ガッシュペアの暗殺教室   作:シキガミ

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 暗殺教室は読んでいてビックリさせられる事が多かったですが、原作のこの回も特に衝撃を受けた話の1つです。


LEVEL.78 自由研究の時間

 サバゲーの次の日、ガッシュペアが山道を登っていると2人の前にはイトナが見えた。彼等は早速挨拶を交わす。

 

「お前等か、おはよう。昨日はよくもやってくれたな」

 

イトナが早々にサバゲーの話題を出す。彼は清麿の策にハマり、ガッシュの銃撃で退場した事が悔しい様子だ。

 

「それはお互い様だろう。あのドローンには度肝を抜かれたぞ」

 

「ウヌ、私もビックリしたのだ」

 

超高動機ドローンは青チームを大いに苦しめた。これまでは偵察の為に使われた物が突如牙をむいたのだから。結果的に青チームは勝つ事が出来たにしても、決して楽な戦いでは無かった。クラスメイト達の刃はガッシュペアも手を焼いた。

 

「まあいい、今日からはあのタコを助ける為に全力を尽くす。俺のドローンも何かの役に立てば良いが」

 

「殺せんせーの地球爆発の阻止か……容易では無いだろうが、皆で探って行こう」

 

「殺せんせーには死んでほしくないのだ!」

 

彼等は気合を入れ直す。イトナのドローンに対する熱意は本物だ。ガッシュペアもそれは分かっている。果たして良い方法は見つかるだろうか。

 

 

 

 

 その日の授業終わりの放課後、教室にて殺せんせー救出計画の話し合いが行われる。E組全員で答えを出す事が大前提の為、清麿は【答えを出す者】(アンサートーカー)で方法を見つける事はしないつもりだ。そして竹林が昨夜考えて来た意見があるとの事で、彼が教壇に立つ。

 

「各国首脳が先生を殺す事しか考えないとは思えないんだ。殺す以外の方法で爆発を防げるなら、それも立派な選択肢だからね」

 

彼は殺せんせーを助ける研究を誰かしらが行っていると決め打っている。だからその研究を皆で探ってこそ解決の糸口が見つかるのだと言い放つ。しかし烏間先生がそれを否定した。

 

「このタコを作った研究組織は月の爆発後、その責任を問われて研究のデータと主導権を先進各国に譲り渡した。今は地球を救う為に研究が行われているが、当然この情報は最高機密で、君達にそれが伝わる事は無いだろう」

 

政府にとってE組は末端の暗殺者に過ぎない。そんな彼等に機密情報を外部に広まるリスクを冒してまで伝えるとは思えない。だからE組がその情報を手にする事は叶わない。それが烏間先生の考えだ。それを聞いた生徒達の顔が曇る。しかし、

 

「プロジェクトのデータベースに侵入しました」

 

「「「「「は⁉」」」」」

 

律があっさり全世界での触手に関する研究項目とそのスケジュールの情報を入手してしまった。彼女もこの1年で機能拡張(べんきょう)しており、最高機密のセキュリティに侵入できるまでに至ったのだ。烏間先生含めたE組一同は愕然とする。

 

「何だかよく分からぬが、律が凄いのだ……」

 

「律、流石だよ。こんな事まで出来るようになっていたなんて、やはり君は最高だ」

 

「ありがとうございます!」

 

ガッシュは戸惑うが、竹林は律を褒め称える。律は生徒達と多くの会話を交わしてきたが、特に竹林は彼女を気にかける事が多い。また彼が律にメイドモードなる機能を要望していたのはここだけの話だ。

 

「とんでもない成長を遂げたな。律も刃を磨き続けていたって事か……」

 

「そうですね、高嶺さん。ですが研究の具体的内容までは知る事は出来ませんでした」

 

清麿は素直に感心するが、情報の詳細までは分からなかった。律曰く“最重要の情報のやり取りの痕跡がネット上では見つからなかった”との事だ。それを聞いた清麿は1つの答えを予想する。

 

(なるほど、確信情報のやり取りは)

 

「手渡しで行われる訳ですねぇ。情報をメモリに保存して人の手での厳重管理ですか」

 

清麿の思考を殺せんせーが遮る。彼等は同じ結論に至った。原始的な方法だが最も情報を盗まれにくい。実際に律に侵入されても情報が露呈する展開にはならなかったのだから。ネット外でのやり取りは律も手出しが出来ない。そんな時、

 

「見つけた‼タイトルから察して先生を助ける研究を探したけど、これしかない‼」

 

不破が律の画面上に並べられた研究項目から、殺せんせー救う研究を探し出した。しかし問題はここから。その研究は国際宇宙ステーションで行われている。よってそのデータを入手するのは非常に困難だ。いきなり絶体絶命と思われたが彼等に諦める選択肢は無い。全力で助ける方法を探すと決めた以上、引き下がる訳にはいかないのだ。

 

「烏間先生とイリーナ先生、席を外してもらっていいですかね?」

 

頭を惑星の形に変化させた殺せんせーが、先生達に教室外に出る様お願いする。何か2人に聞かれると都合の悪い事があるのだろうか。清麿の頭に嫌な予感がよぎるが、それは的中する。殺せんせーがとんでもない事を言い出した。

 

「季節外れの自由研究‼宇宙ステーションをハイジャックして実験データを盗んでみよう‼」

 

クラス一同は愕然とする。ハイジャックは立派な犯罪だ。いくら殺せんせーを助ける為とは言え、それはいかがなものか。これはマズイと感じた清麿は、冷や汗をかきながら反論する。

 

「待て皆、早まるな‼殺せんせーを助ける研究が行われている事まで答えを出せたんだ‼ならばその結果を【答えを出す者】(アンサートーカー)で」

 

「清麿、ストップね」

 

しかし彼の意見はカルマに遮られる。

 

「ここまで答えを出せたからこそ、自分達皆で結果まで辿り着きたい訳じゃん。だからその力は結果を知る為じゃなくてさぁ、少しでも周りに迷惑をかけずに実行する方法を見つける為に使ってよ」

 

カルマはあくまでE組全員が一丸となって答えを出す事にこだわる。それは他の生徒達も同じだ。それを察した清麿は頭を抱える。今自分が研究の結果の答えを出した所で、E組一同は納得しないだろう。すると岡島が口を開く。

 

「今更固い事を言うのは無しだぜ、高嶺。俺等も誰かに危害を加えない様に最大限気を付けるからさ」

 

「岡島、お前……」

 

かつて深く考えずにフリーランニングを裏山の外でやる事を言い出してしまった彼だが、今度は同じ失敗を繰り返さないつもりだ。しっかりと周りに気を遣う事も忘れない。それを聞いた清麿はため息をつく。そんな彼の肩に殺せんせーは触手を置く。

 

「そうですね、皆が後悔をする展開は避けたい。だから高嶺君。君は律さんと共に、他の人に迷惑にならないような方法を探して下さい。先生も手伝います」

 

「清麿……」

 

殺せんせーの依頼を聞いた清麿は考える素振りを見せる。そんな彼にガッシュが心配の眼差しを向ける。皆の強い意志を感じ取った清麿は他に方法が無い事を悟る。そして彼は決断を下す。

 

「……分かったよ。それでしか皆が納得出来ないんだからな」

 

「高嶺さん、頑張りましょう!」

 

清麿が了承すると共に律がやる気を見せる。こうしてE組での前代未聞の自由研究が始まった。不安な事も多々あるが、E組一同が力を合わせて目標の為に努力しており、皆生き生きとしていた。

 

 

 

 

 E組で話し合った結果、1つの方法が提案された。ハイジャックを成功させる為には宇宙センターのセキュリティ無効化は必須。そこでハイジャック担当の生徒以外に、交渉術に長ける矢田と倉橋がセンターに乗り込んで警備員や他の職員達を惹き付ける。その間に足の速い木村が超体操着に保護色を施して管制室に忍び込み、USBで律作成の遠隔操作ウイルスをセンターのパソコンに仕込む案だ。

 

 上手くいけば宇宙船に忍び込むのは容易になるが、万が一バレるリスクもある。清麿は自分の席で悩み続ける。

 

「……どうにか無線でウイルスを流せられれば良いんだが」

 

遠距離からウイルスを侵入させる事が可能であれば、よりリスクは軽減される。しかし宇宙センターの警備は厳重で、今の律のスペックを以てしても遠くからの潜入は不可能。それが【答えを出す者】(アンサートーカー)で出た答えだ。

 

「私もまだまだですね」

 

「何を言う、律のせいでは無いのだ」

 

「その通りだ。国家機密を取り扱うセキュリティ、簡単にはいかないのは皆分かっている」

 

自分の力不足を嘆く律をガッシュペアが慰める。律がいなければ殺せんせーを助ける研究の存在が分からなかった。彼女の功績はあまりにも大きい。そして頭を抱える清麿に1人の生徒が話しかける。

 

「高嶺君、大丈夫?」

 

「……神崎か。もっとリスクの少ない方法を考えているんだが思い浮かばなくてな」

 

「そうだったんだ。あんまり思い詰めないでね」

 

難しい顔をする清麿を見かねた神崎が声をかける。彼女は1学期末テストで結果が振るわなかった時に清麿に励まされた。だからこそ今度は自分が清麿を元気づけようと思ってくれたのだ。

 

「心配をかけて悪いな」

 

「気にしないで。私も高嶺君とガッシュ君には助けてもらってばかりだから」

 

期末テスト以外にも修学旅行の不良達や鷹岡の魔の手、サバゲーの時でのカルマからの攻撃。ガッシュペアはこれらから神崎を庇った。また彼女にとってガッシュペアの諦めない姿勢は、厳しい家庭に置かれた自分の励みにもなっている。神崎はガッシュの両肩に自分の手の平を置く。

 

「皆なら大丈夫だよ。きっとうまくやれる」

 

「有希子の言う通りだの!」

 

彼女は言い放つ。E組がここまで積み重ねた経験があればここでつまずく事は無いと。ガッシュも同意する。そして彼女の強い意志を感じた清麿は腹をくくった。

 

「そうだな、もっと皆を信じないと」

 

 

 

 

 そして作戦は決行される。ハイジャックはサバゲーの発端である渚とカルマに託された。他の生徒達が学校で祈る中、矢田・倉橋・木村も無事に自分の任務をやり遂げ、渚とカルマは誰にもバレずに宇宙船に乗り込む事が出来た。

 

 2人が宇宙に旅立って数日後。渚とカルマを乗せた宇宙の試験機は、無事にE組の校舎に着陸する。また宇宙船は律が操作をしており、この経験はさらに彼女の知性を成長させた。

 

「渚、カルマ、律。本当にお疲れ様なのだ‼」

 

ガッシュが帰ってきた彼等に労いの言葉をかけると、2人は右手でgoodの合図を出してくれた。しかし、この事を知った烏間先生は当然頭を抱える。そこでこの宇宙船で人間を乗せて飛べたデータ、律が見つけたより効率的な宇宙への航路、殺せんせーが作った宇宙船のパラシュート構造のレポートを差し出す事でチャラにしてもらった。

 

 2人が持ち帰ったデータは教室で律の画面に表示される。しかし専門用語が多すぎて生徒達の大半が内容を理解出来ない。清麿がそれを分かりやすく要約しようと画面をのぞき込もうとしたその時、奥田が画面の前まで近付く。

 

「えっと、高嶺君……私に任せてもらって良いですか?」

 

「……ああ、勿論構わんぞ」

 

奥田の積極性に清麿は目を丸くしながらも、その役割を彼女に託す。

 

「頼んだぞ、奥田!」

 

「愛美、ガンバレなのだ!」

 

そんな様子を見た杉野とガッシュが奥田に言葉をかける。2人共彼女の言動に感心している。理科が得意な奥田にとってこの役割は最適だ。

 

「えーとですね……」

 

彼女が解説を続ける。その中で触手生物が爆発を起こすリスクは、その体が大きい程少ない事が分かった。さらにデータに表示された化学式の薬品を投与する事で、その爆発の可能性を1%以下に抑える事が出来ると言う。だが問題はその薬品を作れるかどうか。

 

「これ……前に私が作った薬とほとんど同じですね」

 

データにある薬品は、かつて奥田が殺せんせーと共に先生の毒殺の為に制作した物とほぼ中身が同一の様だ。

 

「あの時の薬?奥田さんやるじゃん」

 

「カルマ君、ありがとうございます。まさか毒殺の経験が活きるとは……」

 

カルマが奥田を労う。殺せんせーが地球を爆発させる確率は1%にも満たない結論に、E組全員で辿り着けた。それ以前に雪村先生が命がけで殺せんせーを止め、その先生が命をかけてE組に授業してくれたからこそ、ここまで来れたのだ。

 

「「「「「これで先生を殺せなくても、地球が爆発せずに済む‼」」」」」

 

E組一同、喜びを露わにする。全員で力を合わせて答えを出す事が出来た。ここまでの道のりは決して楽な物では無い。多くの辛い事を皆で乗り越えて、ようやく見つけられた結論だ。しかし国が暗殺の要請をやめる事は無い。爆発の確率は0%では無いのだから。また暗殺があったからこそE組はここまで成長できた事実は変わらない。よってE組一同、3月までは全力で暗殺に取り組む事にした、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

表向きは。

 

 

 

 

 その日の放課後、生徒達は裏山に集まる。殺せんせーは南国で寒さを避けており、ここにはいない。話す話題は当然殺せんせーについて。まずは寺坂が清麿に問い詰める。

 

「おい高嶺……テメェはあのチート能力で、タコが地球を爆発させねー本当の確率を見たんじゃねーのか?」

 

今回得られた研究の情報では、殺せんせーが爆破する確率は1%以下だった。しかし人間が普通に研究する以上、0%と100%は有り得ない。絶対こうだと断言する事はリスクも大きい。しかし【答えを出す者】(アンサートーカー)なら確実な答えを得る事が出来る。研究の結果である“1%以下”と言うあいまいな数値では無く、本当の結果を知る事が可能だ。

 

「そうだな、おれが得た答えでは殺せんせーが地球を爆発させる確率は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

0%だ」

 

清麿は断言する。殺せんせーが地球を爆発させる事は絶対に有り得ないと。それを聞いた生徒一同は嬉しそうな顔をする。1と0は違う。これで本当の意味で殺せんせー救出が可能になると。

 

「でも、その答えは僕達しか知らないんだよね。言っても多分信じないだろうし。だから国が暗殺を取りやめる事は無い。それでE組も表向きは全力で暗殺を続ける事にした」

 

渚が口を開く。【答えを出す者】(アンサートーカー)の事を知らない大人たちは中学生の意見に耳を傾けたりなどはしないだろう。だから殺せんせー暗殺の依頼は続く。しかし彼等は知っている。殺せんせーが地球を爆発させる事は無いのだと。彼の言葉を皮切りに場の雰囲気が重くなる。

 

「国の目をかいくぐっての殺せんせー救出。ある意味殺す以上に難しいかもな」

 

「それに私達が殺せんせーを助ける為に不審な動きを見せれば、烏間先生達に余計な迷惑をかけるかもしれない。ただでさえハイジャックの件は危なかったんだから」

 

磯貝と片岡が苦虫を嚙み潰したような顔をする。今回の自由研究によって、下手をすれば烏間先生の首が飛ぶ可能性すらあったのだ。

 

「そうだな。殺せんせー救出は場合によっては、俺達全員が国家反逆罪に問われる事だって考えられる。そうなれば俺達の行いは烏間先生への裏切りにもなるだろう。政府にとっては危険な怪物をE組が逃がそうとしているような物だからな。国の方針に逆らうってのは、それだけのリスクがある」

 

清麿の目がさらに真剣になる。国家反逆罪。もしも自分達が罪に問われれば本人以外にも、多くの人々に被害を与える事は間違いない。烏間先生の顔に泥を塗る事にも繋がる。それを察した生徒全員の顔がこわばる。

 

「だから殺せんせーの処遇に関しては国に任せるってのが一番無難だ。俺達の手で暗殺を成功させるのが大前提だがな。もしも殺せんせーを助ける道を選ぶのなら、ここからは俺も【答えを出す者】(アンサートーカー)をより積極的に使うつもりだ。少しでもリスクの小さい方法を探し出す。皆、どうする?」

 

清麿が確認する。殺せんせーを助けるにしても殺すにしても、E組全員が力を合わせなければ成し得ない。しかし助ける道を選ぶには、あまりにもリスクが大きい。【答えを出す者】(アンサートーカー)を使ってもどこまで安全に行けるのか。一同が考える素振りを見せる中、ガッシュが前に出た。

 

「それでも私は……殺せんせーを助けたいのだ‼殺す以外に道があるのなら、私はその方法を取りたいぞ‼」

 

ガッシュは言い放つ。彼が意見を変える事は無い。それを聞いた他の生徒達も頷く。彼等は腹をくくった様子だ。そして茅野がガッシュの頭に手を置く。

 

「ここまで皆で頑張ってきたもんね。やっぱり後には引きたくない。私も殺せんせーを助ける道を選ぶよ!」

 

茅野の言葉を皮切りに他の生徒達も思いを述べていく。生徒達の答えは決まった。殺せんせーを助ける道を選ぶと。しかし烏間先生達には悟られないように表向きでは全力で暗殺に挑む。そして受験勉強と並行しての殺せんせー救出作戦。E組にとって一番大変な時期になるだろう。

 

「なぁ、皆。提案があるんだが……」

 

生徒達がやる気を見せる中、清麿が照れ臭そうな表情をする。

 

「どうしたの清麿?まさか怖気づいたとか?」

 

「違う!」

 

カルマが冗談交じりに煽るが、清麿はすぐに否定する。そして彼は口を開く。

 

「俺達は大変な事をしようとしている……気合を入れる為にも、全員で円陣を組むのはどうだろうか?」

 

彼は顔を赤くしながらそう言う。自分達は今、難題を目の前にしている。表向きは全力で殺せんせー暗殺をしながら受験勉強に励みつつ、裏では誰にも迷惑をかけない様な殺せんせー救出作戦。乗り越えるのは並大抵な事では無い。だから彼は改めてクラスを一致団結させたくて円陣を提案した。それを聞いた生徒達は各々顔を合わせる。そして、

 

「それさんせ~、皆で力を合わせるって感じで良いと思う!」

 

「高嶺君良い事言うじゃん!何か楽しそうだよね!」

 

倉橋と矢田を初め、生徒達が賛同してくれた。彼等の様子を見ながら清麿は嬉しく思う。この仲間達とならどのような壁でも乗り越えられると思える。そしてE組だけでは無い。これまで全ての出会いが清麿を成長させてくれた。

 

「清麿‼早速円陣とやらをやってみようぞ‼」

 

「ああ、そうだな!」

 

ガッシュに腕を引っ張られた清麿は他の生徒達と共に円陣を組む。そして言い出しっぺの彼は第一声を担当する。

 

……絶対成功させるぞ‼

 

「「「「「オオーーー‼」」」」」」

 

生徒達の声は木霊する。彼等は覚悟を決めた。E組は最も大変な道に進む決断を下す。

 




 読んでいただき、ありがとうございました。ここからはE組の動きが原作とは変わっていきます(そんなに変わらない回もありますが)。

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