GATE 地球連邦軍 彼の地で 斯く戦えり   作:急行根府川(青い鳥)

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初めまして、急行根府川(青い鳥)と申します。この度はGATE 地球連邦軍 彼の地にて、斯く戦えり を読んでくださったり、お気に入り登録をしてくださってありがとうございます。さて、この小説ではこの先の話にオリジナルのキャラクターが登場しますので今回のあとがきに簡単なその人達の紹介が置いてあります。よろしくお願いします。あと、誤字など見つけましたらぜひご報告を。


第2話 焦土とエルフ

あの惨劇から2ヶ月ほどが経過し、アルヌスの丘には急ピッチで大型の基地が建造されている。しかし現在は簡易的なコンクリート低層ビルのようなものが建っているだけである。

イタミは第03部隊の隊長となったのは前回であったが今日はその対面と早速の偵察である。

 

「まあ…今日から君たちの隊長になったヨウジ・イタミだ、まあ普通に接してもらって構わないよ。」

 

イタミが自己紹介するとみんなそれぞれ自己紹介をする。旧日本出身者がが11人、MS担当として3人が派遣されている。

 

「で…俺たちが使える兵器はこれか?」

 

「輸送用エレカトラックが2台、ホバートラック1台、これは派遣の3人のものですがジムスナイパーカスタムが一機、ジム・コマンドが一機、ジムキャノンのカスタム仕様が一機のようです。」

 

とテツヤ・ニシナが説明する。彼はこの隊ではNo.3であり、書類仕事を担当することにされている。奥さんの尻に敷かれているらしい。

 

「ちょっと、私の分のMSがないじゃないですか!」

 

小柄な女性が文句を言う。彼女はシノ・クリバヤシ、一年戦争末期の入隊であり、初陣はア・バオア・クーである。前期ジムでゲルググを殴り倒したと本人は言っている。

 

「しょうがないですよ、上はいま残党狩りで忙しいんですし、今出せるのはライトアーマーぐらいですよ」

 

ライトアーマーはエースが乗ることを想定して装甲を犠牲にして機動力を得たジムである。が、作られた当初は良かったものの、最近だとNTの出現や、ジオン残党の武装もなぜか強力になって来たことに加え、その後に登場した総合的に高性能なジムスナイパーⅡなどに役目を追われ、最終的に多くの機体が特地へと流れ着くことになった。

なぜ特地へと来たのかは単純で

「相手の武装だとそもそも壊せないだろう」

という理由である。

 

「な、ならいいかな…」

 

前評判を聞いたことがあるのか、クリバヤシも諦めたようだ。

 

「さ、さあ、そろそろ行こうか」

 

一通りの話が終わると彼らは出発し、一同はコダ村という村に着いた。そこの村長に話を聞き、その先の森にも村があるということを聞いた。

 

「空が蒼いねぇ、さすが異世界」

 

「こんな風景なら、北海道にもありますよ」

 

真ん中を走るホバートラックに乗るイタミとクラタが話している、クラタはハコダテ基地から来ていて、獣人好きとの事。

 

「いやー、吸い込まれそうだ、僕はこういうの苦手っす」

 

ジムスナカスに乗るパイロット、ゴロウ・タカモトはそういった。彼は俗に言う宇宙軍からの引き抜きであり、エースパイロットである。彼を含むMS乗り3人はみんなコロニー出身者である。

 

「そういえばタカモトはどのくらい撃墜してるんだ?」

 

「MSだけで言うなら17っすね」

 

「おいめっちゃエースじゃん、むしろなんでこっちに来たのよ」

 

「うむむ…多分上官はNTっぽいやつは僻地に送り込みたいんだと思うっす」

 

「NT…あの伝説のアムロ・レイみたいな?」

 

「そうそう、まあ、僕は彼とは違って多少直感が鋭いだけっすよ、攻撃も当たる時は当たるし…ん、確か、この部隊には僕達が今乗っているを含めて2個小隊分のMSが配備されるはずでしたよね、クリバヤシさんは分かりますが、残りのふたりって…?」

 

「ああ、それは俺とトミタだよ。」

 

「へー、隊長もMS乗れるんですね、MS何機撃墜したんです?」

 

と、クラタが話に乗ってくる。

 

「えーっと…たしか6機だったっけな?」

 

「え、えーっ!?」

 

後ろからクリバヤシの大声が聞こえる

 

「隊長がエース!?あんなので!?」

 

「ま、まあ、そういうことになる…かな?」

 

エース・パイロットとは時代によって変化するものである。ここでは第二次世界大戦の指標を参考にして、5機以上撃墜でエース・パイロットになれるとする。ちなみにトミタは7機、クリバヤシは2機である。

 

「おいクラタ、この先しばらく行くと小さな川に出るはずだ、そしたら右折して川沿いに進め、そうしたらコダ村の村長が言っていた森が見えてくるはずだ。」

 

この隊の最年長のクワバラが地図と衛星から送られてくる地図をにらめっこしながら言う、連邦軍はこの2ヶ月の間、HLVを使い無理やり衛星を置くことに成功した。しかし数が足りないので頼りないのだ。こういう地図の仕事は隊の中でもベテランのクワバラが向いているとイタミが押し付けているのである。

 

「イタミ中尉、意見具申します。森の手前で野営にしましょう、もうじき夜が来ます。」

 

太陽は既に午後の斜陽に入ってきていた。この世界に四季があるかどうか分からないため、いつ太陽が沈むかも分からない。

クラタは後方との車間距離を確認する。

 

「あれー?イタミ中尉、一気に乗り込まないんですか?」

 

「ああ、いつ夜になるかも分からないし、夜の森の中で変な虫とか魔物やらが出たら怖いでしょ?それにこの森の中に村があるって話だし、ホバートラックはともかくエレトラが走る音なんて夜に聞いたら住民が驚いちゃうだろうからね。だからとりあえず今日はここまでにして、明日森の中へ入ろって訳」

 

一行が森に到着するとまず見たのは森を焼き尽くす炎と周りを覆う黒煙であった。

 

「燃えてますねぇ」

 

「はい、盛大に燃えてます。タカモト、そのビームライフル水ブシャーってできない?」

 

「そんなん出来たらとっくにやってますって」

 

3人が腑抜けたように言う。

 

「いやー自然の脅威っすわ」

 

「お、あれは…」

 

ゴロウはスナカスのバイザーを下げて確認する

 

「やっぱり、ドラゴンだ」

 

「え、まじ?」

 

「あっ、ほんとうだ」

 

クラタは双眼鏡でドラゴンを見つけたあと、イタミにそれを渡す

 

「イタミ中尉、どうしますか?このままボケっと突っ立ってるのもどうかとは思います。」

 

「んー、あのドラゴンさぁ、何も無い森を焼くと思う?」

 

クリバヤシは辛辣に答える

 

「ご自身で見に行ったらどうですか?」

 

「クリバヤシちゃん、おいら一人じゃ怖いからさぁ、ついてきてくれない?」

 

「私は嫌です」

 

「あっ、そう」

 

「いやー、俺の経験から進言させてもらいますに、あれには近づかない方がいいかと、火中の栗は拾わない方が吉でしょう。」

出向組の中では最年長のケリーが進言する。

「私もさんせ〜、わざわざ行く意味ないシ。」

同じく出向組のアルギニナもその意見に同調する。

「おっ、そうだな、とりあえずは隠れて様子見って言うことで」

 

「「「了解」」」

 

結局、森を焼く炎は深夜まで続いた。深夜は雨が降り、火は落ち着いた。一同は焦土となった森を進む。

 

「これで生存者がいたら奇跡ですよ」

 

スナカスの手のひらに乗っているクラタが言う。

 

「今でも森林火災は凄まじいものだからな…」

 

1時間ほどMSに揺られると木が無い開けた場所に出る、どうやらここが村だったようだ。

 

「中尉、これって…」

 

「クラタ、言うんじゃない」

 

「うぷっ…吐きそうになってきましたよ…」

 

「まるで旧世紀のポンペイの遺跡みたいだ、凄まじすぎる…」

 

見渡す限り瓦礫と死体が散らばっており、この世のものとは思えないような惨状であった。

 

「ニシナ軍曹、カツモト、トヅを連れて東側を回ってくれ、クラタ、クリバヤシ、俺たちのは西側を探すぞ、MS組は上空警戒を怠らないように…そしてクワバラ達は…」

 

イタミが割とスラスラ指示を出す。

 

「…探すって何を?」

 

「うーん、生存者かな、可能性はゼロに近いけど」

 

その後、小一時間探したが、どうやらここには今の所生存者は居ないようだ。

 

「瓦礫の計算と、死体の人数の計算をしましたがいくらなんでも少なすぎます」

 

「瓦礫の下にでも埋もれてるのだろうなぁ」

 

「ドラゴンは集落を襲うと報告しなければね」

 

「銀座事変や門の防衛戦でもドラゴンは確認しましたけどどれもあれよりも小さいものでしたし」

 

「あの大きさですら人間の重火器でも苦戦しましたからね…まあジムのビームスプレーガンでみんなお陀仏でしたけど」

 

「うーん、まあちょっとした装甲車って訳ね」

 

水が減ってきたイタミは周りを見渡す、そして偶然自分が腰掛けてた物が井戸だと気づき、紐をつけた水筒を下に向かって投げる。その水筒はボチャンとではなくカーンっと言う甲高い音を鳴らす。

 

「…あれ?おかしいなぁ、普通ならポチャンとかドボンとか言うはずなのに」

 

「なんでしょうね?」

 

とイタミとクリバヤシが糸の底を見つめる。暗くてよく見えないが、何かあるということだけはわかる。

 

「クラタ、ライト持ってる?」

 

「あ、ああっはい」

 

クラタはイタミにライトを渡す。イタミがそれを使って井戸の底を照らすと、そこには…

金髪で長耳の少女が横たわっていた。




次回予告
金髪の少女を救出したイタミ達はコダ村に炎竜のことを伝える。その後、一行はその炎竜から逃げる人々を守るためについて行くことになる。そこには長寿な賢者とその見習いの少女がいた… 次回 GATE 地球連邦軍 彼の地にて、斯く戦えり 「賢者の弟子」
君は、彼の地で何を見るか?
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おまけ、MS3人組の簡単な紹介
・ゴロウ・タカモト 2地球連邦地上軍 少尉。本作のサブ主人公的なの。
撃破MS17機のエースパイロットであり、サイド1の6バンチ「フリーダム」出身。彼は初期NTらしく、直感が鋭い。獣耳っ子が好きらしいが本人曰く「自分的には0だろうが100だろうが問題は無い」…らしい。クリバヤシはイタミ、クラタ、タカモトの3人を(オタク小隊)と呼んでいたりいなかったり。
・ソフィア・アルギニナ 同軍軍曹。
ジム・コマンドのパイロット、サイド2の2バンチ「ジュラ」出身。いつもほわほわしている不思議ちゃんであり。大の酒豪である。撃破MSは7機。
・モリス・ケリー 同軍 軍曹。
ジムキャノン(両肩にキャノン砲装備)のパイロット、サイド5 19バンチ「ニューオリンズ」出身、出向組では最年長、元61式戦車乗りであり、61式でザクを5体、ジムでMS5体倒している。豪快で、心が広い人物。
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次回の更新は5月6日の予定です。炎竜の腕が吹っ飛ぶ辺りまでは2日に1回更新を目指していきます。またお会いしましょう!
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