全力絶唱シンフォギア-キキカイカイッ!唄と機械がダイ合体ッ!-   作:メンツコアラ

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前回の……ゼンカイジャーはッ!

トジテンドに終われていたブルーンが仲間になって、遂にゼンカイジャーは五人になったチュンッ!
暴走する未来たちを救うためにも、進め!ゼンカイジャー!




第14カイッ! ブルブルでっかいお節介ッ!

「行くぞッ! 全力全開ッ!!」

 

「返り討ちにしてやるッ! ファイッ!」 

 

 ボクシングワルドの掛け声と同時にボクサー達、並びにクダック達が襲いかかってくる。

 ゼンカイジャーはボクサー達を極力傷付けぬように立ち回るが、ボクサー達が壁となってクダックを攻撃出来ない。

 

「先ずは未来たちをどうにかしなきゃッ! マジーヌ、お願いッ!」

 

「了解っすッ! ぬぬぬ・マジったッ!? いたッ!? ぬぬっ、ぬっ、駄目ぇッ!? みんな止まって~ッ!?」

 

「マジーヌッ!? なら、俺がって、ちょッ!?」

 

 マジーヌが呪文を唱えようとするが、ボクサー達が殴り掛かってくるので唱える暇が無い。代わりにゼンカイザーがギアを使おうとするが、同様にボクサーとクダックが邪魔してくる。

 このままでは直にやられてしまう。なら少し手荒になるが、映画みたく首筋チョップで気絶させるか、とやったこともない危ない橋を渡ろうとしていたゼンカイザーだったが、突如として『カンカーンッ!』と金属を叩いたような音が聞こてきた。

 

「──私が来たぁッ!」

 

「了子さんッ!?」

 

「アタシたちもいるぜッ!」

 

 いつの間にか来ていた了子、奏、二課の黒服エージェントたち。了子の手にはゴングが握られていたので、先程の金属音はゴングを叩いた音だと分かる。また、エージェントたちはタオルや水の入ったボトル、バケツ、丸椅子等を持っていた。

 ゴングを鳴らしてボクサーたちの意識を集中させた了子はハンマーから拡声器へ持ち変える。

 

『え~…只今よりインターバルに入ります。選手の皆様はセコンドの指示に従って、暫くの待機をお願いします』

 

「セコンド部隊ッ! 出動ッ!」

『了解ッ!!』

 

 奏の合図で黒服たちが動き出す。ボクサー達が身構えるが、黒服たちは彼らを丸椅子に座らせ、マッサージや水分補給、汗吹き等をし始めた。

 

「何をするかと思えば。ボクシングワルドッ! さっさとあいつらを襲わせろッ!」

 

「出来ないボクシング」

 

「はあッ!?」

 

「インターバル中は攻撃NGボクシング」

 

「なんだとッ!?」

 

「スゴいッ! みんなを大人しくさせたッ!」

 

「成る程ッ! トジルギアの能力を逆手に取ったのですねッ!」

 

「そゆこと。まあ……検証を弦十郎くんでやったから藤尭くん含めて10人近くが尊い犠牲となったわ」

 

『え"え"ッ!?』

 

「一応、バイタルで生きてるのは確認してるから安心しろ」

 

 尚、数時間後に郊外で犬屋敷状態で発見されるのは此処だけの話である。

 

「よぉしッ! 藤尭さんの頑張りの為にも全力全開ッ!」

 

「藤尭ちゅあんの仇を取ってやるッ!」

 

 ボクサー達が大人しくなり、弦十郎も来ないとなれば恐れるものは無い。残るクダック達をバッタバッタと薙ぎ倒していくゼンカイジャー。

 そして、新たに加わったメンバー……轟々戦隊ボウケンジャーの巨大ロボ『ダイボウケン』を思わせる姿となったブルーン改め、『ゼンカイブルーン』はつるはし型の武器『ブルーンビッカー』片手に大暴れ。クダックに取り押さえられても見た目通りの剛力で吹っ飛ばしていく。

 

「なんと言うパワーッ! 介人さんッ! この力は一体何なんですかッ!?」

 

「スーパー戦隊の力ッ! なんのスーパー戦隊かは知らないけどッ!」

 

『ブルーンのモデルは轟々戦隊ボウケンジャーチュンッ!』

 

「今のは通信ですか? 相手は一体誰ですかッ!?」

 

「セッちゃんッ! 介人の友達ッ!」

 

「では、轟々戦隊ボウケンジャーと言うのは「君五月蝿いッ!」」

 

「今はそういう状況じゃ無いでしょッ!」

 

「質問は後にしろッ!」

 

「では、早く片付けましょうッ! 掃除は得意分野ですッ!」

 

「そうはさせるかッ! ブンナックゥルッ!!」

 

 ボクシングワルドがブルーンに向かってロケットパンチを放つ。ブースターを吹かせて勢い良くブンナックルにブルーンはアワワと慌てふためく。かなりのスピード。もう避けることは出来ない……と思っていたが、

 

「あ、こうすれば避けられますね」

 

 と言いながらスポーンッとブルーンの上半身と下半身が分離した。

 

「はあッ!!?」

 

 予想外の光景に加えていたマウスピースを落としてしまう程に驚くボクシングワルド。彼の放ったロケットパンチはブルーンの分離した体の間を通り、あらぬ方向へと飛んでいく。

 

「そんな避け方、有りボクシングッ!?」

 

「出来たからアリなんですッ! 今度はこちらから行きますよッ! ドオオオリャアアアッ!!!」

 

 上半身を戻し、ボクシングワルドに向かって駆け出したブルーンは高速回転させた拳を繰り出す。文字通りの回転を加えたパンチはボクシングワルドのガードを無理矢理抉じ開け、顔面にクリーンヒットした。

 

「ぐぼらばッ!!!? て、敵ながらナイスパンチボクシングッ!」

 

「ブルーン凄いッ! 俺たちも負けてられないなッ!」

 

 

 

 クダック達を退けたゼンカイザーはバックルから『41』の数字が刻まれたセンタイギア……宇宙戦隊キュウレンジャーの力が込められた『キュウレンジャーギア』を取り出し、ギアトリンガーにセットした。

 

 41バーン!

  キュウゥレンジャアア!

 

 ギアリトンガーから投影される九人の究極の救世主たち『宇宙戦隊キュウレンジャー』。その内の五人……シシレッドはゼンカイザー、サソリオレンジはジュラン、オオカミブルーはガオーン、ヘビツカイシルバーはマジーヌ、オウシブラックはブルーンの元へ駆け寄る。するとゼンカイジャーの手には各々一つになったキュウレンジャーの戦士たちが使っていた武器『キューザウェポン』が握られていた。

 

「ぶ、武器を使うのは反則ボクシングッ!」

 

「知ったことかッ! キュースピアッ!」

 

「藤尭ちゅあんの仇ッ! キュークローッ!」

 

「さっさと未来ちゃん達を解放するっすッ! キューシックルッ!」

 

「貴方の実力、試して上げますッ! キューアックスッ!」

 

「全力全開ッ! キューソードッ! ちょわああッ!!」

 

「オーバーキィルッ!!?」

 

 各々が持つキューザウェポンの一撃で吹っ飛ばされるボクシングワルド。

 ゼンカイジャーはトドメを刺すべく、横一列に並んでギアリトンガーのハンドルを回す。

 

「必殺全開ッ!」

 

ヒィィィロォォ!

スーパーゼンカイタイム!

 

『ゼンカイッ!フィニッシュバスターッ!!』

ダァイゼンカイ!!

 

 ゼンカイジャー必殺の一撃がボクシングワルドに引導を渡す。ボクシングワルドが壊れかけたトジルギアを残してこの世界からKOされる。それと同時にボクサーとなっていた人達が解放された。

 

「あ、あれ? 私、何でこんな所に……?」

 

「おい見ろッ! 未来達が解放されたぞッ!」

 

「てことは、弦十郎さんも解放されてるよねッ! やったーッ!」

 

 解放された人々の姿を見て喜ぶゼンカイジャー。しかし、戦いはまだ終わっていない。

 

「オノレェッ! またもや私の邪魔をしおってッ! 今日という今日は「ダックッ!」ええいッ!? なんの用だッ!? ……何ッ!? ボッコワウス様がッ!? 仕方ない……クダイテストッ! 後は任せたッ!」

 

「畏まりましたッ! クダイテスト、推参ッ!」

 

 クダックから伝言を受け、トジテンドへと帰還するイジルデ。彼と入れ替わるように姿を現したクダイテストはそのまま残されたトジルギアを踏みつけ、ボクシングトピアの力を持つダイワルド…『ダイボクシングワルド』へと変貌した。

 

「ボクシングトピアの力が満々てきたボクシングッ!」

 

 ダイボクシングワルドが叫ぶと同時に、街には巨大なボクシングリングが幾つも形成された。その内の一つに立ったダイボクシングワルドはゼンカイジャーを挑発する。

 

「さあッ! かかってくるが良いボクシングッ!」

 

「臨むところッ! アイツを倒せば、ボクシングトピアも解放できるッ! ジュランッ! ガオーンッ!」

 

「オーケーッ!」「お任せあれッ!」

 

「全界合体ッ!」

 

ゼンカァァァイ!

 

「大分慣れてきた」

 

「よはっは」

 

ガッシィィィン!

 

「「「完成ッ!!」」」

『ゼンカイオー ジュラガオーンッ!!』

 

 ジュラガオーンがジュランソードとジュランシールドを手に、リングの上に降り立つ。

 さあ、いざ開戦……と思いきや、ダイボクシングワルドが待ったをかける。

 

「待つボクシング」

 

『なんだよ?』

 

「リングで武器はNGボクシング」

 

「……あ、そっ「隙アリッ!」どわああッ!?」

 

 ジュランソードを仕舞った瞬間、ダイボクシングワルドの強烈なラッシュが繰り出される。反撃や防御をしようにも拳の弾幕がそれを許さない。

 一方的な戦いを見ていたマジーヌは慌て出す。

 

「ど、どうしようッ!? 何か方法はッ!?」

 

「なるほど。リングの中では武器はNG……なら、リングを無くせば良いのですッ!」

 

「でも、どうやってッ!?」

 

「私に考えがありますッ!」

 

 確かこうでしたよね、とブルーンはギアを裏返してハンドルを回し、先程ジュラン達がしたようにトリガーを引く。

 

─機界変形ッ!

 ブルーンダンプッ!

 

 巨大化し、頑丈なダンプカーへ変形したブルーンはそのままジュラガオーンの居るリングへ突撃。己は傷つくことも無く、簡単にリングを粉砕して見せた。

 

「流石ダンプカーッ!」

 

『すまんッ! 助かったわッ!』

 

『いえいえ。邪魔な物の掃除は大得意ですのでッ!』

 

「余計な事をッ! ならば、来いッ! セコンドクダイテストッ!」

 

「呼びましたセコンド~ッ!」

 

 ダイボクシングワルドの呼び声にクダイテストと瓜二つの姿をした個体『セコンドクダイテスト』が現れ、ブルーンダンプを取り押さえる。

 

『なッ!? 離しなさいッ! 貴方にボクサーとしての誇りは無いのですかッ!』

 

「じ、自分も行かないとッ!」

 

─機界変形ッ!

 マジンドラゴンッ!

 

 仲間のピンチにマジーヌも巨大化。応戦しようとするがゼンカイザーの待ったが入る。

 

「向こうが二人なんだ。だから此方も二人になろうッ! ブルーンとマジーヌで全界合体だッ!」

 

『合体ッ!? それは一体何ですかッ!?』

 

「やってみてからのお楽しみッ!」

 

ゼンカァァイ!ガッタァァァイ!

 

『だんじょーうッ 』

 

『これは何が起こっているのですか?』

 

 ゼンカイザーが己のギアを回すとブルーンダンプの馬力が一時的に急増し、セコンドクダイテストの拘束から逃れる。ブルーンダンプがマジンドラゴンと向き合えば、二人の周りはボクシングのリングを思わせる空間へ変貌する。

 

ゼンカァァァイ!

 

ゼンカイブルーン!

ゼンカイマジーヌ!

 

 マジンドラゴン、ブルーンダンプがそれぞれ右半身と左半身に変形し、合体。今ここに魔法を統べる冒険者が誕生する。

 その名は、

 

 

ゼンカイオー ブルマジィィイン!

 

 

「「完成ッ! ゼンカイオー ブルマジーンッ!!」」

 

 

~BGM『コンビネーション!ブルマジーン』~

 

「ラウンド2ッ! お前とはあっちで勝負だッ!」

 

『お引っ越しですよッ!』

 

 ジュラガオーンからブルマジーンへ乗り換えたゼンカイザー。ブルーンビッカーから放った光線でセコンドクダイテストを隣のリングへ吹き飛ばし、ジュラガオーン対ダイボクシングワルド、ブルマジーン対セコンドクダイテストの試合が始まった。

 

『あらよっとッ!』

 

『介人が居なくても大丈夫だもんねッ!』

 

 二人の息を合わし、ダイボクシングワルドの攻撃を躱して反撃するジュラガオーン。

 

「これでも食らえセコンドッ!」

 

『どわッ!?』『ぐッ!?』

 

 一方、ブルマジーンの方では劣勢。セコンドクダイテストは張られたゴムロープを巧みに使い、ブルマジーンを翻弄する。

 

「大したことないセコンド~ 」

 

『嘗めやがって~ッ!』

 

「マジーヌ落ち着いてッ! こういう時こそ、ヘビィ級の魔法で御返しだッ!」

 

『かしこまりッ! ぬぬぬマジーヌ・電流爆破マッチッ!』

 

「アババババッ!?」

 

『『おらぁッ!!』』

 

「がぼらッ!?」

 

 ブルマジーンがマジーヌスティックで魔法を唱えるとホープに強烈な電気が流れ、ロープに凭れていたセコンドクダイテストにダメージを与える。

 同時にジュラガオーンの強烈なパンチがダイボクシングワルドをセコンドクダイテストの元まで殴り飛ばす。

 

「選手交代ッ!」

 

『ヨロシクッ!』『頼んだぜッ!』

 

『うすッうすッ!』『摩訶不思議なッ!』

 

 ジュラガオーンとブルマジーンの半身が入れ替わる。

 

『『ゼンカイオー ジュラマジーンッ!!』』

 

「だばッ!?」

 

 ジュランとマジーヌが合体したジュラマジーンの龍の拳がセコンドクダイテストの頭部にクリーンヒット。決して小さくは無いダメージを与える。

 

『『ゼンカイオー ブルガオーンッ!!』』

 

「そんで必殺全開ッ!」

 

『『ブルーンビッカー・アドベンチャーハートッ!!』』

 

「セコンドォォォッ!?」

 

「セ、セコンド~ッ!」

 

 黄色いオーラを纏わせたブルガオーンの一撃がセコンドクダイテストを屠る。

 残るは一体。

 ゼンカイオーはまたジュラガオーンとブルマジーンに戻り、ブルマジーンが世界を解放するべく、ブルーンビッカー片手にダイボクシングワルドへ迫る。

 

「あとはお前だッ!」

 

『参りますっすッ!』『かしこまッ!』

 

「決着全開ッ!」

 

『『ブルーンビッカー・アクセルストライクッ!!』』

 

「ま、真っ白に燃え尽きたボクシングぅ~ッ!!?」

 

 有名なボクシング漫画に怒られそうな断末魔と共に爆発四散するダイボクシングワルド。彼の敗北と共に周りにあった巨大なリングが消え、街がいつもの景色へ戻っていった。

 

「これ、ボクシングトピアが解放されたってことだよね?」

 

『おそらくッ! 今の大爆発でトジルギアが完全破壊したのでしょう』

 

「やったぁッ! 世界全開ッ!」

 

『オールオッケーッ!!』

 

 

 

 

●●●●●●●●●

 

 

 

 

「ふつくしい……いや。うつくしい」

 

 ダイボクシングワルドとの戦闘を終え、カラフルへ帰ってきた介人たち。しかし、未来が暴れた惨状はまだ片付いておらず、まずは掃除からと片付けを始めようとした彼らだったが、

 

『お掃除なら任せてください』

 

 そう言ったブルーンが片付け始めて僅か10分。棚は倒れ、商品が散らばり、見るに耐えない状態だったカラフルが元の姿以上にピカピカとなった。

 

「ブルーンちゃん、スゴいねぇ。あんたのお蔭であっという間に片付いちゃった」

 

「いつでもお申し付け下さい。私、掃除は大得意ですので」

 

「ヨッシャッ! ゼンカイジャーも五人揃って、未来も無事に戻ってきた事だし、パーティーと行こうじゃねぇかッ!」

 

「その節は大変ご迷惑掛けました……」

 

「良いんだよ。全部トジテンドの仕業なんだから」

 

「……そうだ。ずっと聞こうと思っていたのですが、我々の使うセンタイギアは他の世界を閉じ込めた物では無いんですよね?」

 

「並行世界で活躍したスーパー戦隊の世界の力を少しだけ分けて貰っただけチュン。そんなヒドイ事、功博士と美都子博士はしないチュン」

 

「功と美都子? はて……?」

 

「どうしたの、ブルーン?」

 

 ブルーンの様子にふと軽い気持ちで問いかける介人。しかし、返ってきたのは未来のパンチや襲ってくる弦十郎を越える衝撃の発言だった。

 

 

 

 

「いえ。確か、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()と過去に聞いたことがありまして」

 

 

 

 

 

「「「───ッ!!?」」」




次回のゼンカイジャーはッ!

「なんだコイツッ!? 強すぎるだろッ!?」

 トジテンドからの新たな刺客
  幻獣ドラゴン拳使い、現る

「ヒーロー失格だ……」

「どっちも大事で当たり前じゃんッ!」


「「チェンジ全開ッ!」」


『第15カイッ! 全部ニギニギ掴みとれッ!』だチュンッ!

「「燃え立つ激気は全力の証ッ!」」

次は何が見たい?

  • ゲキゲキ!戦う意味!
  • 果て無き好奇心
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