Crown trick “ice”   作:Ninailce

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デート×デート 前編

暇とは急に襲ってくるものだ。

 

「……うーん」

 

ここ最近平和で何もすることがない。

マネージャーの仕事も数日前に終わっていた。

 

「明日も1日オフか…」

 

チームルームには誰も居らず

静かな時間が流れていく。

 

アリス達はまだ来ないのだろうか?

しえるちゃんも来ないかな…?

 

頭の中で2人を思い浮かべる。

 

「……///」

 

数日前に"子作り"と称した行為をしたのだ。

思い出せば破廉恥極まりない。

 

「私もはっちゃけてたしなぁ…」

 

赤ちゃんなど出来る訳もないのに

"その"行為をしたのはやっぱり…

 

「鮮明に残ります。よね…」

 

…しえるとあんな行為をしてて

何故アリスは怒らなかったんだろうか。

不思議でしょうがない。

 

「…はぁ」

 

考え事はいつもため息ばっかり出る。

普通の女の子でいたいのに、

中身はこんな…

自分で発言しようとして

手で抑える。

 

「…私の変態ばか。」

 

誰も居ないから余計恥ずかしい。

机に突っ伏して軽く脚を伸ばした。

 

「ねっむ…」

 

うとうとしかけた時だった

発信タグの着信音が鳴る。

 

慌てて飛び起きる。

 

「ひゃいうっ!アイスでし!!」

 

盛大に噛んでしまう。

端末を持ったまま赤くなってしまった。

 

「あっはっはっはww

 アイスwwかっわいいwww」

 

電話の相手がアリスだったのが救いでした。

一息おいて冷静になる。

 

「こほん…え、えっと何か用?」

 

受話器の向こうでは

アリスが吹き出しながら話始める。

 

「あのねw

 明日暇ならデートしない?w」

 

デート!

こういうイベントは大好きで

つい飛び付いてしまう。

 

「いいよ。いくいく。」

 

快諾すると受話器の向こうから

もう1人の声が聞こえる

 

「ねーあいすちゃーん

 しえるもいきたーい!」

 

案の定しえるも同行するようだ。

…嬉しいけどなんか複雑な気持ち。

 

「じゃあ明日いつもの喫茶店に!」

 

機嫌がいいのか声が弾むアリス。

なんだか嬉しい気もする。

 

「時間は?」

 

「10時で!」

 

アリスとの通話を切る。

椅子の背もたれに寄りかかり天井を見る。

 

「ふふっ…」

 

変な笑い声が出る

にやけてる自分が恥ずかしかった。

 

そう言えば、女の子3人でお出かけってのも

今までしたことない。

 

「あ、あったわ…」

 

以前アリスの妹さんと

買い物に行ったことがあった。

 

確か私の胸が大きくなったのと

妹さんの胸が大きくなった時期が被って

 

「どーせなら一緒にいこー!」

 

ってアリスに誘われたんだっけ…

 

「てか、妹さん元気かな…」

 

かれこれ半年会ってない。

第4帝都の研究所にいるって聞いたけど…

 

「どこだかわかんないしなー」

 

アリス本人に聞くって考えもあったが

最近妹の話をしてこないってことは

何か訳があるんだろう。

 

「詮索はまた今度にしよ」

 

自分の中で区切りをつける。

余計なこと…ではないけど、

今は明日のことを考えよう。

 

「服…買ってこようかな。」

 

オシャレ。

私があまり好きじゃない言葉。

 

「デートってことは…夜も…」

 

いやらしいことを考えて赤面。

私ってこんないやらしい女だったのね…

 

「…下着…可愛いの買おう…」

 

ましてデートの相手は

コーデにうるさい2人だし…

 

「思い立ったらすぐ行動。よし!」

 

荷物を纏めてチームルームを出る。

 

 

 

 

"この時もう少し早く出ていれば"

 

"もっと早くあの子を気づけていれば"

 

"私はあの子を救えたかも知れない"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-商店街-

 

オラクルにも買い物出来る施設が

いくつかある。

 

メインストリートから外れた先

第3帝都には、大きなショピングセンターがある。

 

「久し振りに来たけど迷うなここ」

 

いつもビジフォンで購入してる私。

まるでニートが大都会に

5年ぶりに出たような気分。

 

「言い過ぎかw」

 

目的のランジェリーショップを探す。

なんだかこういうお店を捜すのすら

とっても恥ずかしい。

 

「可愛らしい店って聞いたけど…」

 

それっぽいお店を見つけた。

ピンクの装飾に派手なイルミネーション。

夜なら目立つだろう。

 

「入るのなんかドキドキする…」

 

恐る恐る扉を開ける

 

『いらっしゃいませー』

 

店員の挨拶とともに店内の光景が

勢いよく目に写る。

 

「うわぁ…可愛い…」

 

黒い下着。

ピンクのリボンがついていてとても…

 

「アリスに似合いそう()」

 

自分には似合わない…かな

諦めつつ店内を見回す。

 

「白か…」

 

やっぱり行き着く先は白い下着。

清潔感があって好き。

 

「これにするか…」

 

白い純白の下着を購入。

思えばこれはいていくのはいいけど

染みとか心配してしまう。

 

「濡れやすいし…」

 

ってこんなとこで何考えてるんだ私!

あぁ!もう!調子狂うなぁ!!

 

会計を済ましてお店を出る。

いつの間にか夕方だった。

 

「服買う時間ないな…」

 

今日はそろそろ帰ろう。

駅に行かないと…

そう思い歩きだそうとした時だった。

 

 

 

「久し振り、アイスお姉ちゃん」

 

 

 

…赤い髪。

みつあみであの子にそっくりな

 

あの子がそこにいた。

 

 

 

 

「妹…ちゃん?」

 

 

 

 

 

 

            中編へ続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回 デート×デート 中編

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