敵(ヴィラン)個性でもヒーローになってやる   作:マーボーDon

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どうも!
第5話になります。


第5話

ヒーロー基礎学の翌日。

今日もいつも通り人使と登校していると校門前に何やら人だかりができていた。

 

「なんだあれ」

 

「さぁな」

 

「オールマイトの授業はどうですか!?」「№1ヒーローの教育論について一言!」

 

うげぇ、マスメディアの取材かよ。てかヒーロー志望とはいえ未成年の学生に押し掛けるのってありなのかよ。

 

「オールマイトの授業はどうですか!」

 

相手はそんなことお構いなしに聞いてくるのでここは一つ。

 

「すみません、自分たち普通科なんですよ。オールマイト先生は見かける程度で特にかかわりないというか」

 

人使が隣にいるのでそう言ってしまえばいい。幸い相手も簡単に興味をなくしてくれたし。

 

「俺をダシに使うな」

 

「悪かったっての。また今度なんか聞くからよ」

 

「…ならまた稽古つけてくれ」

 

「モーマンタイ!」

 

まぁ普段やってるのに合わせるだけだしなぁ。…放課後の練習に誘うのはアリなのかな、相澤先生に聞いてみよ。

 

後ろから聞こえる声に耳を傾ければA組の何人かが捕まってた。ご愁傷様~。

 

 

「今日は君らに学級委員長を決めてもらう」

 

『学校っぽいのキタ』

 

HR、相澤先生から何かあると聞かされたと思えば委員を決めるとのこと。普通の学校のように各委員を決める必要があり、その進行のために学級委員長を決めるようだ。

 

「皆静粛に! ここは民意にのっとり多数決の投票で決めようではないか!」

 

という飯田の提案で投票制に。付き合いが浅く自らにしか入れないだろうという耳郎の意見にそれでも複数票をとれるということがリーダーの資質だという飯田の反論に納得。自他への投票可能なものになった。相澤先生もなんでもいいということなので。

 

さーてどうするかな、リーダーとか柄じゃないし特に委員長になりたいとも思わないから自分には入れないとして。

問題は誰に投票するか。人柄、力量、成長度合い、何よりクラスをまとめれるかどうか…

考えていればあっという間に投票時間。あいつが一番妥当かねぇ。

 

「えー、投票の結果、三票で緑谷が委員長、副委員長は二票の八百万となった」

 

おぉー、緑谷が三票も。八百万が二ってのは意外だった。結構皆自分に入れてるのな。

 

「一票…入ってる!?」

 

「自分に入れなかったのかよ」

 

飯田が落ち込んで、というか驚いてる。自分に入れてなかったのかい。そういうところも真面目というかなんというか。

 

「昼からは他の委員を決める。入りたいの考えとけ」

 

そう言い残し先生は教室を後にした。そしていつも通り基本授業が午前は行われた。

 

 

「緑谷~、今日昼一緒にいいか?」

 

「えっ、うん。構わないよ」

 

「サンキュ」

 

昼休み、俺は緑谷に声をかけた。ヒーロー志望だしクラスメイトということで色々と交流を深めておきたくてな。昼飯はそういう点では一番効率がいい。

 

「飯田君や麗日さんも一緒だけどいいかな?」

 

「もちろん。お邪魔するのはこっちなんだし」

 

入学後、よく三人でいるのを見るしな。仲のいいグループって感じだ。

麗日や飯田と合流しそのまま食堂へ向かう。並んでいる間話は学級委員の話題に。

 

「デク君委員長やね」

 

「うん、緊張するけど…」

 

「大丈夫だ、緑谷君なら! それにしても俺に投票したのは誰なんだろうか?」

 

「あー、それ俺」

 

こういうのは言えるときに言っといたほうがいい。伝えたら飯田は信じられないようなものを見る目でこちらを見つめる。

 

「俺は学級委員長とか柄じゃないし。それに飯田が適任だと思ったしな」

 

色々と率先してるし、質問とか顧みる感じも。空回りするところは副委員長がカバーするだろうなぁと思って。

そんな理由をある程度説明したら手を握られた。

 

「ありがとう虚影君!本当に!」

 

「人多いからやめろっての。俺の一票だけじゃ意味ないしな」

 

「いや、そう思ってもらえているなら俺の進む道は正しいのだと、間違っていないのと実感できる。だから、ありがとうだ!」

 

「真面目なのに熱いねぇ、流石ヒーロー志望」

 

それは君もでしょ、と緑谷に突っ込まれ笑いが起きる。

 

「飯田君はやりたくなかったの? 眼鏡だし」

 

「っ、やりたいとふさわしいは別だ。僕は僕の正しいと思った判断をしたまでだ」

 

麗日が飯田に確認する。つか眼鏡=委員長って。確かによくあるジンクスみたいなとこあるけど。

というか僕って。

 

「飯田君って坊ちゃん?」

 

そう言われて飯田は嫌そうにしていた。聞いてみると飯田の家はヒーロー一家、しかも兄貴はインゲニウムときた。そりゃ結構な金持ち一家だわな。で、その背中を追いかけてヒーローを志したと。

でもそれで弄られたくなくて一人称を変えていたと、納得だわ。

と、緑谷、ヒーローオタク出すのはいいけどステイ。たまにやりすぎだからお前。

そんな話をしながら食事を始めて数分したころけたたましい警報が各所に響き渡る。

 

<<セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんは速やかに屋外へ避難してください>>

 

「これはいったい!?」

 

セキュリティ3、確か雄英校舎内にID未所持の人間が立ち入った際になる警報、だったはず。このタイミングで侵入者って思い当たるのは2種類だけど。

 

とりあえず俺たちは警報の指示通り屋外への非難を開始する。しかしそれは他の生徒も同様。一瞬で通路は人であふれかえってしまった。

ヒーロー志望が中にいるとはいっても所詮は高校生、こういったことには慣れてないってことかよ!人の波に抗って必死になっていれば

 

「だいじょーーーぶ!!!」

 

ランニングポーズで天井の壁に張り付いた飯田が声をだして状況を説明し始めた。ポーズも相まって非常灯みたいだ。

飯田が言うには侵入してきたのはマスメディア、危険な敵などではないとのこと。焦らず落ち着いて行動してくれと呼び掛けていた。

こういう行動とれるからすげぇよなあと思うわ。

 

そうして一度野外への避難を完了させ、俺達は教室に戻るのだった。

あ、放課後の申請出来てねぇや。こんなことあったし何とかなるかな。

 

その後昼一の委員決めでは緑谷が委員長を飯田に指名、切島や尾白、上鳴が同調し1-A学級委員長は飯田となった。八百万はちょい不満げだったけどそのまま進行していった。

俺は美化委員になりました、適当にね。

 

 

****

 

 

「すみません、相澤先生いますか?」

 

「おう、入れ。どうした?」

 

委員決めも終わり授業の終了した放課後、俺は職員室に来ていた。目的は個性伸ばしなのだが、

 

「今日昼に申請しようとしてたんすけど、あの騒ぎだったんで出来なくて。今からでも取れるのかなーと」

 

「….本来なら無理だが今日は特別だ。あと、この先は施設の予約も難しくなるからもっと早めにしておけよ」

 

とりあえず今日はセーフのよう。体育館γが空いているようなので使わせてもらえる。立ち合いは相澤先生らしい。

ただこの先が厳しいってのは?

 

「知ってると思うが雄英体育祭が迫ってる。体育祭前は各々最終調整で施設を借りるからな。時間と場所は有限、当然使いやすい場所は早い者勝ちになる」

 

体育祭体育祭、よくテレビでやってるやつか。あれに出るんだもんなぁ、緊張するわ。

っと、あと一つ。

 

「あの、今日の施設使用に連れがいてもいいですか?」

 

「構わんが、誰だ?」

 

「C組、普通科のひ、心操って生徒です」

 

A組の誰かだと思ってたみたいだけど普通科と聞いて先生の目の色が変わる。ちゃんと説明しないとか。

 

「元々ヒーロー志望で入試に参加して落ちてます。その辺は資料があると思いますけど。で、ヒーロー科への編入制度あるじゃないっすか。それを利用するために体育祭で結果残したいってことで、俺と対人稽古してるんですよ」

 

「….データは見といてやる。ただしあくまでもお前の個性強化が目的だ。そいつのために時間を分けるのは30分だけにしとけ。2時間で取っといてやる」

 

「ありがとうございます!」

 

よし、これで朝の約束果たす+人使のヒーロー科編入への第一歩だ。早速連絡、30分なら先にやるのがいいかな。着替えて体育館γに来るようにつたえってと。

 

「じゃあ俺も着替えてきます」

 

「待ってるぞ」

 

 

 

「どういうこと?」

 

「行ってたろ?稽古つけてくれって」

 

虚影の呼び出しを受けた生徒、心操は状況を飲み込めていないようだった。連絡をもらって深く聞かずに来たのか?虚影も詳しく説明してないとは。

 

「後でもよかったんだが」

 

「ちょうどよくてな。あと今日は都合で30分だけだ。ただし、ゲストが来てくれてるぞ」

 

「誰がゲストだ」

 

担任をゲスト呼ばわりとはあとで灸を据えてやろう。とりあえず、

 

「1-A担任の相澤だ。今日は虚影の頼みで30分だけ使用を許してる」

 

「C組の心操人使です。まさかヒーロー科の担任の先生が」

 

「まぁお前がヒーロー科編入希望なのは知ってるし、体育祭前に一回見てもらおうと思ってな」

 

事情を説明している間に体をほぐし始める二人。取り寄せた情報だと心操人使、個性は『洗脳』 中学時代から虚影とは仲が良いと。

ヒーロー科入試時の得点は5ポイント。確かにこの個性だとメカ相手は厳しいが、体を鍛えてりゃ何とかなるはずだ。そこを見直してのこの稽古なのか。

自分に足りないものを知り、それを補い努力する。確かにヒーローに向いてるかもな。

 

「じゃ、始めるか。かかってこいや」

 

「遠慮なく!」

 

そこから始まったのは時間無制限の乱取りだった。心操が攻めて虚影が受け、流し、反撃する。今回俺は何も言う気はないが、虚影は教える気があるのか?

徐々に体力がなくなってきた心操の動きが雑になる。そして虚影が蹴りをいれて倒して終了。

そのまま一分ほど休憩しまた再開する。心操のほうは息が切れるまで続けているが、虚影は息が切れるどころか苦戦してもいない。そして特に何かを指導することもなくそのまま30分が経過した。

 

「おい虚影」

 

「はい」

 

虚影を呼び出して確認する。こいつは何がしたいのか、そもそもをだ。

 

「んー、まずあいつの身体づくりですかね。ヒーロー科のメンツに比べてあいつの身体はまだまだ。素の身体能力だけで少なくとも緑谷に劣ってる」

 

確かに個性把握テスト時の緑谷はほぼ個性を発動していない。乱取り中に確認したが心操の結果はそれ以下だった。

 

「なんでまずは体力とか肉体づくりをさせてるんですよ。今日の乱取りは戦闘を想定しての体力づくりです。普通に走ってつけるのとこういう乱取り形式だと体力の使い方とかも微妙に違うじゃないですか。

毎日これやってるわけじゃないんですけど、今日がこれだったてだけで」

 

話を聞けば納得はできる。だが何も指導しないことに関して話してみると、

 

「あー、その…人使に言われましてね。自分で気づいて改善していくそうです。なんというか、対抗心てきなやつです」

 

はぁ、心情としてはわかるが非合理的だ。相手が格上とわかっているなら吸収できるものは吸収すべきだ。

 

「心操」

 

「…はい…」

 

息も絶え絶え、虚影の言う通り体力からつけないと話にならないな。しかしそのために虚影の時間を使うのも合理的じゃない。

 

「今日からこのメニューをこなしていけ。毎日だ。報告義務なんかはないからお前次第だな」

 

渡すのは30分の間で作成した簡単なトレーニングメニューだ。

確かに虚影の言う通り対人戦闘での体力の使い方は通常とは異なる。ただし、それはある程度の肉体が出来上がってからだ。

心操の身体はまだそれを行う段階じゃない。

 

「体育祭まで半月以上ある。実際の体育祭での動きもあるが、そのメニューを本気でやるなら編入も考えるよう上に伝えてやるが、どうする?」

 

「…やります…!!!」

 

「なら明日からやっていけ。それをやっている間は虚影との稽古はなしだ」

 

「はい…」

 

「頑張ろうぜ」

 

「ありがとう、ございます」

 

「感謝なら虚影にしておけ。そうじゃなきゃこんなこともしていないからな」

 

そう伝えたあと心操は一礼してその場を後にした。

 

「さーってと、俺も個性強化始めるか!」

 

「待て虚影」

 

「はい?」

 

それはそれとして、対人戦闘に自信があるようだからな少し揉んでやろう。

 

「今から俺と乱取りだ、ルールはさっきと同じでだ」

 

「…冗談っすよね?」

 

「俺は非合理的な虚偽は嫌いだ」

 

「…..よろしくお願いしますっ!」

 

そうして30分虚影との個人稽古を行った。心操とは違い要所要所で質問なんかをしてくる所経験値を感じるがまだまだ鍛えないとな。

 

 

 

 




読了ありがとうございます!
次は夕方になります。

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