「ここが試験会場…」
巨大なビルを前に三人の表情が無意識に強張る。
「二人共、準備は良いか…」
ウィルがスゥと息を吸い込む。
「おい!お前ら!何してんだよ!こっちだこっち!」
三人が覚悟を決め、ビルの自動ドア前に立ったちょうどその時、巨大なビルの隣にあるカフェの方から人間に化けていたキリコが慌てて飛び出してきた。
「ちゃんと付いてこいって言ったろ!何勝手に試験会場決めつけてるんだ!」
「……おいおい、キリコ。俺らはもう覚悟決めてんだぜ。今更そんな冗談良してくれよ。大体よ、そんな店に何百何万といる受験者が入りきるワケねぇだろ?」
「良いから付いてこいって。ほら早くしろよ!」
キリコに連れられ三人は渋々とカフェの方に入っていった。
「いらっしゃいませ。何になさいますか。」
「熱々のホットコーヒーと香味料たっぷりのサンドイッチ。三人分ね。」
「では整理券を持って奥の部屋へどうぞ~」
店員に言われるがまま四人は案内された部屋へと入っていった。
「あぁ、あれ、合言葉ね」
「そういうこと。まぁ、三人共そこで座って待っててくれ。」
三人は円卓の周りを囲むようにして置いてある椅子に各々腰掛けた。
「ホントにこんなところが試験会場なのか?」
「ここなら応募者が数万と集まるハンター試験の会場だとは誰も思わないだろ?」
「まぁ、言われてみれば。」
「…一万人に一人。受験応募者がここに辿り着くまでの確率だ。お前ら新人にしちゃ上出来ってとこだな。……三人共頑張れよ。」
「センキューなキリコ。」
ウィルがニッと笑った。
「…ま、まぁお前らならまた来年でも案内してやっても良いぜ!じゃあな!」
キリコが部屋のドアを閉じると、大きな衝撃音と共に部屋が下の方へと動き出した。
「なるほど。部屋自体がエレベーターってワケか…」
エレベーターが動いている間、ウィルは天井を見ながら一本杉下の家での出来事を思い起こしていた。あの時、ウィルはユミヒデから発せられる殺意とは違ったまた別の圧に押される感覚を味わっていた。それは、敢えて言葉にするなら、体に恐怖というものが纏わりついてくるような、暗い何かが心身共に蝕んでくるような、そんな不気味な感覚だった。
「…三年に一人らしいです。ルーキーが試験に合格する確率は。」
パーシアが眼鏡を拭きながら呟く。
「ふ~ん…」
ウィルはあの時のパーシアのことも思い返していた。明らかに何かに恐怖しているような、まるで過去に起きた悲惨な何かを思い返しているような、そんなパーシアの様相を。
しかし、ウィルはユミヒデの前でパーシアにあの時のことを聞いてはならない気がしていた。恐らく、長い付き合いになるであろう今後の三人の為にも。
「ファ~ァ。何階まで下りんだろうな。このエレベーター」
B97、B98と下って行き、階数がB100になったところで部屋の動きが止まった。
「お、着いたか。」
三人がドアを開けると、床がフローリングのだだっ広い空間が目の前に現れた。その丁度真ん中辺りに今年の受験者らしき人の姿があった。
「どうぞー。番号札とこのカウンターをお取りください。紛失されませんように番号札は必ず胸に付けてくださいね。」
スーツを着こなした人間なのかすら疑わしい緑色の豆のような顔した謎の生き物から、数を数える為のカウンターと、ウィルは210番、ユミヒデは211番、パーシアは212番と書かれた番号札をそれぞれ受け取った。
「あ、それと靴の方もこちらで預けさせてもらいます。何しろ床がフローリングなものですから。」
言われるまま三人は靴を豆に渡した。
「後は、向こうの方で試験開始まで少々お待ち下さい。それでは試験の方頑張って下さいね」
そういうと謎の豆人間はどこかへと去っていった。
「…この世には不思議な生き物も沢山いるんですね」
「あ、あぁ、そうみたいだな…だが、あの生き物より…」
ウィルは壁に寄りかかっている菅笠を被った人物の方をチラと見た。顔は包帯に隠れていて良く見えないが、その包帯の上あたりから単一の赤い目のようなものが不気味に光輝いているように見えた。
「あれは…一体何を持っているんでしょうか…」
パーシアがその人物の持っている金色の何かしらの紋様がついた棒に興味を示す。
「ありゃあ、俺の国の僧かなんかだな。」
「ユミヒデ、知ってるのか」
「あぁ、あいつが持ってるのは錫杖つってな、まぁシャカシャカ音するからそう言われるんだが、ありゃあ層が山に行った時、熊だのに襲われないように持つもんだ。」
「その、ソウってのはお前が良く言ってる刀だの侍だのってのにも何か関係してんのか」
「まぁ、大昔にはあっただろうが、今は大したこともねぇーよ。」
ウィルとユミヒデがこんな話をしてる間、パーシアはその怪しげな人物のことをじっと見つめていた。どこかで見覚えのあるあの赤い目のことを思い出す為に。
この時、近くにいたある男が三人組に話掛けようとしていた。この三人に下剤入りのジュースを飲ませようと企てていた男が。しかし、この男はこの三人には近づけ無かった。
それは、ウィルもパーシアも気づいていないようなユミヒデの異様な雰囲気がそうさせていたのである。そして、その雰囲気に気づいていたのはその男を含めその会場のたった数人でしかなかった。
「そろそろじっかんヨ~ン!試験始めっちゃうワヨ~ン!!」
皆が集まっている空間の奥の扉が勢い良く開くとこの殺伐とした雰囲気とは対照的な明るい雰囲気を持った全身ピンク色の筋肉質な男が現れた。
「私は第一次試験の試験官を務めるマッツル=デラクッスよ!あら~今年も皆、イ・イ・オ・ト・コ!一人くらいお持ち帰りしちゃおうかしら~なんちゃって❤」
この男の異様な雰囲気に誰も一言も声を発せられずにいた。
「アラン。今年は合計200人とちょっとなのね。試験に来れなかった男の子達皆可哀そうだわん…でも、そんなこと考えてても仕方無いわよねん。うん。じゃあ、早速第一次試験始めるわよん!」
かくして、ハンター試験の第一次試験が始まったのだった。
船員「ヤッダ~やっと試験始まったわ~ん」
船長「書くの超大変だったんですけどぉマジドンダケ~~」
船員「絶対皆に古って思われてますよね!」
船長「チョベリバ~~」
船員「ウワッ…」
船長「すいませんでした…まぁ、そんなわけでハンター試験始まったワケだが、一つ重大な問題がある。」
船員「なんですかそれ」
船長「うむ。ユミヒデってさなんか最初気性荒いとか書いたけど、めっちゃ冷静じゃね。」
船員「キャラ定まってから物語書かないと大変なことになりますよね!」
船長「けどさ~まぁ銀魂の神〇だってなんか太陽に弱いとか言って平気で太陽下で動いてたとかあったやん。多分。なんか原作でネタにしてたし。まぁキャラクリのプロだって間違えるワケでさ、別に素人が間違えても仕方ないよねってことで。本当にすいませんでした…」
船員「船長はプロでもなんでもないそこらへんのただの馬鹿すもんね!仕方ないです!」
船長「はい…ミジンコなんで…糞雑魚ナメクジなんで…あと、今回の話はマジで全文に(byWiki)ってつけたい。」
船員「めっちゃ頑張って調べましたもんね!」
船長「いやマジで頑張った…」
船員「というわけで次回は!オネエ×ト×ジゴク×ノ×キントレ!」
船長「絶対読んでくれよな!!」