超次元ライダーディケイド   作:神崎ナツヤ

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笑顔と葛藤

前回の超次元ライダーディケイドは

「いーすん、私働いたら負けだと思ってる」

 

「いい加減にしてくださぁあああい!!」

 

「やっほー!また会ったね!」

 

「……ああ、友好条約で会った時以来か…」

 

「それ嫌!なんか他人行儀だし!私のことはネプテューヌって呼び捨てでいいよ!」

 

「勝利の法則は…決まった!」

 

「今回の件も、あの時の件もそうよ…自分の身を顧みずただ任務のために戦うって……本当に任務のためだけ?あなたが戦う理由はなに?」

 

 

 

「……例えどう言われようと……任務のため戦うまでだ」

 

 

 

▪️

 

 

 

「はぁ……」

 

ネプテューヌの妹、ネプギアは思い悩んでいた。女神候補生である自分は姉のように強くなく女神化も出来ない。姉に追いつくために日々鍛錬を続けているが一向に強くなる気がしなかった

 

「私本当にお姉ちゃんみたいに強くなれるのかなぁ……」

 

そんなことを考えていると、書類から解放されたネプテューヌが床に転がる

 

「つ"か"れ"た"ぁ"ーー」

 

「お疲れ様お姉ちゃん、今ジュース入れてくるね」

 

気持ちを切り替え姉のために飲み物を用意しようとする、しかしそれよりも早くネプテューヌが口を開く

 

「ねぇねぇネプギア、最近なにか悩んでない?」

 

「え!?な、なんでもないよ!ホントだよ!」

 

嘘をつくのも誤魔化すのも苦手なネプギアはそんなことを言う、もはや何かあったと同義の言葉を聞きネプテューヌは自身の気持ちが確信に変わる

 

「それじゃあ今日って予定何かある?」

 

「え?うーんと、何も無いかなぁ」

 

「それじゃあいい所に連れてってあげる!一緒に行こ!」

 

書類業務から抜け出したい気持ち半分、ネプギアのことが心配な気持ち半分でネプテューヌはネプギアを連れ出す

 

「え、ちょっと待ってよお姉ちゃん!」

 

有無を言わさずネプギアはネプテューヌに連れられ外へと出るのだった

 

「やれやれ全く……ネプテューヌさんは人を見る目はあるんですから……」

 

イストワールはネプテューヌに呆れながら、自分の持つ案件を進めるのだった

 

 

 

▪️

 

 

 

「お姉ちゃん…本当にここがいい所なの?」

 

ネプギアはネプテューヌに連れられプラネテューヌの森に連れてこられた

 

「そうだよー?今のネプギアならちょうどいいところだよ!」

 

「今の私に…?」

 

何かわからないが自分のために動いてくれてる姉に申し訳なさが込み上げるネプギア、そうしていると目的の場所に着く

 

「ここ……小屋?誰かのお家なのかな」

 

「あーけーてー!」

 

ネプテューヌは小屋の扉を連打ノックする。ネプギアは当然姉の行動に驚く

 

「お、お姉ちゃん大丈夫なの!?」

 

「大丈夫大丈夫!」

 

そう言うと、扉が開かれる

 

「……なんの用…?」

 

ナツヤが怪訝そうな顔でネプテューヌを見つめる

 

「やっほーナッちゃん!遊びに来たよ!」

 

「…暇なの?」

 

「暇かと言えば暇じゃないけどね!」

 

「お姉ちゃん……この女性の方は…」

 

ネプギアは姉と会話する人のことを知らなかった。なので見た目で女性だと判断し姉に尋ねる

 

「やっぱり女の子に見えるよねぇ」

 

「……男だよ」

 

「え!?!?」

 

とても驚くネプギアを他所に、ナツヤはネプテューヌと話す

 

「それでこの子は?」

 

「私の妹のネプギアだよ!ネプギア、この人が私が話してたナッちゃんだよ!」

 

ネプテューヌはネプギアに何度か自分を助けてくれた人のことを話していた。目の前の人が姉を助けてくれた本人だと知るとネプギアは挨拶をする

 

「お姉ちゃんを助けてくれてありがとうございました、私ネプギアって言います」

 

「あ、ああ……俺は神崎ナツヤだ」

 

「ナツヤさん、はその……男性の方なんですね、すみません間違えてしまって…」

 

「いや、まぁ……うん」

 

ナツヤは気にしてない様子(嘘、本当はとても傷ついてる)でネプギアと挨拶を交わしネプテューヌに尋ねる

 

「それで、ここに来たのは?」

 

「ああそうそう!ネプギアに稽古をつけて欲しいんだよね!」

 

「稽古…?どういうことか説明してほしいけど…」

 

「ネプギア、自分が強くなれてるか不安に感じてるんだよ、だからナッちゃんに稽古を頼んで悩んでるのが解消されたらなぁって」

 

「お姉ちゃん気づいてたんだ…」

 

「そりゃもちろん!お姉ちゃんだからね!」

 

ネプテューヌはえへん!と胸を叩き笑顔になる

 

「……姉、か……」

 

それとは対照的にナツヤは自身の過去を思い出し物悲しい顔になる、がすぐに普通の顔に戻りネプギアに向き直る

 

「ネプテューヌはそう言ってるが……どうする?」

 

「……私、強くなりたいんです!お姉ちゃんのような女神に近づくために……だからお願いします!私に稽古をつけてください!」

 

ナツヤは少し考える

 

「稽古をつけるのはいいけど、それだけで強くなれるわけじゃない」

 

「え?」

 

ナツヤは語る

 

「あくまで稽古は自分が行使する力が身につくだけだ、それだけじゃ本当の強さとは言えない、俺も先輩たちから教わったのは、強さとは人に教えてもらうものではないということだ」

 

「そんな……」

 

ネプギアは悲しそうな顔をするが、ナツヤは言葉を続ける

 

「だけど、稽古でキッカケを与えることならできる、それでいいなら付き合うけど」

 

「お、お願いします!」

 

ネプギアの顔が明るくなり、仮面ライダーと女神候補生のタイマン稽古が始まる

 

 

 

▪️

 

 

 

「と言っても、教えることに関しては苦手な方で……実戦形式でやらせてもらう」

 

ベルトにカードを装填

 

【カメンライド クウガ】

 

赤い鎧を身に纏う、かつて笑顔と青空のため戦った【仮面ライダークウガ】に変身する

 

「それでも、何かキッカケを掴めるなら……お願いします!」

 

ネプギアも自分の剣を出し、構えをとる

 

「それじゃあ、レディーーーゴー!」

 

ネプテューヌの合図と共に稽古が始まる、まずはナツヤが接近しネプギアに右ストレートを叩き込む

 

「っ!」

 

咄嗟の事だったが反応し、ネプギアはそれを躱して反撃しようと剣を振りかぶる

 

「遅い!」

 

しかしそれよりも早く体を回転させ足蹴りをくらわせる

 

「きゃっ!!」

 

これには反応できずくらってしまったネプギアは体勢を整えるため1度距離を取る

 

「躱すだけじゃ相手に反撃される可能性だってある、躱した後のことを考えながら行動するんだ」

 

「は、はい!」

 

ナツヤはカードをベルトに装填する

 

【フォームライド ドラゴン】

 

赤い鎧が青くなり、手に取ったただの棒が専用の武器【ドラゴンロッド】に変化する

 

「え、ええ!?ただの棒が……武器に!?」

 

「そういうライダーだからな、行くぞ!」

 

赤い鎧の時とは違い素早く動き距離を離したネプギアに急接近する

 

「わわっ!?」

 

あまりの速さにネプギアは上へ飛び上がる

 

「ふっ!」

 

しかしそれよりも高くナツヤは飛び上がり上空からドラゴンロッドを振りかざす

 

「っ!」

 

それを読んでネプギアは剣でガードをし、弾くことでナツヤの体勢を崩そうとする

 

「中々いい戦い方だ、だけど!」

 

弾こうとしたネプギアの剣を逆に弾き、ネプギアは体勢を崩したまま落下する

 

「きゃぁ!?」

 

地面に衝突する直前で、ナツヤがネプギアを抱き抱える

 

「大丈夫か?」

 

「あ……は、はい」

 

少し頬を赤らめながらもネプギアは礼を言い剣を拾う

 

「ここまでにしよう、疲労が見える」

 

「え、わ、私まだやれます!だから!」

 

ナツヤは変身を解除しネプギアに説明する

 

「1日で全てを網羅する必要なんてないんだ、それに自分の体を労ることも重要だからね」

 

優しく微笑みネプギアを見つめる

 

「は、はい…分かりました」

 

「お疲れ様2人ともー!」

 

観戦していたネプテューヌが2人を労う

 

「教えるのが苦手とか言っておきながら上手かったじゃーん!このこのー!」

 

ネプテューヌがナツヤを弄る

 

「いやあれは戦いながら説明をしただけだから……」

 

「あ、あの!」

 

ネプテューヌに言い訳をするナツヤに、ネプギアは話しかける

 

「私…もっと強くなれますか?お姉ちゃんや、ナツヤさんみたいに強くなれますか?」

 

それはネプギアの最も心配することだった。強くなれなければ自分が居る意味なんてないと思うようにもなったネプギアにとって強くなれないのは不安で仕方がなかった

 

「…正直保証なんてできない、今ここで俺が強くなれると何の保証もなしに無責任なことは言えない」

 

「そう、ですよね…」

 

だけど、とナツヤは言葉を続ける

 

「人は誰のためなら何にだってなれる、それは女神だろうと女神候補生でも変わらないと俺は思う、だからネプギアがなんのために力を振るうのかを真に理解した時、格段に強くなれると思う」

 

ナツヤの経験から語られる言葉には重みがあった。ネプギアはそれを受け止め、強さとは何だろうと考えることにした

 

「ナッちゃん今日はありがとね!」

 

「ナツヤさん!ありがとうございました!」

 

夕焼けが3人を照らす、ネプテューヌとネプギアはナツヤに礼を言い去ろうとする

 

「あ、そうだ!ナッちゃん笑顔めちゃくちゃ可愛かったよ!」

 

「っ!?」

 

そうネプテューヌがいい、今度こそ2人は帰路へついた

 

「……俺が……笑った……?」

 

そんな中、ナツヤは自分の心境の変化に戸惑いを隠せなった。不用意に笑顔なんて見せないと心に決めたのに、何が変わったのか、何が変わろうとしているのかナツヤ自身は理解できなかった

 

「……」

 

今はまだ、彼は自分の心に従うことなど出来なかった

 

 

 

▪️

 

 

 

次回、超次元ライダーディケイドは

「女神の心得を聞きに行くよ!」

 

「何かいい事あったの?ネプギア」

 

「他人を頼ることは弱さでは無い」

 

『孤高の物語』

 

全てを破壊し全てを繋げ

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