ガッシュペアの暗殺教室   作:シキガミ

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 少し遅くなりましたが、最新話を投稿します。よろしくお願いします。


LEVEL.46 リーダーの時間

 体育祭当日、E組にとっては相変わらずアウェーな環境である。木村が100m走でトップを走ると、観客の大半が面白くなさそうな顔をしていた。そんな中、

 

「木村君‼速いです、こっち向いて‼」

 

「ウヌー‼ガンバレなのだー‼」

 

殺せんせーとガッシュだけは思い切りE組の応援をしてくれる。殺せんせーはフードをかぶり、ガッシュは緑のカバンに入って各々の正体が分からないようにしており、そんな彼等をE組の生徒達は困ったような顔で見ていた。ちなみに清麿も100m走でトップだった。

 

「高嶺、一位おめでとう!」

 

「お互いにな、木村!」

 

清麿と木村がお互いの拳を軽くぶつけた。そんな時、同じく100m走を終えた矢田と不破が彼等の方に来た。2人共上位だったが、トップは取れていない。烏間先生曰く、“開けた場所を走るのは、その訓練をした者が強い。暗殺の訓練も万能ではない”との事である。

 

「2人共、一位取るなんて凄いよ」

 

まずは矢田が労いの言葉をかける。

 

「足の速さなら、誰にも負けたくないからな!」

 

木村はかつて陸上部に属しており、走る事に対しては自信がある。また彼は負けず嫌いな一面もあり、身体能力に関してはガッシュや岡野に対抗心を燃やす事も多い。

 

「うんうん。木村君は陸上部で、高嶺君は魔物との戦いでそれぞれ鍛えられたんだよね」

 

「そうだな。辛い場面も多かったが、魔物との戦いは間違いなく自身の成長に繋がっている」

 

「やっぱり高嶺君が少年漫画の主人公にしか思えない!」

 

「そ、そうなのか……」

 

あらゆる事を漫画に例えがちな不破は、しばしば清麿を漫画の主役だと考える事がある。ガッシュペアのこれまでの戦いの話は、彼女にとってはとても刺激的だ。

 

 100m走が終わり、次はパン食い競争が始まった。E組からは原が出場するが、彼女は足が速くない。途中までは最下位で走っていたが、パンが見えた瞬間彼女は豹変した。一瞬の内にパンを口に加えたのだ。他の参加者はパンを加えるのに苦戦しており、その間に原は一位に躍り出た。

 

「原さん、流石です‼」

 

殺せんせーがハイテンションで原を応援していたが、彼女はパンを食べ終えていない。完食しないとゴール出来ないルールなのだが、気付けば原の口からパンが消えていた。

 

「飲み物よ、パンは」

 

見事に彼女は一位でゴールした。

 

「「「「「原(さん)スゲー‼」」」」」

 

「寿美鈴のパンが消えたのだ‼」

 

これを見た多くの生徒が原に駆け寄り、労いの言葉をかけた。ガッシュもたまらずバッグから出てきた。

 

 

 

 

 この様に他のE組の生徒も自分の個性を活かして、良い結果を出した。そして棒倒しの時間となり、E組とA組の男子はそれぞれ準備を始めていた。多くの生徒がやる気を見せる中、磯貝は浮かない顔をしていた。

 

「大丈夫か、磯貝?」

 

「ああ、高嶺。俺のせいで皆が傷ついたらって考えるとな……」

 

磯貝は未だに棒倒しの勝負を受ける事になった責任を感じている。加えて浅野は助っ人外国人に現地の言葉で指示を出しており、彼に自分が劣ると考えていた。

 

「高嶺って魔物との戦いで、格上の相手とも何度も戦ってきたんだよな?」

 

「そうだな。どれも大変な戦いだったし、何なら負けた事だってある。どうして今その話を……いや、続けてくれ」

 

磯貝は魔物の戦いの事を口に出した。清麿は何故彼がその話を始めたのかが分からなったが、真剣な磯貝の表情を見て話を聞き続ける事にした。

 

「高嶺は仲間と一緒に、何度も危険な戦いを乗り越えている実績がある。高嶺は俺がリーダーとして浅野に勝ってこそ意味があるって言ってくれたけど、お前がリーダーとして頑張った方が浅野に対抗できるんじゃないかって思えて仕方ないんだ」

 

磯貝は浅野だけでなく、清麿に対しても劣等感を感じている。厳しい戦いを仲間と勝ち抜いた経験を持つ清麿こそが、リーダーに相応しいのではないかと彼は考えているのだ。しかし磯貝の話を聞いて、清麿は首を横に振った。

 

「それは魔物との戦いでの話だ。だが今回は違う。クラス対抗での戦いで、E組のクラス委員長は磯貝だ。これは揺るがない。それにお前は、常にクラスの中心として頑張ってきたじゃないか。皆それが分かっているから、今回の棒倒しも引き受けてくれたんだ。違うか?」

 

「高嶺……」

 

磯貝は常に自分よりもクラスの調和を第一に考えて行動してきた。そんな彼の最大の長所は“人徳”である。E組を率いて戦う力なら磯貝が勝ると清麿は考えていた。そんな時、

 

「その通りです、2人共!」

 

2人が話していると、ガッシュが入ったバッグを持った殺せんせーが近付いてきた。

 

「磯貝君の人徳があれば、君がピンチの時でも皆がフォローしてくれる。その点で君は浅野君にも勝っている。先生も磯貝君の担任になれた事は誇らしいです」

 

殺せんせーが磯貝を諭してくれた。そして気付けば磯貝の周りには他の男子生徒が集まってきており、皆何処か楽しそうである。皆磯貝の人徳に惹かれているのだ。

 

「磯貝は良き委員長ではないか!それに清麿と違って、鬼になる事も無いからの!」

 

「高嶺君がクラス委員とか、恐怖政治待ったなしでしょ」

 

「おい……」

 

ガッシュとカルマの冗談を聞いて、E組の男子達は笑っていた。そんな光景を見て、磯貝は吹っ切れたような表情をする。

 

「よし皆、いつも通り殺る気で行くぞ‼」

 

「「「「「オーーー‼」」」」」

 

男子達は改めて気合を入れ直す。

 

「頑張れなのだ‼︎」

 

「磯貝君、皆……負けないでね!」

 

ガッシュと片岡が彼等に応援の言葉をかける。こうして棒倒しの幕は切って落とされた。

 

 

 

 

 E組とA組が整列した後、ルールの説明がなされた。チームの区別の為にA組はヘッドギアと長袖の着用が許されており、ここでもE組はハンデを背負う事になった。そして試合は始まったが、両者守りの姿勢を崩さない。

 

(攻めてこい、浅野!)

 

「(誘い出そうと言う事か、良いだろう)……攻撃部隊、指令F!」

 

浅野が指示を出すと、アメリカ人のケヴィンが数人のA組の生徒を率いて攻めに出た。

 

(A組の目的はE組を全員潰すこと。まずはケヴィンを攻めさせてお前等の反応を見る。そしてビビって陣形を崩した隙を付いて包囲殲滅。さあ、どうする?)

 

浅野は初めからE組を潰すことを前提に作戦を立てていた。そんなA組の挑発に吉田と村松が痺れを切らし、ケヴィン達の方に向かってしまった。それを見たケヴィンが前に出てタックルをかまして、2人を10m程離れた客席に吹っ飛ばした。

 

『お前等、少しは攻めたらどうだ?』

 

ケヴィンは英語でE組を更に挑発した。それに乗って攻めてくる彼等を一網打尽にする狙いだ。しかしE組はそれが分かっている為、攻めようとはしなかった。それどころか、カルマが英語で逆にA組を挑発し始めた。

 

『お前達の狙いは分かってる。さっきの2人はE組最弱だから我慢出来なかったみたいだけどね。そんなに言うなら、そっちが攻めてこれば良いじゃん』

 

『そうか。ならば、お言葉に甘えさせてもらおう‼』

 

カルマの挑発に乗ったケヴィン達が攻撃の体勢に入った。そして浅野も合図を送り、彼等はE組に攻め入った。それがE組の狙いだとも知らずに。

 

「今だ皆‼“触手”‼」

 

磯貝の掛け声とともに棒を守っていたE組が全員ジャンプした。咄嗟の事に気を取られたA組達はジャンプしたE組達にのしかかられ、棒を支えていたメンバーは何と棒を半分倒してA組を抑え込んだ。棒を凶器に使うなと言うルールは無い。

 

(巧みな防御だ、やるじゃないか。だが……)

 

それを見た浅野は、まだまだ余裕の表情を浮かべていた。

 

「(A組5人の動きが封じられても、E組はそれ以上の人数で抑え込む必要がある。これで数の優位はさらに拡大した)両翼遊撃部隊、指令Kだ」

 

浅野が指示を出すと、手の空いたA組達が攻撃に加わった。だがA組達は両サイドからの攻撃を行ったため、真ん中に隙が出来た。それを磯貝は見逃さなかった。

 

「行くぞ攻撃部隊‼作戦は“粘液”‼」

 

「「「「「おう‼」」」」」

 

磯貝の指示に従い、清麿、カルマ、前原、木村、杉野、岡島が中央突破を狙った。しかし、これは浅野の罠だった。何と攻撃を仕掛けたと思われたA組達が磯貝達を狙って戻ってきたのだ。

 

「「って、フェイクかよ‼」」

 

岡島と木村がたまらずツッコミを入れる。彼等は棒を守るA組達にも狙いを付けられ、挟み撃ちにされた。

 

(ふっ、作戦通りだ。これで少人数を大人数で潰せる。そして包囲網には、格闘の名手のジョゼとカミーユがいる。どうする、リーダー君?)

 

ブラジルの世界的格闘家のジョゼと、フランスの有名レスリングジムの次期エースであるカミーユを中心に、E組の攻撃部隊を1人1人潰すのが浅野の狙いだった。

 

「皆、ここは引こう‼」

 

磯貝の指示に従い彼等は逃げた、観客席に。それを見た席にいた生徒達は当然驚愕する。そしてA組達もつかさず観客に向かったが、E組の生徒達は椅子を使って器用に逃げ回った。場外と言うルールは存在しないのだから。

 

『『上等だ』』

 

ジョゼとカミーユは現地の言語でそう言った後、先ずは清麿に狙いを定めた。

 

(あの2人、俺を真っ先に潰そうとしてんじゃねーか‼)

 

『待てよ、“E組のオニマロ”』

 

『アサノはお前をまず潰すように言ってたんだ』

 

ジョゼはポルトガル語で、カミーユはフランス語でそう言った。清麿から初めに、他のE組を1人1人潰すよう浅野から指示を受けていたのだ。それを聞いた清麿は彼等の方を振り向いた。

 

『鬼麿って言うな、デカいの。それに』

 

『潰すってのは、スポーツマンシップにのっとって無いんじゃないのか?』

 

清麿はポルトガル語とフランス語で言い返した。清麿は外国人助っ人の存在を知った後、彼等の現地の言葉を勉強したのだった。英語はビッチ先生の授業でマスター出来ているので、ポルトガル語、フランス語、韓国語を学んだ。助っ人達とあえて彼等の言語で会話をする為に。これによって彼等の注意を清麿に引きつける狙いだったが、そうするまでも無く2人は清麿を潰しにかかってきた。

 

『へえ、俺達の言語を流暢に話すんだな』

 

『やるじゃねーか、お前』

 

清麿はファウードで魔界の言語を覚えた事もあり、人間界の他国の言葉をマスターするのはそう難しい事では無い。そんな事を知らない2人は清麿に感心していた。そして、

 

「潰せるものなら潰してみな、デカブツ‼」

 

『『待て、コラー‼』』

 

清麿は笑みを浮かべて言い放った。それを聞いた2人は怒りを表し、血相を変えて清麿を追いかけ回した。これがE組の狙いだとも知らずに。

 

 

 

 

「ちっ、全然捕まらねー‼」

 

「どーなってやがる⁉」

 

清麿は助っ人外国人相手に見事に逃げ回っていた。彼の身体能力は、魔物との戦い及び暗殺の訓練のお陰でかなり高いレベルまで鍛えられている。

 

(……そろそろか)

 

 ある程度走り回った所で、清麿は周りを見渡した後に足を止めた。

 

「何だ、堪忍したのか?」

 

「大人しく潰されな」

 

「いや、周りを見てみろよ」

 

清麿は逃げ回っていた、否、彼は2人を誘導していたのだ。お互いの棒から離れて、直ぐに援護には行けない場所まで。助っ人外国人2人は、清麿1人によって無力化された。

 

「俺を潰しても構わんが、もうお前達の援護が間に合わない所まで勝負は終盤に差し掛かっている」

 

「な、あれは⁉」

 

「A組の棒がE組の奴等に捕まれている‼」

 

吹っ飛ばされたと思われた吉田と村松が客席から回り込み、A組の棒を掴んだのだ。予想外の奇襲を受けてA組には隙が出来てしまい、そこを付かれて清麿以外の攻撃部隊が一斉に棒に向かって飛びかかったのだ。

 

「おい、サンヒョクは何をやっているんだ⁈」

 

ジョゼがもう1人の助っ人外国人の名前を出した。韓国バスケ界の期待の星、サンヒョク。彼は助っ人の中で唯一棒の守りに徹していたが、棒をE組に掴まれてしまえば、彼の身体能力は活かされない。むしろ彼が無理やりE組を引っ剝がそうとすれば、棒まで倒れかねない。

 

(さて、これで終われば楽なんだがな……)

 

E組の勝利が確実だと思われる中、清麿は不安を抱えていた。それは、浅野自身の存在。彼の持つ力がどれ程のものかは未知数である。そして清麿の不安は的中するのだった。

 

「皆は棒を支えてるのに専念しろ。E組は僕が片付ける」

 

何と浅野はE組の生徒達を全員蹴り落としてしまった。それを見たジョゼとカミーユは笑みを浮かべた。

 

「どうだ、これがアサノの力だ‼」

 

「あいつがいる限り、俺達に負けは無い‼」

 

(浅野の奴、これ程までとは‼だが……)

 

浅野の予想外の実力に清麿は一瞬肝を冷やしたが、すぐに平常心を取り戻した。

 

「そうだな、浅野は強い。あいつ1人に一対一で勝てる同級生はそう多くないだろう」

 

「ああその通りだ、諦めな‼」

 

「さて、テメーの事もどうやって潰すか……」

 

「だが、勝つのは浅野じゃない。()()だ‼」

 

清麿は自分達の勝利を確信しており、A組の棒を指差した。それを見た2人は怪訝な顔をしながら清麿の指さす方を見たが、予想外の出来事が起こっていた。何とE組の守備部隊が攻撃に加わっていたのだ。一方でE組の棒は竹林と寺坂の2人にのみ支えられており、ケヴィン達も2人だけに抑え込まれていた。

 

「おい、どうなってやがる⁉」

 

「何故ケヴィン達は反撃しない⁉」

 

「反撃しないんじゃない、出来ないんだよ」

 

ジョゼとカミーユは驚愕していた。何故2人如きに数で勝るケヴィン達が押さえられているのかを。その答えを清麿は分かっている。

 

「お前等の目的はE組を潰す事なんだろ?だがここであいつ等が反撃してE組の棒を倒してしまえば、その目的は果たせなくなる。だから浅野の指示が出るまであいつ等は動けない」

 

浅野から棒を倒す指示は出ていない。よってケヴィン達は動くことが出来ないのだ。その事を竹林も分かっており、抑え込んでいるA組達を煽っていた。そして浅野は攻撃しているE組の相手で忙しく、指示が出せない。

 

 そんな状況で、磯貝は最後の指示を出した。

 

「来い、イトナ‼」

 

イトナを呼んだ磯貝はバレーのレシーブの体勢を取り、彼は走りながら磯貝の手の平を踏み台にした。イトナの足が磯貝に乗ったタイミングで、彼はA組の棒を目掛けて投げ飛ばされた。イトナは触手の影響で、高い身体能力が残っている。しかし彼はその事をA組に悟らせないように、個人種目では手を抜いていたのだ。よって浅野もイトナはノーマークだったが、それを付く為にトドメの一撃を彼に任せた。そして狙い通りイトナがA組の棒を掴み、棒はそのまま倒れてE組の勝利となった。

 

 

 

 

 期末テストに続いて棒倒しでも、E組はA組相手に勝利を収める事が出来た。その事により、本校舎の関係者がE組を見る目は明らかに変化している。E組の生徒達も、そんな変化を感じて自信を持つようになっていた。E組が後片付けをしながら話していると、先程まで理事長に呼び出されていた浅野が校舎から出て来た。

 

「流石だったよ、浅野の采配。また勝負しような!」

 

「ふん、次はこうは行かない」

 

磯貝が浅野に労いの言葉をかけたが、浅野の機嫌は明らかに悪い。そんな浅野に、今度は清麿が声をかけた。

 

「なあ浅野、もう必要以上にE組を敵視して潰すような真似はやめないか?」

 

それを聞いた浅野は眉を潜めた。

 

「……そうだな、今回の敗因はまさにそれだった。初めから棒を倒す事に専念していれば、僕等が勝てていた。少し、考えを改める必要があるか」

 

浅野は清麿に反論するどころか、むしろ負けた原因を素直に認めた。確かに今回の棒倒しでは、A組はE組を潰す事に固執しすぎていたのだ。

 

「高嶺清麿、もう一度だけ聞く」

 

「何だ?」

 

浅野は清麿を睨み付けた。

 

「A組に来る気はないか?」

 

「無い」

 

「……そうか」

 

清麿は即答した。浅野は清麿に断られると、そのままE組から離れようとした。浅野は清麿をA組に誘った事が何度かあるが、全て断られている。

 

「俺からも聞きたいことがある、浅野」

 

「何かな?」

 

「何で救急車が来てるんだ?誰かが倒れたって話は聞いてないが?」

 

清麿の言う通り、何故か救急車が校舎に止まっていた。しかし体育祭では特に誰かが体調を崩した様子は無かった。つまり体育祭が終わった後に、何かが起こった事になる。

 

「教える義理は無い、だが忠告はしておいてやろう……理事長は化け物だ、高嶺。これ以上あの人に逆らうのなら覚悟を決めておけ」

 

浅野はそう言って他のA組の生徒達に合流した。浅野の言葉に恐怖の感情がこもっていた事に、清麿は気付いていた。

 

「何があったんだ?浅野の奴……まさか⁉」

 

「彼もかなり苦労していると言う事さ」

 

清麿は何かに気付いたようだが、竹林の言葉が彼の言動を遮った。

 

「浅野君も、磯貝のように境遇の中でもがいている。それから、救急車の件は僕等が関わらない方が良さそうだ」

 

竹林はかつて本校舎に戻った事がある。そこで浅野が理事長に対して恐怖している事に気付けた。竹林自身が家族間で辛い思いをした事があり、彼には浅野の苦悩が理解出来た。

 

「あいつの方がよっぽど苦労してるって事が分かったよ、竹林、高嶺。浅野はいつも1人で戦っているけど、俺は皆に助けられてるからな。仲間には感謝してる」

 

磯貝は常に皆を助け、皆に助けられている。そんな彼は気付けば上でも前でもなく横にいる。彼はE組のリーダーとして、見事に勝利を収めた。

 

「お疲れ様なのだ‼やっぱり磯貝は良きリーダーだの‼︎」

 

「ガッシュも応援ありがとうな!」

 

「ウヌ!」

 

ガッシュもまた磯貝のリーダーとしての資質に気付いて、労いの言葉をかけた。彼はその後、清麿の方へ近づいた。

 

「清麿、校舎の方から血の匂いがするのだ」

 

「多分理事長が何かしたのだろう。あの人がこれ以上しでかさなければ良いんだがな……」

 

救急車・浅野の忠告・血の匂い。これらの要素からガッシュペアは理事長に対する警戒を更に深めた。理事長が一人で外国人留学生たちを血祭りにあげた事など、E組一同は知る由も無い。まだまだ暗殺教室は波乱に満ちている。

 




 読んでいただき、ありがとうございました。ようやく評価バーに色が付きました。ありがとうございます。引き続き高評価を目指して頑張りたいです。
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