ウララはそのうち魔改造される予定です。ウララさん? ウララ様? なんになるんだろう、ピンクの彗星? ピンクの悪魔?
「わー高い高ーい」
「・・・・・」
トレセン学園では本日生徒が思わず二度見をする、驚愕することが起きていた。見た目もさながら怒れば怖いあのオーガがなんとハルウララを肩車しているという。
どうしてそうなったかというと相変わらずレースで一度も勝てないウララ、いつも楽しかったと笑顔で帰って来るあのウララが落ち込んでいたからだ。
レースで負けて悔しいから落ち込んでいるのだろうと思い、同室のキングヘイローが悩みを聞くと、レースのことではないらしく、何か心当たりがあることがないのか聞くとないと答えた。
きっと時間が経てば解決するだろうと思いきや一週間落ち込んだ状態であったため、もはやお母さんのような立ち位置になっているキングがウララの担当トレーナーとどうしたらいいか話し合っていた。
その時に丁度オーガが近くを通り、最近色んなウマ娘に教えている彼ならどうにかできるのではないかと思い、頭を下げお願いしたのである。もちろんオーガは断ったがキングがどこにいてもお願いしてくるため、仕方なく引き受けたのである。
ちなみにお母さんという単語に引き寄せられたウマ娘が片手にスモッグを着せられて死んだ眼をしていたウマ娘を持ってやってきたがお引き取り願いました。そして現在に至る。
「ねぇねぇ、オーガさんはどうしてこんなに背が高いの?」
「・・・・さぁな」
「え~、教えてよ~」
「・・・腹いっぱい飯を食って鍛えた」
「なるほど~ご飯をいっぱい食べればいいのか~」
「ああ」
「じゃあ、好きな食べ物は~私はね~ニンジン!」
「何でもだ、特に好きなものはない」
「え~ニンジンは~、じゃあ~次はね~」
「・・いい、それよりも貴様が悩んでいる訳を話せ」
単刀直入に聞く、この状態で長くいるのも癪だからである。するとウララは先ほどまでの元気はなくなり、少し時間が経ってから語り始めた。
「あのね、最近胸が痛いの」
「・・・・・」
「レースを楽しく走ってたのにね、今も楽しいのに胸が痛いんだ」
「そうか」
「それにね、勝ってる子を見てると変な気分になるの」
「そうか」
「それでね、・・・それで・・元気が・で、でない、わからない」
徐々に話す元気もなくなり嗚咽が聞こえる。肩の上で髪に温かい水が落ちる。気にすることもなくただ歩くオーガ、ターフの芝コースまで来ると足を止め口を開いた。
「貴様は今悔しいという感情を持っているのだろう」
「・・・・」
「心の成長とでもいうべきか、勝利への欲求に一歩踏み込んだ。それが胸の痛みだ」
「悔しい?」
「ああ、あいにく俺には悔しいという気持ちを抱いたことはないがおおよそ予想は付く」
「・・・・そうなんだ、これが悔しい気持ちなんだ」
「・・・友人たちと過ごせばそのうち解決するだろう」
「うん、わかった」
「・・・少しばかり元気付けてやろう」
肩車の状態のウララの首根っこを掴み引き下ろす。そこから手のひらに足を乗せ直立状態のウララを思いっきり天高く投げ飛ばした。投げた場されたウララは学園の屋上以上に飛んでいき空高く飛んでいる。そして重力にひかれて落下してくるウララをキャッチした。
「凄い凄い、今お空をビューンって飛んだ、もう一回してー」
「いいだろう」
そこから何回も何十回も投げ飛ばし、周りで見ているウマ娘は投げ飛ばされるウララを見て悲鳴や青い顔をする。その中にはキングも混ざっていた。十分に満足したのか楽しかったと、元気になり次は何をするのか楽しみに目をキラキラさせオーガに話しまくる。
背中にのっけて全力で走り抜くオーガ、プールで一番体力を消耗するバタフライで2.3時間背中にのっけて泳ぐオーガ、鬼ごっこをしたいというので無理やりそこら辺にいたウマ娘を強制参加させ、オーガだから鬼役という事で全力で追いかけまわした。(参加させたのはウララである)
ただ追いかけるだけでは面白くないので鬼のような形相で追いかけまわした。ウララ以外のウマ娘はガチ泣きしながら全員その日のタイムレコードをたたき出していたらしい。
「ひっぐ、ひっぐ、もうやだおうち帰る!!!?」
「うわーん、トレーナー、ごわがっだ~!!!」
「グス、ひっぐ、ひっ、お兄様~あぁぁぁ!!!」
「エラー、バッドステータス恐怖を獲得、目から涙が止まりません」
「・・・・トレーナー、ルナ今日離れたくない、一緒にいて」
「おがぁぢゃ~ん、都会の人、おびが、ごばいべ~、もう北海道帰る~」
「カイチョー、うわ~~ん、えっぐ、グス、怖かったよ~!!!」
「およよ~限定スイーツパフェが」
巻き込まれた者たちでカオスな空間が浮かび上がっているが、なぜかウララだけは笑顔だ。むしろ参加させたウララの方が圧倒的に鬼である。本人はいたって無自覚である。
担当トレーナーに泣いて抱き着くウマ娘、家に帰りたい、北海道に帰りたい、無表情で目から涙を流すウマ娘、キャラ崩壊してトレーナーに抱き着くウマ娘にさらに抱き着くウマ娘、1人この鬼ごっこで逃げたウマ娘の被害により違う意味で泣いているウマ娘が1人であった。
「楽しかった~、またみんなやろうね~」
「「「「「「「やらない」」」」」」」
「うわ、みんな揃ってる!」
「・・・・・ちとやりすぎちまったか」
「でも楽しかったよ!」
「そうかい、ならさっさと帰りな」
「うん、オーガさんまた遊ぼうね!」
「・・・・他の奴に遊んでもらえ」
寮へと帰っていくウララを見送り特にもう用はないので自分も帰ろうとする。帰る前にこの状況をどうにかしてくれと各トレーナーに言われるので黙れと一喝、すると先ほどまで泣いていたウマ娘はピタッと泣き止み、これでいいだろうとその場から立ち去った。
ちなみにウララはいつものように元に戻り、オーガはさらに怖がられる始末となった。
全然ほのぼのしてなかった、ほのぼのは無理かな~、泣くか泣かないかになりそう
ここからネタ切れにならないようにしなければ