オレが目指した最強のゴンさん   作:pin

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第4話 試験開始と心の友

 

 皆さんこんにちは、ついに原作最初の山場ハンター試験が始まってテンションマックスなゴン・フリークスです。

 思った通り変態に絡まれましたが私は元気です。

 

 ヒソカとのやり取りの後も変わらず接してくれるレオリオとクラピカの優しさが温かいんですが、念に触れた違和感を問い質してくるのはやめてもらいたいところです。一応秘匿技術なので、こんな不特定多数が聞いてる場所で説明したら不合格になりかねない気がします。

 なんとか誤魔化して3人で走ってたところ、なんと心の友より先にお兄さんが接触してきました。といっても、ギタラクルスタイルでしばらくカタカタ言いながら見てきただけで直ぐに離れて行きました。オーラに触れてみた自分の感想としては、ヒソカの方が数段付き合いやすいと思うくらいゲロ以下の臭いがプンプンするぜ。

 そんなこんなもあり不安になってきたところで、ようやくスケボーに乗りながら将来の心の友キルアくんが登場してくれました。原作と中身の違うゴンですが、なんとか友好関係を築きたいものです。

 

 

 

 キルアとの出会いは、ゴンが拍子抜けする程原作通りに進行した。というのもゴン自身に自覚は薄いが、ゴンの体に引っ張られた精神は別物とはいえ精神年齢も性質も原作に近づいていたためファーストコンタクトに支障は生じなかったのだ。

 

「へー、ギンっていうのかそいつ、家にもミケってペットいるけど可愛げなくてさー。そんくらい小さけりゃ連れてくるのもありだな」

 

「一応ペットじゃなくて相棒のつもりなんだけどね。もう6年くらいの付き合いだし」

 

「相棒ね、確かに見た目の割に強そうだしな。…6歳?」

 

 今は原作のように二人で会話しながら、他の受験者をゴボウ抜きにしている。初めはレオリオたちに合わせようとも考えていたが、レオリオに気が散るからお前らのペースで走れと言われてはしょうがない。

 

「仲良さそうだった奴ら置いてきて良かったのか?特にグラサンの方は大分ヤバそうだったじゃん」

 

 少し話した程度だが3人が親しいということはキルアにも伝わっており、それなら助けたり出来るよう近くにいるのが普通ではとキルアは思う。

 

「この程度で落ちるなら、落ちておいた方が二人のためだよ。それにあの二人ならきっと大丈夫、これくらいわけないよ」

 

 落ちたらそこまでと厳しいことを言いながら落ちるとは微塵も思っていない様子に、キルアは眩しいものを見たようななんともいえない表情をつくる。

 

「ずいぶん信頼してんじゃん。あの二人も付き合い長いの?」

 

「全然。ちゃんと自己紹介したのも2日前だよ」

 

「はぁ!?まるっきり他人じゃねーか!そんなんでよく断言できるな」

 

 会って2日の他人に向けるには強すぎる信頼だと、そういう感情に疎いキルアでもわかった。心底わからないとゴンを見つめていると、ゴンは少し考えたあとに話し始める。

 

「3年前に半年くらいだけど、プロハンターに指導してもらったことがあってさ、その人に言われたんだ。良いハンターは良い仲間に恵まれるって。」

 

 その時のことを思い浮かべているのか、少し遠くを見ているゴンからそのプロハンターに対しても強い信頼を感じていたたまれない気持ちになる。キルアにとっての信頼とは暗殺技術や強さによって得られるものでしかなく、ゴンが何に対して信頼を向けているのか欠片もわからないことが、何故か無性に悲しかった。

 

「オレの勘でしかないんだけどさ、レオリオとクラピカとはきっと良い仲間になれると思うんだ。打算や損得とは無縁の、本当の親友に。」

 

 これは原作と関係なく、ゴン自身が二人と触れ合って感じた本心からの言葉である。なんとなく原作より真面目そうなレオリオも、原作より感情の起伏が強そうなクラピカも、たった数日で二択ババアの選択肢にあげられるくらいに惚れ込んでしまっていた。

 この気持ちが原作の修正力なのか、念を習得したことで見える二人のオーラに感化されたからなのかはわからないが、心の底から湧き上がるこの感情は間違いなくゴン自身のものだ。

 悲しそうな顔をしているキルアに、ゾルディック以外の世界を知らない彼にもこの感情を知って欲しい、世界はこんなにも輝いているのだと知って欲しい。

 言葉にすることの大事さを知っているゴンは、今感じている気持ちをストレートに表現する。

 

「オレはキルアとも仲間に、親友になりたい。それこそギンと同じ相棒にだってなれると思ってる。」

 

 それがどんな事態を引き起こすことになるのかは、原作になければ作者でもないゴンにわかるはずもなく。

 

「オレの夢を叶えるためには、きっとキルアが必要なんだ!一緒に世界を見に行こう!!」

 

 真っ直ぐ過ぎるゴンの言葉に耳まで赤く染めながら、それでも差し出された手をしっかりと繋ぐ。

 キルアは今感じている気持ちの名前をまだ知らないが、とても素晴らしいものだということだけはわかった。

 

「あらためて、オレはゴン・フリークス。最強を目指してるんだ、これからよろしく!」

 

「オレはキルア・ゾルディック。やりたいことはまだわからないけど、これからよろしく」

 

 

 なおこの光景を覗いていた二人のサイコパスが、片やイキかけ片やキレかけていたが幸いにも犠牲者が出ることはなかった。

 

 

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