レイナ様に願いを~No time to wait a carriage!~ 作:汐留ライス
『地元の英雄』
辻野あかり「ひゃあっ! 小関麗奈さんだ! 榊原里美さんもいるんご!」
事務所でいきなり叫ばれて、動揺する麗奈。
小関麗奈「えっ、何なに? テロでも起きた?」
辻野あかり「いえ、今度この事務所でお世話になります、新人アイドルの辻野あかりです。よろしくお願いするんご♪」
小関麗奈「つまり、アタシの後輩ってことね。ククク、いい下僕が増えたわ」
榊原里美(……んご?)
辻野あかり「私、おふたりと同じ山形出身なんで、おふたりはテレビとかで見てました。あ、これ実家のりんごです」
両手に提げてた紙袋から、りんごをいくつも出してくる。
榊原里美「うわぁ、りんごだあ~。ハチミツをかけると、甘くておいしいですよね~」
辻野あかり「かけなくても甘いですよ?」
そんな様子を見ながら、麗奈はりんごよりも別のところに関心がある模様。
小関麗奈「それより、地元でのアタシの評判ってどうなの? 家族や友達とかじゃない、ナマの反応が聞きたいのよ」
辻野あかり「それでしたら、おふたりとも大人気んご!」
小関麗奈「そ、そう? まあ、アタシと里美なら当然ね」
若干ホッとしつつ、ドヤ顔の麗奈。
辻野あかり「はい! 地元の人たちはみんなおふたりのこと、全国でもトップレベルのイロモノ集団だって」
横を見れば、里美がホントにカットしたりんごにハチミツをドバドバかけてる。まるでカレーのCMだ。
小関麗奈「……あかり」
辻野あかり「はい?」
小関麗奈「とりあえず罰ゲーム。この超甘いの食べなさい」
辻野あかり「なしてや!?」
† † †
『オールドジェネレーション』
夢見りあむ「うわーん、ザコメンタルだけどちやほやされたいんだよう。オタクども、みんなぼくのことすこれよ!」
久川凪「わかります。ファンに支持されたら、お返しをしないわけにはいきませんね。いわばギブアンドテイク。敷1礼2です」
事務所で話す2人。それを物陰で聞きながら、先輩アイドルたちがつぶやく。
片桐早苗「……なんてゆーか、若い子の言葉って年々何言ってるかわからなくなるわね」
安部菜々「まったくですねー」
腕を組んでウンウンうなずく菜々に、思わずツッコむ麗奈。
小関麗奈「オイそこの17歳」
† † †
『アルティメットウェポン(物理)』
事務所でゲームをする麗奈たち。
小関麗奈「キーッ、アタシの攻撃が全然当たらないじゃない! 卑怯よあきら!」
砂塚あきら「いや、ガードとか基本だから」
なんて言ってる間に、麗奈のライフは残りわずか。
小関麗奈「こうなったら究極兵器の発動よ! 杏、やーっておしまい!」
双葉杏「あらほらさっさー」
突然あきらの背後に迫った杏が、後ろからくすぐり始める。
双葉杏「こちょこちょこちょ~」
砂塚あきら「ちょ、こっちの方がよっぽど卑怯なんだけど」
小関麗奈「ホーッホッホ、アタシにとっては誉め言葉よ!」
あきらはコントローラーを持つのも困難な状態。
砂塚あきら「杏さんはいいの、それで」
双葉杏「だって飴くれたし」
砂塚あきら「じゃあ私は飴2個あげる」
小関麗奈「えっ」
交渉成立。反転する究極兵器。
双葉杏「こちょこちょこちょ~」
小関麗奈「うわ、こっち来た! やめなさい、ひゃーっ!」
麗奈敗れる。
結果的に一番得をしたのは杏だった。