敵(ヴィラン)個性でもヒーローになってやる   作:マーボーDon

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どうも!
もうGWも終わりですね...
皆さんに楽しんでいただければ嬉しいです!


第9話

 

「虚影!!」「よかった!」

「大丈夫?」「心配したぜ!!」

 

翌日の朝、教室に入れば皆に囲まれた。よかった、話の通り俺以外は大きな怪我はないみたいだな。

 

「って、その腕!」

 

俺はまぁ完全完治じゃないから何とも。今日には外れると思うんだけどなぁ。

 

「大丈夫だよ、今日一日安静にしてれば明日からは問題ないらしいから」

 

「でも、今日の授業どうすんだよ? お前右利きだろ?」

 

瀬呂がきいてくる。そうなんだよなぁ、今日の授業をどうするかなぁ…

 

「あの、虚影さん。私、授業のメモをお取りましょうか?」

 

「ウチも。迷惑じゃなきゃだけど」

 

そう言ってくれるのは八百万と耳郎だった。

 

「迷惑なわけねぇだろ。つか、お願いする方が迷惑じゃね?」

 

「「そんなことない!」ありませんわ!」

 

お、おぅ。二人から結構詰め寄られた。まぁ二人がいいんなら。

 

「よろしく頼むわ、八百万、耳郎」

 

そう伝えると少し嬉しそうにしていた。ならいいんだけど。

席に着きHRの時間まではそのまま先日の襲撃事件の話になる。テレビでは常にこのことが取りざたされ、雄英への管理体制の疑問やオールマイトへの称賛、俺達生徒を心配するこえなど様々だった。

 

「今日のHR誰がやるんだろ?」

 

「相澤先生は入院中じゃなかったかしら?」

 

芦戸と蛙吹の話が耳に入る。くんのかね、相澤先生。

 

「おはよう」

 

『相澤先生復帰はえぇ!!』

 

俺以外全員が驚いてる。全身包帯ガチガチ、腕に関しちゃ俺より酷そうなのによく復帰してこれるな。心配の声もあがる。

 

「俺の安否はどうでもいい。それに戦いはまだ終わってねぇ」

 

戦い、その言葉に反応する。襲撃事件があったあとでそんなこと言われちゃ峰田みたいに思うのも無理ねぇか。

 

「雄英体育祭が迫ってる」

 

『クソ学校っぽいのきたぁ!!』

 

「襲撃あったのにやるんすね」

 

「ここで開催することで、雄英の危機管理が万全であることを示すって考えらしい。

なにより体育祭は最大のチャンス、敵ごときで中止していい催しじゃねぇ」

 

なるほど。過去にあったスポーツの祭典、オリンピック。個性が発言して完全な公平性をきしたスポーツは派手さもなく陰りを見せて廃れていった。

そんな中で日本でオリンピックの代わりとなっているのがこの雄英体育祭だ。

生徒たちの力を試しながら、プロヒーローは優秀な人材の品定め、マスメディアは未来のヒーローに注目することができる。他の学校の生徒にもまぁまぁメリットがあるってことで毎年デカいイベントになっている。

 

ヒーローはそもそも既存のプロ事務に相棒(サイドキック)として入ることがセオリー。そこから独立するのが目標でもあるよな。

 

「上鳴は万年相棒(サイドキック)やってそう、アホだし」

 

耳郎にそう言われて上鳴が固まってやがる。まぁあんなの見せるとなぁ。

 

「そこはわかんないだろ? 相棒(サイドキック)でも人気がでりゃ独立させていこうってのがプロのジンクスらしいから。アホでもこいつは人気でそうだぜ、親しみやすいし」

 

「そうそう…ってアホのとこはフォローなしなのな!」

 

「「だって上鳴だし」」

 

お、耳郎とハモった。なんか耳郎は恥ずかしそうだがにっかり笑っておいてやった。

 

「時間は有限。プロに見込まれればその場で将来が開けるわけだ。ヒーロー志すなら外せないイベントだ。その気があるなら準備は怠るな!」

 

『はい!』

 

雄英体育祭、たぶんここだ。俺が、ヒーローになるために大切なチャンスは。

 

 

昼休み、そうそうに昼食に言ったものを除いて教室ではやはり体育祭の話題だった。

俺は

 

「このチャンスものにしないとな」

 

「障子とかそのガタイだけで目立っていいよなぁ」

 

「有用性を示せないと意味がない」

 

障子の言う通り。目立っても目立ち方が悪いと意味がない。使えない奴ってレッテル張られたらしまいだ。

 

「耳郎、八百万サンキュ。見やすくて助かるわ」

 

「いえ、この程度」

 

「あんときに比べたら、これくらいしかできないし。上鳴、あんたは目立ちそうだけどね。あの姿」

 

気にせんでもいいのに、そしてついでの様に上鳴をいじるのな耳郎。

 

「つーか、目立つで言ったらお前確実だろ! あんなド派手な個性なんだからよ!」

 

「俺たちは見ていないが、(ヴィラン)を翻弄したのだろう?」

 

「あぁ、でもあの日使った技は使えねぇよ。威力も範囲もでかいから」

 

それに体育祭での使用は昨日相澤先生と義父(とう)さんに止められた。観客巻き込みかねないから。

 

「私頑張る!!」

 

おっ、麗日が全然麗らかじゃない顔で宣言してる。気合入ってんな。

 

「この後一緒に飯どうよ?」

 

誘えば即答でOKしてくれた。上鳴、障子、耳郎、八百万とともに食堂へ。

持つのは障子に助けてもらった、すまん。

 

適当に空いてる席を見つけ五人で座る、俺は通路側となった。

注文したのはカレー、スプーンで食えるし楽だから。

 

「虚影、あんたその腕どうしたの?」

 

「「「誰?」」」

 

そこに拳藤が歩いてきた。目が合ったと思えば腕を心配される。上鳴以外は誰かと?マークだ。

 

「こいつはB組の拳藤。拳藤、A組の八百万、耳郎、障子、上鳴。んで、腕はモーマンタイ」

 

とりあえず全員に紹介と腕のことは軽く伝えておいた。

 

「A組聞いたよ、大丈夫だったの?」

 

「あぁ、プロに助けられたよ。壁は高いわ」

 

「仲いいんだ?」

 

俺と拳藤が話していると隣から耳郎が声をかけてくる。

 

「入試の時にな。んで入った後も廊下やらでちょこちょこ」

 

「ふーん」「そうですの」

 

え、なに二人。なんかしたっけ俺?

 

「じゃ、また。あぁ、多分今日の放課後面倒なことになるかもだけど、先に謝っとくね」

 

そう言って拳藤は歩いて行った。

 

「放課後?」

 

「何かあったか?」

 

「いや、HRでは特にそんな話はなかったはずだ」

 

ならなんだろ、しかも謝られた。とりあえず昼飯食うか。

 

 

****

 

 

そして午後。ヒーロー基礎学は基本的に俺は見学になった。そりゃこの腕じゃ何もできないしな。皆は生き生きと動いて訓練に励んでいた。

その間俺は筋トレに励む。左腕を(ホロウ)化させてダンベルを動かしていた。

 

「ありがとう、虚影少年」

 

? 訓練を見ているとオールマイトに感謝された。

 

「あの日、生徒も、教師二人も生き残ったのは君の力が大きい。本当に感謝しているよ」

 

「最後決めたのオールマイト先生でしょ? それにあいつら自身が(ヴィラン)と戦ったんです。俺は何もしていない」

 

「そうかな? だが君があいつ、脳無とやらにダメージを負わせてくれていなければ私も危なかった」

 

№1がそこまでいうってことはやっぱやばい奴だったのか。そんな奴がいるならオールマイト先生殺そうと侵入もするってことか。

 

「まだまだですよ。あの日、本気で命の危機ってやつを感じました」

 

「!!」

 

「教師はそれを体験させるのはまだ先、なんて思っているんでしょう。でも俺は体験出来てよかったと思ってます。貴方たちがいる舞台、その一端が垣間見えたような気がしたんで」

 

大人と子供、プロヒーローとボランティアを分ける境界線を越えたように感じた。それは恐らく俺以外の全員が。

 

「すまない、そんな思いをさせて」

 

「謝らないでくださいよ、俺の選んだことですから。だからこそ、この経験を活かしますよ。とりあえず、体育祭優勝、なんてね」

 

(緑谷少年、こいつは強敵だぞ)

 

笑いかけた俺を見てオールマイト先生も笑い返してくれた。まぁ基本この人笑ってるからな。

 

 

 

訓練終了後、着替えて教室に戻り帰りの支度を済ませる。

 

「な、何事だー!?」

 

麗日が声を上げる。みれば1-A教室の前に人だかりができている。なんだこれ?

 

「敵情視察だろ。

そんなことしたって意味ねぇからどけモブ共」

 

敵情視察か、まぁ今回A組は(ヴィラン)襲撃を乗り越えた、その野次馬もいるだろうけど。というか爆豪、飯田の言う通りモブ呼ばわりはやめろ、ヒーロー志望だろお前。

 

「噂のA組、どんなものかと見に来たんだけど、随分偉そうだな。(ヴィラン)と戦って生き残ったら偉そうになるの?」

 

お、この声。爆豪の前に現れたのは人使だった。まぁ爆豪の言い方だったらイラつきもするか。

 

「体育祭のリザルトによっちゃあ、ヒーロー科への編入を先生たちも考えてくれるって。その逆もしかり。確かに敵情視察ってのもあるよ。でも、本命は」

 

そういう人使は俺のほうを見る。爆豪は無視されでしたのをみてイラつき始める。

 

「白夜、お前への戦線布告だ。体育祭で、お前に勝つ!」

 

「望むところ。PlusUltra(プルスウルトラ)でかかってこいよ人使」

 

フッっと笑い人使がそのまま立ち去ろうとするのを、爆豪が引き留める。

 

「てめぇ!俺が眼中にないってか!?」

 

「あぁ、そうだよ。俺はお前より、白夜のほうに戦線布告しに来たんだ」

 

言うだけ言ってあいつは帰っていった。その姿を見ながら爆豪もまたキレながら帰えろうとする。

 

「待てよ爆豪! 俺らにヘイト集まりまくってんじゃねぇか」

 

「うるせぇ! 勝ちゃ関係ねぇんだよ! あいつもお前らもぶっ殺して上に上がるだけだ!」

 

そう言い残し去っていく。

 

「漢らしいじゃねぇか!」

 

「いや騙されんな! 余計にヘイト向いただけだっての」

「オイラ達が不利になんだろ!」

 

爆豪のせいで完全にヒールだなA組。

 

「おうおう! 隣のB組のもんだけどよ! (ヴィラン)に襲われたっつうから話聞きに来たら随分偉そうじゃねぇか!」

 

あ、B組の人。なんか熱い感じつか大胆なやつだな。もしかしてあれか、拳藤の謝ってたことって。

とりあえず、おさめねぇとか~。

 

「あーすんませんね、お騒がせして。とりあえず、全員があんな感じじゃないってことだけお伝えしますわ。申し訳ない」

 

俺が扉の前に行き観衆に一度頭を下げる。ヒーローの謝罪会見などと同じ。とりあえず、誠意を見せなきゃ。

 

「あとB組の人。(ヴィラン)のことは情報統制かかってて話していいことと悪いことがあるんだわ。その辺、担任のヒーローに確認してもらえる? OKってことなら俺から喜んで話すわ」

 

実際統制なんてかかってない。でもこの場ではそう伝えるのが一番手っ取り早い。さらに謝ってるのは怪我をしている俺。

(ヴィラン)に襲撃された、怪我をした、そういう風に見せれば少しは溜飲も下がる。あと、追及もしにくいだろ。

 

「お、おう。そういうことなら」

 

「よかった。皆も思うところはあると思うが今日は解散してくれると助かる」

 

そう言ってもう一度頭を下げる。そうすると足音が聞こえそのまま集団は去っていく。

 

「やるね虚影君!」

 

「一時的なもんだ。それにあれはいったん俺をみて判断しただけ。ヘイトが全部なくなったとは思わないほうがいい」

 

俺をみて嬉しそうな緑谷にくぎを刺す。俺はそのまま帰りの支度をするも鞄を置いて教室をでる。

 

「虚影君、帰らないのかい?」

 

「美化委員の集まりだってさ。雄英体育祭前になんかやるみたい」

 

飯田に質問され答える。特にやることないかと思えばあるんだな委員会。

ということで俺は指定された教室に向かうことにしたのだった。

 

 

 

 

 




読了ありがとうございます!

ヒロインのアンケートなんか作ったら答えてくれますかね?

ヒロインは誰がいいですか?(その他はコメントください!)

  • 耳郎
  • 八百万
  • 拳藤
  • 塩崎
  • その他
  • え、ハーレムかけよ
  • いらない
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