」

 

「え?それってどういう…」

 

それに答えぬまま、ナツヤは去っていった

 

「あ、待ってナッちゃん!」

 

追おうとしたネプテューヌだったが、ナツヤが見せたどこか諦めや寂しさを感じた表情を思い出し、立ち尽くすしかなかった

 

 

 

▪️

 

 

 

小屋に戻ったナツヤは壁に頭を打ち付ける

 

「今更何を求める……俺はただ任務のため……」

 

だがネプテューヌを心配しクエストについて行ったのもまたナツヤの気持ちだった。自身の気持ちの変化に不快感を覚えるナツヤ

 

「求めるな……求めれば俺は……」

 

それは失うことへの恐怖心、例えネプテューヌや他の女神と親しくなったとしても別れはくるのだ。それならばいっその事親密にならなければ喪失感を覚えることもない。実際のところ理由はそれだけでは無いのだが…

 

「……例えどう言われようと……任務のため戦うまでだ」

 

ナツヤはそう結論付け、仮眠をとることにした

 

 

 

▪️

 

 

 

次回、超次元ライダーディケイドは

「私、お姉ちゃんみたいに強くなりたい…」

 

「私に稽古をつけてください!」

 

「強さは人に教えてもらうものではない」

 

「私なりの強さ…」

 

『葛藤と笑顔』

 

全てを破壊し全てを繋げ

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