皆さんこんにちは、ゴン・フリークス5歳です。
まぁお茶でも飲んで落ち着いて欲しい。そもそもこんなことになって一番落ち着けていないのが自分自身なんだから笑えない。
状況を整理すると、5歳になってしばらくしたら唐突にここがHUNTER×HUNTERの世界であり、自分に前世の記憶がある事を認識した。ただし5歳以前の記憶もとびとびながらある事から、憑依とかではなく最初からゴンに転生していたと思われる。今になって思い出したのは、物心がついたということだろうか。
幸い急に性格が変わったとか思われる心配はなさそうで、以前からませていて不思議な行動をとる子供と認識されていたようだ。
さて、ここで自分が憑依ではなく転生者だと判断する最大の理由を説明しよう。といっても一行で終わってしまうのだが。
『5歳のゴンが既に精孔開いて纏を維持している』
HUNTER×HUNTERをご存知の方なら頭おかしいことになっているのが分かるだろう。そもそも原作のゴンが念に目覚めるのは12歳になってからであり、他者から無理やり起こされる邪道と呼ばれる方法で目覚めるのだ。
ひるがえって自分だが、0歳と思われる頃から僅かな時間“寝て食って催す以外”を使い、動けるようになってからも僅かな時間“暴れて食って寝て催す以外”を使ってコツコツと点を行ったことで、長い瞑想の果てに目覚めるという正に王道を歩んだのだ。
とんでもない才能を持つはずのゴンが念に目覚めるのに5年かかるとかザコ、念への目覚めRTA走り直せというあなた、小児の本能マジ本能。むしろ原作知識もあやふやな、ほとんど無意識状態で目覚めることが出来た自分が誇らしいです。
もっとも纏はまだまだ不安定だし、寝たり食ったりしてる時はオーラが垂れ流しになるくらいだから初心者もいいとこだが。
さて、現状確認がすんだらこれからのことについて考えていこうと思う。すなわち、主人公として原作に関わっていく上での自分の立ち位置である。まず原作に関わらないという選択肢は端からない。確かに多くの危険が待ち構えているが、それ以上に得られる縁や力といった利益の方が圧倒的に大きい。原作ゴンのままならキメラアント編でリタイアしてしまうが、既に念を覚えている影響か先日森のキツネグマに相撲で勝利できていることから原作破壊は問題なさそうだ。
HUNTER×HUNTERのファンとしては、原点にして頂点といえる原作を壊したくない気持ちも大いにある。しかし、ゴンに転生した以上その気持ちに背いてでも叶えたい野望が生まれてしまっている。
『自分の考える最強のゴンさんになりたい』
原作のファンならば誰もが一度は新しい念能力を考えたり、既存の能力を改変してみたりして楽しんだはずだ。もちろん自分だって幾つも能力を妄想し、どんな能力なら最強になれるのかをしょっちゅう考察していた。
そんな自分が、主人公であり作中でも屈指の才能を持つゴンに転生したのだ。これで最強を目指さなければ、男としても原作ファンとしても失格というものだ。
ここまでを踏まえて、自分の原作での立ち位置は原作知識を使った準師匠ポジションでいこうと思う。親友枠の3人ならワンチャンハンター試験編で精孔を開くことができるかもしれないし、周りのレベルが上がれば自分のレベルも上がりやすくなる。
そうと決まれば引き続き点による纏の安定を図りつつ、原作ゴンに倣って自然の中で身体能力向上に努めよう。
「ミトさーん!森に遊び行ってくるねー!」
「はいはい。絶対深くまで行かないこと、お昼ごはんには帰ってくるのよ」
「わかった!行ってきまーす!」
「いってらっしゃい」
オレは、最強のゴンさんになる!