「2馬身差から3馬身差で距離を開けていくウオッカいったいどこまで伸びるのか~、今ゴール!!!!、レースを制したのはウオッカ!!!」
「くうう~また勝ちやがった!」
「…………」
「二代目!かっこいいでしょう」
「……そうだな」
筋肉質の巨体に白の高級そうなスーツを身に纏い大きな顔の傷に眼鏡、場所は病室、右手の瓶に入っている酒をあおりながらその巨体はある人物の近くで静かに鎮座していた。
「あ~抗争で怪我してなかったら見に行ってたのにな~」
「…………」
「あ、すみません二代目」
「…………いや、いい」
「もしこの怪我が治ったら一緒にレース場に行きませんか、物凄く熱い気持ちになりますよ」
「…………そうかい、治ったらな」
「はい、ありがとうございます」
「…………なにか欲しいものはあるか」
「いえ、こうして見舞いに来てくださるだけで十分です」
「…………そうか」
ある程度話が終わり退室しなければいけなくなったので、無口のまま病室を後にする。何かを考えるように無言のまま黒の車に乗り帰宅していった。
帰って来ると机の上でずっと腕を組み考えている。
「…………」
「二代目、どうしたんですか」
「…………見舞いの品」
「ああ、先日の抗争で、怪我した者にですか」
「ああ」
「う~ん、それでしたらなにか好きな物とか送って差し上げればいいでしょう」
「…………酒の嬢ちゃんか」
「…………はい?酒?」
助かると一言告げその日は寝た。次の日からの行動はとても速かった。白のスーツを身に纏い、とある場所まで送迎をしてもらった。到着すると少しばかり歩いて大きな学園の門前にたどり着いた。
「…………」
「あの~すみません、何か御用でしょうか?」
「…………ああ、すまねぇ人を探してて」
「人をですか?」
「ああ、確か……酒の嬢ちゃん」
「…………酒?えっと、お酒ですか?」
「ああ、そんな名前のウマ娘?というらしい」
目の前でツインテールのやけに胸のデカいウマ娘が話を聞いてくれている。ただ怪しみながら話しているので、警戒されているのだろう。無理もない、顔に傷のある大男が訪ねてきているのだから
「あ~すまねぇ嬢ちゃん、無理ならいいんだ」
「あ、えっと、すみません」
「…どうすっかな」
仕方ないので帰ろうとすると学内の方から誰かを呼ぶ声が聞こえてきた。駆け寄ってくるその姿は病室のテレビで見た少女であった。制服を身に纏い、目の前にいるツインテールの少女に駆け寄った。
「何してんだよ、トレーナーが探してたぞ」
「あ、あんたなんで今ここに!」
「あ?来ちゃダメなのか?」
「あ~も~う~」
願ってもない、会いたかった人物がこうして目の前に来てくれたのだ、帰ろうとしたが帰るのをやめ、話しかけに行く
「…………酒の嬢ちゃん」
「あ?、ひっ、なな、なんだ?酒って、ウォッカじゃなくてウオッカだ!」
「すまねぇ、ウオッカの嬢ちゃん、実は頼みがあってな」
「え、たた、頼み!?」
「駄目よ聞いちゃ!絶対やばい話だから」
見た目からにして威圧感のある大男、どこぞのオーガよりはるかにましといえども顔に傷のあるしかもスーツ男なんて普通の一般人とは思えない、目の前でギャーギャー言い合っている二人を見てただ無言で突っ立っているだけだが、このまま騒ぎを大きくするわけにもいかないので、今のうちに帰るとする。
「ほう、まさか貴様がここに来るとは」
「!!なんであんたがここに!!」
「な~にただの気まぐれだ、それよりも何をしに来た」
「…………ウオッカの嬢ちゃんを少し貸してもらいたい」
「……いいだろう」
「「え??」」
トレーナーでもないましてやオーガにさらりととんでもないことを告げられた二人は驚愕する。約一名に関しては青い顔どころか震えている。
「安心しな、こいつは大丈夫だ、何かあったとしても俺が叩きのめす」
「……」
「い、いや、トレーナーは、トレーナーに許可を貰わないと?」
「そんなものいらん、俺が許可する」
「「えーーーーーーー!!!」」
さっさと行って来いと一喝し、ツインテールの胸のデカいウマ娘を引っ張っていきウオッカだけがその場に残された。
「……すまねぇ、ちょいと病院までついてきてくれ」
「え?び、病院?」
とりあえず、車に乗ってもらい目的地まで向かう、車の中でウオッカは飲み物やらを渡されVIP扱いを受けていた。移動している間に何か話さないと落ち着かないため何か話そうとするが何も思いつかない、重い空間の中男が口を開いた。
「……実はな、うちの組の者があんたのファン?らしくてな見舞いの品であんたを連れていこうと」
「あ、え、く、組?まさか、や、ヤクザ!?」
「……ああ」
(いやいや、嘘だろ、ヤクザ、え、俺どうなるの?」
「……それにしてもあのオーガがまさか」
「あ、え、オーガを知ってるのか?」
「ああ、戦ったことがある」
戦ったことがある?それってまさか喧嘩?ヤクザと!!!!とんでもないやつについてきちまったし、ヤクザに勝ったのか?……まさかな
「着きました二代目、ウオッカさん」
病院に到着すると慣れた足取りで病室まで向かう。病室前にたどり着くと少し待っててくれと言われしばし待つウオッカ、五分ほど経っただろうか、入ってくれと追われたので扉を開けて入室した。
「え、ええ?に、二代目、どういうことですか?」
「……見舞いの品だ」
「いや、品って、え~、どうやって連れてきたんですか!!!!」
「……頑張った」
ベットの上で物凄い驚いている男と無口なヤクザの男、正直早く帰りたいなと思いつつ軽く自己紹介をすました。ベットの男はどうやら自分のファンであるらしく、ヤクザの男が口数が少ないが経緯を説明している。
「あ~ウオッカちゃん、なんかすまねぇ、まさか二代目がこんな風に連れてくるとは思ってなかった」
「あはは、いいっすよ、全然、それよりファンって聞いたんですけど」
そこからは時間が経つのが早かった。推しのウマ娘にこういった形ではあったが会えたこと、サインを貰えたこと、時間が許す限りではあったが存分に語り合い、その様子を見守るように1人酒をがぶ飲みしながら眺めていた。
「……時間だ」
「もうそんな時間ですか、今日はありがとうございました二代目にウオッカ」
別れの挨拶を済ませ病院を後にする二人、トレセン学園へと車を走らせ、ウオッカを送りに行く
「今日はあんがとな嬢ちゃん」
「いいっすよ、全然、それに部下のためにこうして行動できるなんてチョーかっこいいっすよ」
「……そうかい」
車に揺られながらあれやこれやと話す二人、学園についてからはウオッカを降ろしてから一枚の名刺を差し出した。
「こいつは?」
「俺の名刺だ、もし何かあったら尋ねるなり、電話するなりしてくれ、そん時は力になる」
「え~と花山薫?って読むのか、わかった、貰っておくぜ!」
「……世話になったな」
車に乗り込み、家へと帰っていく花山、後日トレセン学園では、この光景を見ていた他のウマ娘からヤクザと仲を持っている怒らせたらヤバイウマ娘認定され、しばらく怖がられるなどのこともあった。しばらくして寮の部屋に戻ると大きなダンボールの荷物があった。
「これは?」
「さぁ?あんた宛だってさ、何も書いていないけど」
「あ、もしかして」
ダンボールを空けるとそこにはニンジンや酒が入っていた。花山が飲んでいたあの酒、ワイルド・ターキーが何本か入っていた。8割ほどはニンジンであった。
「……あんた飲まないでしょうね」
「……一本だけなら」
「駄目よ、未成年が飲んじゃいけないは」
「なんだよ、分かってるけどよー、ちょっとくらいならいいじゃん」
一本ではなく、少しくらいならいいだろうといつものギャーギャーした喧嘩に近い話し合いが始まった。結果としては飲むのではなく、部屋に飾っておくだけとなったが、残りはすべてスピカのトレーナーが処分という名の飲酒することになったが、酒を持っているところをエアグルーヴに見つかり、小一時間ほど説教をされた。
すんません、書いてて無理でした。もういっそレースじゃなくバトルシーンでも入れようかな、無口キャラ厳し~、そろそろ裏ボスのデジタルを投入すべきか悩む