火埜翔織という異物によるHEROACADEMYだ 作:完全怠惰宣言
どうかお許しください。
そして、相変わらず進まないな。
「“個性”を伸ばす、ですか?」
林間合宿二日目。
合宿場所となるプッシーキャッツの現場事務所に夕暮れ時に着いたB組メンバーは夕飯もソコソコに入浴後、泥のように眠り、日が昇ると同時に担任であるブラドにたたき起こされ大半が眠そうにしている。
そんな中、ブラドからの言葉に不思議そうにする拳藤。
「そうだ、取り敢えず歩きながら説明しよう」
「そうは言っても僕たちだけでも21人21通りの“個性”があるのに、それをどう鍛えるって言うんですか?」
「具体性が欲しいよな」
森林走破で馴染んだ青山の質問に鎌切が被せるように質問する。
「放課後に既に行っている者もいるようだが“個性”も筋繊維と同様に酷使すれば酷使するほど因子が活性化し強くなっていく」
「まぁ、確かにA組と合同で始めたからそんなに時間たってないし実感を得れるほどの何かを掴んだわけでもないですけど」
取陰の漏らした言葉に放課後訓練に参加している数名がうなずく。
「それは、爆豪を中心としてメンバーが無理なく出来る範囲を考えてのことだろう、翌日も学校があったりしたら疲れ切っていたら翌日に響くからな」
「しかし、林間学校ではそのような“些細”成ことは気にすることなく鍛えていける」
先頭のブラドが開けた場所に足を踏み入れる。
逆光で見え難く、眠たい頭でまともに機能しない五感では感じられなかったモノが感じられるようになっていた。
「それ即ち!!」
逆光に目が慣れたB組のメンバーがそこで見たモノ。
「限界突破だ!!」
「「「「「あぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」」」
地獄絵図だった。
「んぐぬぅぅぅあぁぁぁぁぁぁぁ」
爆豪勝己、温泉(源泉掛け流し)に浸かり全身の汗腺の拡大と爆破を繰り返すことで威力の向上と爆破可能部位の拡大。
「クソがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
なお、温泉の効能は新陳代謝向上。
「はっはっはっはっはっはっはっく」
轟 焦凍、爆豪とは別の湯船に浸かり凍結と炎を交互に繰り返し温泉の湯船の温度を一定に保つことで凍結と炎に慣らす。
「おい、熱いぞこらぁ」
「悪い」
なお、爆豪の温泉の温度調整も行うことで炎の繊細なコントロールも要求されている。
「ふんふんふんふんふんふんふんふんふん!!」
飯田 天哉、四肢に期末試験で教師陣が付けていた錘を付けてひたすらに広場の外周を一定の速度で走り回る。
「あばばばばばばばばばばばばばばば」
なお、指定時間を少しでも超えたり遅かったりしたらかなりの電気が流れる様になっている。
「あああああああああ、ぬああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
瀬呂 範太、飯田に貼り付けたテープが弛まないかつ飯田の走りを邪魔しないようにテープを放出し続ける。
「あぁぁぁぁぁぁぁあ、あばばばばばばばばばばば」
1回に放出可能な容量の拡大と放出されるテープの速度と強度強化に加えて、相手の攻撃を予測するため飯田に電流が流れる際にはテープを切り離さなければならないが今のところ成功率ゼロ!!
「おっら!!日和ってんじゃねえぞコラ!!」
「余裕ぶってるヒマあるのかコラぁぁ!!」
切島 鋭児郎及び尾白 猿夫、切島の全身硬化『安無嶺過武瑠』継続時間延長のためと尾白の尻尾を更に柔軟に操れる用にするための無限乱打戦。
「「(喋る余裕無くなってきたぁぁぁぁぁぁぁ)」」
少しでも緩めると相澤が睨み付ける→捕縛布で教育的指導のコンボで焚きつけてくる。
「ぴぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
上鳴 電気、大容量バッテリーと通電し大きな電力に身体を慣らさせ、その状態で一定の電流を更に別の特大容量バッテリーに充電させることで電力を一定方向に流すことを身体に教え込む。
「ウェぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
なお、充電させる特大容量バッテリー5個をお昼までに終わらすのが目標となっている。
「やあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
口田 甲司、苦手な昆虫になれるのと声帯強化のために設定されたヘルツに届かないと出られない部屋に大量の虫(虫かご入り)と共に閉じ込められている。
「みゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
大声を出し続けることで恥ずかしがりな性格も改善されるかも?
「だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
常闇 踏陰、暗闇で暴走するダークシャドウと乱取り稽古をすることでダークシャドウの操作性の向上と自身の格闘スキルの向上を目指す。
「ドゥアアアアアアアクシャドオオオオオオオオオオ」
「クケエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ」
今のところ全敗。
「うむぅぅぅぅぅむぅむぅむぅぅぅぅぅぅ」
麗日 お茶子、白雲の“個性”により出来た雲の滑り台に空気でふくらませた大きな透明の球体の中に入って転がることで三半規管の鍛錬と無重力酔いの軽減、更に無重力化可能な重量の増加を目指す。
「う゛ほ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛」
「はい、もう一丁逝ってみよう」
地上に戻るたびにリバースしているが無問題!!
「けろけろけろけろけろけろけろけろ、・・・・寒いわ」
蛙吹 梅雨、『地力を鍛える』ために、跳躍力とベロ力の強化さらに出来ることを増やすために『蛙っぽい』ことをなんでも試しており、現在は舌と吸着力抜群の手足を使って斜度45度の崖を上っている。
さらに、周囲を轟と火埜の氷で覆うことで寒さになれる特訓もかねている。
「・・・・・、Zzzzzzzzzz」
「梅雨ちゃん起きて、起きてぇ」
本能に負けて眠ってしまった時のためにフワフワシープが監視についている。
「んがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
耳郎 響香、プラグ部分を鍛えて音質の強化のため、プラグ部分を岩肌にひたすら打ち続けると同時に瞬間的に大音量を流しても耳朶でもあるケーブルが痛まないように最速で打ち出し続けることで耳朶の強度強化を狙う。
「いったぁぁぁぁぁぁぁぁ、耳切れたぁぁぁぁぁ!!」
今のところ良い結果は得られてない。
「んぎゅうぅぅぅぅぅぅぅぅ」
芦戸 三奈、溶解液の長時間使用に耐える皮膚の耐久度強化のため、岩などに様々な物質に向けてひたすらに酸を出し続け、さらに酸の飛距離や粘度を調節するために距離を変えて放出し続ける。
「あぅぅぅぅぅ、頭痛いぃぃぃぃぃ」
酸の連続放出で熱中症に似た症状を患っているが。
「はぐ、はむ、はぐ、はむ」
砂藤 力道、効果時間とパワーの増幅の強化のために、糖分を摂取しながら個性を使い続ける訓練のため、各地のご当地スイーツ、ご当地サイダー、ご当地クラフトコーラを飲んだり食べたりしながら筋トレをしている。
「ん、んご(ドンドンドンドンドンドンドンドン)」
時おり、喉に詰まらせて胸を叩いているが。
「はむ、はむ、ん、はむ、はむ、はむ」
八百万 百、創造時間の短縮と何か別のことをしながらでもクオリティの高いものを創作する創造力の強化のため、砂藤の隣で黙々と各地のご当地スイーツを食べながらマトリョーシカ型閃光弾を創造しつつ様々な武器の構造を勉強。
「あむ、はむ、あむ、はむ、あむ、あむ」
徐々に死んだ魚の目のように生気を失っていく瞳と垂れ下がっていく髪で完全にホラーである。
「ぐおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
障子 目蔵、複製の速度強化と索敵能力の向上のため、複製した目を複眼化させたり、全身透明化した葉隠が時折タイキックをお見舞いするのでそれを避けるために複製腕から複製した複製腕にて周囲の索敵を行っている。
「いっだっっ!!」
葉隠が容赦ないため回避率今のところゼロ。
「(スイーーーーーーっと)」
葉隠 透、変異した“個性”になれるためと隠密能力の向上のため障子を相手に気配を消し続ける訓練を行っている。
「・・・・・・、透キティ!!見えてる見えてる!!」
「イヤーーーーーーーーーーーーーーーーー」
“変異”した影響で見えてることが常態化してしまったがために現在は長時間の透明化を目指しているが、時折気が抜けて全裸(センシティブなところは個性由来素材の前バリで隠しているが)になってしまっている。
「うう、ううう、ううう、ううう、うううう」
峰田 実、もぎり続けても血が出ない頭皮を作るために、訓練時間中は永続的にもぎり続けている。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん」
手を止めると発目自作の特性もぎりマシーンによって拘束されマシーンが容赦なく高速でもぎり始められる。
なお、もぎりマシーンのマジックハンドにも峰田の組織培養した手袋が付けられているためもぎもぎがくっ付くことはない。
「12%スマーーーーーッシュ!!」
「うっぐ!!痛えなちくしょう!!」
緑谷 静空及び心操 人使、緑谷の個性出力向上と共にフェイントも交える戦闘方法の会得及び心操の経験値増加のために緑谷とタイマン。
その上、定期的に虎に考案の「我ズブートキャンプ」に強制参加し筋繊維を文字通り酷使させている。
「折れた、骨折れた」
「ゴメン、あぁやっちゃった!!」
時折、タイミングが合わずに心操のガードした腕の骨と出力負けした綠谷の骨が折れているが。
「なんだ、この地獄絵図」
「怪我人出てますけど大丈夫なんですか?」
「大丈夫だ、そろそろ帰ってくるころだし」
B組の誰かが漏らした心配事に答えたのは捕縛布で拘束した切島と尾白を引きずりながら現れた相澤だった。
「帰ってくるって誰が」
「ん?」
突如、B組に巨大な影が覆い被さる。
彼らの頭上には2tトラックの荷台が浮かんでいた。
「12分38秒、遅れだしてるぞ火埜」
「死ぬわ!!比喩とかでなく!!」
火埜 翔織、オーラ化した際の出力調整向上と複数のオーラを使い分ける特訓のため指定された箇所に停車しているトラックの荷台を取りに行き指定時間内に帰ってくる。
「ほれ、心操が骨折ってるぞ治してやれ」
「マジで死ぬ」
足りないスタミナ増強も兼ねているのか長距離飛行を繰り返しており、繊細な炎の調整が出来なくなっている上に所々から炎が漏れ出している。
「さて、イレイザーそろそろ交代の時間だな」
「まだ、10分あるだろが。ほらA組ラストスパート、火埜は空中に炎放射し続けて身体を慣らさせろ」
「(お、鬼だ!!)」
B組の生徒達はその地獄絵図に戦々恐々としている。
しかし、忘れてはならない。
10分後、その地獄絵図の主人公は自分達なのだと。
「お前ら、30分の休憩の後は座学だ。汗流すなり少し寝るなり好きにしろ」
チーーーーーーーーーーーーーーーン
誰も動けないことを解っているように一方的に言い放つと相澤は座学の準備をしに出て行った。
死屍累々の(愛する)生徒達を特訓場に置いていって。
「歓迎は昨日限り!!」
「己で食う飯は己で賄え!!」
「「カレーーーーー」」
ピクシーボブとラグドールの息の合った掛け合いにツッコミを入れる余裕も無い生徒達。
「(ふぅ)え、流子ねぇご飯作ってくれないの?(あざとさ120%増量)」
疲れ切って動きたくない火埜が弟分として一番甘いピクシーボブを調略に掛かる。
「(かわゆっ!!)が、がんばろなさいな火埜くん」
「(うおっふ!!)己の飯くらい己で何とか出来るでしょ」
巻き添え食らったラグドールが鼻を押さえながら頭を撫でている。
ぐわっし!!
と擬音が聞こえてきそうな勢いで頭と肩を捕まれた火埜、その後ろには。
「あらあら、ひーちゃんなにしてますのはやくじゅんびしますわよ」
「ひの、ほらおなかすいてるならちゃっちゃっとつくるよ」
「だーりん、ずいぶんとたのしそうでね」
笑顔だけど目が笑っていない八百万・耳郎・発目が疲れている筈の二人も含めてものすごい握力で握っていた。
「あ、ちょっと、え、ごめんなさい、ちょっと調子のりました。だから許して」
ズルズルと3人に引き摺られていく火埜。
その光景に合掌と敬礼をするA組男子と心操。
その後、盛大に深読みし暴走した飯田の発破で昼食作りスタート。
火起こしは轟が行ったが調理は流石に馴れてる人間だけで行われた。
「ほら、トマトと玉ねぎの無水カレー」
「やっぱ、カレーは勝己のが一番好きかも」
「しかし、辛みが足らねぇ」
「今手に持ってるデスソース鍋にいれたら殺すからな」
「洸太くん美味しい?」
「うん、静空姉ちゃんのカレー美味しい」
「(悔しそうな顔をしながら自分のカレーにデスソースかける爆豪)」
「(納得してない顔しながらカレーを食べる轟)」
「(なにかモヤモヤするがそれがなにか理解してない飯田)」
「(不機嫌な顔になる心操)」
昼食はこうして過ぎていくのだった。
午後8時、辺りに星が瞬く頃合い。
「うんうん、おいら解ってるっすよ、このシチュエーションはもはや事故」
「壁掛け上がったら比喩でなく焼く」
「爆ぜる」
「幻影でEDにしたる」
「ふあぁぁぁぁ、温泉さいこぉぉぉぉぉ」
「お茶子ちゃん、溶けちゃいそうなくらいリラックスしてるね」
一方の女子風呂、男子よりも人数が少ないからか全身で湯船を堪能していた。
「ジトーーーーーーーーーー」
そんな中、口から声が漏れるくらいその光景を凝視している存在がいた。
「けろ、どうしたの響香ちゃん?」
最後に湯船に浸かった耳郎が同級生達のリラックスする姿を眺めていた。
というか、極々一部位を食い入るように見つめていた。
「っく(これが天然物と養殖の違いか)」
そう、彼女は同級生達の湯船に浮かぶ島々を眺めていた。
最近、とある方法により自分の島も大きくなり湯船に浮くと言う体験が出来るようになったが、周囲を見渡すと大きな列島がプカプカと浮いている。
「あぁ、"これ"そんなにいいもんじゃないんだけどねぇ」
「すごく“浮く”から銭湯いくと周りからの視線も凄いし」
「それにしても皆さん、良い形してますね。八百万さんのも中々にスゴいですね」
自分のことを棚に上げた発目の発言、その後ぬるりと八百万の背後に近づくと。
「ちょ、明さんなにをしていますの!?」
「おお!!絹のようなさわり心地に確かに感じるメロンのような重厚感!!奥に感じる固さにまだまだ成長を感じさせますね!!」
「うわぁ、ヤオモモ控えめに言ってエロいね」
発目に後ろから拘束さなすがままの八百万。
温泉の効果かその艶姿は控えめに言ってもエロかった。
「み、皆さん人のこと言えませんのよ。とくに「私関係ない」と思って安全圏にいる緑谷さん!!」
「ふぇ!?わ、わたし?」
ひっそりと温泉を堪能していた緑谷は八百万の発言にびっくりして身体を震わす。
クラス内〇〇ー〇カースト3位、鍛えられた胸筋に支えられた装甲は彼女の雰囲気によるものかそれでもなお柔らかさを感じさせる仕上がりとなっていた。
OFAの関係上、筋肉が確りついているが芦戸よりも小柄な緑谷の場合更に際立っており全体的にもっちりとし上がっていた。
「確かに、緑谷はなんかこう“柔らかそう”!!」
「静空ちゃん“また”大きくなったんと違う」
「うわ、私のよりもズッシリしてる」
「もう止めてよ」
そんな秘密の花園の会話は男子側に筒抜けで。
「ば、爆豪!!!その出血量は死ぬぞ!!」
「ほぉら、轟。のぼせるから浴槽から上がろうか」
「おい、飯田の奴気絶してるぞ」
「心操、おーい。目開いたまま気絶してる」
こうして、何人かの貴い犠牲を出しながらも夜は更けていくのだった。