敵(ヴィラン)個性でもヒーローになってやる 作:マーボーDon
第8話お楽しみください!
赤黒い光がUSJ内を走るのと同時にドアが吹き飛び、
「私が来た!!!」
№1が通着した。オールマイトは一直線に室内中央の広場に向かう。同僚と守るべき生徒のいる場所にだ。
『オールマイト!!』
「もう大丈夫だ、早く逃げなさい!」
その場にいた緑谷、蛙吹、峰田、八百万、耳郎、上鳴に逃げるようにつたえる。遠目には轟、爆豪、切島が見える。その三人にも向けた言葉だった。
「どういうことだよ、対オールマイト用じゃねぇのか…!なんでガキにこんなにされてんだ!」
集団のリーダーと思われる体中に手を付けた男は怒りを、理不尽を感じ荒れている。オールマイトを殺す。そのために
「大丈夫ですか死柄木弔!?」
脳無が無事だったのは黒いモヤのような男、黒霧のお陰だった。虚影の虚閃が当たる寸前ワープで少し横に移動させた。しかし間に合わず、右肩部分を消し飛ばされた。
「脳無! あのガキを殺せ!」
「そんなことさせるかよ!」
男は苛立ちそのままに脳無に命令する。片腕だけになったとしても痛みも感じずに走り出す。しかしその前にオールマイトは立ちふさがる。
脳無の拳を受け止めながらラッシュを開始する。
「なんだこの感触は!?」
「ショック吸収だ! お前の攻撃はそいつには効かねぇ!」
オールマイトの攻撃を受けても止まらない脳無に男、死柄木は機嫌をよくする。しかしそれも一瞬。
「吸収なら、その上限を超えればいい! それに、手数が足りてないんじゃないかぁ!!」
そう、五体満足であればオールマイトに匹敵するであろう脳無。しかし今は片手、再生の個性を持っているが再生速度が
「
さらに向こうへ、
衝撃波を周囲に生みながらラッシュを続け、そのまま殴り飛ばすオールマイト。
脳無はそのまま天井を突き抜け外へと吹き飛ばされる。
「さぁ、大人しくするんだ」
「ゲームオーバーだな、帰るぞ黒霧」
「逃がさん!」
黒霧が個性を発動させると同時にオールマイトが突進する。しかしそれを数人の雑魚
それはその者たちの意図ではない。いつの間にかそこに飛ばされたのだった。
「次は殺してやるよオールマイト。そいつと、あとはそこのガキも…!!」
「待て!!」
死柄木は緑谷と虚影を指さして名指しする。緑谷の叫びも虚しく二人はその場から逃げおおせる。
その後雄英勤務のプロヒーローが現場に到着し各ゾーンの生徒の確保、
重傷者、教員二名、生徒二名、軽症数名。雄英に起きた
****
…ここは…、俺、相澤先生をたすけようとして、それで…
「おや、目覚めたかい」
耳に聞こえる声のほうを向けばリカバリーガールがそこにはいた。ってことはここは保健室…?
「もうちょいと目覚めるのに時間がかかると思ったが、さすがはあの子の子ってことかねぇ」
あのこ…? いや、そんなことより…
「あの…みんなは…、あぃ、ざわ…、せんせ…」
「無理に喋るんじゃないよ。説明してあげるから」
そう言われて口を閉じリカバリーガールの説明を聞く。
相澤先生は命に別状はなし、ただ両腕骨折に顔面骨折、目には何かしら後遺症が残る可能性があるとのことだった。ただ腕に関してはそこまで酷くないようだった。
13号先生は全身に裂傷がひどいようだが問題はないようだ。
生徒では緑谷が左の指と足を骨折。それ以外は軽傷で済んだそうだ。
「生徒での一番の重傷者はあんただよ。右腕とあばらの数本は骨折。幸い臓器に影響はなかったけど体組織はボロボロ。それに加えて左の指先
火傷...、限界だったってことか。最後に放った
だが打った瞬間に指先の
「治療のためにあんたの体力、相当使ったからね。今夜はこのまま泊りだよ」
そう言い残して部屋を出るリカバリーガール。俺はそのまま天井を見上げることしかできない。腕は両方グルグル巻きだし。
「っ…」
考えてしまえば後悔ばかり。あの瞬間、仮面状態になっていれば違ったのでは。いや、
そんなことばかりが頭によぎる。何かできたのではないか。あの時オールマイトが来たのは運がよかったとしか言いようがない。結局状況に助けられただけ。
「悔しいって顔してんな」
っ!? 声のほうに顔をゆっくりと向ければそこに、
「とう…さん」
「元気、でもないか」
なんで、ここに…?
「お前が入院になるって聞いてな、とりあえず顔を見に来た。後輩の見舞いも兼ねてな」
そういうことか、そりゃ保護者には連絡行くよな。息子が重体なら。それに
「
事情なんてそりゃわかってるか。警察もきただろう、先生たちも生徒から事情を聞いてるはず、それを聞いたってことか。
「その判断が間違ってた、っていうのは簡単だ。でも現場の状況じゃなきゃわかんねぇこともある。その時の最善を考えろと伝えてきたし、お前がそう考えたなら俺は間違ってたという気はねぇ。
でもな、やりすぎだ。
穴空いたんだ、ハハハ…
「少なくとも何時ものお前ならあんな大技をあそこで、周りに人のいる状況で使うはずないよな。
…怖かったか、
怖かった...、そうだ、俺は怖かった。死ぬのが怖かった、死なせるのが怖かった。目の前のあいつの姿が、その悪意が。人を笑って殺し何も考えないだろうあいつが、
「…こわかった...」
口に出せば瞳から涙がこぼれる。止めたくても止まらない。今になってあの時の感情がぶり返した。
「...そう、あいつらは怖いんだよ。何考えてるかわかんねぇ、笑って人を痛めつけて人の大事なものを奪っていく。怖くないはずがないんだよ」
そう言って、
「生きててよかったよ、ほんと。強くなろう、その恐怖に勝てるように」
「…あぁ…!!」
泣きながら返事をする。恐怖に打ち勝ち、この人の様に。
ここから、始めるんだ。
その後
そうして長い一日が終了した。
「元気そうじゃないかい」
「はい、寝て起きたらすっきりですわ~」
翌日、学校は休みになったようだった。昨日はスマホを見る余裕がなかったが、今見ると皆から連絡が入っていた。人使からもだ。
「右はまだ使うんじゃなよ。明日まで絶対安静だからね」
「わかってますって」
左手指の火傷とあばら骨のほうはある程度治り、今日の午後には退院となる。しかし右腕は明日まで動かすなとのこと。こりゃ授業に支障出まくりだな。
「リカバリーガール、相澤先生起きてますか?」
「ああ、起きてるよ。向こうの部屋だよ」
ベッドから立ち上がり教えてもらった部屋に向かう。部屋に入ればベッドの上で先生が座っていた。てか包帯むっちゃ巻いてる。
「相澤先生、ご無事ですか」
「生きてるかって意味なら無事だな。授業には支障出るだろうがなんとかする。気にするな」
いや、そういうことじゃねぇんだけど。
「あの時お前は出てくるべきじゃなかった。身を潜めて自分を守るのが正しい判断だ」
実際言われるときついな。
「だが、そのおかげで俺はここにいる。教師が言うのもあれだが、ありがとう虚影。お前のお陰で生徒たちも無事だった」
先生のその言葉に俺は涙を流しそうになったがこらえる。泣く場面じゃない、涙なら昨日いらんほど流しただろ。
「ヒーロー志望ですから。…独断行動をしてすんませんでした」
「次からはするな、それだけだ」
お叱りを受けた後は色々と俺から質問していた。多対一を実践する際のコツであったり戦闘術についてだ。なんでも、根底にあるのは
「インターン先で一緒だったんですね」
「あぁ、あの人の
「あ、昨日来たみたいですね」
「こっちにも来たよ。生きてるのを確認したら帰ったがな」
わぉ、後輩にはドライなのかあの人?
「…あの人から盗める者は盗んでおけ。元№5は伊達じゃない。引退後のブランクなんて恐らくないだろう」
「ですね、今でもどっかのヒーロー事務所に行ったりしてますから」
恐らく相澤先生みたいな後輩が多いんだろう、ちょくちょく家を空けて後輩ヒーローの事務所で指導なんかを行ってるらしい。それが今の収入だしね。
「そんなわけで俺や他の教師が教える以上のことをあの人からは学べるはずだ。
その個性のことも含めてな」
「はい、俺の目標は
そう伝えてから病室を後にする。俺は明日登校予定だけど、先生はどうなるかはわからないそうだ。その場合は臨時は誰になんだろ。
そんなことを考えながら部屋に戻り、皆に連絡をしておいた。
レスがマッハで驚いたが皆それだけ心配していたってことだろう。ありがとう。
あとはネットニュースを見ていた。雄英襲撃、
これも先生方のお陰かな。
午後には荷物をまとめて部屋をでる。リカバリーガールにも声をかけた。気を付けて帰れと言われたよ。わかってますっての。
「ありがとうございました」
そう言って学校を後にする。そうしてようやく、俺の初めての、実戦が終わったように感じた。
読了ありがとうございます!
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