【うたわれるもの】 Re:マシロ様は過去のトゥスクルに飛ばされた様です 作:黒鉄ナオト
「……これは」
「こ、こんなのって……」
「ここで何が起きたんだ!?」
ヤマユラに辿り着いたハクオロ達は村の惨状を目撃した。 道に寝ている死骸。 地面にある無数の血の池。ここで凄惨な事が起きたのは想像に難くなかった。
「……こんな状況で、テオロさん達を助けてくれた人は生きてるのでしょうか……?」
「生きてはいるだろう」
「オボロ?」
「見てくれ、エルルゥに兄者。」
オボロは近くにある切り口に向かってそういう。
「……ただの刀傷じゃないか。」
一般的に見てもこれは刀傷だった。 これに何か特別な意味があるとはハクオロとエルルゥは思った。
だが、オボロは違った。 オボロは本能で悟った。 この刀傷を付けた相手がかなりの使い手である事、自分より強い事も。
「やっぱり、兄者達はわからないか。 ……無理もないと言えばそうだが、普通、刀で切った時はこんなざっくりとした傷はつかないんだ。 ……はぁあああ!!」
オボロはそれを実践するかの如く、 刀を抜き、 地面を切り裂いた。
「……!? これは。」
「こ、こんなに違うんですか!?」
オボロが付けた傷はかなり荒々しかった。 切り方が雑。というわけではなく、 どう丁寧に斬ろうと、オボロみたいにざっくりとした切り口にしかならないのだ。
出来るものが居るとするなら、それは、刀と共に生きてる存在。 最強と謳われる部族。エヴェンクルガしか居ないだろう。
「……ここ居たのはかなりの手練れ。 というわけだな?」
「そうだ。 俺達は今からこれを確認しなきゃいけないんだ。 おやっさん達も凄い人に助けられたんだな。」
「……その人、味方だと良いですね……」
「おやっさんを助けてくれたんだ。 悪い人ってわけじゃないだろう。」
「(かと言って、警戒はしておいた方が良いだろう。 本当に、本当に敵なら、その人を我々で討たなければいけないのだから。)」
そんなことを考えていると、 ハクオロ達に威圧が掛かる。
「!?」
ある場所から発生させられているプレッシャー。 何かとても怖いものがこの村に居るような感じだった。
「……兄者はここに居てくれ。 俺が見てくる。」
「オボロ!」
「オボロさん!」
「安心してくれ、兄者。俺は死なん。 ユズハを残して死ぬわけにはいかないからな。 まだあいつには俺が必要だ。」
そう言い、オボロは走り去ってしまった。
「……頼むぞ、オボロ」
「オボロさん……」
二人はただ、心配するしかなかった。
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「ここか、……ここは、エルルゥ達の家じゃないか! ……何でここに居るんだ……? ……わからないが、この威圧感の正体を掴んでやる……!」
そう言い、オボロはエルルゥ達の民家に立ち入り、 物陰に潜んだ。 物陰に潜めば、不意打ちで暗殺が出来る可能性があるからだ。
「……あれが、そうなのか?」
物陰に隠れつつ、 機会を伺うオボロ。
「暗くてよく見えないが…… ヒトなのか?」
背丈はハクオロと同じぐらい、躰の形は男。
「……腰に背負ってるのは刀か? かなりの業物らしいな、気配が違う。」
刀からも、先程感じた威圧を感じる。 だが、全然弱い方だ。 これだけなら臆することはないが……
「顔が見えそうだ……」
男が奥から移動するのが見えてくる。 そして、男の顔が見えた。
「な!? 兄者!?」
そう思った瞬間、 オボロの躰動いていた。
キャラのセリフは台本式か名前なしどっちがいい?
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台本式
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名前なし