【うたわれるもの】 Re:マシロ様は過去のトゥスクルに飛ばされた様です 作:黒鉄ナオト
「……マシロさん」
暫くして、エルルゥが部屋に訪れるが、そこには壁に寄りかかりながら、盛大にあくびを掻いて寝ているマシロの姿があった。 先ほどまでは、カッコいいところを見せていたのに、この姿を見てしまったらガッカリしてしまった。
「ぐごー…… ズゴゴー……」
「しかも五月蠅い…… まるでテオロさんみたいじゃない…… もう、マシロさん! 起きて下さい! マシロさん!」
ゆさゆさ……
「マシロさん! マシロさん!!」
ゆさゆさ……
「もう! ……こうなったら、 ……えい!」
揺さぶっても起きないマシロにしびれを切らしたエルルゥは自身の尻尾を唸らせた。 そして、マシロの額に向けて、尻尾で締め上げた。
ギリギリ!
ミシミシ!
決して人が出してはいけない音を出しながら、エルルゥは尻尾に力を入れた。
「……って、いたたたぁ⁉ あだだだだだだ⁉」
「いて、いてて⁉ おき、起きる! 起きるって!! だから、その尻尾を取ってくれ⁉」
「もう、こんなところで寝ませんか?」」
「寝ない、寝ないから! だからやめ、あだだだ!!」
マシロは既に謝っているが、一方、エルルゥは尻尾の力を緩めることはなかった。
「わ、わかった! わかった! 自分が悪かった! 自分が悪かったから、これを辞めてくれ!!
「……クオン?」
エルルゥの尻尾が緩まると、マシロは頭を抱えながら、床に倒れこんだ。頭が絞められたことで、かなりの激痛が走っていた。 其の激痛で悶える中、マシロは、エルルゥの方を見た。
「……エルルゥ殿?」
「そ、そうです、エルルゥです。マシロさん。」
「……大変失礼した。 申し訳ない、エルルゥ殿。」
「い、いいえ、大丈夫です。マシロさんこそ、頭大丈夫ですか……? かなり強くやってしまったみたいなんですけど……」
(実際は大丈夫ではないが、此処は責めてはいけないだろう…… というか、こんな場所に来て、クオンみたいな事されるとは思っていなかったぞ…… やはり親子だ。)
「い、一応塗り薬を出しておくので、もし、痛みが酷くなったら付けてくださいね。」
エルルゥから塗り薬を渡された。
「(言えんよなぁ、貴方の娘さんにいつものように締め上げられているせいで耐性が付いてるなんて。 ……この時代には、まだクオンは生まれていないのだからな。)」
「それでは、マシロさんは一旦退席することは可能でしょうか?」
「承知した。もし何かあれば直ぐに某を呼んでください。」
女の人が脱ぐのだからな、 男である自分はささっと出ていくことに限る。
「それと、マシロさん! 後で話があるので、お部屋にお伺いしても良いでしょうか? 美味しい茶菓子も持っていきますので!」
マシロは、茶菓子という言葉に反応した。 そういえば、此方に来てから、菓子系統のモボを食べていないことを思い出した。 まぁ、食べている暇がないのだからしょうがないのだが……
「…美味しい茶菓子を期待しよう。エルルゥ殿。」
「はい!」
マシロはそう言い、部屋から出た。
***
「さて、自分の部屋は何処だっけかな……?」
トゥスクルには未来で何度も来てはいるが、此処は過去、やはり、細部で違うところが見られた。 未来であった傷がなかったり、過去には置いて有った物がなかったりと、微妙に違っていたことで、マシロは、自分が使っている部屋が何処にあるのか、分からなくなっていた。
その場には丁度誰もおらず、道も聞けない状態だった。
「あら、マシロさんがこんな所で珍しいですわ。」
後ろから、聞き覚えのある声が聞こえてきた。 声が聞こえてきた方を振り向くと、そこには、酒を片手に此方の前にカルラが歩いてきていた。
「貴女は……」
「……カルラですわ。マシロ様。」
「そうであったか。 某に何か用か? 話しかけてきたという事は、何か用事があるのであろう?」
「ええ、きちっと、貴方に用事があるわ。」
カルラは自分が持っていた酒をマシロに投げ渡してきた。
「今宵の酒盛りの相手をしてくれないかしら?」
笑顔でそういうカルラ。
酒、か。
別に飲んでも減るもんでもないし、……まぁ、良いか。
「某で良ければ、お相手しましょう。」
「流石ですわ。 それでは、此方にいらっしゃって下さいまし。」
カルラについていくマシロ。 酒盛りをすると言っていたが、一体どこでする気なのだろうか。
キャラのセリフは台本式か名前なしどっちがいい?
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台本式
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名前なし