❀幼女は緑 姉は紅❀   作:ゆっくろ❀

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第十話【月に叢雲、花に風】

 三好夏凜が意識不明となってからしばらくが経った。

 大赦の調べによると、やはり原因は身体成長の副作用だ。

 

 

「夏凜ちゃん……。風先輩、夏凜ちゃん大丈夫ですよね……?」

 

「友奈……えぇ、大丈夫よ! きっと煮干しとサプリが恋しくなって戻ってくるわ!」

 

 

 白い壁、白いベッド……色のないそこに、夏凜が眠っている。

 今日、夏凜のお見舞いに来たのは初代勇者部……風、友奈、東郷と、芽吹だ。

 

 部活動は樹と園子を中心に任せて、この四人で夏凜が眠る病室に立つ。

 ……というのも、呼び出しがあったからだ。

 夏凜の副作用のことで話があるとのことだが、現在あまり良い状態とは言えないので四人は不安だった。

 

 

「……ん、東郷。平気?」

 

「だ、大丈夫です。ご心配をおかけしました。……ただ少し、この空間には慣れないもので────」

 

「東郷さん! 私がついてるからね!」

 

「うん、ありがとう友奈ちゃん」

 

 

 東郷が震えながらそう言うと、不安から震えていた手を友奈がギュッと握る。

 少し落ち着いたようで、東郷は笑みを浮かべる。

 

 ────直後、白い扉が開かれ、仮面を着けた男性神官が一人、病室に入ってくる。

 

 

「勇者様。大変お待たせしました。早速ですが、わかったことをお話させていただきます。夏凜……コホン、失礼。三好夏凜様の副作用についてですが、“記憶の付与”……ではないかと推測されています」

 

「推測……ですか? 確証は無いと?」

 

「左様です、東郷美森様。これも試練の一環……我々では答えには辿り着けないのです。ただ、推測と申しましたが、私個人にはその推測を裏付ける証拠があるのではと……」

 

 

 神官は今も目を開かない夏凜の横に立つと、優しい手つきで髪に触れ、大事そうに撫でる。

 勇者だから……必要な戦力だから……というような雰囲気ではなく、芽吹たちは何かもっと深いものを感じる。

 

 

「……証拠は、この睡眠です」

 

「あっ、記憶の整理をしている……ってことですか?! 確かに……芽吹の時にはそれは無かった……。記憶を無くしただけだから、整理するものが無いんだわ」

 

「はい。なので……植え付けられた記憶の譲渡が完了すれば夏凜は目を覚まします。恐らくは、身体の成長からして勇者様たちがこの世界に召喚される直前から、五年間以上の記憶を……。目を覚ました夏凜が一体どういう人間なのかは、こればかりは目覚めを待たなければわかりません」

 

「そう……ですか……」

 

 

 根本的な解決にはやはり到らず、風は肩を落とす。

 そんな風を見た神官は、仮面で顔は見えないながらも暖かい雰囲気で……微笑んでいるかのように見えた。

 

 

「今、この言葉を伝えるのは間違っているかもしれませんが……あなたたちにお礼を、ありがとうございます。夏凜のためにそこまで……良い友人を持ったようで安心しました」

 

「……! あ、あなたはもしかして……」

 

「……どうか夏凜のことをお願いします。私……いえ、僕は僕で模索し続けます。それが無意味に終わってしまうとしても、あなたたちの力になるために……考え続けます」

 

 

 * * * *

 

 

 男性神官……いや、三好春信が退室して数十分。

 風がリンゴの皮を向きながら、三人に言う。

 

 

「多分、もう少ししたら夏凜は目を覚ますわ。でもあの神官さんが言っていた推測が正しかった場合、夏凜はきっと混乱状態よ。記憶の詳細は気になるけど、夏凜が落ち着くまで待ちましょう」

 

「えぇ、寄って(たか)って詰めるなんて、尋問みたいなことはしません」

 

「体の方は問題ないって話だし、夏凜ちゃんが元気になったらみんなにも説明しなきゃね!」

 

 

 東郷と友奈はそう言うが、不安は拭えない。

 もしかしたら……なんて可能性を常に考えてしまう。

 

 

「……夏凜お姉ちゃん、苦しそう」

 

 

 すると、夏凜の顔をずっと覗き込んでいた芽吹が言った。

 友奈たちはすぐに駆け寄ると、まるで悪夢にうなされているかのようにもがき苦しんでいた。

 顔色が悪いし、汗も凄い。

 

 

「夏凜ちゃん! 大丈夫、私たちがついてるから……!」

 

「夏凜お姉ちゃん……きっと、すぐ良くなるよ」

 

 

 友奈と芽吹はうなされる夏凜の右手を握る。

 

 

「夏凜、傍に居ることしか出来なくてごめん……」

 

 

 風もそう言うと、夏凜の左手を握る。

 そうしていると夏凜の表情は徐々に柔らかくなり、呼吸も落ち着いてくる。

 

 しかし、安心したのも束の間だ。

 病室に樹海化警報が鳴り響く。

 

 

敵バーテックス襲来! ……な、これは……出撃制限っ!?」

 

「あーもう! そんなにアタシたちに縛りプレイをさせたいのかしら!? 東郷、友奈! 初代勇者部の力、見せつけるわよ!」

 

「「はいッ!」」

 

「芽吹、アタシたちで行ってくるから夏凜のことお願いね」

 

「任せて……!」

 

「いい子ね。────さあ、行っっくわよー!!」

 

 

 風の合図と共に、友奈と東郷はスマホをタップして勇者システムを起動する。

 アサガオオキザリスの花弁が舞い乱れ、やがて友奈たちを勇者服へ着せ替える。

 

 敵は二体……乙女座、ヴァルゴ・バーテックスと、天秤座、ライブラ・バーテックスだ。




お ま た せ ☆(((((((勇者パンチ

 ハイ、お久しぶりですゆーしゃです(土下座)
 何してたんだって?オリジナルのほう書いてました()
 『Ⅰアライブ』っていってカクヨムとなろうで展開中なんですけどね……まぁそれは置いといて、今更ですが大満開……終わっちまったぜ……もっと観たいぜ……。

 皆さんあれを見やしたか!? メブたちの千景砲を! 夏凜ちゃんとそのっちの魂ってやつを! そして『大花冠』とかいう集大成BGMを引っさげて来た大満開友奈ちゃんをッ! あと4年後とかつらい。みんなふつくし……東郷さんのショートカット意外だし夏凜ちゃんはもう……おっふだし……あ、ということでここの姉夏凜の容姿はあのロングヘアー夏凜ちゃんをイメージしてくだせぇ。姉夏凜は20歳くらいだけども()

 そしてそして、いつも通り賛否両論の大満開の章……くめゆとのわゆをしっかりやって欲しかったって声が多々ある中、あれは「勇者の章のB面である」と……(予想は出来てた(^q^))
 つまり、二期後半の勇者の章と大満開の章……この二つを合わせることでようやく一つの章として完結出来たってことですね……。やったぜ、くめゆとのわゆのアニメ化の希望は潰えていないッ!

 さぁ! 我々で、このキボウノツボミを開花させようではないかッ!(具体的にはグッズを買っていくんだぜ☆)

 それではまた次回~! ノシ!
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