【うたわれるもの】 Re:マシロ様は過去のトゥスクルに飛ばされた様です   作:黒鉄ナオト

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05 ヤマユラの探索

ヤマユラに向けて走る四人。

 

「(無事で居てくれ…… おやっさん達を助けてくれたお礼をさせて欲しいんだ……!)」

 

ハクオロはそう思いつつ、 (ウォプタル)を走らせる。

 

**

 

「……さてと。成り行きで助けてしまったが、 ここは何処なんだ? 景色はトゥスクルに似ているのだが……」

 

マシロは辺りを見渡し始めたが、 そこにあるのは凄惨な光景だけだった。 クッチャ・ケッチャの兵士に無惨にも殺害されてしまった村人の死骸があるだけだった。

 

「酷いな、女子供見境いなく殺すとは……」

 

マシロは訪れたこの村、 ヤマユラの探索に向かうのであった。

 

マシロが最初に訪れたのは自分の近くにあった民家。 作りは質素で、まさに集落の家という感じだ。 ヤマトしか見たことがないマシロにとっては新鮮だった。

 

「……これは、シチューか? 朝ごはん前だったのだろうか?」

 

床には、まだ調理中であった何かの残骸が零れていた。 床が濡れていることからマシロはシチューか判断した。

 

「ここだけを見れば村が凄惨な姿になっているなんて想像できないな。」

 

マシロはそう言うと民家を後にした。

 

 

今度辿り着いたの場所は畑があったであろう場所だった。

 

畑は馬で踏み荒らされたのか、作物が全部ダメになっていた。

地面には、実っていた実の残骸や踏み潰された野菜の残骸が沢山落ちていた。エンナカムイを見たことがあるマシロは作物がどれほど貴重なのか十分に知っているため、勿体無い気分とこんなことをしたあの兵士達を許せない気分になった。

 

「……せめて、種だけでも持っていくか、さっきのオヤジさんに渡せばなんとかなるだろう。」

 

マシロはそう言いながら、種がある作物は全て回収した。

 

 

「ここは?」

 

マシロが次に来たのか、この村にしてはかなり大きい民家だった。大きさはオシュトルの実家ぐらいだった。

 

「ここにネコネやオシュトルが居れば良いんだが、流石にそれは無いよな。」

 

そう言い、民家に入る。

 

この民家は他に比べ、内装は無事だった。だが、何故か周りは埃っぽい。 まるで、此処には何日もヒトが住んでいないみたいだった。

 

「これ薬草棚か? 中には何もないが、少し前までは使われていた様だな。草の匂いがまだ残っている」

 

薬草棚の端を見ると残りカスも見れるので、あながちマシロの推測も間違っていないのかもしれない。

 

マシロが民家を散策していると、2階に上がる階段を見つけた。この民家は外を見た時にも思ったが、本当に大きい民家の様だった。

 

「2階もあるのか。……どれ,行ってみるか。」

 

階段がぎしぎしと音を立てる。踏み抜かない様に注意しなければな。とマシロは思いつつ、2階に上がった。

 

「2階は何もないな。引越しでもしたのかね?」

 

2階に上がってみると何もない殺風景な光景が広がっていた。何かを置いてあったであろう跡は残っているが、物は置いていないので本当に、誰かが住んでいたと分かる光景だった。

 

「此処はもう何もないな。 さて、出るか。」

 

マシロはそう言うと、一階に向かった。

 

一階に着いたと同時にマシロは腰に収めている刀の持ち手に手を伸ばす。」

 

「(これは、殺気……! 誰か自分を捉えているのか⁉︎)」

 

この殺気は自分の向けられているのだと気づくマシロ。何処から攻めてくるのかわからない以上警戒しなくてはいけない。

 

刹那。

 

仕掛けてきたのは相手からだった。相手は二刀の刀を使っていた。

 

「(ッ……剣筋が速い! 油断していると頸を斬り落とされる……!)」

 

本来、マシロ…… ……ハクは大神ウィツアルネミテアの力を受け継いでいる為、何をやっても通常の攻撃は通さないが、今は仮面も力も失っているため、大怪我をすれば死ぬし、頸を落とされてしまったらそれこそ終いだ。ハクの人生がここで終わってしまう。

 

「(……終わってたまるか、こんな見知らない土地で、あいつらと再開出来ないまま死ぬなんて、……自分は、そんなのごめんだ!)」

 

ハクは放たれる剣戟を刀を受けた。 剣の重さがマシロ自身に伝わる。

 

「お前、何者だ!?」

 

マシロは距離を取り、 刀の間合いに外れた。 相手が近寄って来ない限り、相手の攻撃は届かないだろう。

 

「お前こそ、何者だ!? なぜ、兄者と似た格好をしている!?」

 

「……ん?」

 

そこには見知った顔…… 二代目トゥスクル皇であり、 クオンの父親。 オボロの姿だった。

 

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