人は何か取り返しのつかないことをしてしまったとき過去に戻りたい、数分前に戻って欲しいと考える。普通の日常、大事な日、あらゆるタイミング存在するミス、過去には戻れないがミスを防ぐ手段は存在する。しかし起こしてしまったミスは元には戻せない
「・・・・・・・・・」
「ご、ごごご、ごめんなさいなのだ」
「本当にすみません!」
商店街にてトレーナーにいたずらをするつもりが間違えて一般人に噛みついてしまった。身長は2メートルを超える大型の外国人、服装からでも分かるがたいの良さ、身長も異質だが、それよりも全身の傷、普通の生活をしていた人間の身体ではない
「おけがはありませんか!」
「・・・・・」
「あああ・・・ああ」
「モンダイナイ」
「・・本当に大丈夫ですか?一応ウマ娘の噛みですし、加減されているとは言え歯形や痛みはあるはず」
「イタミ?・・・アノテイド・・カマレタトハ・・イワン」
「そ、そうですか」
きれいな日本語ではなく、カタコトで話す外国人、怒っているようには見えないが痛みを感じているようにも見えない、むしろ子犬が甘噛みをした程度にしか感じていないのだろう。
「ウマムスメ・・ナマエハ」
「こ、この子はシンコウウインディ、ボクはその担当トレーナーです!」
「ウインディ・・・マダマダヨワイナ」
「よ、弱いですか?」
「ココナッツ・ヤシノミクライカンタンニ・・カミチギレナケレバ」
「のだ?」
「あの・・・一体何を?」
買い物袋からココナッツを取り出す男、片手で持ち上げたそれを口元に持ってくる。今から見た光景は二人にとって忘れられない光景となった。まるでパンを囓るように、柔らかい料理を食べるように、まるで最初から柔らかいものを食べているような感じで、サクッといい音を立てながらココナッツを噛みちぎった。
「凄い」
「の、のだ~」
中身にある水分を飲み干し殻となったココナッツ、それをウインディに差し渡した。
「ヤッテミロ」
「のだ!」
「いやいやいや、無理無理!流石にウマ娘の咬筋力でも無理!」
全力で否定するトレーナーとは違い、無言で見下ろしてくる男、早くやってみろと言わんばかりにプレッシャーをかけてくる。流石に怪我をさせるわけにはいかないので止めさせるが、何か意を決したのか噛みついた。
「か、堅いのだ~」
当たり前だが、噛みちぎることは無理だったが、くっきりとした歯形を残すことは出来ていた。ウマ娘ならば簡単に肉を噛みちぎることはできるが堅すぎるものは歯形を残せるかなんとかできるかのレベルであった。
「マダマダダナ・・・モットショウジンシロ」
「のだ~?」
「ツヨクナリタイナラ・・・キタエロ・・・ソレカ・・マタアウコトガ・・アルナラ」
「あ、あるなら~?」
「ツヨクシテヤル」
「のだ!」
「い、いやいやいや!」
確かにどんなスポーツにおいても意外と歯は使う、特に踏ん張りどころは歯が欠けるくらいにアスリートなどは力が入る。そのため専用のマウスピースがなければ本来の力を100パーセントはっきできないともいう、レースにおいては最後の直線勝負、全員が全員というわけではないが少なからず強く噛む子をいる。
「ジャアナ」
「あ、な、名前はなんというのですか?」
「・・・・・・ジャック・ハンマー」
「ジャックさんですか」
悪い人ではないのだろう、しかしなんとも凄い咬筋力であった。あの力がもしウインディに加われば更に実力を伸ばすことが出来るのかもしれないが、他の子に噛みついた際怪我をさせてしまうのではないこと不安になってしまう。
「・・・・とりあえず帰ろうか」
「そ~なのだ~」
そう遠くない未来にもう一度出会うことになるとはまだ二人は知らなかった。
まさかの出ます!ドーピングではありません、ドーピング以外で出します!