全力絶唱シンフォギア-キキカイカイッ!唄と機械がダイ合体ッ!-   作:メンツコアラ

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大変ながらくお待たせしました。
言い訳かもしれませんが、新社会人となり、初めての仕事や初の一人暮らしでてんやわんや。投稿が遅れてしまい、申し訳御座いません。
今後もこんな事が起こるかもしれませんが、ご愛読してくださると幸いです。
それでは、本編どうぞ。



────────────

前回の……シンフォギアはッ!


臨獣殿で修行をしていた響さんッ!
厳しい修行の末、遂に激獣タイガー拳を会得しましたッ!
新たな、しかも別世界での獣拳使いの誕生にワタクシも感動を隠せませんッ!

へ? ワタクシが誰かって? 
言葉の中に応えあり。
まだまだ語るわけにはいきませんよ。

「オイラの仕事~……」


第13カイッ! 止まらぬ好奇心

 トジテンドパレスの一角。そこではイジルデが侵略完遂の為、新たな刺客を送り込もうとしていた。

 

「ボクシングギア、セット」

 

「グォォォオッ! ボクシングトピアの力が満ち満ちていくボクシングッ!」

 

 クダックがトジルギアの力で頭部にゴングとリングを付けた赤いヘッドギアを装着し、両手にボクシンググローブ型の武器『ブンナックル』を装備した『ボクシングワルド』へと姿を変える。

 

「此度の侵略はお前に一任する」

 

「かしこまりましたボクシングッ!」

 

 意気揚々と研究室を後にするボクシングワルド。そんな彼とすれ違うように、周りからは掃除係と呼ばれている青く大柄なキカイノイドが入って来た。

 

「イジルデ様ッ!」

 

「なんだッ! 騒々しい」

 

「す、すいません…ですが、教えてくださいッ! トジルギアに閉じ込めた筈の世界が戻っているのは何故ですかッ!?」

 

「なんだとッ!? そこをどけッ!」

 

「あだッ!?」

 

 掃除係を突飛ばし、世界を閉じ込めるトジルギア装置がある部屋へ向かうイジルデ。掃除係もその後に続く。

 イジルデが装置で調べてみると、確かに閉じ込めた筈の『ジオラマトピア』と『コオリトピア』が解放されていた。再び閉じようと試みるが、残っている世界同様に閉じ込めることが出来なかった。

 

「これは…まさか……」

 

「教えてくださいッ! ボッコワウス大王は方針を変更して、世界を解放したのですかッ!? それは何故ですかッ!?」

 

「……掃除係。この事を他の誰かに話したか?」

 

「はい? ……いえ。まずは装置の最高責任者であるイジルデ様に報告すべきかと思いまして」

 

「成る程。良い心がけだ。お前だけをスクラップにするだけで全て片付く」

 

「───え?」

 

 思わず耳を疑った掃除係。だが、イジルデが手を叩けば、すぐに数体のクダックが駆けつける。

 

「コイツをスクラップにしろッ!」

 

『ダックッ!』

 

「なあッ!? 何故ワタシがスクラップにされなければいけないのですかッ!? お、お助け~ッ!!?」

 

 

 

 

 

●●●●●●●●●

 

 

 

 

 

 夕方。子供達も帰り、カラフルも閉店作業に移っていた頃、学校を終えた介人が未来を連れて帰ってくる。

 

「ただいま~」「お邪魔します」

 

「介人、お帰りなさい」

 

「未来ちゃんもいらっしゃい。今日も夕飯、家で食べてくかい?」

 

「ありがとうございます」

 

 一人のご飯は寂しいから、と響が修行に行った日から未来はカラフルで夕食を取るようにしていた。勿論、閉店の手伝いや料理の手伝いも忘れずに。

 今日も八津出、ガオーンが夕食を作り、他の皆で店の掃除を進めていた時だった。ふと未来の動きが止まり、いつの間にか彼女の手にボクシンググローブが装着されていた。

 

「未来? そのグローブどうしたの?」

 

 介人が心配して声を掛けるが、未来の脳内でカーンッと軽快なゴングが鳴る。次の瞬間、未来がファイトポーズを取り、渾身の右ストレートが繰り出された。

 

「ちょわッ!?」

 

「未来ッ!? なにやってんだッ!」

 

「ゴングが鳴ったら試合開始ッ! 常識だよッ!」

 

 未来が更に攻撃を仕掛ける。

 カラフルの中は大パニック。未来が暴れる度に商品棚が横にズレ、もしくは倒れていく。介人達も懸命に逃げ続け、八津出は普段闘っている訳では無いから店の片隅に避難していた。だが、獰猛なハンターは動かぬ獲物を逃しはしない。未来の鋭い目線が八津出をロックオンした。

 

「ヒィィィッ!?」

 

「ヤっちゃんッ! 危ないッ!」

 

 咄嗟に未来と八津出の間に入る介人。日々の戦闘の賜物か、寸前の所で間に合ったが……

 

「ハァァッ!」

 

「ぐぺらッ!?」

 

 未来の右ストレートが介人の顎を的確に捉える。場所が場所なら一発KO間違いなしの一撃。結果、脳を揺らされた介人は意識を保てず、床にバタリと倒れた。

 

「介人ォォォッ!?」

 

「I'm Winnerッ!!」

 

「ちょっ、待てって未来ッ!」

 

 己の勝利を声高らかに叫んだ未来は新たな相手を求め、カラフルを去っていく。

 ジュラン、ガオーンが追いかけるが、その道中、大人vs子供や女子高生vsサラリーマン、キカイノイドvs人間など、老若男女に場所.、種族を問わず、激しいボクシングが繰り広げられていた。

 

「どうなってんだ?」

 

「人間ちゃん達、キカイノイドを殴っても痛いだけだよッ!」

 

「いや、グローブがあるから大丈夫…て、ヤベッ!? 未来は何処行ったッ!?」

 

「しまったッ!? ボクが目を離したばっかりにッ……!」

 

「ジュランッ! ガオーンッ!」「お待たせっスッ!」

 

「介人ッ! 大丈夫なのかッ!?」

 

「なんとか。それよりこれってどういう状況? ボクシングってこんなに流行ってたっけ?」

 

「いや、多分これ──て、なんだ?」

 

「あぁッ! あそこッ!」

 

 ジュランの言葉を遮るように鳴り響く『カンカーンッ!』と明るい金属音。マジーヌが指差した建物の上には如何にも元凶ですと言わんばかりにボクシング要素マシマシのキカイノイド…即ち、ボクシングワルドが立っていた。

 

「マスウピース……この世界をボクシングトピアのルールに変えてやったボクシングッ!」

 

「お前かッ! よくも未来にヤっちゃんを殴らせたなッ!」

 

「いや。殴られたのは介人だよッ!」

 

「なんだ? 貴様ら、トジテンドに楯突くつもりかボクシングッ!」

 

「当たり前だッ! みんな、行くぞッ!」

 

「「「おうッ!」」」

 

 ギアトリンガーを構え、各々のギアをセットして変身しようとする介人達。

 その時だった。

 

『チェンジぜ「おたすけ~ッ!!?」「「「ダッククッ!」」」ん?』

 

 チェンジしようとした介人達の間を青いキカイノイドとクダック達が通り抜けていく。突然の事で唖然となってしまう介人達だが、気を取り直し、改めてギアを嵌める。その時、青いキカイノイドが介人たちの持つギアに注目していたが、介人たちは気づかずに変身する。

 

ゼェンカイジャーッ!

 

「なにッ!? 貴様ら、ゼンカイジャーだったのかッ!」

 

「お前、なんにも知らないなッ!」

 

「ぐぅッ…し、知らなくても命令さえ遂行すればいいッ! それが我らのボクシングッ! ファイッ!」

 

 ボクシングワルドが飛びかかり、ゼンカイジャーとの乱戦が始まる。ボクシングワルドの激しい技の連打に対して、ゼンカイジャーは持ち前のチームワークで応戦。下手に入り込めば被害に遭うのは明白。突撃していくのは余程の勇者だろう。

 

「──恐縮ですッ! 恐縮ですぅッ!」

 

 いたよ、勇者。

 

「ちょっ!? お前、誰ッ!?」

 

「失礼しますッ! ゼンカイジャーとは皆さんの事だったんですねッ!」

 

「そ、そうだが……」

 

「トジテンドに対する反乱分子ですかッ!?」

 

「はんら…え?」

 

「そのギアはイジルデ様から技術を奪ったのですかッ!?」

 

「イジルデ、様ぁッ!?」

 

「それともトジルギア同様に、世界をギアに閉じ込めたのですかッ!?」

 

「世界をギアに閉じ込めたッ!?」

 

「教えて下さいッ! もう好奇心のエンジンがブルンブルンで「いい加減にしろボクシングッ!」のわぁッ!?」

 

「貴様、クダックに追われていたな。と言うことは上司が追っていると言うこと。なら捕まえる一択ボクシングッ!」

 

「ちょッ、まッ!? お、お助け~ッ!」

 

「君、トジテンドから逃げてたのッ!?」

 

「ぶっちゃけ、それを先に言えってのッ! マジーヌッ!」

 

「ぬぬぬマジーヌッ! バナナの皮ッ!」

 

「チップダウンッ!?」

 

 青いキカイノイドの首根っこを掴んでトジテンドへ連れていこうとしたボクシングワルドだが、マジーヌが呼び出したバナナの皮で派手に転倒。掴んでいた手を離した隙にゼンカイザー、ジュラン、ガオーンが青いキカイノイドを担ぎ上げる。

 

「え、あの?」

 

「皆、逃げるよッ!」

 

『了解(っす)ッ!』

 

 先程の青いキカイノイドの発言が気になったゼンカイザーは彼を連れて逃走を選択。あっという間にその場から離れていった。

 

「ま、待て「待つんだ、ボクシングワルド」って、イジルデ様ッ!?」

 

 追いかけようとしたボクシングワルドを呼び止めたのはまさかの上司(イジルデ)だった。

 

(まさか、侵略が遅すぎるからお怒りにッ!?)

「イジルデ様ッ! 申し訳ございませんッ! すぐに侵略を完了させるボクシングッ!」

 

「その意気込みは素晴らしいが侵略は一旦ストップだ。お前、さっきの青いキカイノイドを見たな?」

 

「はいボクシングッ! 必ずや捕まえてイジルデ様の元へ──」

 

「捕まえるのではない。スクラップにしろ。お前の力ならそれが出きるだろう?」

 

「な、成る程ッ! 畏まりましたボクシングッ!」

 

 ボクシングワルドはクダックにあるチラシの束を五分で作らせ、それを手に建物の屋上へ上がると自身の能力でマイクを呼び出した。

 

『え~…テステス…マイクテス……お前らァ、待たせたなァッ! トジテンド杯開催のお知らせェッ! リング無しのストリートボクシングッ! 対戦相手は~~…コイツだァッ!!』

 

 開催宣言と共にチラシを辺りにばら蒔くボクシングワルド。その瞬間、街で無差別に人を襲ってたボクサー(ギアの影響を受けた人)たちはたった一人の対戦相手に集中するのだった。

 

 

 

 

●●●●●●●●●

 

 

 

 

「全力・逃げろッ! ゼンカイ・逃げろッ!」

 

「なあ、ここら辺で良いんじゃねぇの?」

 

「だね。皆、ストォップッ!」

 

 途中で変身を解除し、少し離れた場所へと避難した介人たちは青いキカイノイドを下ろして一息つく。

 

「申し訳ございません。助けていただき、ありがとうございました」

 

「別にいいよ。俺は五色田 介人。君は?」

 

「え?」

 

「名前だよ。君の名前を教えてほしいな」

 

「名前…あぁ。すいません。名前を聞かれるのは久方ぶりなので戸惑ってしまいました。私はブルーンと申します。早速ですが、皆さんの持つギアについ「その前にッ!」」

 

「お前、イジルデ様って言ってたよな?」

 

「裏切って逃げたとか、そんな感じ?」

 

「いえ。裏切ったつもりは無いのですが……」

 

「じゃあ、トジテンドの手先か?」

 

「う~ん…私、掃除しかさせてもらえなかったので手先と呼べるかあああッ!?」

 

「急にどうしたッ!?」

 

 突如声を上げたブルーンは介人達を押し退け、その先にあった露店へと走り込んだ。

 

「この水の中を泳いでる鮮やかで小さな生き物は何ですかッ!?」

 

「金魚だよ。ここはポイで金魚をすくって取るんだ」

 

「こんな薄いもので何故掬うのですか?」

 

「それは「ああッ!」」

 

「この丸くて色々な模様や色があるものは何ですかッ!?」

 

「それは水風船。あ、でも触る時は気をつけてね。割れたら大変なことになるから」

 

「大変なこと? 割れたら一体何が起こるのでああッ!? これはこちらの世界の食べ物ですねッ! 申し訳ございませんッ! こちら、原材料は──」

 

「ブルーン、ストップッ! 食事中の人の邪魔しないのッ!」

 

 好奇心を抑えきれず、目にしたもの全てに興味を示すブルーン。そんな彼を止めようとする介人だったが、ブルーンの行動に呆れている様子は無く、純粋にこの世界を知ろうとしている彼の行動に嬉しく感じていた。しかし、忘れてはいけない。彼らは今、逃げている途中である。

 

「介人。了子から電話かかって来たぞ?」

 

「了子さんから? ……もしもし?」

 

『介人くんッ! 今、何処にいるッ!?』

 

「何処って…街中だけど?」

 

『今すぐソコから逃げなさいッ! ボクシングワルドの影響を受けた人達が青いキカイノイドを狙ってるわッ!』

 

「青いキカイノイドって、ブルーンをッ!?」

 

『それだけじゃないわッ! 影響を受けた人の中には「ああああッ!!?」』

 

「どわッ!? どうした、マジー、ヌ…──」

 

「「あ…──」」

 

「おや? 向こうから来ている方は一体誰でしょう?」

 

 了子の通話を遮るかの如く叫びを上げるマジーヌ。突然の奇声に驚きを隠せずにいた介人たちだったが、彼女の指差す先にいた男性……いや。OTONAの姿で全て理解した。

 

『介人くんッ!? 聞こえてるッ!? 早く逃げないと……

──弦十郎くんも影響受けちゃってるのッ!!!』

 

「……………………」

 

 了子の声が携帯越しに聞こえるが、時既に遅し。介人たちの視線の先には50メートル近く離れていると言うのに圧倒的存在感を放つボクサー姿の弦十郎が立っていたのだから。

 離れていると言うのに、こちらに向かってシャドーボクシングをする弦十郎。その度に何故か介人たちに向かって弱い向風が吹いてくる。信じたくはないが、彼の拳によって発生しているのは間違いない。

 介人とジュランたち三人は察した。食らえば死ぬ。

 

「「「介人ぉッ!!」」」

 

「逃走全開ッ! カクレンジャーパワーッ!!」

 

 すぐにカクレンジャーギアを使って逃げようとする介人たち。だが、それを察したのか、弦十郎も地面を蹴って迫ってくる。

 介人がギアトリンガーにカクレンジャーギアをセットする。

 ──残り四十メートル。

 急いでハンドルを回し、ギアを読み込ませる。

 ──残り二五メートル。

 ギアトリンガーから音声が流れた瞬間、引き金を引く。

 ──残り五メートル。

 打ち出されたカクレンジャーのビジョンと共に介人たちの姿はドロンッと消え去った。

 ──次の瞬間、繰り出された拳が起こした風圧で屋台が竜巻に巻き込まれたかの如く吹き飛ばされるのだった。

 

 

 

 ギリギリの所で逃げ切った介人たちは街中にある図書館に避難していた。

 

「あ、危なかった……」

 

「命の危険を感じたんだが……」

 

「彼は一体何者なんですかッ!? キカイノイドでもあれ程のスピードは「静かにしろッ!」もがもが……」

 

「ごめん。あの人の強さとかは俺たちでも分かんないんだ。それよりも、どうして掃除しかしてなかったのに追われているの?」

 

「捨てちゃいけないものを捨てちゃった…とか?」

 

「いえッ! きれい好きの誇りに賭けて、そのような事はッ!」

 

「じゃあ、知っちゃいけねぇ秘密でも知ったのか?」

 

「恐らくは……私、知りたいことがあると止まらなくなる質でして。トジテンドにも自ら押し掛けたのです。庶民では知ることの出来ない技術や知識を知りたくて。イジルデ様の下で掃除係となったのですが、だんだんと好奇心が抑えきれなく……て、ここはぁッ!?」

 

「今度はなんだよッ!?」

 

 ブルーンは己の周りに有るものに気づき、頭が文字通りグルグル回転する程興奮する。支配階級絶対主義のキカイトピアでは、本などの嗜好品は庶民にとって手の出しづらい代物。しかも、教育制度も真面なものでは無い為、知りたがりのブルーンにとって図書館はまさに夢の国なのだ。

 

「こんな素晴らしい場所があるなんてッ! もう好奇心のエンジンかブルンブルンッですッ!」

 

「おい。そんなに大声出すと「見つけたッ!」そら来たッ!」

 

「未来ちゃんッ!?」

 

「他にもいっぱいッ!」

 

『待てや青いのッ!!』

 

「図書館ではお静かにぃッ!?」

 

 慌てて図書館を飛び出す介人たち。しかし、行く先々で遭遇するボクサーたちに、遂には工場地帯にまで逃げ込んでいくのだった。

 

「ここは何処ですかッ!? トジテンドパレスのような雰囲気を感じますが、人は住んでいるのでしょうかッ!?」

 

「お前、ぶっちゃけ煩いッ!」

 

「いい加減、こっちの質問に答えてくれないかなッ!?」

 

「二人とも、落ち着いて。ごめん、ブルーン。でも、俺たちも知りたいんだ。世界を閉じ込めたって言ってたよな? あれってどう言うこと?」

 

 先の戦闘でブルーンが質問してきた内容。介人の質問に、ブルーンは丁寧に答えていく。

 

「トジルギアの事ですね。イジルデ様曰く、世界を小さなギアに閉じ込めることが出来る画期的な発明らしいのです。その力を使い、ボッコワウス様が全ての並行世界を手に入れる計画でした」

 

「なんだよそれッ……!」

 

「ですが、どういう訳か。この世界で不具合が生じ、キカイトピアと融合。以降、他の世界も閉じ込めることが出来なくなったのです」

 

「それでオレたちはこの世界に」

 

「不具合様々だなぁ」

 

「ねぇ。トジルギアに閉じられた世界は助けられないの?」

 

「分かりません。ですが、方法は有る筈です。ジオラマトピアとコオリトピアは解放されましたから」

 

「ジオラマとコオリ……?」

 

 ブルーンの言葉に覚えがある介人たち。それもその筈。数日前に戦っているのだから。

 

「ジオラマワルドとコオリワルドッ!」

 

「確か、ダイワルドになった所を倒した時、ギアも壊れた筈だよね?」

 

「という事はですよッ! ギアが破壊される=世界が解放されるッ! これですよッ!」

 

 敵の力の根元。そして、囚われた世界を解放する術を知り、介人たちは喜びを露にする。

 

「ありがとう、ブルーンッ!」

 

「……いえ。私は自分の疑問を解消しただけです。むしろ、お礼を言うべきは私の方です。介人さん。ありが「あぁ~…いい話してるところ悪い」」

 

『見つけたぞゴラァァァッ!!』

 

 介人たちを取り囲むように姿を現すボクサーたち。更には、

 

「見つけたぞ、掃除係」

 

「今度こそスクラップボクシングッ!」

 

 イジルデ達の登場により状況は悪化。ボクサー達の中に弦十郎の姿が無いのが唯一の救いだろう。

 

「ブルーン。俺たちが隙を作るから何処かに隠れてて」

 

「ですが、あの「大丈夫。俺が絶対に助けるから」」

 

「イジルデッ! よくも世界を閉じ込めたり、勝手に他所の世界を使ったり、俺たちの世界を襲わせたりしたなッ!」

 

「掃除係から何か聞いたか? ……まあ、良い。全員纏めてスクラップにして「そうはさせませんッ!」……ん?」

 

 イジルデの言葉を遮り、工場地帯に大きな声が響く。驚いたことに声の主は介人たちでは無く、ブルーンだった。

 

「イジルデ様……いやッ! イジルデッ! 貴方は私に何も教えてくれませんでした。

 ですが、今日学びました。

 彼らが教えてくれました。 

 私が今まで、どれ程狭い世界に居たかと言うことを。

 知ることで世界は広がると言うことを。

 世界を広げる為には、自分自身から冒険しなければならないと言うことをッ!」

 

「呼び捨てに加え、偉そうな事を。掃除係の癖に生意気なッ!」

 

「掃除係ではありませんッ! 

 

 ──私の名前はブルーンですッ!!」

 

 トジテンドでイジルデやクダイター達に良いように使われていたブルーンのその言葉は間違いなく決別の意志が込められていた。

 自分の心の内を明かしたブルーンは介人と向かい合わせになり、トジテンドと戦う決意を見せる。

 

「介人さん。私も共に戦わせてくださいッ! 私はこの世界でッ! 貴方の下でもっと学びたくなったのですッ!!」

 

「……分かった。一緒に戦おう、ブルーンッ!」

 

 介人はギアトリンガーとメタリックブルーで30の数字と絵が刻まれたギア『ゼンカイブルーンギア』を渡す。

 

「使い方は「大丈夫です。あの時見てましたから」……分かった。じゃあ、みんな

 

 ──行くぞッ!!」

 

「「「「おうッ!!」」」」

 

 

『──チェンジ全開ッ!』

 

 45バーン!

  16バーン!

   25バーン!

    29バーン!

 

30バーン!

 

 

バンバン♪

 バンバン♪

  バンバン♪

 

『──ハアッ!』

 

ババン!ババン!

 ババン!ババン!

 ババババーン!!

 

ゼェンカイザァーッ!

  ジュゥラン!

  ガオォン!

  マジィィヌ!

 

ゼンカァイブルゥゥン!

 

 

 命懸けの冒険に、常に立ち向かうものたちがいた。あらゆる困難を乗り越え、例え立ち止まったとしても前へ進み続ける者達を魂を受け継ぐ新たな冒険者五人がここに集まった。

 

「秘密の探求者ッ!」

「ゼンカイザァー!」

 

「恐竜の探求者ッ!」

「ゼンカイジュランッ!」

 

「百獣の探求者ッ!」

「ゼンカイガオーンッ!」

 

「魔法の探求者ッ!」

「ゼンカイマジーヌッ!」

 

「轟々の探求者ッ!」

「ゼンカイブルーンッ!」

 

 

「「果て無き全力スピリッツッ!!」」

──機界戦隊ッ!!

 ──ゼンカイジャーッ!!!

 

 




次回のシンフォギアはッ!

「私、掃除は得意ですッ!」
 轟々パワー、全力全開ッ!

「マジーヌとブルーンで全開合体だッ!」
 
『完成ッ! ゼンカイオー ブルマジーンッ!!』


第14カイッ! ブルブルでっかいお節介ッ! だっチュンッ!

次は何が見たい?

  • ゲキゲキ!戦う意味!
  • 果て無き好奇心
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