【うたわれるもの】 Re:マシロ様は過去のトゥスクルに飛ばされた様です   作:黒鉄ナオト

1 / 18
00

———-何処かの場所。

 

「あぁ・・・・・・嗚ぁああ・・・・・・苦じぃいいい・・・・・・・」

 

声が響く。

 

痛みに苦しむ声が洞窟の中に響く。苦しいと、しかし、これは、この者が自ら望んだ姿なのだから

 

「も、もうい、嫌だ、こ、こんな苦、しみ、味わいたく・・・・・・な、い・・・・・・・!」

 

痛みに嘆く、味わう苦しみに嘆く。死にたいと、思っても彼は死ねない。何故ならこの者が触れてはいけない禁忌に触れたからだ。

 

「たす、たすけ・・・・・・・があぁぁああああああああ!!」

 

「-----助けて、欲しいか?」

 

声がする。澄んだ声だ。だが、威圧感がある。

 

「た、すけ・・・・・・・たすけ、も・・・・・・・もう・・・・・・・楽に・・・・・・・オレガわるかっ・・・・・・・」

 

タタリ(・・・)になっても尚自我があるのは珍しいな。この姿になる前は相当業が深かったのか、それとも、自我が中途半端に残っているのか? それなら苦しいよな。良いぞ。助けてやる。但し、条件がある。」

 

澄んだ声の男が話を続ける。

 

「対価を貰うぞ。」

 

「た、たたいいか?」

 

「そうだ。来世を保証してやる代わりに、大いなる父(オンヴィタイカヤン)としての姿と記憶を貰う。それを対価として、お前の終わらない生を終わらせてやる。どうするかは、あんたに任せる」

 

タタリは悩む時間も無く、即答した。

 

「た、たたたのむ、も・・・・・・・もう・・・・・・・終わらせ」

 

タタリがそれを言い終える前に

 

「汝の願い。確かに聞き届けた。」

 

瞬間、タタリは消滅した。

 

タタリが居たであろう場所には綺麗な草花が咲いていた。

 

「・・・・・・・お疲れさん。あんたもゆっくり休みな。」

 

男はそう言い、その場所を後にした。

 

 

**

 

「主様。お疲れ様」

 

「今回もお勤めご苦労様です。主様。」

 

「あぁ、ありがとう。ウルゥル、サラァナ。自分が洞窟に行っている間、此処には誰も来なかったか?」

 

(と言っても、自分達は姿が見えないんだがな。)

 

「来なかった。」

 

「私達の張った結界で人除けをしていたので、ヒトは誰も来ませんでした。」

 

「そうか、ありがとうな。」

 

(自分の事を知らない人がいるかもしれないから、此処で自己紹介をしよう。自分はハク。二代目大神ウィツァルネミテアでありながら、最後の大いなる父(オンヴィタイカヤン)である。)

 

(元はただの人間だったんだが、紆余曲折があって、こんな事をしている。全く、楽をしたかったのに、どうしてこうなった)

 

「主様」

 

「そろそろ次のところに赴きましょう。」

 

「と言うことは、あの洞窟にいたタタリがこの地域最後のタタリということか?」

 

「そう」

 

「その通りです、主様。 この地域は先程の、自我を持っていたタタリで終わりです。」

 

サラァナがこういうということに関して嘘は言わない。つまり、本当にあの自我を持っていたタタリで終わったのだ。

 

(そうか、この地域もこれで終わりか。)

 

ハクは地図を広げ、今自分たちがいる場所に墨を付けた筆でバツと書き込んだ。何故こうしているのか、こうしておけば何処でどうやったのか、分かるからだ。

 

「・・・・・・・結構遠くまで来たな。」

 

「そう」

 

「確かにかなり遠くなってきましたね、一度ヤマトにお戻りになりますか?」

 

(・・・・・・・)

 

ヤマト----アンジュが統治している都の事だ。ハクが二代目を継ぐきっかけになった戦が起きた場所だ。アンジュが帝になってからもう随分と経つ。クオンとは定期的にあってはいるが、アンジュやムネチカ。ミカヅチにキウルには最近会ってないと思うハク。クオンに会うついでに顔を出すか、とハクは思った。

 

「うっし、暫くぶりにヤマトに帰るか。 クオン達にも会いたいしな。ウルゥル、サラァナ。いつもの頼む。」

 

「「御心のままに」」

 

二人の少女が手を合わせるとハクの目の前に空間が現れる。ハクは双子の後ろに着いて行きながらその空間に入って行った。

キャラのセリフは台本式か名前なしどっちがいい?

  • 台本式
  • 名前なし
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。