やっとこさ出来たので投稿します。お待たせして申し訳ないです。
まあ見てくれている人がいるかどうか(苦笑)。
それではどうぞ。
ストーリー1:彼の日常
午前六時。まだ日が昇りきらない時間だが、そんなことは知らないとばかりに閑静な住宅街を走る姿があった。普通ならランニングする大人か新聞配達員だろうが、今走っているのはまだ子どもといって言い年齢であった。
その人物は年齢が一二歳にもかかわらず、汗はかいているが一切息を切らしておらず、黙々と走り続けている。黒髪黒目と純日本人な顔立ち、一二歳にしては背が高く、平均は軽く超えているだろう。サイズが合っていないのか、袖が少し長く手を隠しているジャージを着て走る姿を、時々通り過ぎる人達は微笑ましく見ていく。
そんなこんなで走り続けて一時間、ようやく日も昇り、件の少年は一軒家の前で息を整えていた。
大豪邸というわけでもないが、庭もあるそれなりに大きな家に入った少年の名は高宮晴季(たかみや はるき)。件の魔法使いになった少年である。
「…ただいま。」
そう覇気のない言葉をつぶやき、家に入る。そしてそのままリビングへと向かい、扉を開けるともう一度言葉を紡ぐ。
・・・
「…ただいま、はやて。」
「ん? あ、おかえりハル君。」
晴季にそう返したのは、車椅子に座った女の子だった。
その娘、はやてと呼ばれた少女は机にコップ等を並べ終えると、椅子にかけてあったタオルを持ち、近づいてくる晴季に手渡した。ちなみに「ハル君」とは言っているが、彼女は彼より三歳も年下である。
「いつもながらお疲れ様、ほんまよう走るわ。」
「別に日課だからな。特に疲れるということもない。」
微笑みながら話すはやてに、無表情で話す晴季。そんな様子を別段気にした様子も無く、はやては彼の手をとると、引っ張るように机へと向かう。
「ほんならまあ、朝ごはん食べよか?」
「…分かったから離してくれないか?」
「えー? どうしよっかなー?」
と茶目っ気たっぷりに答えるが、言葉とは裏腹に、素直に手を離す。その時彼のほうに顔は向いていないが、何故だか晴季ははやてが顔を赤くしているのを感じた。
「ま、まあ、ほな、食べよか?」
「…ん。」
少しどもりながら話すはやてを尻目に、席に着く晴季。はやてはそれをちょっとむくれて見ながらも自分の席に着く。そして両手を合わせると、声をそろえて唱えた。
『いただきます。』
―数分後。
「ごっさん。」
「はいよろしゅう。」
何故か親子のひと時のような雰囲気になりながらも食べ終えた晴季は、はやての食器ごと流しの方へと持っていく。そしてそのまま部屋から出ようとする。
「あ、ハル君。」
それにはやてが声をかける。
「何ぞ。」
「今日どれくらいで帰って来れそう?」
「ん…。夕方には。」
「分かった。ごめんな、引き止めて。」
「別に。着替えてくる。」
そう言いながら、扉付近にかけていた制服を持つと、洗面所のほうへ進んでいった。
彼を見送り、はやても食器を洗い始める。それから数分もすると洗い終わり、玄関のほうへ向かう足音に向かって車椅子を押していく。そして玄関に付くと、制服姿になった晴季が靴を履き終えているところだったので、その近くに置いてあった鞄を持つと、彼に渡した。
「それじゃあ、行ってくる。」
「ん!」
そう言いながら、はやては目をつぶり待っているポーズを取る。所謂『新婚さんがよくやりそうな行ってらっしゃいのチュー』のシチュエーションである。が、彼はそれに反応すらせず、玄関を出てしまっていた。
だがはやてはそんな反応をされたにもかかわらず、こちらも特に何の反応もせずいつも通りに部屋へ戻っていった。
――その数分後、ほぼ同時に顔を赤くして同じように悶えていた(一人はソファーをポフポフ叩き、一人は柱に頭をぶつける)のは秘密である。
はい、という訳でストーリー1更新です。
なんか行き成りの展開で「?」と思っている方も多いと思います(汗)。
この話は後々話していこうと思います。それまで続けていけたら良いのですが(泣)。
次はこの物語のもう一人の主人公(予定)である妹sideを投稿予定です。
また、感想やおかしいとこの指摘等あれば教えてください。
それでは次の話で、See you again!