ガッシュペアの暗殺教室   作:シキガミ

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 オリジナル回です。ガッシュサイドのキャラとの再会になります。暗殺教室のキャラは名前しか出てきません。


LEVEL.36 再会の時間

 離島から戻ってきたガッシュペアとティオは、再び打倒クリアの為の特訓に励む。ガッシュとティオは裏山で体を鍛える特訓、清麿はデュフォーと共に自宅で【答えを出す者】(アンサートーカー)を安定させる特訓をそれぞれ行う。

 

「離島から戻って以降、【答えを出す者】(アンサートーカー)の力がかなり安定したな」

 

「ああ。殺せんせーの暗殺は失敗に終わったが、この力をほぼ自在に出現させられるようになった。先生の暗殺はクリアを倒す特訓にも繋がっている」

 

「だがトレーニングを継続しなければ、また力が封印されてしまう。特訓は続けていくぞ」

 

離島での一件を経て、清麿は自由に【答えを出す者】(アンサートーカー)の力を引き出せるようになっていた。清麿とデュフォーが特訓を中断させていると、清麿の携帯電話に着信がかかる。

 

「!サンビームさんからか、もしもし」

 

『清麿、今大丈夫か?』

 

「ああ、大丈夫だけど」

 

『実はな、仕事の都合で急遽一週間程日本に帰る事になったんだ。ウマゴンも一緒だ』

 

「な、何だって⁉」

 

サンビームからの電話の内容に清麿は驚く。何とアフリカからはるばる日本に来ると言う。清麿とサンビームの通話が終わるのと同時に、デュフォーが口を開いた。

 

「ウマゴン達が日本に戻ってくるのか。特訓の進捗状況を確認するのに丁度良いな」

 

「それもそうだな。ガッシュ達が帰ってきたらこの事を知らせないと!」

 

 

 

 

 その日の夕方にガッシュとティオが帰ってきたため、清麿は2人にウマゴンペアが帰って来る事を話した。

 

「清麿、本当にウマゴン達が帰って来るのだな⁉」

 

「それは楽しみね!ウマゴン達、元気かなぁ」

 

ガッシュもティオも、彼等との再会をとても楽しみにしていた。

 

 

 

 

 ウマゴンペアが日本に帰って来る日。ガッシュペアとティオが空港までウマゴンペアを迎えに行く。そして久し振りに彼等の再会は果たされた。

 

「皆、迎えに来てくれてたのか!」

 

「メルメルメー‼」

 

ウマゴンはガッシュとティオの顔を舌で舐めながらじゃれつく。その一方でサンビームは久し振りに会えた清麿と握手を交わした。

 

「サンビームさん、久し振り!……って前よりも少し髪が伸びてるような」

 

「ああ、仕事と特訓が忙しくてね。中々髪を切る機会が作れなかったんだ」

 

サンビームの髪は元々かなり短かったのだが、今は少し伸びている。一方で久し振りにウマゴンを見た清麿は、彼の体が以前より大きくなっているように感じた。

 

「何だか、ウマゴンが大きくなったように見えるが……」

 

「気付いたか。特訓でウマゴンの体も鍛えられたからな!グルービーだろう?」

 

「ははは……」

 

ウマゴンもまた日々の厳しい特訓を乗り越えており、着実に力をつけていた。ウマゴンはアフリカにて日々野生動物に追われる生活を行っており、着実に彼に眠る才能を伸ばし続けている。

 

 

 

 

 そして一行は空港を出て清麿宅に向かう。ガッシュはウマゴンに乗せてもらう。ウマゴンとガッシュはとても仲が良い。日本にいる時は殆ど一緒の時間を過ごしていた。

 

「こうやってウマゴンに乗るのも久し振りなのだ!」

 

「メルメルメー!」

 

「私もウマゴンに乗ってみたーい」

 

ガッシュがウマゴンと共にいる時は、彼の背中に乗っている事が多い。ガッシュはそれを懐かしがる。そんな様子を見たティオが、自分もウマゴンに乗せてもらいたがる。

 

 

 その一方で清麿とサンビームが話していた。

 

「そう言えば、ティオと恵は一緒にいないんだな」

 

「恵さんは実家に帰っているんだ。その間、ティオは家に泊っている。」

 

「なるほど、恵とは入れ違いになってしまったか。それは残念……ところで、清麿の特訓の方はどうなんだ?」

 

「そうだな……」

 

清麿とサンビームはお互いの特訓の進捗状況について話す。完璧とまでは行かないが、共に成長を続けている。また各々で励まし合い、士気を高める事が出来た。

 

 

 

 

 そんな話をしながら一行は清麿宅に着くと、デュフォーが外で待機していた。

 

「デュフォーも久し振りだな。清麿達の特訓は順調に進んでいるそうじゃないか」

 

サンビームは清麿宅に向かう途中、清麿から特訓の進捗状況を聞いた。そして清麿が、【答えを出す者】(アンサートーカー)を使いこなせている事が分かり感心する。

 

「そうだな。さて、少し休んだらウマゴンの新術を見せてくれないか?」

 

「おっと、そこまでお見通しだったか。【答えを出す者】(アンサートーカー)は凄いな」

 

デュフォーはウマゴンが新しい術を会得した事に気付いた。そして一行はサンビームが清麿宅に荷物を置いて少しした後、ウマゴンの術を見るために裏山を目指す。

 

 

 

 

「行くぞ、ウマゴン‼」

 

「メルメルメー‼」

 

 裏山に辿り着いた後、サンビームが新たな術を唱えた。新術を見たガッシュとティオは驚きの表情を見せる。

 

「ウマゴンがこんな術を覚えていたなんて」

 

「凄い術なのだ。これなら……」

 

しかし、【答えを出す者】(アンサートーカー)でその術を見ていた清麿とデュフォーは苦虫を嚙み潰したような顔をする。

 

「凄い術だが、代償が大きすぎる」

 

「そうだな。ウマゴンの体が新術に耐えきれていない」

 

その術の威力は確かに絶大だが、ウマゴンにかかる負担がとても大きい。また、今の術の完成度では実戦では使えないと言う答えをデュフォーが出した。

 

「メ、メルぅ……」

 

「ウマゴン、大丈夫か?」

 

術の反動で、ウマゴンの体力がかなり消耗している。恵がいればサイフォジオが使えたが、今はそれが出来ない。ウマゴンは疲労のあまり、そのまま眠りについてしまった。そしてウマゴン以外のメンバーで、今日の特訓が開始される。サンビームは横になるウマゴンの隣で、心の力を高める特訓を行う。

 

 

 

 

 特訓を終えた一行は山を降りる。しかしウマゴンは、術を出した後直ぐに動けなくなってしまった事を気にしている。彼は涙を流した。

 

「メ、メルメル……」

 

「ウマゴン、落ち込むでない!」

 

「そうよ、これから頑張っていけばいいじゃない」

 

元気を無くしていたウマゴンを、ガッシュとティオが慰める。そんな時、サンビームが口を開いた。

 

「そうだな、ウマゴン。まだ実戦まで時間はある……ところで、私は日本にいる間は会社が手配してくれたホテルに泊まる事になる。そこではウマゴンは一緒にはいられない。私がアフリカに戻るまでの間、ウマゴンを清麿の家に泊めてやってくれないか?」

 

ペットも一緒に泊れるホテルは多くない。サンビームが泊まるホテルも、残念ながらペットを同伴させる事が出来ず、ウマゴンと共に過ごす事は叶わなかった。

 

「もちろん、お袋にも言っとくよ!」

 

「ティオだけでなくウマゴンまで来てくれるとは、楽しくなるのだ!」

 

「また賑やかになるわね!」

 

「メルメルメー!」

 

ガッシュペアとティオはウマゴンを歓迎する。ウマゴンも再びガッシュ達と一緒にいる事が出来て、嬉しそうにした。

 

「良かった。ウマゴンの事をお願いするからには、華さんにも挨拶をしておかないと。だが……」

 

サンビームはウマゴンが清麿宅で過ごせる事に関しては喜ぶが、すぐに不安気な表情を浮かべた。

 

「確かにアフリカでの特訓と同じ事は出来ない。だが、日本でも出来る事はある」

 

デュフォーが口を開く。サンビームが仕事で日本に来たことにより、アフリカでの特訓が出来なくなる事を気にする様子を察した。

 

「ウマゴンと離れている間、心の力を高めるトレーニングに専念すれば良い。そしてウマゴンには、ガッシュやティオと共に体を鍛える特訓をしてもらう」

 

デュフォーは即座にウマゴンペアの特訓の方法を考え出す。そしてこれは、デュフォーなりのサンビームへの気遣いでもあった。

 

「そうだな。どんな状況でもやれる事はある。ウマゴン、ガッシュやティオと共に頑張るんだぞ!」

 

「メルメルメー‼」

 

デュフォーからの特訓内容を聞いたウマゴンペアは気合を入れ直す。どのような状況でもやれる事はあるのだから。

 

 

 

 

 そして一行は清麿宅に着いた。

 

「ただいまなのだー‼」

 

「あら皆、お帰りなさい」

 

ガッシュの声を聞いて、華が玄関まで来てくれた。華がサンビームの顔を見ると、何かを察したように口を開く。

 

「サンビームさん、またウマゴンを家で預かるって事でいいのかしら?」

 

「はい、よろしくお願いします」

 

「ウマゴンは、責任を持って預かるわ」

 

「ありがとうございます!」

 

正式にウマゴンは高嶺宅で預かれる事になった。しかしウマゴンの過ごしていた小屋は、ウマゴンの体が大きくなっていた為に窮屈だった。よって清麿が作り直す事になる。そしてサンビームは新たな小屋の制作を手伝った後に、そのまま自分の宿舎を目指した。

 

 

 

 

 次の日、魔物組は体を鍛える特訓の為(ティオは心を鍛える特訓も行う)に裏山に向かった。その一方で清麿はデュフォーと共に心の力を高める特訓及び【答えを出す者】(アンサートーカー)を安定させる特訓を行う。その最中、清麿の携帯電話に着信がかかってきた。

 

「しまった、マナーモードにし忘れていた」

 

「電話に出ていいぞ」

 

「済まん、話してくる」

 

清麿は廊下に出て電話した。相手はナゾナゾ博士だ。

 

『清麿君、急で悪いが直接会って話がしたいんだ。構わないかね?』

 

「随分急だな。ちょっと待っててくれ」

 

『済まない、大事な話なんだ。場所は……』

 

ナゾナゾ博士が今いる場所を教えてくれ、通話は終了した。そして清麿はデュフォーのいる場所に戻る。

 

「外に出るのか。中々大事な用件みたいじゃないか」

 

「(また【答えを出す者】(アンサートーカー)を使ったのか)そうなんだ、ナゾナゾ博士が直接会って話したいんだと」

 

「それなら、行ってくるがいい」

 

事情を察したデュフォーはすぐに承諾する。そして清麿は特訓を中断し、ナゾナゾ博士の指定した場所へ向かった。

 

 

 

 

 指定した場所はとあるホテルの一室だったが、サンビームが宿泊しているホテルとは別の場所だ。

 

「来てくれたね、清麿君。直接会うのはいつ以来だったか」

 

「確かに、電話でなら何度も話していたんだがな」

 

ナゾナゾ博士が出迎えてくれたが、いつになく真剣な表情だ。それ程に大事な話なのだと清麿は察する。

 

「ガッシュ君は一緒じゃないんだね。まあ、後で彼にも伝えといてくれ」

 

「分かった、話ってのは……」

 

「いや、その前に一人清麿君に会ってほしい人物がいるんだ」

 

「それって一体……」

 

清麿が本題に入ろうとしたがナゾナゾ博士がそれを遮る。そしてノックと共に、1人の青年が入ってきた。

 

「久し振りだね、清麿」

 

「な……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アポロじゃないか!まさか、このホテルはアポロの財閥の一角だったりして……」

 

何とそこにはアポロが入ってきた。彼は財閥の社長だ。かつてはテントウムシのような姿をした魔物のロップスとペアを組んでいたが、ゼオンとの戦いに敗れてしまった。しかし彼は自分の財力を活かして、清麿達の戦いを何度もサポートしてくれた。そして今いるホテルもまた、アポロの財閥が経営している。

 

「その通りだ、ちなみに僕もナゾナゾ博士と同様に超生物の調査を行っている。僕の財閥にも、日本の防衛省と繋がりがある企業は結構あるからね」

 

「マジか、アポロも殺せんせーの事知ってたのか」

 

「私だけで国家機密を探るのは容易では無いからね。アポロ君には助けられている」

 

ナゾナゾ博士が殺せんせーの存在を知った情報網もアポロ経由である。防衛省の情報まで仕入れる事が可能なほどに、アポロの財閥は規模が大きい。

 

「そうだったのか。そして、今回俺が呼ばれた理由ってのは?」

 

「そうだね。清麿、君は“死神”と呼ばれる殺し屋を知っているかい?」

 

「し、死神だと⁉何故その名が……」

 

“死神”はかつてロヴロが名前を出していた最強の殺し屋の名前だ。その名前が、何故かアポロの口から語られた。

 

「名前は知っておるようだな、清麿君。話は死神についてなのだが、ついに彼が超生物暗殺の為に動き出したんだよ」

 

「何だって⁉」

 

清麿は驚きを隠せない。ついに殺せんせー暗殺の為に、最強の殺し屋が動き出したのだから。

 

「だが、話はそれだけに収まらない。何でも、超生物暗殺の為に動いていた凄腕の殺し屋が何人も何者かに襲撃を受けているようなんだ」

 

「それって、まさか……」

 

「そう、死神は自分が超生物を殺す為に同業者から潰していると私は考えている」

 

清麿の顔から血の気が引く。死神は殺せんせーの暗殺を自ら成す為に、他の殺し屋を襲撃しているかもしれないのだから。それはつまり、E組が死神の標的になる可能性を示唆していた。

 

「そんな事が、一体どうすれば……」

 

「今は情報が少ないからね、僕等も死神については調べている所なんだ。清麿達も気を付けてくれ」

 

アポロとナゾナゾ博士は今、死神についての調査を行っているという。それを聞いた清麿は、更に別の可能性に気付いた。

 

「それなら、俺達に手を貸してくれたリィエンもヤバいんじゃないのか⁉(それに、ロヴロさんも……)」

 

「そう、だからリィエン君にはしばらく故郷で大人しくしてもらうようにした。たまに連絡を取るが、被害は受けていない。また、襲撃された殺し屋達は全員死んではいないそうだ」

 

「そうか、それなら良かった」

 

リィエンとロヴロが無事である事を知り、清麿は一先ず安心した。

 

「あと清麿君、死神の事は不確定要素も多い。下手な混乱を防ぐためにも他のE組の者達には黙っていてくれないか?」

 

「ああ、俺もそれが良いと思っていた」

 

死神が動いている事は確かだが、確実な情報を得られていない。クラスメイト達に余計な不安を与えない為にも、清麿は死神の事を内密にするつもりだ。

 

「さて、2学期からの暗殺生活は過酷なものになるだろう。それに君は、魔物の戦いも残っている。自分達の身を守りながら、励んでくれたまえ」

 

「僕も応援している。協力できる事があれば何時でも言ってくれ。頑張れよ」

 

「2人とも、ありがとう。では俺は、特訓に戻る」

 

ナゾナゾ博士とアポロが清麿を激励してくれた。2人はパートナーの魔物が魔界へ帰った後も、清麿達に力を貸してくれている。激励を聞いた清麿は2人にお礼を言った後に特訓に戻る。

 

 

 

 

 そして特訓が終わった後、清麿は家の前でガッシュに昼間の出来事を話した。

 

「清麿、ナゾナゾ博士とアポロに会っていたとは……」

 

「そうだ、2人は暗殺に関係する事を色々調べてくれているからな」

 

「しかし、死神とやらの事が気になるのだ。皆が無事でいてくれればいいのだが」

 

ガッシュも死神の存在が気がかりだった。最強の殺し屋、死神。その殺し屋はE組にどのような影響を与えていくのか。ガッシュペアの暗殺教室は波乱に満ち溢れそうだ。

 




 読んでいただき、ありがとうございました。ウマゴンの体の大きさは、日本を旅立った時よりは大きいのですが、クリアとの最終決戦の時よりは小柄な状態と言う解釈でお願いします。また次もオリジナル回となります。
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