ガッシュペアの暗殺教室   作:シキガミ

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今回はガッシュのあの術が初めて出てきます。


LEVEL.42 クラスメイトの時間

「ぐ……頭が痛い。脳が裂けるようだ……」

 

 イトナは尋常でない頭痛に苦しんでいる。生徒達は何事かと思いイトナの方を見ており、清麿はその原因を【答えを出す者】(アンサートーカー)で調べ上げた。

 

「これは、触手に精神が蝕まれているのか⁉」

 

「ご名答、良くわかったね」

 

シロはまるで他人事のような態度だった、かつてイトナの保護者を名乗ったのにも関わらず。触手を植え付けられた人間は力を得るが、副作用は大きい。常に触手の知識のある者が管理をしなくてはならない。

 

「イトナ、とても苦しそうなのだ!お主、早く何とかしてやらねば……」

 

「いや、イトナはここで見限るよ。後は君達の好きにすると良い。触手の維持にもお金がかかるから、結果を出せない彼とはお別れだ」

 

ガッシュの言葉を遮って、シロはイトナを見捨てると言い切って背を向けた。シロにとってイトナは、自分の為の駒に過ぎなかったようだ。その発言を聞いて、そこにいる者全員がシロに怒りの感情を向けた。

 

「テメー‼ふざけた事言ってんじゃねェ‼」

 

「待ちなさい‼それでも保護者ですか⁉」

 

シロの非情な言動に対して清麿と殺せんせーが声を荒げるが、それでもシロはイトナの方を向こうともしなかった。

 

「教育者ごっこしてんじゃないよ、モンスター。私はお前が死ぬ事だけを望んでいる。それよりも、大事な生徒をどうにかした方が良いんじゃないのかい?」

 

シロはそう言ってその場から立ち去ろうとした。そんなシロを殺せんせーが止めようとしたが、頭痛に苦しむイトナが大声で叫ぶ。そんなイトナに気を取られたE 組一同は、シロを逃がしてしまった。

 

「ぐああああっ‼」

 

イトナは叫び声と共に超スピードでその場を離れてしまった。咄嗟の事で、殺せんせーやガッシュペアも何もする事が出来なかった。だが清麿は【答えを出す者】(アンサートーカー)でイトナの次に何をするかの答えを出していた、そしてイトナの容体も。

 

「イトナをこのままにしてはいかん、殺せんせー‼」

 

「それはもちろんですが、イトナ君がどこに行ったか……」

 

「ここのから遠くない〇〇携帯ショップにイトナは向かっている‼」

 

【答えを出す者】(アンサートーカー)の力ですね!直ぐに向かいます!」

 

清麿からイトナの場所を聞いた殺せんせーが超スピードで向かった。居場所さえ分れば、弱っているイトナに殺せんせーが追い付くのは容易い。

 

「私達も早く行こうぞ‼」

 

ガッシュの一声により、清麿達もそこに向かう事を決めた。そして彼等は律を介して他のクラスメイトとも連絡を取り、クラス全員で目的地を目指した。

 

 

 

 

 その頃、携帯ショップの前にてイトナと殺せんせーが対峙していた。彼は携帯ショップを破壊しようとしたが、その直前に殺せんせーに呼び止められ、先生の方を向いた。

 

「兄さん、勝負だ……今度こそ……勝つ……」

 

「殺せんせーと呼んで下さい。勝負も良いですが、君の触手は早急に抜かなくてはならない。このままでは君の命が危ない」

 

「そんな、事は……どうでも、良い……」

 

イトナは触手に蝕まれている状態で、このままではあと2~3日で激痛に苛まれて死んでしまう。それでもイトナは殺せんせーに攻撃を仕掛けるが、彼自身かなり弱っており、殺せんせーに全て攻撃は受け止められた。そんな中、E組の生徒達が駆け付けた。

 

「イトナ君、クラスメイトの仲間が君を心配してここまで来てくれました」

 

殺せんせーは優し気にそう言った。イトナとE組は敵対していたが、多くの生徒はシロに見捨てられて苦しんでいる彼を見て放っておけない様子である。

 

「おいイトナ、今までテメーがした事は水に流してやるからついてこいや」

 

「うる……さい……」

 

寺坂がイトナに声をかけるが、それを彼は聞こうとしない。他の生徒達もイトナに心配の目を向けるが、清麿が何かに気付いた。

 

「皆、伏せろー‼」

 

清麿が叫んだ瞬間に爆発が起こり、あたり一面が白い何かに覆われ、それによってイトナと殺せんせーがダメージを受けていた。爆弾に対先生物質の粉が含まれていたのだ。

 

「イトナの触手が公になる危険性に備えて、彼を捕える準備をしといて正解だった」

 

シロが見捨てたはずのイトナを捕える為に部下と共にトラックでここまで来たのだ。そしてダメージを受けている殺せんせー目掛けて部下達は対先生弾をライフルで撃ち始めたが、突然の襲撃で動揺しながらも殺せんせーはどうにか弾をかわしていた。

 

「そしてこれが第二の矢だよ。イトナ、君の最後の奉公だ」

 

トラックの助手席に座るシロが何かを押すと、荷台の大砲から対先生繊維のネットが発射され、悶えているイトナを捕えた。

 

「追ってくるんだろ?殺せんせー」

 

シロは殺せんせーを挑発した後に、イトナを引きずりながらトラックを発進させた。イトナは触手の侵蝕に加えて、先程の粉による爆撃と対先生ネットでのダメージで苦しんでいたが、シロはそれを意にも介さなかった。

 

「皆さん、大丈夫ですか⁉」

 

「……何とか」

 

生徒達の無事を確認すると、殺せんせーはシロ達の後を追った。そして生徒達は全員起き上がったが、シロに対して怒りの感情をむき出しにしていた。

 

「高嶺君はガッシュ君のラウザルクとマントを使って先に行っててよ。俺等もすぐ追いつくからさ」

 

「ああ、そうさせてもらう!ラウザルク‼」

 

「苦しんでいるイトナにあんな事をするなんて、絶対に許せないのだ‼」

 

カルマの言葉を聞いて、清麿はシロへの怒りを込めて術を唱えた。そしてガッシュが広げたマントに乗って、先生とイトナの元へ向かった。

 

「俺等もシロのヤローをボコりに行こうぜ‼」

 

寺坂の言葉に、生徒達が頷いた。考える事は皆同じである。

 

 

 

 

 一方殺せんせーはイトナの救出に向かったが、そこでもシロは罠を仕掛けていた。まず対先生繊維のネットのせいでイトナの開放は困難だ。そしてトラックや木の上には対先生繊維を身に付けたシロの部下が対先生弾入りのライフルを持って待ち構えている。それだけではない。

 

(この光は……私の動きを一瞬止める圧力光線‼)

 

木の上には光線も準備され、殺せんせー目掛けて放たれる。そしてBB弾がイトナ目掛けて発射され、光線で体が自由に動けない中でどうにか先生はイトナの方に向かったが、弾はイトナに当たる事は無かった。

 

「へぇ、変わったマントだねぇ」

 

「お主達、イトナを殺すつもりなのか⁉」

 

ガッシュペアが到着し、ガッシュがマントを使ってイトナをBB弾から庇っていた。

 

「ガッシュ君と高嶺君‼来てくれましたか⁉」

 

「当然だ、皆シロに怒っているんだ!」

 

生徒一同、シロには業を煮やしていた。そして清麿の目にもシロに対する怒りがこもっていた、奴は許せないと。

 

「分かりました、それではイトナ君を捕えてるネットを何とかして下さい!それは対先生繊維で出来ています!」

 

「良し、ガッシュ。その網を引きちぎるぞ、ラウザルク‼」

 

「ヌオオオオ‼」

 

肉体強化されたガッシュはイトナを捕えるネットを引きちぎった。そしてイトナは自分を助けてくれる彼等を、不思議そうな表情で見ていた。

 

「お前等……何で俺を……」

 

「お主、とても辛そうにしておるではないか‼見捨てるなど出来ぬ‼」

 

ガッシュは優しい王様を目指している。よって、目の前で辛そうにしているイトナをそのままにする選択肢は無い。

 

「どういうつもりだい?あのタコを殺せるチャンスだと言うのに。君達のその行動は、地球の滅亡に協力しているような物だよ?」

 

シロは明らかに苛立った口調でガッシュペアを睨んだが、それを見た清麿は笑っていた。彼は自分達が正しい事をしていると確信がある。

 

「勘違いをしているようだな、シロ」

 

「どういう意味かな?」

 

「俺達は殺せんせーを助けるんじゃない。()()()()()()()()()イトナを助けに来たんだ‼」

 

確かに殺せんせーを殺さないと地球は滅亡する。しかし、その為にイトナが傷付く事をガッシュペアは見過ごせない。同じクラスの仲間なのだから。

 

「まあ、アンタに言っても分からないだろう。他人を駒としか考えていないような輩には」

 

「いい加減に……⁉」

 

清麿の挑発を聞き流せなくなったシロだが、ふと周りを見渡すと予想外の光景が繰り広げられていた。

 

「ぐああっ!」

 

木の上にいたシロの部下が、カルマ・前原・寺坂などの身体能力に自信のある生徒達に突き落とされていた。落とされた部下達は、他の生徒達に布で巻かれて捕えられている。後から来るだろうクラスメイトの存在をシロに悟らせないように、清麿はシロの注意を引いていたのだ。

 

「ガキ共が、返り討ちに……」

 

部下の1人が銃を下にいる生徒に向けたが、上から現れた岡野が部下の頭を両腿で挟んだ。

 

「こっちも散々アンタ達に好き勝手されたからね‼」

 

そのまま岡野がアクロバティックな動きで、部下の1人をそのまま足で下に投げ飛ばした。

 

「おおっ!凄い足技なのだ、ひなた‼」

 

「当然!こういうのならガッシュにだって負けないよ‼」

 

女生徒の中でも特に接近戦に自信のある岡野は、度々ガッシュに対抗心を燃やしている。そんな彼女は今回も見事な技を披露した。

 

 

 

 

 こうしてシロの部下は全員捕えられ、光線も止められた。そんな光景を見たイトナが言葉を発した。

 

「お前等……どうして」

 

イトナは自分と敵対してきたクラスメイトが自分を助ける理由が分からなかった。

 

「勘違いしないでよね、シロの奴にムカついていただけなんだから。殺せんせーが行かなければ、放っておくつもりだったし」

 

速水は強気な口調で言った。彼女はイトナを本当にどうでも良いと思っている訳ではないが、素直ではない一面が出てしまっていた。

 

「速水が“勘違いしないでよね”って言ったぞ」

 

「これが生ツンデレか、良いね」

 

岡島と竹林の会話のせいで、シリアスな場面が台無しになりかけていた。それを聞いた速水も、2人に呆れていた。

 

「ウヌゥ。凛香、冷たい事を言うでない……」

 

「!……ガッシュ、それは……」

 

「ぷっ」

 

速水の言葉をそのままの意味で受け取ってしまったガッシュは、悲しそうな顔をしていた。彼にはツンデレの概念が分からない。それを見た速水は少し気まずそうな顔をしており、千葉に笑われた。

 

(千葉、覚えてなさい!)

 

「⁉」

 

千葉の笑いを速水は聞き逃がさず、彼を睨み付けて怯ませた。そんなシリアスが崩壊しつつある場面で、殺せんせーが口を開いた。

 

「去りなさい、シロさん。イトナ君はこちらで引き取ります」

 

しかしこの圧倒的不利と思われる状況下でも、シロは負けを認めてはいない様子だった。シロにはまだ手段が残されているようだ。

 

「やれやれ、アレは使いたくなかったんだが……」

 

シロはトラックからスーツケースを取り出した。それをシロが開くと、中から緑色のスライム状の物体が出て来て、それは2m程の人型に変化した。

 

「コイツは触手細胞を培養させた物でね。生き物を媒体にしていないから知能は無いが、疲れを知らない、よってどんなダメージを受けても攻撃を続けられる」

 

「な……シロさん、それは一体⁉」

 

その物体からは何本もの触手が伸びて、そこにいる者を無差別に襲い始めた。

 

「コイツは試作段階でね、私でも制御が出来ないんだ。生徒(キミ)達も被害を受けたくなかったら、大人しく帰った方が良いよ。コイツがタコを殺して仕舞い……」

 

「ガンレイズ・ザケル‼」

 

シロは得意げに言いかけたが、ガッシュペアの呪文にそれは遮られた。そしてガッシュから放出される電撃の弾は、清麿が触手の弱所を見抜いた上で確実に撃ち抜いていた。

 

「また邪魔をするのかい?地球を救う為なのに」

 

「アンタ言ったよな、自分でも制御出来てないって。ならばそんな物体に対して安易に背は向けられない。ここからは自分達の身を守るために戦わせてもらう‼」

 

シロの難癖に清麿は言い返した。殺せんせーを殺す為なら何しても許される訳では無いのだから。

 

「!清麿、アレは……」

 

ガッシュが触手細胞を指差したが、それは先程の傷を高速で治していた。殺せんせー並の再生能力であるが、疲れを知らないそれは再生で力を使っても速度を落とす事は無い。そして再び触手が伸びてきて、ガッシュに迫った。

 

「ザケルガ‼」

 

清麿が呪文を唱えたと同時に一直線の電撃が触手を破壊し、細胞の本体にも直撃したが、やはり傷の修復を始めていた。

 

「さっきも言ったがこれは疲れを知らない。よって再生の速度も他の触手生物よりも早いし、体力の制限も無い」

 

「つまり、一撃で消し飛ばす必要があるんだな」

 

「そうなるね。それが出来れば、だけど」

 

この触手細胞相手に生半可な攻撃は無意味だ。そして戦いが長引くほど、周りが被害を被る可能性が高くなる。それは阻止しなくてはならない。他の生徒達を守りたい、そんなガッシュペアの意志を汲み取ったかのように、本の光が増した。

 

「ウヌ、バオウを使うべきなのか……」

 

「いや、それはしない。たった今新しい術が出た、今から俺の言う通りにしてくれ」

 

赤い本には新たな術が出現した。そして清麿はガッシュに耳打ちをして指示を出した。

 

「皆、下がっててくれ‼」

 

清麿がそう言うと、生徒達がそれに従った。しかし、

 

「高嶺君、ガッシュ君!ここは私が……」

 

「いや、殺せんせーはまだダメージが残っているから俺達に任せてくれ。それに新しい術にも慣れておきたい」

 

殺せんせーが生徒達を守る為に自分で戦おうとしたが、清麿は自分とガッシュで戦うと言った。シロによる爆発を受けた殺せんせーも万全の状態では無いのだ。

 

「高嶺君とガッシュ君だけであれをどうにか出来るの⁉」

 

渚を始め、生徒達が心配の眼差しでガッシュペアを見ていた。それでも、清麿の顔には余裕の笑みが浮かんでいた。

 

「分かりました。ただし、少しでもピンチになったら、私達も参戦します」

 

「そうしてくれ」

 

「頼むのだ」

 

殺せんせー達との話し合いが終わると、ガッシュペアは触手細胞と対峙した。そして、

 

「ラウザルク‼」

 

肉体強化されたガッシュは触手細胞に向かった。その時、細胞から再び触手が出てきてガッシュを襲ったが、ガッシュは足を止めなかった。

 

「ナイブス・ザケルガ‼」

 

「うおおおお‼」

 

ガッシュの持つ対先生ナイフが電撃を纏い、迫りくる触手を清麿の指示を聞きながら弱所を切り裂いた。

 

「ガッシュ君のナイフ術もさることながら、高嶺君も良い支持を出すね」

 

「凄い!触手細胞相手に負けてないどころか、むしろ優勢だ!」

 

その光景を見て、カルマと茅野を始め、多くの生徒が感心していた。

 

「感心ばかりしてないで、俺達もいつでも援護出来るようにしないと」

 

「そうね。それにまたシロが何か横やりを入れてくる可能性もある」

 

そんな中で千葉と速水はシロの妨害を警戒しながら、シロの部下から奪ったライフルを構えた。

 

 その一方でガッシュは触手細胞の目の前まで来ていた。

 

「ガッシュ!そのままソイツを空中にブン投げろ‼」

 

「ウヌ‼」

 

ガッシュは自分より大きい触手細胞を力いっぱい投げ飛ばした。その後ガッシュはラウザルクをといた。

 

「ガッシュ、奴の方を向け!第14の術、エクセレス・ザケルガ‼」

 

清麿が新たな術を唱えると、ガッシュからはX状の巨大な電撃の光線が発射された。その電撃は触手細胞に直撃した。

 

「そのまま細胞を消し飛ばす‼」

 

清麿は声を上げてさらに心の力をつぎ込んだ。そして術を出し終えた時には、清麿の言う通りに触手細胞は跡形もなくなっていた。

 

「な、バカな……いくら試作段階とは言えこれ程一方的に……」

 

それを見たシロは明らかに動揺していた、余程この触手細胞には自信があったようだ。しかし、この術に驚いていたのはシロだけでは無かった。

 

「「「「「な……何あれ⁉」」」」」

 

E組一同、エクセレス・ザケルガの威力を見て目が飛び出そうになっていた。ガッシュペアが生徒達の前で初めてディオガ級以上の術を使った瞬間だった。殺せんせーは体を震わせていた。

 

(何という術を……あれをモロに喰らうのはヤバい‼)

 

殺せんせーがテンパりながら冷や汗を掻いている中で、動揺していたシロがようやく口を開いた。

 

「……君達、何者なんだい?」

 

「答える義理は無い。もしこれ以上俺達の詮索を続けるようなら、お前の非人道的な実験の事を全世界に広めてやる!」

 

ガッシュペアの術についての言及を辞めさせるために、シロに清麿は脅しをかけた。触手の事が知られたくないのは関係者全員同じである。勿論清麿にもリスクのある事だが、シロを黙らせる為に強気な態度に出た。

 

「まあいい、これは少し考えないといけなくなったね……イトナはくれてやるよ、殺せんせー。どの道2~3日の命だ」

 

シロはそう言ってトラックでこの場を去った。

 

 

 

 

 苦しそうにしているイトナを、E組一同は取り囲んでいた。

 

「イトナ君に力や勝利への執念がある限り、触手細胞は離れません。このままではイトナ君は死んでしまう。力の執念を消す為には、そうなった原因を知らなくてはいけません」

 

殺せんせーは困った表情でそう言った。まずはイトナの事を知り、執念を無くさせて触手を抜き取る。その方法を考えていた。

 

「とは言え、どうすれば……」

 

「高嶺の【答えを出す者】(アンサートーカー)なら、原因を調べられるんじゃね?」

 

三村と菅谷が清麿の方を向いた。確かに短期間で原因を調べるのはそれが確実である。

 

「ふむ。人の個人情報を覗くようで気が引けるが、そうは言ってられんからな」

 

「ちょっと待って」

 

清麿が調べようとしたが、不破がそれを遮った。

 

「イトナ君がどうして携帯ショップを襲ったのか、律とやり取りしてたんだ。そうしたら……」

 

不破は事前に律と共にイトナの事を調べていた。そしてイトナが倒産したスマホの部品を取り扱う町工場の社長の息子だと言う事が判明し、その社長夫婦は雲隠れをした様である。それを経験して親が力で負けたと考えたイトナは、誰にでも勝てる力を求めるようになった。それを聞いて多くの生徒が悲し気な視線をイトナに向けていた、1人の生徒を除いて。

 




 読んでいただき、ありがとうございました。イトナ編は次回で最後です。
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