ガッシュペアの暗殺教室   作:シキガミ

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片岡編です。現実世界ももう夏が近いですね。


LEVEL.21 夏の時間

 本格的な夏の季節で、クーラーのないE組の校舎は地獄のような暑さだ。また今日はプール開きの日だがプールは本校舎にしか無い。E組の生徒は本校舎の往復だけでも夏の暑さによる体力の消耗がバカにならない。そんな環境故にE組の生徒達は授業どころでは無い。それを見かねた殺せんせーは口を開く。

 

「仕方ないですねぇ、全員水着に着替えてついてきなさい。涼みに行きましょう」

 

生徒達を全員水着に着替えさせ、沢のある避暑地に連れて行くことにした。そして生徒達は水着の上からジャージを羽織り、殺せんせーの後を追った。

 

 

 

 

 そして清麿が歩いていると、カルマが話しかけてきた。

 

「聞いたよ高嶺君、鬼の形相で軍人黙らせたんだって?やるねぇ」

 

「鷹岡の事か?あいつは許せなかったからな。それより、俺は渚にビックリだった」

 

「あ~それも聞いた。渚君の暗殺見とけば良かったかな」

 

「そーいやお前、その時いなかったな。サボりか?全く……」

 

「うん、あのデブ嫌だったし」

 

清麿とカルマは、先日の鷹岡の授業の事を話していた。鷹岡をビビらせた清麿も見事にナイフを当てた渚も大したものだ。そして他の生徒達も雑談しながら進んでいると、殺せんせーが移動の足(触手?)を止める。

 

「さて君達、これを見なさい。これなら夏の暑さも乗り切れるでしょう!」

 

殺せんせーの後ろには、先生手作りのプールが広がる。そしてそのプールでは、ガッシュが一足先に泳いでいた。

 

「ガッシュ、ここにいたのか!」

 

「ウヌ、特訓で汗を掻いた後の水泳は気持ち良いのだ!」

 

「さてガッシュ君、皆を連れてきましたよ!」

 

プールとそこで泳いでいるガッシュを見た生徒一同は、一斉にプールへ飛び込む。25mプールで泳ぐ者、広いプールでボール遊びをしている者、休憩スペースで本を読む者など、各々がプールを楽しむ。なお岡島は二枚目面で盗撮カメラを取り出していたが、殺せんせーに没収されてしまった。

 

「清磨、隙ありなのだ‼」

 

「うわっ、ガッシュ!やりやがったなっ!」

 

渚達と雑談している清麿にガッシュが水をかけたが、清麿はすぐにやり返す。そして水の掛け合いは、お互い少しづつヒートアップしていく。

 

「そうしていると、2人って本当の兄弟みたいだよね!」

 

「そうだね!前も思ったけど、ガッシュ君みたいな弟がいたら毎日が楽しそう!」

 

水掛けをしているガッシュペアを見て、渚と茅野が微笑ましく思う。そして水の掛け合いが一段落着いたガッシュペアは、お互いに様子を伺うように睨み合う。その時清麿は、ふと茅野の方に視線を向ける。

 

「……そう言えば、茅野はずっと浮き輪を使っているな?」

 

「うん、実は泳ぐの苦手なんだ……」

 

清麿が浮き輪の事を聞いたが、茅野は泳ぎが苦手なようだ。

 

「なるほど……ってブフォぁ!ガッシュ、テメー!」

 

「ははは、余所見していた清麿が悪いのだ!」

 

「ったく、油断も隙もありゃしねー」

 

茅野と話す清麿に対して、ガッシュは容赦なく水を御見舞いする。そしてそれを見ていだ渚も2人の方に向かう。

 

「楽しそう、僕も混ぜてよ!」

 

「ウヌ!渚、どこからでもかかってくると良いぞ!」

 

「皆、しょうがないなぁ」

 

プールではしゃぐガッシュペアに渚も混ざり、水の掛け合いが再開される。そんな3人を茅野は少し離れた所で遠い目で見ていた。そんな時、

 

「きゃんっ」

 

倉橋に水をかけられていた殺せんせーが奇声を上げる。それを見たカルマは殺せんせーのいる監視台まで近付き、それを揺らした。

 

「きゃあ、揺らさないで!水に落ちる‼」

 

それを見た生徒達は察した。殺せんせーって実は泳げないのではないだろうかと。そしてこの弱点は、暗殺において大きな情報となりえるかもしれない。

 

生徒達がそんな事を考えて殺せんせーを見ている。その一方で茅野が浮き輪の上でバランスを崩してしまった。彼女は溺れかけている。

 

「茅野、大丈夫か⁉」

 

「大変だ、すぐ助けないと‼」

 

しかし清麿達は茅野から離れており、救出に向かうのが遅れてしまった。それでも懸命に泳いで茅野に近付くが、気付けば茅野はすでに救出されていた。

 

「はい、大丈夫だよ茅野さん。すぐ浅いとこ行くからね」

 

「助かった……ありがとう、片岡さん‼」

 

「ふふ、水の中なら出番かもね」

 

片岡はE組に来る前までは水泳部に属しており、学年代表に選ばれたことさえある優秀な水泳選手だった。そんな彼女にとって、それほど深くない水中で溺れかかっている同級生を助けることは容易い。こうして一波乱あった水泳の授業は終了した。

 

 

 

 

 その日の放課後、片岡は他の生徒達をプールの前に集めて、水を使用した暗殺計画を立てる。

 

「……だからね皆、私の考える計画はこう。この夏の間、どこかのタイミングで殺せんせーを水中に引き込む。それ自体は殺す行為じゃないから、ナイフや銃よりは先生の防御反応も遅れるはず。そしてふやけて動きが悪くなった所を、水中で待ち構えてた生徒がグサリ!夏は長いわ、じっくりチャンスを狙ってこう!」

 

「「「「「おおーーー‼」」」」」

 

片岡はここでもリーダーシップを発揮し、その場の生徒達をやる気にさせる。水と言う新たな殺せんせーの弱点が発覚したこともあるが、それ以上にここにいる生徒達の士気が高まっているのは、やはり片岡の存在が大きい。ところが、その中でも清麿だけは浮かない顔を見せる。

 

「……どうしたの、高嶺君?」

 

「水という新たな弱点がわかったのはいいが、水中ならガッシュの電撃がかなり使いづらくなると思ってな」

 

「そうであるのか?清麿」

 

「ああ。水は電気を吸収するからな。それで殺せんせー目掛けて術を放った結果、近くにいた奴等を巻き添えにしたではシャレにならん。これについては考えなくてはいけない」

 

「「「「「た、確かに……」」」」」

 

水中とガッシュの電撃の組み合わせによるリスク、これを清麿は危惧した。そして電気を吸収する水の特性を生かされて、かつてガッシュペアはパティペアに苦戦を強いられたことがあった。

 

「属性攻撃の特性によるデメリット、能力バトル漫画あるあるだよね!」

 

「不破さん、ちょっと落ち着こうか……」

 

清麿の説明を聞いて、不破は真っ先に漫画の事が頭に浮かぶ。そして彼女は相変わらず目を輝かせていた。そんな不破を片岡がなだめる。

 

「まあ、最悪ガッシュの呪文はラウザルク一本で行くか……」

 

「ウヌ、皆をケガさせてはならぬからの」

 

ラウザルクは肉体強化の術であるため、水のある所でも他の生徒達を巻き添えにする心配はない。それに水中では殺せんせーの動きが鈍るため、強化されたガッシュが優位に立てる可能性は高い。

 

「じゃあ今日はここまでにしようか。私はもう少し泳いでいくから、皆先に戻ってて!」

 

片岡の一声によって今日は解散となる。そして多くの生徒達が戻っていく中、ガッシュはプールを見つめていた。

 

「ガッシュ、まだ泳ぎ足りんのか?」

 

「ウヌ。そうなのだが、デュフォーとの特訓もあるからの」

 

もっと泳ぎたいガッシュだったが、時間を気にしていた。それを見た清麿は口角を上げる。

 

「まあ、少しくらいならいいんじゃないか?ある程度時間たったら迎えに行くよ」

 

「やったのだー‼夏のプールは気持ちが良いからの!」

 

「待ったガッシュ。片岡が見えないところで着替えるんだぞ」

 

「わかったのだ!」

 

そして清麿が校舎に戻ると、ガッシュは速攻で着替えを終わらせてプールに飛び込む。また彼と同じタイミングで、片岡も水に浸かる。

 

「あ、ガッシュ君も泳いでいくんだ!」

 

「ウヌ!」

 

ガッシュはそのまま手足を大きくばたつかせて泳ぎ始める。

 

「待った、その泳ぎ方疲れない?」

 

「……あまり気にしたことはなかったの」

 

「そんなに手足を動かさなくても大丈夫だよ。こういうのはね……」

 

ガッシュの泳ぎ方を見た片岡は、ガッシュに対して疲れにくい泳ぎ方を教え始める。彼女は面倒見も良い。そしてガッシュもまた飲み込みが早く、すぐに片岡の教える方法を覚えた。

 

 しばらくガッシュと片岡が一緒に泳いでいると、彼女の携帯でモバイル律が起動した。

 

「片岡さん、多川心菜という方からメールです」

 

「わかった、ちょっと待って」

 

片岡はプールから上がり、メールの確認をした。そしてすぐにメールを返した後にガッシュの方を向く。

 

「ごめんガッシュ君。友達からのメールでね、すぐに行かないといけなくなっちゃった」

 

「……そうであるか」

 

片岡はそのまま自分の荷物を回収して校舎の方へ戻る。しかその時の彼女の表情はどこか辛そうで、ガッシュはそれを見逃さなかった。

 

「メグ、何かあったのかの……」

 

ガッシュは片岡の事が気がかりな様子だ。そんな時、彼女と入れ替わりで清麿が渚・茅野と一緒にプールの方へ向かってきた。

 

「ガッシュ、そろそろ帰ろう……どうかしたか?」

 

「皆、さっきメグとすれ違わなかったか?」

 

ガッシュは片岡の事が気になる様子だ。先程の彼女の表情が、ガッシュの頭から離れない。

 

「さっき会ったよ。友達と会うって言ってた」

 

「でも片岡さん、何か暗い顔してたよね」

 

「そうなのだ。メグは友達と会うのに、どうしてあんな元気がなさそうだったのか……」

 

片岡の元気のなさそうな表情に気付いたのはガッシュだけでは無い。しかし片岡本人はもうそこにはおらず、真相は分からないままだ。そして一同はガッシュが着替え終わるのを待ち、帰路に着く。

 

 

 

 

 ガッシュペアは渚と茅野と別れた後も、清麿宅を目指して歩く。しかしガッシュの顔色が優れない。原因は片岡の事だろう。そんな彼を見かねた清麿が声をかける。

 

「ガッシュ、ひとまず明日片岡に事情を聞いてみるか?それとも」

 

「片岡さんの居場所を特定しました!」

 

清麿の発言を遮る様に律が起動する。片岡が心配なのは律も同じの様で、彼女の位置情報を探っていた。

 

「流石なのだ、律!」

 

「しかもこの場所って……」

 

清麿は律の示す場所を確認する。そこはモチノキ町のファミレスだ。また、そこは彼等の帰り道に寄れる場所でもある。ガッシュペアはそこに向かう事を決めた。

 

 

 

 

 ガッシュペアがファミレスに辿り着くと、片岡の顔が窓から見えた。そして彼女の相席には、知らない女生徒が座っている。

 

「メグ、やはり何やら困ったような顔をしている気がするのだが……」

 

「考えてても仕方ない。行ってみよう」

 

「ウヌ、そうしようぞ!」

 

2人は片岡のいるファミレスへと入る。

 

 

 

 

 ガッシュペアがファミレスに来る前、片岡は本校舎の多川心菜に勉強を教えていた。否、教えさせられていたというのが正しい表現であろう。

 

「……あのさ心菜、私今やりたいことあってさ。もうクラスも違うんだし、こうしょっちゅう呼び出されると……ね」

 

「何それどーゆー事?めぐめぐを頼りにしてるのに、もう呼ぶなって事?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひどい、私の事を殺しかけたくせに!」

 

多川はそう言うと、怒りの表情を見せて席を立つ。

 

「あなたのせいで死にかけてから、私怖くて水にも入れないんだよ。支えてくれるよね?一生」

 

片岡と多川の勉強会が再開されて少しした後、ガッシュペアがファミレスに入って来た。

 

「片岡、期末テスト勉強か?」

 

「あ、高嶺君とガッシュ君!奇遇だね。この子に勉強教えてたんだよ」

 

「そうであったか」

 

2人は店に入って片岡の席に向かう。そして清麿が多川の方を見ると、何故か多川は体中を震えさせて冷や汗をかき始めた。

 

(ななな、何でここにあの“鬼麿”がいるのよ‼せっかくコイツに会わないように椚ヶ丘から少し離れたモチノキ町まで来てたのに!)

 

多川は片岡を家庭教師代わりにこき使おうとしたのだが、その時に清麿と遭遇する可能性を恐れた。そしてモチノキ町のファミレスを選んだのだが、清麿がモチノキ町在住だという事を多川は知らなかった。

 

(ややや、ヤバい!私がめぐめぐを良いように使ってることがバレたら何されるか分からない‼どうしてこんなことに⁉)

 

本校舎で“鬼麿”として恐れられていることなど知らない清麿は、どうして多川がこれほどに怯えているのかが分からない。多川の怯える様に、ガッシュペアと片岡は心配の眼差しを向ける。

 

「なあアンタ、大丈夫か?」

 

「(ひ~~~~‼)だ、大丈夫だから‼私、もう平気だから‼めぐめぐに頼って勉強教えてもらおうとか思ってないから‼じゃあねめぐめぐ、お金ここに置いとくね‼」

 

清麿は何事かと思って声をかけるが、多川を更に怖がらせる。そして彼女は手を震わせながらも自分の分のお金を机に置き、荷物を片付けて店を出てしまった。

 

(えーん!これ以上めぐめぐをこき使ったら、鬼麿に殺されるよ~!)

 

多川は自分勝手な理由で清麿に怯えながら、そのまま自分の家まで走って帰っていった。そんな多川をガッシュペアと片岡は、窓から何とも言えない表情で見つめる。

 

「……ひとまず2人とも、そこ座ったら?」

 

「ああ、そうだな」

 

「ウヌ」

 

そしてガッシュペアは片岡と相席をして、飲み物を注文した。

 

「なあ片岡、あの子どうしたんだろうな?」

 

「何だか清麿を見て、怯えていたように見えたのだ」

 

「ああ、実はね……」

 

片岡は多川から本校舎の生徒達から、清麿が“E組の鬼麿”として恐れられている事を聞いていた。彼女はそのことを清麿に話す。

 

「……前原の時の事か。そういや球技大会の時も、俺に打順が回ってきたときの本校舎の連中の様子がおかしかった気がしたんだ。そういう事だったのか」

 

「清麿、他のクラスの者達に嫌われておるのか?」

 

片岡の話を聞いたガッシュは心配そうに清麿を見る。しかし彼は特にその事を気にした様子もなく、ガッシュの頭に自分の手を置いた。

 

「心配はいらんぞ、ガッシュ。もう昔とは違う。俺には信用できる仲間がたくさんいる。だから本校舎の奴等がどう思おうが、知った事ではない!」

 

清麿はこれまで出会ってきた仲間や、共に暗殺を行うE組のクラスメイト達を思い浮かべる。多くの人々が彼を思ってくれており、清麿にとって本校舎内での評価などどうでも良い。

 

「ウヌ、そうであるか……」

 

「ふふ、高嶺君ダメじゃない。ガッシュ君に心配かけちゃ」

 

「……そういうつもりはなかったんだがな」

 

それでもガッシュは清麿を気にかける。そんな様子を見た片岡は冗談混じりに清麿をその事でたしなめる。その後ガッシュは、今度は片岡に心配の眼差しを向けた。

 

「メグこそ、何か悩んでることがあるのではないのか?最近のメグは、元気が無いように見えるのだ」

 

「あちゃー、私もガッシュ君に心配かけちゃってたか。えーとね……」

 

片岡が自分と多川の関係を話し始めた。去年彼女達は同じクラスで、多川は水泳部の片岡に泳ぎを教えてもらうようお願いした。そして一回のみの練習でそのまま海に行き、多川は海で溺れてしまった。それ以降片岡の事を逆恨みするようになり、片岡に勉強を教えてもらうために付きまとった結果、片岡は自分の勉強がおろそかになり、E組へ行くことになった。

 

「何だそれ、許せねー話だな!」

 

「メグは何も悪くないではないか!」

 

片岡の話を聞いたガッシュペアは憤慨する。多川の言動は理不尽極まりない。

 

「しかし片岡、そういう輩にはガツンと言ってやった方がいいんじゃないのか?」

 

「いいよ、こういうのは慣れてるから」

 

清麿の助言に対して、片岡は諦めたような表情を見せる。片岡は真面目で責任感が強い。そんな彼女の性格に付け込む輩は多川以外にもいたようだ。清麿は話を続けようとしたが、ガッシュがデュフォーとの特訓の時間が近付いていた事に気付いた。

 

「ウヌ、そろそろ特訓の時間ではないか……」

 

「おっといけない。悪い片岡、俺達は人を待たせているからそろそろ帰らないといけない。話は後日でもいいか?」

 

「うん、大丈夫だよ。あと2人が注文した飲み物のお金は、私が出しておくよ。話を聞いてくれたお礼ってことで」

 

サラッとこのような発言が出来るあたり、流石イケメグである。そしてガッシュペアは、片岡のお言葉に甘えさせてもらう事にした。

 

「サンキューな!じゃあ学校で」

 

「メグ、またなのだ!」

 

片岡と別れの挨拶をしたガッシュペアは、そのまま外に出た。

 

「……ところで、そこの不審者達は何をしているのかしら?」

 

片岡達を見張っているサングラスをかけた4人組がいた。殺せんせー、渚、茅野、磯貝だ。悩んでいる片岡の様子を見るため、彼等も律に片岡の居場所を聞いてついてきた。しかし尾行がバレてしまい、渚と茅野は苦笑いをする。

 

「あ、バレちゃった……」

 

「ハハハ」

 

 

 

 

 一行はファミレスを出て外を歩く。

 

「全く、磯貝君まで何やってるのよ……」

 

「すまん片岡。同じクラス委員長として、お前が悩んでいる事に気付いてやれなかった自分が許せなくて、居ても立っても居られなくなった」

 

片岡だけではなく、磯貝もまた真面目なクラス委員長である。相方の事が心配だったのだ。

 

「しかし片岡さん、今の君とあの本校舎の生徒との関係はまさしく“共依存”でしたねぇ。高嶺君に対する異常な怯え具合から、もう彼女が君に付きまとう事は無いとは思いますが、まだ根本的には解決していない」

 

「でも殺せんせー、どうすれば……」

 

片岡が殺せんせーに尋ねるが、殺せんせーはとんでもない方法を実践するのだった。

 

 

 

 

 後日学校で清麿は、殺せんせーの片岡と多川の共依存に対する手入れの方法に驚愕する。夜中に寝ている多川を片岡、渚、茅野、磯貝と共に裏山の水場に連れてきて、多川にこの光景を夢だと思わせて泳ぎの特訓をさせた。その結果、多川は無事に泳げるようになった。そして片岡も責任を感じる必要がなくなり、多川を突き放すことが出来たのだ。

 

「それ、犯罪じゃないか……」

 

「荒療治と呼んで下さい、高嶺君!」

 

「物は言いようだな……まあ、片岡も吹っ切れてるようだし良しとするか」

 

「メグが元気になってよかったのだ!」

 

片岡は他の女子と話していたが、ガッシュペアと目が合い、彼等に手を振ってくれた。それを見たガッシュペアは、安心したような表情で手を振り返すのだった。

 




 読んでいただき、ありがとうございました。清麿が水泳の時間に参戦すれば恐怖で練習どころではなくなる可能性がある為、ガッシュは本当の事を口走ってしまう可能性がある為、ガッシュペアは不参加にしました。
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