敵(ヴィラン)個性でもヒーローになってやる   作:マーボーDon

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第13話

雄英体育祭、第二種目騎馬戦。

そのチーム決めも早々に終えた俺たちは作戦会議をしていた。

 

「騎馬の組み方はどうするんだ?」

 

「前騎馬に飯田、右翼を八百万、左翼を虚影だ。飯田は機動力、移動速度なんかで選んだ。八百万は個性で防御や周囲の把握を任せる。虚影は飯田の速度にも負けない体だから騎馬全体のバランスと八百万のフォローを頼む」

 

結構考えられた戦略だ。無理に奇をてらうわけじゃないオーソドックスなプランか。

 

「そう言えば虚影君の個性、詳しくは知らないな。あと轟君も」

 

「そうですわね。お二人ともとても強力な個性であることはわかっていますが」

 

個性の把握もチームアップで大切ってか。まぁある程度で。

 

「詳しく言ってるときついから要所だけ話すと、俺の個性は自身の強化が可能だ。こんな感じで腕を白くすることでそこの強度が増す。あと脚にやると筋力の増強になったりで速度も上がる。飯田にもついていけるはずだ。

まだ完全に制御できてるわけじゃないから全身の強化はできない。だから基本的に今回は移動は飯田にお任せだな。二人は見てるあれはできないと思ってくれ」

 

そういうと二人は頷き、飯田はわからないがと了解してくれた。まぁ響転(ソニード)使ったら多分周りが追いつけないだろうし。

 

「今回は左ってことで左側はいつでも強化できるように意識はしておく。

次は轟だな」

 

粗方端折りながら説明を終えて、今度は轟の個性の説明を聞く。半冷半熱、右は氷で左は炎か。強いじゃねぇか。でもあれ、

 

「轟君、炎を使ったことあったかい?」

 

「いいや、氷溶かすのなんかで使う程度だ。

戦闘において左は絶対に使わねぇ..!」

 

なんか訳ありだとは思うけど、半分使わないか。なんか似てるところあるような気がすんな、こいつとは。

 

「そこは深く詮索しねぇよ。で、どう立ち回る?」

 

「序盤は様子見しながら近づいてきたやつの迎撃だな。その後隙があれば1000万を取りに行く」

 

隙ねぇ、確かにできるだろう。恐らく取られる戦術は2つ。1000万を取りに行くのと漁夫の利で周囲のポイントをとりにいく。両方が入り乱れれば隙なんかいくらでも。

 

「なら、俺の技で一発かませるかもな」

 

「なにかありますの?」

 

「お前らにはちょいと我慢してもらうけどな」

 

そういって俺はアイデアを伝える。そんなことが出来るのかといわれたがまぁできる。なんせ俺の個性は化け物だからな。

 

 

****

 

 

「それじゃいよいよ始めるよ!」

 

『チーム決め作戦会議を終えて12組の騎馬がフィールドに並び立ったぁ!』

 

『中々面白い組み合わせになったな』

 

『3,2,1』

 

「スタート!!」

 

スタート合図とともに一斉に1000万へとなだれ込む。周りはあれを取れれば勝ちだもんな。俺達は様子をうかがいながら周囲を警戒する。

 

緑谷チームは常闇の黒影(ダークシャドウ)が周囲を警戒、防御に徹している。なるほどな、黒影(ダークシャドウ)は影だから距離を稼ぎながらの防御が出来るってわけだ。

 

『開始二分だが各所で鉢巻奪い合い! 混戦状態が続いているぜぇ!!』

 

まだ二分程度なのかよ。1000万はなくこちらを追ってくるチームをよけながら動き回る。

 

「タイミングは轟に任せっからな」

 

「あぁ、それまでは防御に徹してくれ」

 

周囲をB組の騎馬が取り囲む。

 

「と、いうわけで拳藤。ここは俺たちほっといて1000万狙ってくんね?」

 

「そういうわけにはいかないよっ!」

 

「っ、だよなぁ! 轟、騎馬は知らんが騎手は掌をでかくする。 飯田、できるだけ距離をとってくれ!」

 

「任せろ!」

 

全く情報なしじゃないからまぁいいけど、こりゃ結構きついぞ。拳藤の拳の届かない位置をキープしながら警戒していると空を飛ぶ緑谷を追って爆豪が一人突っ込む。

 

『はぁぁ!? 騎馬から離れたぞ、いいのかよ!?』

 

「テクニカルだからOKよ! ただし、地面に落ちたら失格だったわね」

 

なるほどん。

 

「轟、爆豪が突っ込んでくる可能性がある。八百万は周囲の警戒頼む。俺はもっと周りを見ておく!」

 

「わかりました!」

 

そんな感じで警戒を続けていれば中間発表のようだった。

 

『7分経過したんで今のポイントをおさらいだ!

あぁ!? 爆豪0ポイント!! 二位はB組物間チームだぁ!!』

 

掲示板を確認すると驚くことにうちと緑谷チーム以外のA組はポイントを奪われてしまった。爆豪もかよ!?

 

「作戦か拳藤?」

 

「まぁ、立案は物間だけどね」

 

クラス全員が勝てばA組を超えたように見せれるってか。結構ヘイト稼いでるねぇうち。

 

「なら言っとくよ。爆豪に喧嘩吹っ掛けた物間?だっけか。あいつ負けるぜ」

 

なんせ相手はあの唯我独尊爆豪だ。負けっぱなしじゃ終わらねぇだろ。

 

「周り気にしてる余裕あんの?」

 

「そろそろかいリーダー?」

 

「あぁ、そろそろ取りに行く!」

 

そのまま移動し緑谷の元へ向かう。拳藤も追ってくるようだった。だが、

 

「八百万、準備は?」

 

「できてますわ!」

 

「全員付けたな?」

 

俺の言葉に頷く。まぁみればわかるんだが。

 

「緑谷、轟がくる!」

 

「なんでヘッドホンなんか!?」

 

常闇に気づかれるが関係ない。いくぞ、声帯虚化! 狂哮(ルヒル)!!!

 

「Graaaaaaa!!!」

 

『なんだこの音!? 声か!?

やってるのは誰だ!?』

 

『虚影だな。ガラス越しでこの音量だ。フィールド上はたまったもんじゃない。

こんな使い方隠してやがったのか』

 

フィールド全体への無差別攻撃、範囲は会場全体。観客の皆さんもすんませんね!

声を出し、周りが耳をふさぐなどして耐えている間に轟が氷結で後続の騎馬の足元を凍らせ脚を止める。

 

「悪いが我慢しろ!」

 

『轟が後続を妨害!』

 

『動きを止めて確実に凍らせる。障害物競走での失敗を活かしているな。

さらに虚影の技は予選どころかA組も初めて見るものだ。そうして虚をつき成功率をあげた。合理的だ』

 

『ナイス解説』

 

「一応もらっとく」

 

「わりぃな拳藤」

 

凍って身動きの取れないB組の騎馬からポイントをかすめ取る。その後後ろに氷柱を作り移動先を制限、これで一対一だ。

 

黒影(ダークシャドウ)!」「アイヨ」

 

「八百万防御っ!」

 

「! 駄目だ回避っ」

 

常闇の牽制に対して轟は防御を選択、しかし俺は回避を選んで後方に下がる。八百万の創造した壁は黒影(ダークシャドウ)の爪に簡単に壊されてしまう、あっぶね!?

 

「すまん、助かった」

 

「気にすんな。八百万防御する際はさっきのより硬度のあるものを作ってくれ」

 

「はい。常闇さんの攻撃力、想定外でしたわ」

 

向こうは向こうでこっちへの対応を考えているだろう。でもこれで、こっちの作戦通りか。

 

『あーーっと緑谷チームもう後がない!』

 

氷で壁を作り、逃げ場をなくしそのまま距離を詰める。だがそこからは硬直状態となった。

黒影(ダークシャドウ)の予想以上の力はなんとか対応できたが、相手の位置取りが厄介だ。

 

『緑谷チーム、この周囲を氷で取り囲まれた空間でなんと五分間耐えている!すげぇな!!』

 

此方が動いて距離を詰めようと動けば距離をとるように動かれ、さらに相手は俺たちの左側に立つようにしている。轟の氷結だと恐らく直線距離で飯田に攻撃が当たってしまう。

それに多分向こうは轟が左を使わないのを知っている。

これは轟が左を使ってくれれば速攻で解決する話なんだが…、

 

「ッ!」

 

そんな感じはなさそうだよな。どうする、このままなら俺が仮面状態で一気に詰めるか?でもその話はしてないから多分騎馬のバランスを崩しちまう。

 

残り一分、どうする!?

 

「皆、残りの時間、俺はこの後使えなくなる。頼んだぞ」

 

「飯田?」

 

「しっかり捕まっていろ!」

 

なんか策があるってか、いいぜのってやる!

 

「八百万、離すなよ!」

「はいっ!」

 

「とれよ、轟君!

トルクオーバー、レシプロバースト!!」

 

瞬間、飯田のエンジンからとてつもない速度が生み出され俺たちはしがみつき騎馬を崩さないように必死になる。

 

「にげっ」

 

緑谷が回避を指示するその瞬間で、俺達は緑谷チームの背後へ周り、すれ違いざまに轟が鉢巻を奪い去る。なんだよこのスピード、速いじゃねぇか!

 

『飯田、そんな超加速あるなら予選で見せろよ!

A組はどいつもこいつも秘密主義かぁ!?』

 

『情報を出さないっていう戦略だろうが』

 

「なんだ今の…?」

 

「トルクと回転数を無理やり上げた、そのせいでこの後エンストするがな。

虚影君と同じ、クラスメイトには教えていない裏技さ」

 

限界値に無理やり持って行ったってことか、すげぇな飯田!

 

「言ったろ緑谷君、君に挑戦すると」

 

呆然とする緑谷に飯田が話しかける。知らない技にすぐの対応は難しい。さっきの俺の狂哮(ルヒル)がいい例だ。

 

「このあとは」

 

「任せとけっての」

 

託されたからにはこの1000万を守り切る!

その後すぐに切り替えてこちらに向かってくる緑谷チーム、その表情は決意した顔だ。

 

「来るぞ轟!」

 

突っ込んできた緑谷が右腕を大きく振るうそうすることで轟の防御を弾いたか!?

って轟、今炎を?

 

その一瞬の隙をついて緑谷がポイントを奪っていく。

 

「とったぁ!!」

 

「甘いですわ!」

 

取られたのはB組の70ポイント、鉢巻きの順番は変えておく。八百万の提案が功を奏した!

 

「どうした轟君? 危なかったぞ」

 

「今はそのこと(・・・・)は忘れろ! 飯田動け、1000万まもりゃチームとしては勝ちだ!」

 

「ちっ! 八百万!」

 

恐らく左を使いそうになったことを気にする轟にそう伝え、逃げるために動き出す。

だが動こうにも飯田のエンジンがエンスト、動かなくなっていた。

 

『カウントダウン!!』

 

「半分野郎ぉ!!」

 

「うおぉぉ!!」

 

時間ギリギリで爆豪もこちらに飛んでくる、緑谷もやる気十分。

此方は八百万の作ったパイプを轟が凍らせ向かい打つ構図。あと数秒、時間稼ぎだ!

 

「Graaa!!!」

 

先ほどよりも弱めの狂哮(ルヒル)で相手の動きを一瞬鈍らせる。この数秒あればいい!

 

『タイムアップ!!』

 

三つの騎馬(爆豪は単騎だが)が激突する寸前に競技が終了、1000万は守りきれた。

 

『それじゃ早速順位発表いくぜ!

一位轟チーム!!

二位爆豪チーム!!

三位鉄て、なんだ!? 心操チーム!? いつの間に逆転してたんだよ!』

 

人使やったか。上手くチームに溶け込めたかは別だけどな。

 

『そして四位緑谷チーム!!

以上の四組が最終ステージ進出だぁ!!!」

 

緑谷チームだったか。最後に頭のほうをかっさらわれたか。まぁ轟が動揺してたからな。

その轟は拳を握って悔しがっている。なんであんな人殺しそうな顔してんだか。

 

「飯田、サンキューな。お前のお陰で助かったわ」

 

「1000万は飯田さんのお陰ですもの」

 

「照れるな、だがここからはまた競い合う者同士だ」

 

「おう!」

 

『それじゃぁ一時間程昼休憩をはさんで午後の部だ!』

 

そうして一度解散となり、午前の部が終了した。

 

 

 

 




読了ありがとうございます!
日刊ランキングに載っているのを見ますが、見間違いですよね?

追記
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夏休み、映画の話をいれるか否か

  • 入れる
  • 入れない(すぐに林間合宿)
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