火埜翔織という異物によるHEROACADEMYだ 作:完全怠惰宣言
この投稿自体も予約投稿です。
勘を取り戻すためにも暇を見つけてはちょくちょく書いていこうと思います。
こんなご時世、皆さんの体と心が心配ですがいつか外を自由に出歩ける日が来るまでゆっくりしましょう。
モニタールームに戻ってきた4回戦メンバー。
ただし、Hチームは少々出で立ちが変わっていた。
火埜翔織。
上着は中に着ていたインナーの黒いタンクトップだけになっており、折り畳んだベストとネクタイを左腕に引っ掛け、左頬にはくっきりと紅葉マークが出来ていた。
葉隠透(恐らく)。
火埜が着ていたであろう赤いワイシャツを着て、下半身は火埜のスーツの上着をスカートのように巻き、それをベルトでしっかりと止めた状態で口からムームー言いながら火埜の後ろにベッタリと張り付いて時折ポカポカと音がする程度に叩いている。
なお、恐らくと付いているのはその少女が目視可能な目鼻立ちがくっきりした黒髪ロングの美少女だからである。
「よう、色男。綺麗な紅葉だな」
「黙れ勝己、しばき回すぞ」
「どうぞ、葉隠さん?お使いくださいまし」
「わぁー、ありがとうヤオモモ」
「まぁ(あだ名なんて私初めてですわ、それになんて愛らしい笑顔)」
男子に見えないように女子一同でガードされた葉隠は八百万の創造したワンピースに着替える。
「おいおいおいおい、火埜さんよぉ~。お前オイラ達に謝ること有るよなぁ、あん!!」
その横では何故か正座させられた火埜が血涙を流す峰田に詰め寄られていた。
「いや、お前らには無いはずだ「惚けんじゃねぇよ!!」
峰田のあまりの迫力に周囲の男子も驚愕していた。
「お前は、緑谷っていう可愛い幼馴染みが居ながら、葉隠というオイラ達には視ることのできなかった美少女の裸体を一人嘗め回すように楽しんでやがったな!!そうだよな、そうだと言いやがれ!!」
峰田の理不尽な怒りにさらせれており、流石に可哀そうになってきたのか尾白と障子が割って入ろうとした時だった。
「頭沸いてんのかテメエ」
「ピエ」
顔面アイアンクローから持ち上げられ、殺気が籠りに籠った眼差しで火埜に見つめられ瞬時に縮こまる峰田。
「いいか、相手が見える見えない関係なくな、相手が不愉快に思いそうなことをしないように努めるもんだろうが。しかも、今回の訓練で葉隠を巻きみかねない出力でぶっ放すことも考えれたから事前にどのオーラなら問題ないか確認もしてるんだよ。思ってた以上に馴染んだせいで輪郭とかはっきり見えてたけどな、そうですよ見えてましたよ美人でしたよ役得でしたよ。でもな、葉隠だってヒーロー志望の前に女の子なんだよ、TPOで考えればそういう感情駄々洩れで見られたくないことぐらい分かんだろうが。お前マジで燃やし尽くすよ」
朗らかに笑っているイメージの強かった火埜のノンブレス説教。
峰田を見ると若干漏らしていた(何がとは言わないけど)。
「ひ、火埜少年」
「ああん、んだコラ」
「あ、ゴメンナサイ」
No.1ヒーローに悪くもないのに謝らせている怒り。
実際、治療中に何度か怒鳴られているから脊髄反射で誤っているのだが。
「ねえねえ、火埜君」
「葉隠さん、もうちょっと待って。このブドウ頭処すから」
「別にいいよ、私気にしてないし」
服を引かれ、後ろを振り向くとそこには朗らかな笑みを浮かべた葉隠がいた。
「まあ、最初は峰田くんみたいに考えてたけど、私が見えてからも体隠してくれたりしてたし」
「それに、前もって聞いてたのにパニックになったの私だし、取り合えずね授業受けよう」
「・・・、峰田」
「はい」
「葉隠さんに感謝しろ」
「はい」
怒気も収まり気づかないうちに発していたオーラが薄まると所々から息を吐きだす音が聞こえた。
「火埜の奴キレるとやべえな」
「はぁ?ウチは寧ろ好感持てましたけど」
「まぁ、今回は大人しいほうだったな」
爆豪の発言に視線が爆豪に集まる。
「え、“あれ”が」
「そう、“あれ”で」
「誰だって触れてほしくないこと一つや二つあるだろう、さっさと総評しようぜ」
轟の助け舟に乗る形で授業に戻る面々。
一方の火埜と葉隠はコスチュームに着替え終わった火埜のジャケットの裾を葉隠が握って離さないのでそのままにしている。
「んん、それじゃ今回の総評、MVPは誰だと思う」
「はいはーい、火埜君だと思いまーす」
「作戦立案、仲間の補助、対抗チーム2人の捕獲全てを行っていましたしね」
べた褒めの火埜は当然とばかりに無表情に近い顔立ちで立っている。
「まぁ、そうだね。葉隠少女は今回はドンマイってとこだね」
「はい、私いいとこなかったです」
「轟少年も自分の個性に自身があるのは良かったけど、セカンドプランを立てていないのが痛かったね」
「はい、今回負けたのはオレのミスです」
「障子少年ももう少し自分の意見が言えたらよかったね」
「はい、轟が突入する前にもう少し慎重を期すべきでした」
「HAHAHA、ちゃんと反省点を生かせるのならそれでOK!!ところで火埜少年」
「・・・・何っすか」
気持ちが落ち着いてきたのか返事に温かさが宿ってきた火埜。
それを見て安心したようでオールマイトは続ける。
「葉隠少女はいつ元に戻るんだい?」
「さぁ?」
「「「「え!?」」」
「思ってた以上に葉隠さんとオーラの親和性があったみたいで、もしかしたら個性因子に影響出てるかもしれないですね」
「あ、でもさっき透明になれって思ってたら腕透明になりました」
「オンオフが出来るようになった可能性があるのか、葉隠少女は近いうちに必ず病院で検査受けるように」
「えー、いつもより調子いいのにですか?」
「個性学は未だ未知の部分が多いからね、検査しておいて損はないよ」
「はーい」
「それじゃ、4回戦は終了ということで。次いってみよう」
戦闘訓練が終了し、放課後となった。
「はいはいはーい、これから今日の反省会しない」
葉隠がいつもの調子で皆に声をかけていた。
「葉隠さん」
「あれ、火埜君どしたの?」
未だに透明化する気配のない葉隠の肩に火埜が手を置いた。
「これから病院行くよ」
「えー、明日じゃダメ?」
「ダメ、僕の保護者も校門に来るみたいだし、親御さんには連絡済みだから取り合えず今日はダメ」
戦闘訓練以降、距離が近くなった2人。
それを面白くなさそうに見ている緑谷。
「そうやね、葉隠さん自分の体なんだからちゃんと検査してきなよ」
「ケロ、反省会なら明後日にしましょ。明日予定を決めればいいわ、ちょうどお休みだし」
麗日、蛙吹の援護もありシブシブという態度が顔からも解る葉隠は何か名案を思い付いたような顔をした。
「じゃあさ、皆グループ作ろうよ。そしたら連絡とりやすいでしょ」
「はう、遂にうちもラインデビューや」
原作世界線だとガラケーの麗日。
しかし、この世界線では多少お金に余裕が出来たため最安値のプランでスマホデビューを果たしていた。
数分後、峰田も土下座懇願でグループ入りを果たし、1Aライングループが出来上がった。
「それじゃ、今日は解散としよう。皆しっかり休んでくれ」
飯田の仕切りで帰路につく1-A生徒たち。
校門まで何となく全員で移動していると。
「んもー、遅いっちゃぶるよトーリボーイ」
そこには4m近くある長身のスラリとした女性がピンクのスーツを身に纏い立っていた。
「あれ、イワさん今日は“ソッチ”なんですね」
「うわー綺麗な人。ねえねえ火埜君、この人がさっき言ってた保護者?」
火埜の後ろにずっと付いて来ていた葉隠が顔を出すと女性は値踏みをするように顔をスレスレまで近づけた。
「このキャンディーちゃんがトーリボーイがやらかしちゃった子ね」
「やらかしたというか、ここまで親和性が高い子がいることに驚いているというか」
「はいはいはーい初めまして、火埜君にやらかされた葉隠透です」
「あら、面白い子ね」
3人のやり取りを遠巻きに見ている1Aグループ。
その中で顔色を変えている存在が2人いた。
一人は爆豪、顔面蒼白となり震える体を緑谷で隠し、イワさんと呼ばれた女性の視覚から逃れようとしていた。
もう一人は峰田、何故かこちらも全身から冷や汗を滝のように流しながら白目で気絶しかけていた。
「あら、シズクちゃんじゃない、ということはこのキャンディーちゃん達は」
「お久しぶりですイワさん、皆クラスメートです」
「あらあら、皆カワイイキャンディちゃん達じゃない」
するとイワさんと呼ばれていた女性は手を振るった。
すると、手袋に包まれた指先が注射器の様に形状が変化した。
「エンポリオー、“男”ホルモン」
そう叫ぶと自らの体に指を突き刺した。
そして、突き刺した瞬間から体に変化が訪れた。
長かった紫のロングヘアーはアフロヘアーへ姿を変え、8頭身はあろうかというモデル体型は顔が巨大化し体が縮んだたせいでどう見ても2頭身になった。
体の変化が終わり指が引き抜かれる頃には全くの別人がそこにはいた。
「ギャー、ニューカマーヒーロー“クイーンキャマバッカ”!!」
「ヒーハー!!」
峰田が現実を直視し気絶する際、トラウマでもあるのかその存在の名をあかしたお陰でそのインパクト抜群の存在が誰だか知れ渡った。
「何してるんですかイワさん」
「あらヤダ、イレイザーヘッドじゃない。ヴァナータがこの子たちの担任なのね」
「あなたはただでさえインパクトあるんですから用事済ませてさっさと行ってください」
「それじゃ、トーリボーイとこのキャンディちゃんは預かってくわよ」
「どうぞどうぞ、火埜お前も大変だな」
「慣れましたし、いい人ですから」
「そこはオレも否定しない」
「それじゃトールガールも車に乗せたし行くわよ、ヒーーーーーハーーーー!!」
「じゃ、お先」
「皆またねー」
ものすごいインパクトを残して去っていくプロヒーロー。
あれが自分たちが目指すプロの頂にいる存在の一人なのかと別の意味で戦々恐々としている1Aメンバー。
「お前たちもさっさと帰れ、あの人はインパクトの強い外見をしているし言動はエキセントリックだが、経験・知識豊富な確かな実力者だ」
「あの人を目指せと言わないが、紛れもないプロヒーローの一人であることは知っておけ」
そういうと校舎に戻っていく相澤。
遠くから「ヒーハー」と何度も響く奇声。
数分の間ボー然としていた1Aメンバー。
「それじゃ、取り合えずまたね」
あの光景に慣れている緑谷が未だに怯えている爆豪と未だ処理の追い付かない麗日の手を引き帰宅するのを皮切りに、それぞれが自宅への帰路に就いた。
峰田 実(みねた みのる)
色々、やらせてもらったけど作者としてはあまり嫌いじゃないキャラ。
エロいことに目が行きがちだけど、志望動機が明確で自分に出来ることと出来ないことを理解している上に地頭も悪くない、と意外と優等生な子。
ただ、それを帳消しにしてマイナス評価を頂くほどに性欲に正直という残念な子。
今回、道化してもらったけどそこも彼の本質なので今後も性欲の権化として活躍してもらう予定です。