「これより死者蘇生を開始する」
「なーにを言っとるんじゃ」
「ここに遙か昔のウマ娘の骨がある」
「話を聞け」
「これを割ってクローンを作成する」
「ちょいと待て、話が見えん」
「なんだよじっちゃん今から調理開始するんだよ、上手に焼けました~するんだよ」
「ええい、言いたいことは山ほどある!まずこの研究施設にどうやって来たんじゃお主は!それとその骨は何じゃ!ウマ娘じゃと?勝手なことをするではない!」
「え、しょうがねーなー、とあるデンジャラスなじーさんにこのドリルブーツ貰ってさ、それで地面掘り進んでたらなんかここ見つけた、この骨は岩塩の中にあった~」
もはややりたい放題のゴルシ、息を切らしながらツッコム御老公、本来限られた人間にしか公開されないこの場所、出入りできるのも選ばれた人間のみ、奇想天外、まるでぬらりひょんのように現れるゴルシに驚きを隠せなかった。
「それよりあの中の人間クローンだろう」
「急に話を普通に戻すな、そうじゃが」
「倫理的にまずいだろそれ」
「さっき作ろうとしたウマ娘の言う言葉じゃないじゃろう」
急に真面目なことを言うゴルシにもうどうすればいいのか分からない御老公、しかしゴルシの言っていることはまともである。クローンの想像は禁忌でもあり秘匿しなければいけないものである。
「なあ、これって誰だ?
「宮本武蔵さんじゃ」
「あの三刀流のゾロか!」
「宮本武蔵と言うとるじゃろうが、誰じゃそれ」
「ならばゴルシちゃんも金属器を用意しなければ王になる準備で、ダンジョン攻略してジンを手に入れてラスボスとして待っといてやる」
「もうすきにせえ」
「んで、戦国時代の人だろう、本当にいいのか?」
「・・・・創作じゃよ、どんな強さの人物か気になってのう」
「やめといた方がいいと思うぜ絶対、きっと取り返しのつかないことになる」
「それでも止められん、もう時期に完成する」
「きっと完成したら後悔するぜじっちゃん」
「かもしれんな」
「止められなくなるかもしれないぞ、暴走するこの時代を!」
「なーに大丈夫じゃ」
流石になれたのか無視してあしらうことを覚えた御老公、しかしこの創作が後に大きな悲劇を起こし、いなくなるまでにとあるウマ娘に指示することになるとは今は誰も思わなかった。
とりあえず何か作ろうとしているゴルシは止められないので好きにさせているが、何かしらよく分からない物を取り出して何かをしている。
「何しとるんじゃお主は!」
「いやークローンはやべーしAIでなんとかするけど、代わりに懐かしいビル○○ワースの学生メンバーとともに遺跡のとある墓を暴いたときに手に入れたこの聖遺物!・・・・は流石にやべーから、このウマ娘の毛、とある生き物の毛を使って創作でもするか」
「本当におかしなやつじゃな」
そんなことをしている間に完成が近づいてきた。そしてさらっとよく分からない小さな四足歩行の生き物を創り出したゴルシがいた。それはとことこと歩き回り意外と素早さそうな感じであった。瘤のないラクダ、ポニーのような感じの見た目でありゴルシそっくりの葦毛であった。
「よし、できた!おまえの名前は○貝・・・・・いやうま、UMA、鹿?なんかだ!」
「ちゃんと名付けろ!」
かねて血を恐れたまえ、狩人よ、今も悪夢に捕らわれているのか?