名前はあれだから、オーガにしておきます
トレセン学園では今現在未曽有の危機に陥っていた。
ウマ娘が通う学園に鬼がやってきていると、学生は興味本位で一目見ようとこぞって理事長室近くに集まりわずかな隙間から覗いていた。
理事長と話し終えたのか扉に足音と人影が近づき慌てて隠れた。
「いったい鬼とはどんな、いえ、どのような人なのか気になりますね」
「怒った時のグラスのような人デスかねー」
「エ~ル~」
「ひ!、じょ、冗談デスよ~」
「あ、きますよ!」
一斉に隠れて様子をうかがう一同、扉が開かれ姿を現した際全員が本能で感じた。
圧倒的な強者であることを
身長は190近く、靡く髪に、女性の胴体なみに太く分厚い筋肉の腕と足、大きな胸板、なにより、鬼と思わせる要素はどこにもないが今までに見たことのない姿だからこそ鬼と呼ばれたのだろうと考えた。
「おお~すごい筋肉デース」
「なんだかとても怖そうな人」
「あの人は絶対に怒らせたらまずいですね、尻尾がさっきから震えています」
「流石のセイちゃんもあれは無理かなー」
「うわー、大きいねー、ご飯いっぱい食べたのかなー」
「ウララさん、さすがにご飯だけではあそこまで大きくなりませんよ」
「きっとすごい鍛錬をしてきたにちがいありません」
「・・ゴルシちゃんはあいつにはちょっかいはかけたくないなー」
「・・・・・噓でしょ!!」
「あの人とカイチョー、どっちが強いんだろう」
「ステータス、恐怖という感情を獲得」
「ライス・・・あの人と会いたくない」
他にも隠れているウマ娘がいるが全員顔を青くしていた。鬼のような人が学園にやってきたという事は全員が認知し、見た目が怖いから鬼と呼ばれていると思い込んだ。ただ、本当に意味で鬼と呼ばれることは今はまだ知らなかった。
「指導員として呼ばれたが何を指導するのかさっぱりだ」
鬼と呼ばれる彼はウマ娘を鍛えてほしいという依頼でやってきたが全く何をすればよいのかわかってはいなかったが、トレーニングを自分がやっているようなものをやらせてみればいいと思い明日から何人かに教えていこうと考えていた。
全体的な筋力の成長と精神面の成長、レースの結果が良くなるように指導をしてほしいと言われもしたが正直そのような指導をしたことがないのでわからないことが多かった。なので自己流で鍛えていくことにした。
「強くなりたくば、俺からどれだけ盗めるものを盗めるのか、それとも血か努力か、いずれにせよ退屈せずにはいられそうだ」
不敵な笑みを浮かべたまま学園を後にした。
どうしよう、思いつかない